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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W1825
審判 一部申立て  登録を維持 W1825
審判 一部申立て  登録を維持 W1825
審判 一部申立て  登録を維持 W1825
管理番号 1320426 
異議申立番号 異議2016-900085 
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2016-11-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-04-06 
確定日 2016-10-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第5816877号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5816877号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5816877号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成27年7月7日に登録出願、第18類「毛皮,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,乗馬用具,愛玩動物用被服類」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,防暑用ヘルメット,帽子,ガーター,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴,乗馬靴」を指定商品として、同年11月27日に登録査定され、同28年1月8日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおり(以下、それらをまとめて「引用商標」という。)であり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1579270号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 別掲2のとおり
指定商品 第18類、第21類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日 昭和54年2月28日
設定登録日 昭和58年4月27日
(2)登録第1912380号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 別掲2のとおり
指定商品 第25類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日 昭和59年5月11日
設定登録日 昭和61年11月27日
(3)登録第2244488号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の態様 別掲2のとおり
指定商品 第28類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日 昭和62年3月30日
設定登録日 平成2年7月30日
(4)登録第2389622号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の態様 別掲3のとおり
指定商品 第20類ないし第22類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日 昭和63年3月24日
設定登録日 平成4年3月31日
(5)登録第2420779号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の態様 別掲2のとおり
指定商品 第8類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日 昭和62年3月30日
設定登録日 平成4年6月30日
(6)登録第4506373号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の態様 別掲3のとおり
指定商品 第9類、第16類及び第20類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日 平成12年1月11日
設定登録日 平成13年9月14日
(7)登録第5288992号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の態様 別掲3のとおり
指定役務 第35類に属する商標登録原簿に記載の役務
出願日 平成19年7月2日
設定登録日 平成21年12月18日

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品中「第18類 かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,乗馬用具,愛玩動物用被服類」及び「第25類 全指定商品」について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標と引用商標との対比
本件商標の図案は、黒円内に、様式化された白色の樹木が一本描かれたものであって、一本の幹から4ないし5本の主枝が分かれており、左方の主枝は更に立ち枝又は垂れ枝に分枝する態様となっている。加えて、各枝の間には大小多数の葉模様が描かれるものである。
一方、引用商標の図案は、様式化された白色又は黒色の樹木が一本描かれるものであって、一本の幹から5ないし6本の主枝が分かれており、各枝は更に立ち枝又は垂れ枝に分枝する態様となっている。加えて、各枝の間には大小多数の多角形があらわれるものである。また、幹は、大地を暗示させる模様と交わっており、図案全体として一つの円となっている。
上記のとおり、両商標の図案は「様式化され、白色又は黒色で描かれた、立ち枝又は垂れ枝に分枝する枝を有する一本の樹木を内包する一つの円」である点において共通するものである。
さらに、両商標の図案は、幹からの分枝並びに立ち枝及び垂れ枝の具体的態様において、a)幹から左方にV字伏に分枝している点、b)V字枝の左方略中央から垂れ枝が伸びる点、c)V字枝の右方の根元から略1/3の位置からS字状の立ち枝が右上に分枝する点、d)V字枝の右方の根元から略2/3の位置から立ち枝が短く分枝する点、e)幹から右側へ水平方向に伸びるS字状の枝が分枝する点において、共通する。
これらの共通点は、被服又は履物等を含む指定商品として、我が国で登録されている様式化された樹木を内包する一つの円を要素とする図形商標のいずれにも見受けられない特徴であり、両商標に特有の共通点である(甲3、甲4)。
上記のとおり、両商標は、基本的な構成態様及び具体的な構成態様のいずれにおいても共通点を有しており、着想、構図において、その構成の軌を一にしているものである。
なお、本件商標では、枝間に紡錘形の図案があらわされている一方、引用商標では、枝間が多角形の図案があらわされている点については、いずれも樹木を様式化するために、枝葉を単純化したものである。また、本件商標は、白色の幹が背景と一体化することにより図案下方に大地を暗示させるものとなっており、引用商標と共通する印象を与えるものとなっている。
特に、被服・履物の分野において使用される場合、両商標は、焼き印や刺繍等でワンポイントマークとして表示される蓋然性が高いことから、詳細な形状は判断しにくくなり、両者は直ちに判別し難いものとなる。
したがって、本件商標と引用商標は、互いに類似する商標である。
イ 指定商品等の対比
引用商標の指定商品及び指定役務は、本件商標の登録異議の申立てに係る指定商品と同一又は類似するものである。
ウ 結論
上記のとおり、本件商標と引用商標は、互いに類似する商標であり、その指定商品を同一又は類似とするものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の事業は、1952年、米国サウスボストンにあったアビントン・シューカンパニーの株式をネイサン・シュワルツ氏が取得したところにはじまる。同社は、1973年に新しい製靴技術を導入して、世界初の完全防水レザーブーツである通称「イエローブーツ」の開発に成功し、当該ブーツに商標「Timberland」及び引用商標(通称「ツリーロゴ」)を付して販売を開始した(甲5)。引用商標を付したブーツは、米国だけでなく、1980年代中頃からイタリア、英国、ドイツにあるハイクラスのスポーツ用品店、デパート、メンズファッションストアの店頭に並ぶようになり、1985年頃には香港で流行し、その後、我が国でも知られるようになった(甲5)。
引用商標を付した靴及びファッション関連商品を取り扱う現地法人として、2000年4月には、我が国にティンバーランドジャパン株式会社が設立され、2011年4月には申立人の傘下への編入を経て(甲6)、現在までに全国40か所で直営の実店舗を構えている(甲7)。
また、インターネットソーシャルメディア「facebook」の申立人アカウントには、2016年7月現在において、228万6141アカウントが紐付けされており(甲5)、インターネット通販サイトでも、同業界大手の「楽天市場・メンズブーツの売上げランキング」の上位に位置しており(甲8)、引用商標は、我が国における靴製品ブランドとして周知のものとなっているものである。
さらに、申立人は、環境に配慮した素材を積極的に採用することで地球の環境保護に努め(甲9)、社会貢献活動の一環としてモンゴル等で植樹等に努めてきており(甲5)、大地に根ざす力強い高木を示す引用商標は、自然や環境保護に積極的に携わる申立人を象徴するシンボルマークとなっている。
上記(1)で述べたとおり、本件商標と引用商標は、互いに類似する商標であり、その指定商品を同一又は類似とするものであるところ、引用商標と相紛らわしい本件商標を、申立人の業務に係る引用商標の指定商品等と類似する関係にある本件商標の指定商品について使用するときは、例えば、これに接する需要者は、申立人のセカンドライン製品のサブブランドを想起する等、申立人の業務に係る商品若しくは申立人と経済的・組織的関連がある者の業務にかかる商品・役務であるかのように、その商品の出所について誤認混同が生じるおそれがある。
したがって、本件商標は、申立人らが永年使用し、周知著名な引用商標との関係で、申立人の業務に係る商品・役務と出所混同を生じるおそれがあるため、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。
(3)むすび
本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43の2第1号により取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
ア 申立人提出の甲各号証、同人の主張及び職権調査(ティンバーランド・オフィシャルサイト、通販サイト「楽天市場」ほか)によれば、次の事実を認めることができる。
(ア)申立人(前身を含む。)は、米国において1973年に開発した「レザーブーツ」に商標「Timberland」及び引用商標を付して販売を開始した。また、引用商標を付したブーツ(以下「申立人商品」という。)は、1980年代には、米国のほかイタリア、英国、ドイツで、1985年頃からアジアで販売されるようになった(甲5、職権調査)。
(イ)我が国においては、2000年4月に申立人商品を取り扱う「ティンバーランドジャパン株式会社」が設立され、その後同社は、社名変更、合併を経て2014年5月に「VFジャパン株式会社」となった(甲6、職権調査)。
(ウ)VFジャパン株式会社は、現在、申立人商品のほか、他のブランドの商品も取り扱っており、札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡などに40の申立人商品を取り扱う直営店舗を有している(甲6、甲7、職権調査)。
(エ)申立人商品は、インターネット通販サイト「楽天市場」の週間売れ筋人気ランキングのメンズ靴・ブーツ・ワークの部門で、2016年6月20日ないし26日の週に、3位、6位、9位などにランクインしたことがうかがえる(甲8、職権調査)。
イ 上記アの認定事実に加え、引用商標の出願日を考慮すれば、申立人商品は我が国において、昭和50年代頃から販売されていることがうかがえるものの、我が国における申立人商品の販売額、販売数量など販売実績に係る証左は見いだせないから、申立人商品に使用されている引用商標は、本件商標の登録出願の日前ないし登録査定時において、申立人の業務に係る商品であることを表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標は、別掲1のとおり、「KORPIKO」の文字と黒色の円形内に一本の樹木を白抜きしたように表した図形からなるところ、その構成は、文字部分と図形部分とが視覚上分離して看取されるものであるから、それぞれが独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものとみるのが相当である。
そして、本件商標の文字部分は、その構成文字に相応して「コルピコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであり、また、図形部分は、一本の樹木を白抜きしたように表されたものであって、その樹木は根元を太く枝先にいくにしたがって徐々に細くなるように曲線で描かれ、枝の間には木の葉と認識される図形が多数描かれているものであるから、特定の称呼及び観念を生じないものである。
イ 引用商標は、別掲2及び別掲3のとおりの構成からなり、白色と黒色の違いはあるものの、いずれも大地と一本の樹木を表したような円形の図形からなり、その樹木は幹をやや太く、全ての枝を枝先まで均等の太さで、直線により描かれているものであって、特定の称呼及び観念を生じないものである。
ウ そこで、まず、本件商標の図形部分と引用商標とを比較すると、外観において両者は、円形内に一本の樹木を表した点において共通するものの、前者の樹木が根元を太く枝先にいくにしたがって徐々に細くなるように曲線で描かれているのに対し、後者の樹木は幹をやや太く全ての枝を枝先まで均等の太さで直線により描かれている点、前者には木の葉と認識される図形が多数描かれているのに対し後者にはそれらがない点、及び前者には大地が表されていないのに対し後者には大地が表されている点という、一見して明らかな差異を有するものである。
そうすると、これらの差異が両者の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく、両者を離隔的に観察しても、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
また、両者は、いずれも特定の称呼及び観念を生じないものであるから、これらの点においても相紛れるおそれのないものである。
してみれば、本件商標の図形部分は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、引用商標とは、相紛れるおそれのないものである。
次に、本件商標の文字部分と引用商標とを比較すると、本件商標の文字部分は、上記アのとおり、「コルピコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、外観、称呼及び観念のいずれの点においても引用商標と相紛れるおそれのないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標であると認められる。
エ なお、申立人は、本件商標の図形部分と引用商標との細部における共通点を挙げ、また、被服・履物の分野においては商標が焼き印や刺繍等でワンポイントマークとして表示される蓋然性が高いなどとして、両者が類似する旨主張しているが、両者は、被服や履物の分野における商標の表示方法を考慮してもなお、上記ウのとおりの差異により相紛れるおそれのないものと判断するのが相当であるから、申立人の主張は採用できない。
さらに、他に本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
オ よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
上記(1)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願の時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品であることを表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認められないものであり、上記(2)のとおり、本件商標は、引用商標と相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
そうすると、本件商標は、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想又は想起するものということはできない。
してみれば、本件商標は、商標権者がこれを登録異議の申立てに係る指定商品について使用しても、取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものとはいえないから、その登録は同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)



別掲2(引用商標1、2、3、5)


別掲3(引用商標4、6、7)



異議決定日 2016-09-29 
出願番号 商願2015-68316(T2015-68316) 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (W1825)
T 1 652・ 263- Y (W1825)
T 1 652・ 261- Y (W1825)
T 1 652・ 262- Y (W1825)
最終処分 維持 
前審関与審査官 豊島 幹太椎名 実 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 堀内 仁子
根岸 克弘
登録日 2016-01-08 
登録番号 商標登録第5816877号(T5816877) 
権利者 株式会社プラグ
商標の称呼 コルピコ 
代理人 矢崎 和彦 
代理人 本宮 照久 
代理人 中村 行孝 
代理人 副田 圭介 
代理人 柏 延之 
代理人 高田 泰彦 
代理人 宮嶋 学 
代理人 永井 浩之 
代理人 佐藤 泰和 
代理人 朝倉 悟 
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