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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W05
審判 査定不服 外観類似 登録しない W05
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W05
管理番号 1322462 
審判番号 不服2016-11501 
総通号数 205 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-08-01 
確定日 2016-12-01 
事件の表示 商願2015-27147拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第5類「サプリメント,β-グルカンを主原料とする錠剤状・カプセル状・プロック状・ゼリー状・グミ状・顆粒状・粉末状又は液状の加工食品,その他のβ-グルカンを主成分とするサプリメント」を指定商品として、平成27年3月25日に登録出願されたものである。
(審決注 本願の指定商品中の「プロック状」は「ブロック状」の誤記と思われる。)

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5311055号商標(以下「引用商標1」という。)は、「アクア」の片仮名を横書きしてなり、平成21年6月5日に登録出願、第29類「蛋白質・炭水化物・脂肪を主成分とする液状またはゼリー状の加工食品」を指定商品として、同22年3月26日に設定登録されたものである。
(2)登録第5311056号商標(以下「引用商標2」という。)は、「AQUA」の欧文字を横書きしてなり、平成21年6月5日に登録出願、第29類「蛋白質・炭水化物・脂肪を主成分とする液状またはゼリー状の加工食品」を指定商品として、同22年3月26日に設定登録されたものである。
(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、「アクア」の片仮名を横書きしてなり、該片仮名の右側に3文字目の「ア」の文字の左上先端部分から「ク」の文字の一画目の左下先端部分に向かって「クア」の文字を取り囲むように円弧(該円弧はその中間部分に向かい次第に太くなるように描かれている部分がある)を描いてなる右側に、3文字目の「ア」の文字の左側先端部分から下側先端部分に向かい二つの円弧(該円弧はその中間部分に向かい次第に太くなるように描かれている)を上下に重ねて上部分が下部分に比してやや幅を持たせ、右側に大きくせり出しているように描かれている構成からなるものである。
してみると、本願商標は、「アクア」の片仮名とそれを取り囲むように「一つの円弧の右側に上下に配された二つの円弧を描いてなる図形」(以下「当該円弧図形」という。)を結合してなる商標であるとみるのが相当である。
そして、当該円弧図形は、直ちに特定の意味合いを有する図形部分とはいえない。
そうすると、本願商標に接する看者は、その構成中の「水」の意味を有する外来語として慣れ親しまれている「アクア」の片仮名に注目するとみるのが相当であるから、本願商標は、該片仮名に相応し「アクア」の称呼及び「水」の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1は、「アクア」の片仮名を横書きしてなり、該文字に相応し「アクア」の称呼を生じ、「水」の観念を生じるものである。
(イ)引用商標2は、「AQUA」の欧文字を横書きしてなり、該欧文字は、その読みである「アクア」の片仮名と同様に「水」を意味する外国語として慣れ親しまれたものといえることから、「アクア」の称呼を生じ、「水」の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
(ア)本願商標と引用商標1を比較すると、本願商標の文字部分と引用商標1とは、ともに「アクア」の片仮名を横書きしてなるものであるから、本願商標が当該円弧図形を有しているとしても、外観上酷似してなるものであり、そして両商標は、上記ア及びイ(ア)のとおり、「アクア」の称呼と「水」の観念を共通するものである。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からも相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(イ)本願商標と引用商標2を比較すると、本願商標の文字部分が片仮名である一方、引用商標2は欧文字であるから、外観において相違するものであるが、両商標は、上記ア及びイ(イ)のとおり、「アクア」の称呼と「水」の観念を共通にするものである。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、外観において相違するものの、称呼及び観念を共通にするものであるから、これらを総合的に考察すると、相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
本願の指定商品は、「サプリメント,β-グルカンを主原料とする錠剤状・カプセル状・プロック状・ゼリー状・グミ状・顆粒状・粉末状又は液状の加工食品,その他のβ-グルカンを主成分とするサプリメント」であるところ、引用商標の指定商品「蛋白質・炭水化物・脂肪を主成分とする液状またはゼリー状の加工食品」と商品の生産及び流通における生産者、取引者及び需要者を共通にするといえることから、類似するものである。
オ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、その指定商品は引用商標に係る指定商品と類似する商品に使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、「アクアβ」の文字要素をロゴ化したものであるとの印象を真っ先に生じさせるもので、「β」に対応する要素が図案化されているものの、「β」の基本的特徴を依然として備えており、「アクア」部分と極めて密接にまとまりよく配置され、「β」部分の各曲線が、「アクア」部分を包み込むようにユニークにデザインされていることから、「β」部分を軽視ないし捨象することは考え難く、「アクアベータ」の称呼を生じさせる旨主張する。
しかしながら、当該円弧図形は、左上部分が左側に鋭く伸びており、構成右側の上下に描かれた円弧部分は上側が大きく描かれており、さらには、左下の直線部分は、右側の円弧部分と左下に接している部分から約倍の長さで円弧状に大きく左側に伸ばされているように描かれているものである。
一方、「β」の文字は、左上部分が丸みを帯びていること、構成右側の上下に描かれた円弧部分の下側が上側に比して大きく描かれていること及び左下部分において円弧が巻き上がって描かれており左下の直線が下にわずかに伸びているように見えることが主な特徴点といえるものである。
そうすると、当該円弧図形は、いずれの点においても「β」の文字の特徴点と異なる態様で描かれているものであるから、これに接する看者が「β」の文字をロゴ化してなるものと把握、理解するとは考え難く、「アクア」の文字を装飾する円弧状の図形であることを認識するにすぎないとみるのが相当である。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
イ 請求人は、「アクア」は、「水」を意味する「aqua」の表音で、商標としてありふれて使用されており、本願指定商品との関係においても、必ずしも強い識別力を発揮する語ではなく、「アクア」及び「AQUA」の文字部分に追加的な要素を結合する登録商標が併存している旨主張する。
しかしながら、「アクア」の文字を構成中に含む商標が多数採択され、登録されているとしても、その事実をもって、「アクア」の文字が自他商品の識別標識としての機能を失したということはできないし、本願の指定商品との関係で、商品の出所識別標識として称呼及び観念を生じないものとなったともいえない。
したがって、請求人の上記主張も、採用することができない。
ウ 請求人は、遅くとも平成16年以来、約10年に亘って「アクアβ」なる商品を販売し、本願商標は、パッケージ変更に伴って新たに採択されたロゴであるから、需要者の間で「アクアβ」と認識されることを意図して採択したもので、これまで継続して使用してきた「アクアβ」の商標の名声や信用が引き継がれるというべきである旨主張する。
そこで、請求人が提出する証拠及び主張によれば、請求人は、自己の製造販売する商品に「アクアβ」の標章を使用しており(第17号証及び第19号証)、これらの販売促進用のパンフレットを作成している(第18号証及び第20号証)。そして、同様に本願商標についても自己の取扱いに係る商品に使用しており(第21号証)、販売促進用のパンフレットも作成している(第22号証)。これらの商品のうち第18号証に係る商品がインターネット(「ケンコーコム」と称するウェブサイト)を通じて購入できることが確認できる(第23号証)。
この「アクアβ」の標章が使用された商品は、東京都、静岡県、茨城県、大阪府及び岐阜県に所在の者から、当該商品の注文があったことが認められる(第24号証)。
また、請求人の「アクアβ」と称する商品は、雑誌及び書籍に特集記事及び紹介記事が掲載され、合わせて雑誌への広告を行っていることが認められる(第2号証ないし第14号証)。さらに、請求人は、2008年5月21日から23日までに開催された「infa JAPAN2008 第13回国際食品素材/添加物展・会議」に出展している(第25号証)。
上記のことから、請求人は、自己の製造する商品に「アクアβ」の標章を使用していることは認められるものの、当該商品の国内各地からの注文については、その数量が明らかにされておらず、各地より一度だけ注文があったといえるにすぎないものであるし、そもそも当該商品が一定期間にどの程度の販売数があり、どこに流通しているのか明らかにされていない。
また、雑誌の掲載や広告については、2005年から2012年までのもので、主に2007年から2008年に集中しているものであり、最近の掲載がないばかりか、当該雑誌は広く一般に頒布されているものとはいい難く、その購読者や発行部数などは明らかにされていないものである。また、展示会への出展については、2008年に請求人が「infa JAPAN2008 第13回国際食品素材/添加物展・会議」と称する展示会に一度だけ出展したにすぎないばかりか、「アクアβ」と称する商品が出品されていたことを確認することもできない。
さらに、請求人は、請求人の商品の売上高が年々増加しており、2015年度には1800万円を超える売上があった旨主張しているが、これが「アクアβ」の売上高であるとはいえないものであるし、本願の指定商品の分野である「サプリメント,健康食品」等の市場規模からすると、当該売上は高いものとはいえない。
そうすると、「アクアβ」の標章が請求人の取扱いに係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標であるとはいえないものである。
したがって、請求人の上記主張も、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)



審理終結日 2016-09-27 
結審通知日 2016-10-04 
審決日 2016-10-18 
出願番号 商願2015-27147(T2015-27147) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (W05)
T 1 8・ 263- Z (W05)
T 1 8・ 261- Z (W05)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 赤星 直昭大橋 良成 
特許庁審判長 青木 博文
特許庁審判官 原田 信彦
高橋 幸志
商標の称呼 アクアベイタ、アクアベータ、アクア 
代理人 鮫島 睦 
代理人 勝見 元博 
代理人 森脇 靖子 
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