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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1323719 
異議申立番号 異議2016-900170 
総通号数 206 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-02-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-07-06 
確定日 2017-01-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第5848416号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5848416号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5848416号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成25年10月4日に登録出願され、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,薫料,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤」を指定商品として、同28年3月30日に登録査定、同年5月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号によって取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証(枝番号を含む。)を提出した。以下、枝番号の全てを引用するときは、枝番号を省略して記載する。
(1)申立人が引用する商標
申立人が引用する登録第5038252号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成18年8月23日に登録出願、第1類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同19年4月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)具体的理由
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「SHOBEIDO」と表されてなり、該文字に照応して、「ショベイドー」の称呼が自然に生じ、他方、引用商標は、「SHISEIDO」の欧文字をデザイン化してなり、該文字に照応して、「シセイドー」の称呼が自然に生じる。
してみれば、本件商標と引用商標とは、語頭音の「ショベ」と「シセ」の差異しか存在しないことに加え、差異音たる「ショ」と「シ」の音は同行音であり、また「ベ」と「セ」は母音を共通にすると共に、これに続く「イドー」の音に吸収されて聴取し難いことに鑑みると、両称呼を一気一連に称呼した場合、両者は語感・語調が近似し、称呼上相紛れることは明らかである。
さらには、本件商標と引用商標とは、語頭の「SH」及び語尾の「EIDO」を共通にしており、これに接する需要者・取引者の目に留まりにくい中間の「OB」と「SE」(決定注:「IS」の誤りと認められる。)の2文字しか相違しないことに加え、「H」と「EIDO」の文字のデザイン性が極めて似通っていることからすると、両商標は外観上も近似する商標といい得るものである。
そして、本件商標と引用商標の指定商品は、同一又は類似の関係といえるものである。
したがって、引用商標に係る出願日及び登録日のいずれもが本件商標の出願日及び登録日に先立つものであることも考慮すると、本件商標は、引用商標との関係において、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
イ 商標法第4条第1項第15号について
(ア)申立人について
申立人は、1872年に我が国初の洋風調剤薬局として創業された資生堂薬局を前身とし、1927年に株式会社として設立された、東京都中央区銀座に本店を有する、我が国最大手かつ世界有数の化粧品メーカーである(甲4)。
申立人の事業内容は多岐にわたっているが、その中でも化粧品・化粧用具・トイレタリー製品・理美容製品・食品・医薬部外品の製造・販売が中心となっており、申立人の業務に係るこれらの製品は、百貨店、ドラッグストア、薬局、コンビニエンスストア、各種量販店、インターネット等の多様なチャネルを介して提供され、需要者に購入されている(甲5)。
(イ)申立人の使用に係る商標について
申立人は、年齢や使用目的に適合させた多数のブランドを保有し、これらの下に事業を行っており(甲6)、街頭や店頭における試供品の提供や新聞・雑誌・TV・インターネット等のあらゆる手法・媒体を通じた宣伝広告活動を積極的に行い、2014年度の広告費は492億円で、2015年度の広告費は532億円にも達している(甲7)。
そして、TVコマーシャルを中心とした申立人の宣伝広告においては、申立人を指称するハウスマークたる「SHISEIDO」の欧文字をデザイン化して表されてなる商標(甲8)(以下「使用商標」という。)がブランド名称等と共に頻繁に表示されており(甲9?甲10)、その結果、申立人の使用商標は、その業務に係る各々のブランド以上に需要者・取引者に認知され、確固たる地位を築いており、申立人の業績は近年も右肩上がりで堅調に推移し、2014年度の全世界の売上高は7,777億円に達し、国内だけを取っても3,656億円もの売上を誇っている。
上述のように、申立人は、自己の業務に係る製品や企業イメージの普及、定着及びその周知に努め、最大限の宣伝広告等の活動を行い(甲11?甲16)、製品の高品質性、その時代に適合した斬新かつ効果的な宣伝広告の手法、百貨店等での使用商標を随所に表示した独自店舗における需要者各々のニーズにかなう適格な多面式アドバイスによる販売方法とあいまって、申立人の業務に係る製品等は市場でも高い評価を得ているのみならず、申立人の名声は単なる化粧品メーカーという枠を超えて、我が国を牽引する代表的な企業として位置付けられているといい得るものである。
また、申立人が「SHISEIDO」の欧文字からなる商標について数多の防護標章登録を取得していることも考慮すると(甲17?甲18)、使用商標が申立人に係る商標の中でも突出した評価と名声を長きにわたって得続けている著名なものであることは明白であって、使用商標は、申立人を指称するいわゆるハウスマークとして十分認知されているのと同時に、化粧品を含む多種多様な商品との関係で、申立人の業務に係る商品であることを表示するものとして、我が国の需要者の間に広く知られていると考えられるものである(甲17?甲19)。
(ウ)商標法第4条第1項第15号該当性について
使用商標が申立人自身を指称するいわゆるハウスマークとして、我が国の需要者・取引者の間に広く認識されていることは上述したとおりである。
上述の状況に鑑みると、使用商標は、申立人の業務に係る商品に付される商標として、又は申立人の名声を得た著名な略称として、需要者・取引者に広く認知されており、このような長年にわたる努力の結果得られた業務上の信用を保護するのが商標法制定の趣旨といえるものである。
そして、本件商標と使用商標との類似性は上述のとおりであり、いわゆる一般的出所の混同という観点からは両者が互いに相紛れるものであることは明白であるが、使用商標にあっては、申立人のTVコマ-シャルを介した宣伝広告において積極的に表示されることとあいまって、その外観が強く印象付けられていることを勘案すると、このような著名商標と語頭の「SH」及び語尾の「EIDO」の文字、すなわち、構成文字の8文字中6文字を共通にしており、需要者等の印象に残り難い中間の「OB」と「SE」(決定注:「IS」の誤りと認められる。)の2文字しか相違しないばかりか、その共通する文字の順序も同じくし、さらには、「H」と「EIDO」の文字のデザイン性が極めて似通った本件商標が付された本件指定商品が取引に資された場合、正に申立人と経済的・組織的に何らかの関係性を有する者の業務に係る商品であると需要者等に容易に想起させ得るものであり、具体的な取引の実情という観点からも、本件商標は出所の混同を生じさせるものである。
なお、本件商標と同一の商標につき、その商標権者と同一の出願人によって中国においてした商標出願に対し、申立人がこれを取り消すべく北京市第一中級裁判所に訴訟を提起したところ、このような商標は、申立人に係る引用商標と同じ商標との関係で類似である旨の判決が既にされている(甲20)。
(エ)小結
したがって,本件商標が付された本件指定商品が実際の商取引に資された場合、これに接した需要者・取引者は、申立人を容易に想起又は連想し、さらに、その商品が申立人又はこれらと営業上何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせる蓋然性は極めて高いものであることから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断
(1)使用商標の周知性について
使用商標(申立人のいう「使用商標」は、引用商標と実質的に同一の商標(色彩の異なるものを含む。)である。)は、本件商標の登録出願の日前から、申立人の業務に係る商品(化粧品等)を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標であって、その状況は本件商標の登録査定の日においても継続していたものと認められる(甲4、甲5)。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、別掲(1)のとおり、「SHOBEIDO」の欧文字をやや図案化してなるところ、該文字に相応し「ショベイドー」の称呼を生じ、該文字は、辞書に掲載されている既成の語ではなく、特定の意味を有しない一種の造語といえるから、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、「SHISEIDO」の文字をやや図案化してなるところ、申立人の業務に係る商品(化粧品等)を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標であるから、該文字に相応し「シセイドー」の称呼を生じ、「(化粧品等のブランドとしての)SHISEIDO」の観念を生じるものである。
そこで、本件商標と引用商標の類否について検討すると、両商標は、外観上、看者の注意を最も強くひく語頭部において、「SHO」と「SHI」の差異を有するばかりか、それに続く中間部においても「BE」と「SE」の差異を有し、かつ、本件商標の語頭の「S」の文字が、比較的普通の書体で表されているのに対し、引用商標の語頭及び中間部の「S」の文字は、斜体化された特徴的な書体で表されているものであるから、これらの構成文字及び書体の差異により、本件商標と引用商標は、外観上、相紛れるおそれはない。
次に、本件商標の称呼「ショベイドー」と引用商標の称呼「シセイドー」とを比較すると、両者は、称呼の識別上重要な要素である語頭音において「ショ」と「シ」の差異を有し、続く第2音において「ベ」と「セ」の差異を有するものであり、これらの差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、相紛れるおそれはない。
さらに、本件商標は特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標は「(化粧品等のブランドとしての)SHISEIDO」の観念を生じるものであるから、本件商標と引用商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標といえる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
上記(1)のとおり、使用商標は、申立人の業務に係る商品(化粧品等)を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められるものの、上記(2)のとおり本件商標は、使用商標と非類似の商標であって、別異の商標である。
そうすると、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、需要者をして使用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じるおそれはないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
なお、申立人は、本件商標と同一の商標につき、その商標権者と同一の出願人によって中国においてした商標出願に対し、これを取り消すべく北京市第一中級裁判所に訴訟を提起したところ、このような商標は、申立人に係る引用商標と同じ商標との関係で類似である旨の判決(甲20)が既にされている旨述べているが、外国においてそのような裁判例があったとしても、本件の判断に影響を及ぼすものではなく、また、当該判決は、外国語で記載されたものであって、訳文の提出もないため、その詳細な内容は全く不明であるから、申立人の主張は採用することができない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1)本件商標



別掲(2)引用商標



異議決定日 2016-12-22 
出願番号 商願2013-77615(T2013-77615) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W03)
T 1 651・ 261- Y (W03)
T 1 651・ 263- Y (W03)
T 1 651・ 262- Y (W03)
最終処分 維持 
前審関与審査官 小川 敏赤星 直昭 
特許庁審判長 大森 健司
特許庁審判官 原田 信彦
土井 敬子
登録日 2016-05-13 
登録番号 商標登録第5848416号(T5848416) 
権利者 楊靜純
商標の称呼 ショービイドー、ショーベイドー、ショベイドー、ショービドー 
代理人 田中 尚文 
代理人 岡部 讓 
代理人 太田 知二 
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