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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W3043
審判 全部申立て  登録を維持 W3043
審判 全部申立て  登録を維持 W3043
審判 全部申立て  登録を維持 W3043
管理番号 1323753 
異議申立番号 異議2016-900129 
総通号数 206 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-02-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-05-23 
確定日 2017-01-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第5828901号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5828901号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5828901号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成26年12月8日に登録出願,同27年12月22日に登録査定,第30類「コーヒーを加味してなる果実茶,コーヒーを加味してなる緑茶,コーヒーを加味してなる紅茶,コーヒーを加味してなる茶,コーヒーを加味してなるハーブティー,エスプレッソコーヒー,エスプレッソコーヒーをベースとするコーヒー飲料,ダッチコーヒー,即席コーヒー,ミルク入りコーヒー飲料,焙煎したコーヒー豆,挽いたコーヒー,インスタントコーヒー,コーヒー豆,コーヒーを加味してなるチョコレート飲料,コーヒー,コーヒー飲料,コーヒーを加味してなるココアを使用した菓子及びパン,コーヒーを加味してなる茶飲料」及び第43類「旅行者のためのレストランにおける飲食物の提供,レストランにおける飲食物の提供,バーにおける飲食物の提供,ビュッフェレストランにおける飲食物の提供,西洋料理を主とする飲食物の提供,軽食堂における飲食物の提供,チェーンレストランにおける飲食物の提供,飲食店での飲食物の提供,日本料理のレストランにおける飲食物の提供,パブにおける飲食物の提供,中国料理のレストランにおける飲食物の提供,カフェにおける飲食物の提供,コーヒーショップにおける飲食物の提供,カフェテリアにおける飲食物の提供,カクテルラウンジにおける飲食物の提供,ファーストフードレストランにおける飲食物の提供,韓国料理のレストランにおける飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として,平成28年2月26日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
商標異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標について,商標法第4条第1項第10号,同項第15号,同項第19号及び同法第3条第1項柱書に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申し立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第21号証を提出した。
1 コーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」について
コーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」は,2009年,申立人がチョ ウーチャン(CHO WOOCHANG)と,韓国で創業した飲食店であって,現在,申立人は,2013年に香港法人として自身が設立したZOO HOLDINGS LIMITED(以下「申立人会社」という。)の取締役兼会長を務め,チョ ウーチャンも申立人会社の取締役である(甲2ないし甲4)。
申立人会社は,「特徴あるブランド・シリーズを打ち出し続けて,飲食業界の動物王国を構築する。」をスローガン(甲5)に,現在,中国,香港,台湾,フィリピン等で,コーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」をはじめ,「SEVEN MONKEYS COFFEE」や「TIGER TOPOKI」等,常に動物と関連付けたネーミングを付して,複数の飲食店事業を展開し(甲5及び甲6),これらに関して日本国特許庁に対してそれぞれ商標出願を行い,うち2件は登録されている(甲7ないし甲9)。
これらの飲食店事業は,例えば,「ZOO COFFEE」は,等身大サイズのキリン,パンダ,ゴリラ,猿,ホワイトタイガー,トラ等の人形が店内の至るところに配置され,スローガンのごとく,「動物王国」といえる独特な店づくりがなされ,訪れた需要者からも好意的な感想が発信されている(甲10)。
こうして,「ZOO COFFEE」は,2009年の創業から3年あまりで,韓国国内で100店舗を突破し(甲6),そこで使用されている動物の図形や「ZOO COFFEE」の文字からなる標章(本件商標と同一)と共に,少なくとも韓国において,需要者の間に広く認識されている。
さらに,「ZOO COFFEE」は,2012年以降,中国にも展開している(甲6及び甲11)。
申立人会社は,中国の主要な航空会社の機内誌や中国高速鉄道の車内雑誌等で,富裕層や経営者層へ向けて,「ZOO COFFEE」の特徴や魅力を伝え,フランチャイジーを募集するなどの積極的な広告展開を行っている(甲12ないし甲17)。
こうして,フランチャイズ化が進められた結果,「ZOO COFFEE」は,2012年から2015年までの4年間で,中国全土で合計189店舗が開業するまでとなっており(甲11),コーヒーショップの「ZOO COFFEE」及び動物図形並びに英文字の「ZOO COFFEE」は,中国において,申立人会社の業務に係る商品及び役務を表示するものとして,需要者の間に広く認識されている。
2 商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当について
本件商標は,コーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」を示すものとして,中国,韓国において,需要者に広く認識されている標章と同一又は類似の商標である。
そして,中国や韓国は,日本の隣国であって,多数の日本人が生活し,日本からの旅行者が中国や韓国を訪れ,彼らはインターネット媒体を利用し,中国や韓国で広く知られている「ZOO COFFEE」の紹介を日本語で発信しており,日本に未上陸のカフェ,日本にはない独特な雰囲気のカフェとして好意的な書き込みがある(甲18ないし甲21)。
このように,「ZOO COFFEE」は,日本においても,韓国生まれのコーヒーチェーンとして,また日本にはない独特の雰囲気のカフェを示すものとして,需要者に広く知られている。
そうすると,本件商標は,コーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」とは何ら関係のない者が,同一・類似の商品・役務に使用するものであるから,商標法第4条第1項第10号に該当する。
また,仮に,商標法第4条第1項第10号に該当しないとしても,コーヒーショップ「ZOO COFFEE」と関係のない第三者によって使用されると,出所の混同を生じさせるおそれがあるから同項第15号に該当する。
3 商標法第4条第1項第19号該当について
本件商標は,海外において,申立人会社の業務に係る商品及び役務を表示するものとして,需要者の間に広く認識されている標章と同一である。
このような商標を,申立人及び申立人会社から営業許可や商標使用許諾のない第三者が商標出願し登録したことは,日本国内において,不正の目的があることが明らかである。
したがって,仮に,商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当しないとしても,同項第19号に該当する。
4 商標法第3条第1項柱書について
上記状況の中,申立人及び申立人会社は,本件商標の商標権者に対して,日本での営業及びそれに伴う標章の使用を認めていないものであり,その商標権者によって,自己の業務に係る商品又は役務に使用されるものとは解されないことから,商標法第3条第1項柱書に該当し,商標登録を受けることができないものである。

第3 当審の判断
1 「ZOO COFFEE」標章及び使用に係る標章の周知・著名性について
コーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」の標章及び使用に係る標章の周知・著名性について,申立人が提出した証拠によれば,以下のとおりである。
(1)申立人は,自身が設立した「ZOO HOLDINGS LIMITED」(申立人会社)の取締役であって(甲2ないし甲4),申立人会社設立前の2009年に韓国で「ZOO COFFEE」1号店を開業し,その後,当該飲食店の店舗数は,3年あまりで100店舗を突破した(甲6)。
そして,中国におけるコーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」フランチャイズ店舗一覧をみると,天津1号店が2012年1月1日に開業され,2014年12月2日には102店舗,2015年12月1日までには189店舗となった(甲11)。
(2)中国の航空会社の機内誌である「GATEWAY南方航空」の2014年3月号及び11月号(甲12及び甲16),「中国之翼」の2014年4月号及び同7月号(甲13及び甲14),「CONNECTIONS」の2014年11月号(甲15)並びに高速鉄道の車内誌である「旅伴」の2015年2月号(甲17)には,「ZOO COFFEE」について,「現在,中国大陸での加盟業務を全面的に展開しています。・・・」などと記載して,フランチャイジーを募集する広告等が掲載された。
そして,それらの広告欄の右上には,別掲2のとおりの標章(以下「使用標章1」という。)が表示され,中程のカップの写真には,別掲3のとおりの本件商標とほぼ同一の図形及び文字からなる標章(以下「使用標章2」という。)が濃い茶色に白抜きで付されている(甲12等)。
(3)2014年3月24日のブログ(甲19)には「弘大カフェ『ZOO COFFEE』」の,2013年8月27日のブログ(甲20)には「ZOO COFFEE(明洞店)」の,及び2014年5月18日のブログ(甲21)には「ZOO COFFEE ホンデ」の店舗について,店内外に表示された「ZOO COFFEE」の欧文字及び「ZOO COFFEE」の欧文字が付されたカップの写真等が,それぞれ掲載された。
(4)上記(1)ないし(3)からすると,申立人会社は,韓国において,コーヒーチェーン「ZOO COFFEE」を開業し,その後中国においても開業し,2014年には,中国の一部の雑誌等でフランチャイジーを募集する広告展開を行っており,該広告には,使用標章1が表示され,カップには,本件商標とほぼ同一の構成態様といえる使用標章2が表示されたものである。
しかしながら,本件商標の登録査定日前に「ZOO COFFEE」について,中国の航空会社の機内誌や高速鉄道の車内誌に広告が掲載されたとしても,これらの雑誌は,一般的な雑誌や新聞等とはいい難く,その内容もフランチャイジーを募集する広告ということができるから,広く一般に向けたコーヒーチェーンの「ZOO COFFEE」に関する広告とはいえない。
また,韓国及び中国にある程度の店舗数があるとしても,これらの国の飲食店の店舗の数に占めるコーヒーチェーン「ZOO COFFEE」の店舗数の割合,「ZOO COFFEE」の店舗における売上高,来客数,上記以外の広告宣伝についての回数や内容等の具体的な事実を示す証拠は提出されていない。
そうすると,提出された証拠からは,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2が,申立人会社の業務に係るコーヒーチェーンを表示するものとして,韓国及び中国を含めた外国における取引者,需要者の間に広く認識されていたということができない。
また,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2は,我が国において,いずれもその使用の事実を確認することができない。
してみれば,申立人会社の使用に係るこれらの標章は,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,申立人会社の業務に係るコーヒーチェーンを表すものとして,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていたということもできない。
2 本件商標と,「ZOO COFFEE」標章,使用標章1及び2との類否について
本件商標は,別掲1のとおり,上段に6種類の動物と思しき図形を影絵又は縁取りで表し,その下段に「ZOO COFFEE」の欧文字を表した構成態様からなり,使用標章1は,別掲2のとおり,上段に7種類の動物と思しき図形を影絵又は縁取りで表し,その下段に「ZOO COFFEE」の欧文字を表した構成態様からなるものである。
また,使用標章2は,別掲3のとおり,濃い茶色に白抜きで表した本件商標とほぼ同一の構成態様からなるものである。
そして,それらの類否について検討すると,本件商標と「ZOO COFFEE」とは,「ZOO COFFEE」の欧文字において,外観上近似した印象を与えるものであり,また,本件商標と使用標章2とは,構成全体においてほぼ同一であり,本件商標と使用標章1とは,子細にみれば,描かれている動物と思しき図形がやや異なるものの,構成全体において近似した印象を与えるものである。
また,これらは,「ZOO COFFEE」の欧文字から「ズーコーヒー」の称呼及び「動物園のコーヒー」程の観念を生じるものである。
そうすると,本件商標と,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2とは,外観,称呼及び観念において類似の商標と認められる。
3 商標法第4条第1項第10号該当性について
前記2のとおり,本件商標は,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2と類似の商標と認められ,本件商標の指定役務と,申立人会社がこれらの標章を使用するコーヒーチェーンの役務である「飲食物の提供」は,類似の役務である。
しかしながら,前記1のとおり,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2は,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,申立人会社の業務に係るコーヒーチェーンを表すものとして,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていたものということができない。
そうすると,本件商標は,商標法第4条第1項第10号該当性の前提を欠くものといわなければならない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第15号該当性について
前記2のとおり,本件商標は,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2と類似の商標と認められる。
しかしながら,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2は,前記1のとおり,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,申立人会社の業務に係るコーヒーチェーンを表すものとして,我が国はもとより,韓国,中国を含む外国における取引者,需要者の間に広く認識されていたものということができない。
そうすると,本件商標は,これを本件商標権者がその指定商品及び指定役務に使用しても,取引者,需要者に,申立人会社の業務に係る「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2を連想又は想起させることはなく,その商品及び役務が,申立人会社あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのように,商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
5 商標法第4条第1項第19号該当性について
前記2のとおり,本件商標は,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2と類似の商標と認められる。
しかしながら,前記1のとおり,「ZOO COFFEE」,使用標章1及び2は,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,申立人会社の業務に係るコーヒーチェーンを表すものとして,我が国はもとより,韓国,中国を含めた外国における取引者,需要者の間に広く認識されていたものということができない。
そうすると,本件商標は,商標法第4条第1項第19号該当性の前提を欠くものといわなければならない。
そして,申立人は,申立人会社の業務に係る商品及び役務を表示するものとして,需要者の間に広く認識されている商標と同一である本件商標を申立人及び申立人会社から営業許可や商標使用許諾のない第三者が本件商標を登録したことは,日本国内において,不正の目的がある旨主張している。
しかしながら,申立人が提出した証拠からは,本件商標について,申立人及び申立人会社の営業許可や使用許諾が必要であるとすべき特段の事情及び本件商標権者が本件商標を登録したことが日本国内において不正の目的があると認めるに足る具体的事実を見いだすことができない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
6 商標法第3条第1項柱書の要件について
商標法第3条第1項柱書の「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標」として商標登録を受けることができるのは,現に使用している商標だけでなく,使用する意思があり,かつ,近い将来において使用する予定のある商標も含まれるものと解される。
そうすると,本件商標権者が,本件商標の登録査定時において,本件商標を自己の業務に係る指定商品及び指定役務について現に使用をしていなくとも,将来において使用する意思があれば,本件商標は,商標法第3条第1項柱書の要件を具備するといえる。
そして,本件商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務について使用をしていなかったとしても,将来においてまで使用する意思がないとはいい難いものであり,また,申立人が提出した証拠からは,本件商標権者が将来においても本件商標を使用する意思がないものとみるべき具体的な証拠は見あたらない。
したがって,本件商標は,商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないということはできない。
また,申立人は,「申立人及び申立人会社は,本件商標の商標権者に対して,日本での営業及びそれに伴う標章の使用を認めていないから,その商標権者によって,自己の業務に係る商品又は役務に使用されるものとは解されない。」旨主張している。
しかしながら,申立人及び申立人会社は,日本において商標権を取得しているものではなく,その他,我が国において,本件商標権者がその業務に本件商標を使用することを,申立人及び申立人会社に許諾を得なければ使用できないとすべき特段の事情は見あたらない。
よって,申立人の主張は採用できない。
7 むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第10号,同項第15号,同項第19号及び同法第3条第1項柱書に違反してされたものではないから,商標法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)





別掲2(使用標章1,色彩の詳細は甲第12号証の2葉目,右上部分を参照。)





別掲3(使用標章2,色彩の詳細は甲第12号証の2葉目,中程を参照。)





異議決定日 2016-12-26 
出願番号 商願2014-103436(T2014-103436) 
審決分類 T 1 651・ 25- Y (W3043)
T 1 651・ 18- Y (W3043)
T 1 651・ 271- Y (W3043)
T 1 651・ 222- Y (W3043)
最終処分 維持 
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 青木 博文
特許庁審判官 板谷 玲子
田中 亨子
登録日 2016-02-26 
登録番号 商標登録第5828901号(T5828901) 
権利者 リ,キョ ヨル
商標の称呼 ズーコーヒー、ズー、ゼットオオオオ、ゾー 
代理人 特許業務法人 サトー国際特許事務所 
代理人 ▲吉▼川 俊雄 
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