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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W35
審判 全部申立て  登録を維持 W35
審判 全部申立て  登録を維持 W35
審判 全部申立て  登録を維持 W35
管理番号 1325079 
異議申立番号 異議2016-900328 
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-03-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-10-12 
確定日 2017-02-02 
異議申立件数
事件の表示 登録第5866573号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5866573号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5866573号商標(以下「本件商標」という。)は、「健康宅送便」の文字を標準文字で表してなり、平成28年2月20日に登録出願、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同年7月1日に登録査定、同月15日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立てに引用する登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
1 登録第4320021号商標(以下「引用商標1」という。)は、「健康直送便」の文字を標準文字で表してなり、平成10年1月28日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,トマトピューレー,皮を剥いたトマトの缶詰,その他の加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳酸菌飲料,その他の乳製品,食用油脂,カレー・シチュー・ドリア・グラタン・リゾット又はスープのもと,野菜スープ,その他のスープ,パスタソース,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」、第30類「きざんだ野菜又はマッシュルーム入りのピザソース,コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,その他の調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,ドリア,リゾット,ラザニヤ,カネロニ,ニョッキ,ポレンタ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」、第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,うるしの実,コプラ,麦芽,ホップ,未加工のコルク,やしの葉,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類,(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,釣り用餌,果実,野菜,糖料作物,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,生花の花輪,飼料用たんぱく」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、平成11年10月1日に設定登録され、その後、同21年10月6日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
2 登録第4784175号商標(以下「引用商標2」という。)は、「健康直送便」の文字を標準文字で表してなり、平成15年12月24日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧水その他の化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,電気式鉛筆削り,装飾塗工用ブラシ,紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て,靴下の型崩れ防止用台紙」を指定商品として、同16年7月2日に設定登録され、その後、同26年7月8日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
3 登録第4999497号商標(以下「引用商標3」という。)は、「健康直送便」の文字を標準文字で表してなり、平成18年3月15日に登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙,乳児の離乳育児用加工食品,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,咀嚼嚥下障害者用食品」を指定商品として、同年10月27日に設定登録され、その後、同28年10月25日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
4 登録第5047164号商標(以下「引用商標4」という。)は、「健康直送便」の文字を標準文字で表してなり、平成18年7月20日に登録出願、第29類「乾燥ザクロを主材とする粉末状・顆粒状・タブレット状・丸薬状・ゲル状・ゼリー状・固形状の加工食品,トマトから抽出したリコピンを主材とする粉末状・顆粒状・タブレット状・丸薬状・ゲル状・ゼリー状・固形状の加工食品,乾燥野菜を主材とする粉末状・顆粒状・タブレット状・丸薬状・ゲル状・ゼリー状・固形状の加工食品,乾燥ブルーベリーを主材とする粉末状・顆粒状・タブレット状・丸薬状・ゲル状・ゼリー状・固形状の加工食品,乳酸菌を主材とする粉末状・顆粒状・タブレット状・丸薬状・ゲル状・ゼリー状・固形状の加工食品」及び第30類「糖類を主成分とする粉末状・顆粒状・タブレット状・丸薬状・ゲル状・ゼリー状・固形状の加工食品」を指定商品として、同19年5月18日に設定登録されたものである。
5 登録第5152748号商標(以下「引用商標5」という。)は、「健康直送便」の文字を標準文字で表してなり、平成19年6月21日に登録出願、第35類「広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,自動販売機の貸与,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同20年7月18日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第16号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号に該当することについて
(1)商標の類否について
本件商標「健康宅送便」と、引用商標「健康直送便」とは、外観において、中央の「宅」と「直」とが異なるだけで、相紛れるおそれがあるといわざるを得ない。また、観念については、後者は「健康に良い商品を、直接購入者に送る貨物便」といえ、前者は「健康に良い商品を、家(宅)に送る便」ということができるもので、ある程度の共通性が認められる。さらに、称呼についても「ケンコウタクソウビン」と「ケンコウチョクソウビン」とは、ある程度長めの構成音6音(決定注:「10音」の誤記と思われる。)のものの中間の一音「タ」と「チョ」の相違にすぎないので、近似性は高いものといえる。
(2)商品・役務の類否について
本件商標の指定役務は引用商標5の指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と同一であり、引用商標1から引用商標4の指定商品と類似するものである。
(3)以上により、本件商標は、当該商標登録出願の日前の商標登録出願に係る引用商標と類似するものであって、指定商品又は指定役務についても同一又は類似するものである。
2 商標法第4条第1項第15号に該当することについて
(1)引用商標が果実飲料等について広く知られた商標であることについて
引用商標は申立人の果実飲料等の通信販売事業についてのものであり(甲2)、1998年から継続的に使用されており、その売上高は、2000年度までには10億円に満たなかったものの、その後急速に売上げを拡大し、少なくともここ5年間では確実に50億円を超え、100億円に迫るものとなりつつある(甲3、甲6?甲15)。
また、引用商標は、果実飲料等の商標として新聞等でも取上げられ、本件商標の出願・査定時において、指定商品の需要者に広く知られたものとなっている(甲4、甲5、甲9)。
そして、日経リサーチ社が2005年5月に行った「通販ブランド500」では、「KAGOME健康直送便」は203位であるものの、食品の70余りのブランドとして位置付けられており、「商品・サービスの質がよい」という点の評価が高く、そこから売上規模が70%以上拡大しているということから、周知性があるというべきである(甲16)。
(2)商品・役務の類否と取引の実情について
類似商品・役務審査基準では、「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、果実飲料といった飲食料品の商品とは、類似する役務と商品であるということが推定されている。また、商標「健康直送便」を使用した果実飲料等は通信販売で取引されており、本件商標の指定役務中、特に「小売の業務において行われるもの」については、一般消費者と直接取引でその顧客管理が必要となるというような点で、共通性が高いものであるといえ、商標「健康直送便」及び本件商標「健康宅送便」がそれらの構成によって、宅配に適性があるものであること、商標「健康直送便」が現にそのような取引をされていることにも鑑みると、これらの商品と役務とは類似するものというべきである。
(3)上記(1)及び(2)に、上記1で検討した事実等を合わせて総合的に判断すれば、本件商標は、申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがあるものである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標と引用商標について
本件商標は、「健康宅送便」の文字からなるところ、その構成は、漢字5文字を、同一の書体、同一の大きさ、同一の間隔で表されているから、外観上、まとまりよく一体的に看取、把握されるというのが相当であり、これから生じる「ケンコウタクソウビン」の称呼も、特別冗長でもなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
また、その構成文字から、「健康を家まで送る便」程の意味合いを想起し得るとしても、実体のない「健康」という概念を送るということになり、現実的な意味をなさないものであるから、その構成全体をもって、一体不可分の造語を表したものと認識されるものである。
そうすると、本件商標からは、「ケンコウタクソウビン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標は、「健康直送便」の文字からなるところ、その構成は、漢字5文字を、同一の書体、同一の大きさ、同一の間隔で表されているから、外観上、まとまりよく一体的に看取、把握されるというのが相当であり、これから生じる「ケンコウチョクソウビン」の称呼も、特別冗長でもなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
また、その構成文字から、「健康を直接送る便」程の意味合いを想起し得るとしても、実体のない「健康」という概念を送るということになり、現実的な意味をなさないものであるから、その構成全体をもって、一体不可分の造語を表したものと認識されるものである。
そうすると、引用商標からは、「ケンコウチョクソウビン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標の類否について検討するに、外観においては、本件商標は、「健康宅送便」の文字からなり、引用商標は、「健康直送便」の文字からなるところ、第3文字目において「宅」の文字と「直」の文字の差異を有するものであり、その相違する「宅」の文字と「直」の文字は、いずれも小学校で習う一般に親しまれているものであるところ、文字の画数等において著しい差異を有しており、該漢字1字の差異が、全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、需要者がたやすく見間違えるものとはいい難いものであるから、外観上、判然と区別し得るものというのが相当である。
次に、称呼においては、本件商標から生じる「ケンコウタクソウビン」の称呼と、引用商標から生じる「ケンコウチョクソウビン」の称呼とは、第5音目において「タ」と「チョ」の差異を有するものである。
そして、相違する「タ」と「チョ」の音は、それ自体、明瞭に発音され聴取される音であるばかりでなく、両者から生じる称呼は、それぞれ前半の「ケンコウ」と後半の「タクソウビン」及び「チョクソウビン」との間にやや抑揚をもって発音されることからすれば該差異音は、より明瞭に発音、聴取されるものであるから、この差異が、両称呼全体に及ぼす影響は小さくなく、両者をそれぞれ一連に称呼したときは、音調、音感が異なるものとなり、これらを聞き誤るおそれはないものというのが相当である。
また、観念においては、本件商標と引用商標とは、親しまれた既成の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできないものである。
以上のことから、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼において相違するものであるから、これらを総合して判断すれば、両者は、非類似の商標といわなければならない。
(3)小括
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似するものとは認められないものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標「健康直送便」の周知性について
ア 申立人の提出した証拠によれば、以下の事実を認めることができる。
(ア)申立人は、1998年に「毎日飲む野菜」、「毎日飲む野菜と果実」及び「夏しぼり」というジュースを通信販売する事業として、「健康直送便」の標章を使用している(甲2?甲4)。
(イ)日刊スポーツ(1999年6月11日付)によれば、「健康直送便」が、1998年にブルー日刊アド・グランプリのクリエイティブ賞を受賞したことが記載されている(甲5)。
(ウ)申立人による通販事業である「健康直送便」は、1998年に、野菜飲料2品目で通販事業を開始し、初年度の年間売上額は、3億円程度であった。
また、2003年度の売上額は、38億円と前期比約70%増の大幅な伸びとなり、2005年には、取扱商品は18品目となり、2011年には、植物性サプリメントや冷凍野菜など約30品目に拡大し、展開している。
そして、2015年12月期の決算実績では、年間売上87億7700万円までなり、会員顧客数は38万人となっている。
以上のことが、新聞及び雑誌に掲載されている(甲6ないし甲15)。
イ 上記アからすると、本件商標の登録出願前に我が国において、申立人は、引用商標を表示した通信販売事業により、ジュース等の食品を1998年以降販売してきたことがうかがわれ、また、引用商標を表示した通信販売事業を申立人が展開し、成長をあげている記事が新聞、雑誌に掲載されてきたことを考慮すれば、我が国において、申立人の通信販売事業のブランドとして、当該商品を購入する需要者の間にある程度認識されていたものと推認することができる。
しかしながら、申立人が提出した全証拠をみても、引用商標を表示した通信販売における取引の実情や広告宣伝活動等については、客観的・具体的な証拠がなく、引用商標が使用された実績を把握することができないといわざるを得ない。
そうすると、かかる証拠のみによっては、引用商標は、通信販売事業に使用され、ある程度知られているということはできても、それは、当該商品を購入する需要者という限られた範囲であって、それを超えて、引用商標の指定役務の取扱商品全般の需要者においてまで、広く知られた存在になっているとまではいうことができないから、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務を表示するものとして、我が国の需要者の間に、広く認識されていたと認めることはできないものである。
(2)出所の混同について
上記(1)のとおり、「健康直送便」の文字は、需要者の間において広く知られていたものとは認めることができないものであり、また、前記1のとおり、本件商標は、引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
以上からすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定役務について使用しても、取引者、需要者が引用商標を連想又は想起することはなく、その役務が申立人あるいは申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのごとく、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきでものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2017-01-25 
出願番号 商願2016-18256(T2016-18256) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W35)
T 1 651・ 263- Y (W35)
T 1 651・ 262- Y (W35)
T 1 651・ 271- Y (W35)
最終処分 維持 
前審関与審査官 堀内 真一 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 大井手 正雄
榎本 政実
登録日 2016-07-15 
登録番号 商標登録第5866573号(T5866573) 
権利者 渡邊 多津子
商標の称呼 ケンコータクソービン 
代理人 役 昌明 
代理人 役 学 
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