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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201516259 審決 商標
不服201516110 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない W32
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W32
管理番号 1320396 
審判番号 不服2015-17323 
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-09-24 
確定日 2016-10-05 
事件の表示 商願2014-104563拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ナノアスタキサンチン」の片仮名を標準文字で表してなり、第32類「アスタキサンチンを含む清涼飲料・果実飲料」を指定商品として、平成26年12月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『ナノアスタキサンチン』の文字からなるところ、その構成中、『ナノ』の文字は『10億分の1』を表す単位の接頭語であって、『ナノサイズ』のように、超微細なものを表す接頭語として親しまれ、用いられているものであり、『アスタキサンチン』の文字は、『エビ、カニ、サケなどの赤い色、トマトのリコピンなどと同じカロテノイドの仲間で、健康成分のひとつとしてサプリメントにもなっている。』とされるものである。そして、超微細な(ナノ化した)原材料といった意味合いで『ナノ○○』(○○は原材料名)の語が用いられていることからすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、『超微細な(ナノ化した)アスタキサンチン』を原材料とするものである、といった意味合いを認識するにとどまる。したがって、本願商標は、商品の品質(原材料)普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記品質を有する商品以外の商品に使用するときは、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審においてした証拠調べ
本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号にに該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲の項番1ないし項番3に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項に規定に基づき、請求人に対し、意見を申し立てる機会を与えるべく、相当の期間を指定して、平成28年5月13日付けで証拠調べの結果を通知した。

4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、前記3の証拠調べ通知(以下「証拠調べ通知」という。)に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。

5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「ナノアスタキサンチン」の片仮名を標準文字で表してなるところ、証拠調べ通知で示した別掲の項番1の事実から、飲料を取り扱う分野において、高い抗酸化力を有することからアンチエイジング素材として注目されるカロテノイド系の赤い色素である「アスタキサンチン」が、飲料の原材料として用いられていることが認められる。
また、同じく証拠調べ通知で示した別掲の項番2から、同分野において、ナノ化技術を使って開発されたナノ化(超微粒子化、極小化)した成分を商品に配合するといったナノ化技術が広く利用されており、別掲の項番3から、ナノ化した成分や原材料を表す場合に、「十億分の一」の意味を有する接頭語である「ナノ」の語を成分名や原材料名等を表す語に付して、「ナノ○○」(○○は成分名、原材料名等を表す語が入る)と表す場合があることが認められる。
かかる事実からすれば、「ナノアスタキサンチン」の文字に接する取引者、需要者は、「アスタキサンチン」の語に「ナノ」の語を付けたものと理解し、「ナノ化(超微粒子化、極小化)したアスタキサンチン」ほどの意味合いを容易に理解するものというのが相当である。
そうすると、「ナノアスタキサンチン」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品中「ナノ化(超微粒子化、極小化)したアスタキサンチンを含む清涼飲料・果実飲料」について使用するときは、その商品が「ナノ化(超微粒子化、極小化)したアスタキサンチンを含む商品」であることを表示したものと認識させるにとどまるから、単に、商品の原材料、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3項に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「ナノアスタキサンチン」の語を継続的に使用しており、今日では周知性を獲得している旨主張し、甲第10号証を提出している。
しかしながら、甲第10号証は、「ナノアスタキサンチン」の語のインターネット検索結果にすぎず、この証拠によっては、請求人が、本願の指定商品について、本願商標を継続的に使用しているとはいえず、請求人が本願商標について周知性を獲得しているものとは認められない。
したがって、請求人の主張を採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(平成28年4月19日付け証拠調べ通知)
1 「アスタキサンチン」の文字が、飲料の原材料を表すものとして用いられている事実
(1)「マイライフ手帳@ニュース」のウェブサイトにおいて、「2007年06月21日 キリンビバレッジ、アスタキサンチン配合の健康茶『キリン アイティー』を発売」の見出しの下、「“アスタキサンチン”とは、微細藻類のヘマトコッカス藻に含まれるカロテノイド系の赤い色素で、食物連鎖によって、エビ・カニなどの甲殻類、サケ、イクラなどの魚介類に蓄えられているという。現代人の美容や健康の側面から、コエンザイムQ10に続く話題の成分として注目を集め、サプリメントや高級美容液にも使用されているとのこと。」の記載がある。
(http://www.mylifenote.net/003/post_1694.html)
(2)「nikkei BP net」のウェブサイトにおいて、「2009年7月6日 メグミルク『アスタキサンチンパワー』好調な滑り出し」の見出しの下、「『アスタキサンチンパワー』は、数々の健康効果が認められている『アスタキサンチン』(4mg)を含有したトマト・にんじんベースの健康飲料。・・・カロテノイド類は藻などの植物や微生物しか作りだせず、食物連鎖を通じてサケ、イクラ等の魚類やエビ、カニなどの甲殻類に蓄積され、人間もこれらを食べることでアスタキサンチンを体内に摂取している。生体内に発生する活性酸素を抑制する高い抗酸化力を持つことから、アンチエイジング効果のある健康素材として注目されるようになった。メグミルク商品企画開発グループ・・・は、『アスタキサンチンに対する一般消費者の認知度が高まっている。近年になって、優れた機能性に関して数々の研究成果やエビデンスが発表されていることが商品化に踏み切るきっかけになった』と語る。」の記載がある。
(http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090706/165272/?rt=nocnt)
(3)「Yakult」のウェブサイトにおいて、「ぎゅっと健康 アスタキサンチン」の見出しの下、「『アスタキサンチン」』を1個に3mg配合し、さらにビタミンCとハトムギエキスをそれぞれ100mg配合した飲料です。」の記載がある。
(http://www.yakult.co.jp/products/item0260.html)

2 飲料を取り扱う分野において、ナノ化技術を使って開発されたナノ化(超微粒子化、極小化)成分を商品に配合するなど、ナノ化技術が広く利用されている事実
(1)「マイライフ手帳@ニュース」のウェブサイトにおいて、「2007年06月21日 キリンビバレッジ、アスタキサンチン配合の健康茶『キリン アイティー』を発売」の見出しの下、「今回、キリン独自の『ナノ微粒子化加工』によって、アスタキサンチンをおいしく飲みやすい無糖茶に仕立てることに成功。」、「ナノ微粒子化:アスタキサンチンを約60ナノメートルの微粒子にすることで、飲料として飲みやすくしたとのこと(1ナノメートルは、10億分の1メートル)。」の記載がある。
(http://www.mylifenote.net/003/post_1694.html)
(2)「東レリサーチセンター」のウェブサイトにおいて、「東レリサーチセンター THE TRC News No.112(Jan.2011)」に掲載されている「ナノテクノロジーと食品」と題する資料に、「近年、食品分野においてもナノテクノロジー利用が注目され、研究開発が活発化してきている。」、「ナノスケール食品としては、例えばナノ化された成分を含む美容ドリンクやナノコロイド化された金属を含む水や食品、サプリメント等がある。」の記載がある。
(http://www.toray-research.co.jp/jutaku/pdf/TRC112(41-44).pdf)
(3)「共同通信PRワイヤー」のウェブサイトにおいて、「2008年12月3日 トーヨービバレッジ チルドカップ飲料『DHC プラチナココア』 12月9日(火)よりCVSサークルK及びサンクスにて販売開始!」の見出しの下、「抗酸化成分「プラチナナノコロイド」と「ポリフェノール」が入った贅沢なココアドリンクです。」、「プラチナナノコロイドは白金を2ナノ(10億分の2メートル)サイズという極小の粒子にした、今注目の成分です。」の記載がある。
(http://prw.kyodonews.jp/opn/release/200811269847/)
(4)「mono gate」のウェブサイトにおいて、清涼飲料水「メディキュアプラセンタドリンクEX」について、「プラセンタがもつ本来の効果を十分に発揮できる濃度を配合。水を全く加えること無く生プラセンタを酵素分解し、さらにナノ化することで抽出を可能にした高濃度プラセンタを使用。」の記載がある。
(http://www.monogate.jp/lp/placenta_set.html)
(5)「Dr.Select」のウェブサイトにおいて、「高麗人参ドリンク 麗美」の見出しの下、「機能性成分複合配合」の欄に、成分の一つとして「白金ナノコロイド」が挙げられ、その説明として「『錆びない金属』として知られている白金をナノ化。」の記載がある。
(http://www.drsele.co.jp/brand/reibi/)
(6)2013年1月11日付け日経MJ(流通新聞)において、「ナノ化したラブレ菌を配合、日本プロポーション美容科学研究所(新製品)」の見出しの下、「免疫力を高める清涼飲料水『カロリープロテクト チュアパックタイプ』」、「植物性乳酸菌『ラブレ菌』をナノ(極小)化した、ナノ型ラブレ菌を180億個配合。」の記載がある。
(7)2013年4月17日付け日本食糧新聞において、「『ビューティフルクイーン』発売(ファンケル)」の見出しの下、「深層の崩れにアプローチする吸収性に優れた“ナノ化 ヒアルロン酸”・・・など、合計10成分を凝縮して配合。・・・ラズベリー風味の美容ドリンク。」の記載がある。

3 「ナノ○○」(○○は成分名、原材料名等)の語が、超微細な(ナノ化した)成分、原材料といった意味合いで用いられている事実
(1)「ケンコーコム」のウェブサイトにおいて、清涼飲料水「濃いコラーゲン液 480ml」の見出しの下、「1回20mlにコラーゲン5000mgを配合、さらにプラセンタエキス、ヒアルロン酸+ナノヒアルロン酸をぎゅっとつめこんだ濃密なコラーゲンドリンクです。」の記載がある。
(http://www.kenko.com/product/item/itm_6939021572.html)
(2)「株式会社わかさ生活」の「わかさの秘密」と題するウェブサイトにおいて、「ナノヒアルロン酸」の成分情報として、「ナノ(超微細化)ヒアルロン酸は、保水力に優れた成分であるヒアルロン酸をナノ化(超微細化)することで、従来のヒアルロン酸よりも吸収量が19倍に高められた成分です。ナノ(超微細化)ヒアルロン酸は吸収量を高めたことで、より健康効果を実感しやすくなると期待されています。」、「●基本情報 ナノ(超微細化)ヒアルロン酸とは、目や肌の潤いを保つ成分ヒアルロン酸をナノ化(超微細化)することで誕生した成分です。ヒアルロン酸は分子量が小さくなるほど、吸収されやすい特徴があります。ナノ(超微細化)ヒアルロン酸はナノ化(超微細化)によって従来のヒアルロン酸よりも吸収量が高められ、すばやく体内に吸収されていきます。」、「●ナノ化(超微細化)とは ナノ化(超微細化)とは、成分をナノレベルまで細かくし、体に吸収しやすくする技術のことです。ナノとは物の大きさの単位のことでギリシャ語で『小人・nanos』が語源です。」の記載がある。
(http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/nanohyaluronic-acid/)
(3)「fracora」のウェブサイトにおいて、「コラーゲンの100倍の力を持つ、新しいサプリメント新登場!」の見出しの下、「コラーゲンとは違う、フラコラ独自の活性ナノコラーゲンつぶとは?」の欄に、「分子量が非常に小さい、ナノサイズ(0.5nm)の高活性低分子コラーゲンです。そのまま体内に運ばれ、素早く吸収されるのです。」の記載がある。
(http://www.fracora.com/knc/1311p/sp/)
(4)「御影サンクチュアリ」のウェブサイトにおいて、商品「ブルーベリーアイプロ」の原材料名の欄に、「ナノビルベリーエキス(超微細化ビルベリーエキス)」の記載がある。
(http://mk-sanctuary.com/placenta/index.html)
(5)「オーガニックレーベル」のウェブサイトにおいて、「生命の乳酸菌7選」の見出しの下、「ココがスゴイ1 熱に強い7種の乳酸菌を厳選配合!・・・ナノ乳酸菌 その名の通り、粒子の直径が1ミクロン以下の乳酸菌。小腸のバイエル板を通過しやすい。」の記載がある。
(https://organic-label.jp/items/inochi)
(6)「ニッセン」のウェブサイトにおいて、「発酵酵素ナノ乳酸菌」の見出しの下、「商品について」の欄に、「キレイも元気も『ナノ型乳酸菌』があなたを守る。1日目安2粒でヨーグルト約10個分(1000億個)のナノ型乳酸菌配合。」の記載がある。
(http://www.nissen.co.jp/sho_item/regular/9992/9992_10668.asp)


審理終結日 2016-07-29 
結審通知日 2016-08-01 
審決日 2016-08-22 
出願番号 商願2014-104563(T2014-104563) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W32)
T 1 8・ 272- Z (W32)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 守屋 友宏 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 田中 亨子
松浦 裕紀子
商標の称呼 ナノアスタキサンチン、ナノ 
代理人 特許業務法人栄光特許事務所 
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