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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W18
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W18
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W18
管理番号 1324953 
審判番号 不服2016-650019 
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-03-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-04-13 
確定日 2016-12-05 
事件の表示 国際登録第1224298号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第18類「Leather and imitation leather;goods made of these materials not included in other classes,namely bags,handbags,traveling bags,satchels;traveling sets (leather goods),satchels,briefcases;trunks,carrying cases and suitcases;change purses,purses and wallets;shoulder belts (straps) and bands of leather;umbrellas,parasols and walking sticks.」を指定商品として,2014年4月16日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2014年(平成26年)7月31日に国際商標登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5600331号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成25年2月15日登録出願,第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,かばん金具,がま口口金,蹄鉄,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類」を指定商品として,同年7月19日に設定登録されたものであり,現に有効に存続している。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は,別掲1のとおり,最上段に,王冠状の図形の左右に横線と「18」及び「29」の数字をそれぞれ配してなる部分(以下「王冠図形部分」という。),2段目に,大きく太字で書した「DELVAUX」の文字,3段目に,ハンドバッグを描いた図形部分,最下段に,小さくゴシック体で書した「MADAME」の文字を,それぞれ配してなる結合商標であり,全体としてまとまりよく表されている。
そして,本願商標の構成中の「DELVAUX」の文字部分は,大きく太字で表されていること,また,請求人の主張及び提出証拠(甲1?5)によれば,本願商標の指定商品に係る業界において,請求人の代表的出所識別標識として一定程度知られていると認められることからすれば,同文字部分は,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものといえる。
他方,王冠図形部分は,単純な横線,ありふれた数字及び図形からなるものであり,また,ハンドバッグを描いた図形部分は,本願商標の指定商品(ハンドバッグ)を描いたものと認められるから,格別に看者の注意をひくものとはいえず,これらから,特段の称呼及び観念が生じるものとはいえない。
また,「MADAME」の文字部分は,「DELVAUX」の文字に比して小さく,かつ,ゴシック体という一般的な書体で表されていること,そして,「MADAME」の文字が「夫人,奥様」を意味する単語として広く一般に親しまれていることからすれば,「MADAME」の文字部分は,本願商標の指定商品との関係では,商品の出所識別標識としての機能はさほど強いものではなく,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるということはできず,また,このようにいえるだけの事情も見いだせない。
そうすると,本願商標の構成から,「MADAME」の文字部分だけを分離・抽出して,引用商標と比較して類否を判断することはできない。
してみれば,本願商標は,その全体の構成に相応して「デルヴォーマダム」の称呼及び「デルヴォーの夫人(又は奥様)」の観念を生じるほか,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える「DELVAUX」の文字部分から,「デルヴォー」の称呼及び観念を生じるものというべきである。
(2)引用商標
引用商標の構成は,別掲2のとおりであり,語頭の文字はデザイン化されているものの無理なく「M」の文字を表しているといえるものであり,全体として「MADAME」の文字を表してなるものと認められるから,その構成文字に相応して「マダム」の称呼及び「夫人(又は奥様)」の観念が生じるというべきである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
まず,外観については,本願商標と引用商標の構成は,それぞれ上記のとおりであるから,構成する文字及び図形の相違から,両者の外観は明らかに相違するものであり,両者は,外観上,判然と区別できるものである。
次に,称呼については,本願商標から生じる「デルヴォーマダム」又は「デルヴォー」の称呼と,引用商標から生じる「マダム」の各称呼とを比較すると,両称呼はその音数及び音構成において明らかな差異を有するものであるから,両者は,それぞれを一連に称呼しても,称呼上,互いに聞き誤るおそれはない。
さらに,観念については,本願商標は「デルヴォーの夫人(又は奥様)」又は「デルヴォー」の観念を生じる一方,引用商標は「夫人(又は奥様)」の観念を生じるから,両者は,観念上,明確に区別できるものである。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼,観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであるから,非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 【別記】


審理終結日 2016-10-27 
結審通知日 2016-11-08 
審決日 2016-11-21 
国際登録番号 1224298 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W18)
T 1 8・ 263- WY (W18)
T 1 8・ 261- WY (W18)
最終処分 成立  
前審関与審査官 木住野 勝也内田 直樹 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 冨澤 武志
小松 里美
商標の称呼 デルボー、デルボークス、マダム 
代理人 勝見 元博 
代理人 森脇 靖子 
代理人 鮫島 睦 

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