• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W14
審判 一部申立て  登録を維持 W14
審判 一部申立て  登録を維持 W14
審判 一部申立て  登録を維持 W14
管理番号 1325086 
異議申立番号 異議2016-900191 
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-03-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-07-20 
確定日 2017-02-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第5844796号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5844796号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5844796号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成27年9月14日に登録出願、第14類「身飾品,キーホルダー,時計,宝石箱,宝石及びその原石並びに宝石の模倣品」、第30類「チョコレート菓子,ケーキ,菓子,ホットドッグ,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ミートパイ」及び第33類「ぶどう酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,直し,みりん,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同28年4月4日に登録査定、同年4月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する国際登録第424461号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2007年(平成19年)10月19日に国際商標登録出願(事後指定)、第14類「Watches and watch parts, as well as all other chronometric instruments; watchbands; jewelry articles.」を指定商品として、平成21年3月6日に設定登録されたものであり、その後、同28年11月15日に国際登録に基づく商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標は、別掲1のとおり、図形と欧文字から構成されるものであるところ、該図形と欧文字とは、上下二段に配置され、かつ、色彩も異にするものであるから、視覚上、分離して看取されるものであり、また、その構成全体が、特定の意味合いを有するものではなく、一体として把握しなければならない特段の理由が存在しないことからすれば、一体不可分のものではなく、分離されて把握されるものである。
他方、引用商標も、別掲2のとおり、図形と欧文字から構成されるものであるところ、本件商標と同様、該図形と欧文字とは、視覚上、分離して看取されるものであり、また、その構成全体を一体として把握しなければならない特段の理由が存在しないことからすれば、一体不可分のものではなく、分離されて把握されるものである。
イ 本件商標の構成中の欧文字部分「ETERNI」は、外国語の辞書に掲載がなく、造語と判断されるものであり、また、引用商標の構成中の欧文字部分「ETERNA」も、申立人の名称の略称ではあるが、外国語の辞書に掲載がなく、造語と判断されるものである。
さらに、本件商標の構成中の図形部分と引用商標の構成中の図形部分とは、いずれも特定の観念を生じるものではない。
したがって、本件商標と引用商標とは、観念上、差異が存在することにより、取引者、需要者が別異のものと区別できるといったものではない。
ウ 本件商標の構成中の欧文字部分「ETERNI」からは、「エテルニ」又は「エターニ」の称呼が自然に生じるのに対し、引用商標の構成中の欧文字部分「ETERNA」からは、「エテルナ」又は「エターナ」の称呼が自然に生じるところ、「エテルニ」の称呼と「エテルナ」の称呼、「エターニ」の称呼と「エターナ」の称呼とを、それぞれ比較すると、いずれの比較においても、差異音は、聴者の注意が散漫になり、最も行き届かなくなる末尾の1音のみであり、しかも、該差異音は、子音「n」を共通にする酷似した音である。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼上、聴者が聞き誤るおそれが多大に存在する酷似する商標である。
エ 本件商標の構成中の欧文字部分「ETERNI」と引用商標の構成中の欧文字部分「ETERNA」とを比較すると、両者は、いずれもありふれた書体からなるものであり、また、語頭から5字目までの「ETERN」を同じくし、看者の注意が散漫になり、最も行き届かなくなる語末において、「I」と「A」との差異があるにすぎないものであるから、外観上、酷似するものである。
なお、本件と同様に、欧文字からなり、語末の1字のみが異なる標章について、外観上、類似するといった判断をした審決例(甲第3号証ないし甲第9号証)が存在し、本件について、該審決例と異なる解釈をすべき特段の理由が全く存在しないことからすれば、本件も同じ判断がされてしかるべきである。
オ 上記アないしエによれば、本件商標の構成中の欧文字部分と引用商標の構成中の欧文字部分とは、いずれも造語であるため、観念において区別することができず、称呼及び外観において酷似する商標であるから、本件商標と引用商標とは、酷似する商標である。
したがって、本件商標は、その指定商品中、第14類「身飾品,時計,宝石,宝石の模倣品」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ア 申立人は、1900年代以降、我が国を含む世界各国において、商標「ETERNA」を付した商品「腕時計」等を広く販売している。
また、申立人は、我が国において、昭和25年3月11日に登録出願した「ETERNA」の文字からなる登録第393868号商標を所有していた(甲第10号証。なお、該登録商標に係る商標権は、更新登録の手続をしなかったため、現在、失効している。)。
申立人の商品を示す商標「ETERNA」は、我が国を含む世界各国において、広く知られており、周知、著名となっている(甲第11号証ないし甲第36号証)。
イ 申立人の名称は、「Eterna AG Uhrenfabrik (Eterna SA Fabrique d’Horlogerie)(Eterna Ltd. Watch Factory)」であるところ、その略称は、会社名や業務の内容を示す語を除いた「Eterna」であり、取引者、需要者の記憶に強く深く残っているものである。
そして、申立人の業務に係る商品の出所であることを示す周知、著名商標である「ETERNA」及び申立人の特徴的な略称である「Eterna」と取引者、需要者が容易に見誤り、聞き誤ってしまう「ETERNI」の文字を含んでなる本件商標が、申立人が製造、販売する「主として,貴金属、貴金属製品又は貴金属を被覆した製品並びに宝飾品及び時計を含む」商品の区分である第14類の「身飾品,キーホルダー,時計,宝石箱,宝石及びその原石並びに宝石の模倣品」について使用された場合、これに接する取引者、需要者は、その商品があたかも「他人」である申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について誤認、混同を生ずるおそれが多大に存在する。
ウ 上記ア及びイによれば、本件商標は、その指定商品中、第14類に属する全ての商品について、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第14類「身飾品,時計,宝石,宝石の模倣品」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであり、また、第14類に属する全ての商品について、同項第15号に該当するものであるから、それぞれの指定商品に係る登録は、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、特定の事物を表したものとは認識されない赤色の図形と、その下方に濃灰色のセリフ書体で表してなる「ETERNI」の欧文字(その構成中、「R」及び「N」の文字部分は、僅かにデザイン化されている。)を配してなるものであるところ、該欧文字は、辞書類に載録されているものではなく、また、特定の意味合いを生ずる語として、知られているものではないから、特定の意味合いを生ずることのない造語の一種として看取、把握されるとみるのが相当である。
また、本件商標は、上記のとおり、図形と欧文字とを上下に組み合わせてなるものであって、両者の間に関連する意味合いが存するなど、相互に密接不可分のものとしてみるべき特段の事情も見当たらないものであるから、看者をして、図形部分と欧文字部分とが、それぞれ分離して観察され得るものといえる。
してみれば、本件商標は、図形と「ETERNI」の欧文字とを組み合わせてなるものであって、その構成中の該欧文字部分に相応する「エテルニ」又は「エターニ」の称呼を生ずるものであり、その構成全体並びに該図形及び欧文字部分のいずれからも特定の観念を生ずることのないものである。
イ 引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、5個の黒色小円を正五角形の各頂点位置に配してなるかのように視認され得る図形と、その下方に黒色のサンセリフ書体で表してなる「ETERNA」の欧文字を配してなるものであるところ、該欧文字は、「永遠の、永久の」といった意味を有するスペイン語ではあるものの、我が国におけるスペイン語の普及の程度に鑑みれば、既成の語として認識されるというよりは、むしろ特定の意味合いを生ずることのない造語の一種として看取、把握されるとみるのが相当である。
また、引用商標は、上記のとおり、図形と欧文字とを上下に組み合わせてなるものであるところ、該図形は、その構成全体から特定の意味合いを生ずるものとはいい難く、該欧文字も、特定の意味合いを生ずることのない造語といえるものであって、両者を相互に密接不可分のものとしてみるべき特段の事情も見当たらないものであるから、引用商標は、看者をして、図形部分と欧文字部分とが、それぞれ分離して観察され得るものといえる。
してみれば、引用商標は、図形と「ETERNA」の欧文字とを組み合わせてなるものであって、その構成中の該欧文字部分に相応する「エテルナ」又は「エターナ」の称呼を生ずるものであり、その構成全体並びに該図形及び欧文字部分のいずれからも特定の観念を生ずることのないものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否
(ア)外観
本件商標と引用商標とは、いずれも図形と欧文字とを上下に組み合わせてなるものであって、それぞれ、図形部分と欧文字部分とが分離して観察され得るものであるところ、両者の図形部分は、その構成態様において、顕著な差異が存するものであるから、明確に区別し得るものである。
また、本件商標の「ETERNI」の欧文字部分と引用商標の「ETERNA」の欧文字部分とを比較すると、両者は、いずれも6文字という比較的短い文字構成であって、末尾において「I」と「A」の差異が存するものであり、その構成文字の差異が看者に与える影響は少なくないとみるのが相当であるから、外観上、相紛れるおそれがあるとはいい難い。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その構成全体における比較はもとより、それぞれを構成する図形部分及び欧文字部分における比較においても相紛れるおそれのないものであるから、外観上、非類似である。
(イ)称呼
本件商標は、上記アのとおり、その構成中の欧文字部分に相応して、「エテルニ」又は「エターニ」の称呼を生ずるものであるのに対し、引用商標は、上記イのとおり、「エテルナ」又は「エターナ」の称呼を生ずるものである。
そこで、「エテルニ」の称呼と「エテルナ」の称呼とを比較するに、両称呼は、いずれも4音という短い音構成であって、末尾音において「ニ」と「ナ」の差異が存するものであるところ、該差異音は、子音「n」を共通にするものの、該子音に伴う母音について、前者が唇を平たく開き、舌の先を下方に向け、前舌面を高めて硬口蓋に接近させ、声帯を振動させて発する小開き母音の「i」であるのに対し、後者が口を広く開き、舌を低く下げ、その先端を下歯の歯茎に触れる程度の位置に置き、声帯を振動させて発する大開き母音の「a」であるため、聴覚上、異なる音として聴取され得るものであり、その音の差異が短い音構成の称呼全体に及ぼす影響は少なくないとみるのが相当であるから、それぞれを一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれはない。
また、「エターニ」の称呼と「エターナ」の称呼とを比較するに、両称呼は、いずれも4音(長音を含む。)という短い音構成であって、末尾音において「ニ」と「ナ」の差異が存するものであるところ、該差異音は、上記「エテルニ」の称呼と「エテルナ」の称呼との比較における場合と同様、聴覚上、異なる音として聴取され得るものであり、その音の差異が短い音構成の称呼全体に及ぼす影響は少なくないとみるのが相当であるから、それぞれを一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれはない。
さらに、「エテルニ」の称呼と「エターナ」の称呼との比較及び「エターニ」の称呼と「エテルナ」の称呼との比較では、いずれの比較においても、音構成上、「テルニ」と「ターナ」、「ターニ」と「テルナ」といった明らかな差異が存するものであるから、それぞれを一連に称呼しても、明瞭に聴別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼上、非類似である。
(ウ)観念
本件商標は、上記アのとおり、その構成全体並びにその構成中の図形及び欧文字部分のいずれからも特定の観念を生ずることのないものであるのに対し、引用商標は、上記イのとおり、その構成全体並びにその構成中の図形及び欧文字部分のいずれからも特定の観念を生ずることのないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とが観念において相紛れるおそれがあるということはできないから、両商標は、観念上、非類似である。
エ 小括
上記ウにおいて述べたとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても非類似の商標というべきであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
なお、申立人は、過去の審決例(甲第3号証ないし甲第9号証)を挙げて、本件についても同じ判断がなされるべきである旨主張するが、本件に係る商標と該審決例に係る商標とは、商標の構成態様において相違するものであって、本件とは事案を異にするものであるから、申立人による該主張は、採用することができない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人は、甲第10号証ないし甲第36号証を提出して、申立人の商品を示す商標「ETERNA」は、我が国を含む世界各国において、周知、著名となっている旨主張するところ、申立人の提出に係る証拠を見るに、申立人が「ETERNA」の文字からなる登録第393868号商標を有していたこと、申立人の製造、販売に係る「ETERNA」の標章を付した「腕時計」が、国内で発行された雑誌等において、「世界の腕時計」の1つなどとして紹介されたことをうかがい知ることはできるが、例えば、該標章又は引用商標の使用に係る商品の生産及び販売の数量並びに売上高、該商品を取り扱う店舗の数や営業地域、該商品の広告宣伝の方法、回数及び内容等について具体的に把握することはできず、その他、申立人の主張及び同人の提出に係る証拠を総合勘案しても、該標章又は引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたと認めるに足る事実は見いだせない。
そして、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものである。
してみれば、本件商標をその指定商品中の本件申立てに係る指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、引用商標を連想、想起して、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように認識することはなく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中、本件申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
1 本件商標(登録第5844796号商標)


(色彩については、原本参照のこと。)

2 引用商標(国際登録第424461号商標)


異議決定日 2017-01-30 
出願番号 商願2015-88768(T2015-88768) 
審決分類 T 1 652・ 261- Y (W14)
T 1 652・ 271- Y (W14)
T 1 652・ 263- Y (W14)
T 1 652・ 262- Y (W14)
最終処分 維持 
前審関与審査官 大島 康浩佐藤 松江 
特許庁審判長 青木 博文
特許庁審判官 大橋 洋子
田中 敬規
登録日 2016-04-22 
登録番号 商標登録第5844796号(T5844796) 
権利者 長谷川 昭憲
商標の称呼 エターニ 
代理人 吉村 仁 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ