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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W3539
審判 全部申立て  登録を維持 W3539
審判 全部申立て  登録を維持 W3539
管理番号 1318258 
異議申立番号 異議2016-900015 
総通号数 201 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2016-09-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-01-19 
確定日 2016-08-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第5804680号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5804680号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5804680号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成27年5月25日に登録出願、第35類「日本国内のインターネットウェブサイトによる通信販売で購入した商品を海外の住所に発送するための事務の代理又は代行,配達物の発送代行,商品の配送又は宅配に関する事務処理の代行,輸出入に関する事務の代理又は代行」及び第39類「日本国内のインターネットウェブサイトによる通信販売で購入した商品の海外の住所への輸送の取次・媒介,その他の宅配便及び宅配貨物の輸送の取次・媒介,貨物のこん包,配達物の一時預かり」を指定役務として、同年9月28日に登録査定、同年11月6日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において引用する登録第5294574号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成21年8月25日に登録出願、第35類「輸出入に関する事務の代理又は代行,荷物の送り状の作成に関する事務の代行,一般事務の代理又は代行,文書又は磁気テープのファイリング,広告,インターネット上における広告スペースの提供,商品の販売促進又は役務の提供促進のためのクーポン若しくはポイントの発行・管理・清算,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,書類の複製」、第36類「商品代金の徴収の代行,売掛金回収代行,その他の集金の代行,債権の回収の代行,クレジットカード・デビットカード・電子マネーの利用者に代わってする支払代金の清算又は決済,関税に関する手続の代行,金融に関する情報の提供」及び第39類「貨物の運送の取次ぎ,貨物の輸送の媒介,貨物のこん包,寄託を受けた物品の倉庫による保管,他人の携帯品の一時預かり,配達物の一時預かり,倉庫の提供」を指定役務として、同22年1月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第14号証を提出した。
(1)本件商標と引用商標の要部について
ア 本件商標の要部について
一般的に、図形と文字部分が分離した状態の結合商標の場合、文字部分のみからも要部を認定できるものであるところ、本件商標は、左側に赤丸から飛び出した飛行機の図形部分とその右側に「転送JAPAN」と漢字と欧文字とを組み合わせた文字部分を配した結合商標からなるものであり、図形部分と文字部分が明らかに分離する態様で表されている。
すなわち、本件商標は、文字部分の「転送JAPAN」が独立して認識できるため、文字部分の「転送JAPAN」が、本件商標の要部である。
さらに、本件商標の要部である「転送JAPAN」の文字部分は、語尾に日本を意味する欧文字「JAPAN」を含み、これは、日本製程度の意味合いであるため、「転送」の用語に比べて、極めて自他役務識別力が弱いものである。
したがって、本件商標の要部は、「転送」の文字部分のみであることが明らかであり、このように解釈することが、商標の類否の判断手法について確立した審査経験則に沿うものである。
イ 商標の類否の判断手法について
商標の類否判断の審査経験則において、複数の構成部分からなる結合商標の場合、商標の構成部分の一部が一般取引者、需要者に対し、出所識別標識として強く支配的な印象を与えると認められる場合には、当該一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは許されるものである。
これを踏まえて、本件商標における文字部分「転送JAPAN」を考えると、漢字「転送」と欧文字「JAPAN」を組み合わせたものであるため、明らかに分離していること及び語尾の「JAPAN」は、「日本」を意味する欧文字にすぎなく、日本(製)を意味する役務の提供場所を表すにすぎないことから、語尾の「JAPAN」は、語頭の「転送」に比べて極めて自他役務識別機能が弱い部分である。
事実、本件商標の指定役務において、商標中の語尾に「JAPAN」を含む商標として、「NBA JAPAN」、「TEAM JAPAN」、「Billing Japan」、「RIGHT JAPAN」、「GLASS Japan」、「TR JAPAN」、「IPC JAPAN」及び「CoEC JAPAN」(甲5ないし甲12)のように多数存在しており、当該文字の自他役務識別力が弱いものである。
すなわち、本件商標の文字部分において、自他役務識別機能を果たすのは、漢字「転送」の部分のみであり、当該部分が要部となることが明らかである。
このため、本件商標の略称として「テンソー」が生じることも明らかである。
したがって、本件商標の要部は、漢字「転送」であり、「テンソー」の略称が生じることが明らかである。
ウ 引用商標の要部について
引用商標は、地球から飛び出した飛行機の図形部分と飛行機の胴部に欧文字「tenso」(語尾の「o」は、多少図案化している。)を大きく書し、欧文字「.com」を小さく書した文字部分の結合商標からなる。
引用商標についても、文字部分のみを区別して独立して認識できるため、文字部分のみを要部と捉える基準に照らして考えると、地球から飛び出した飛行機の図形部分と、飛行機の胴部に欧文字「tenso」を大きく書し、欧文字「.com」を小さく書した文字部分は、図形部分と文字部分が明らかに区別し得る態様であるため、文字部分のみの部分からも自他役務識別力を発揮し、当該部分のみが要部となり得る。
また、引用商標の当該要部は、「tenso」を大きく書し、「 .com」を小さく書しており、明らかに「tenso」の文字のみが目立つ態様で表されていること及び「 .com」の用語は、一般的にインターネットのドメインでジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)の一つを意味する用語であることから、「tenso」の文字に比べて自他役務識別力が極めて弱い用語である(甲4及び甲13)。
事実、引用商標の「tenso.com」の語は、申立人のドメインネームに相当するものである(甲3)。
したがって、引用商標の要部は、「tenso」の部分であり、「テンソー」の略称が生じることは明らかである。
(2)本件商標と引用商標の比較について
ア 本件商標に対して引用商標が他人の先願先登録商標であることについて
引用商標は、本件商標の登録出願日よりも前に登録出願し、本件商標の登録日よりも前に登録された、先願先登録商標である。
イ 本件商標の要部と引用商標の要部との対比について
本件商標の要部は、上記のとおり、「転送」にあるので、「テンソー」の称呼が生じる。
また、「転送」の語は、「他から送ってきたものをさらに他へ送ること」(甲14)であるから、当該要部から、「他から送ってきたものをさらに他へ送ること」の観念が生じる。
これに対して、引用商標の要部は、上記のとおり、欧文字「tenso」にあるので、「テンソー」の称呼が生じる。
そして、欧文字「tenso」に接した一般需要者及び取引者に一見して容易に漢字「転送」を連想・観念するものであることは明らかである。
したがって、本件商標と引用商標からは、共に「テンソー」の称呼が生じる類似の商標である。
また、本件商標と引用商標は、共に「他から送ってきたものをさらに他へ送ること」の観念が生じる。
さらに、本件商標と引用商標は、その相違する図形部分においても、共に丸(赤丸、地球)から飛行機が飛び出した図形の基本的な構成の軌(モチーフ)を共通にするので、両商標がより指定役務の誤認・混同を生じやすいものである。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼及び観念が同一であるため、全体として両商標は、一般需要者及び取引者が出所の混同を起こすほど類似していることが明らかである。
ウ 指定役務の対比について
本件商標と引用商標との指定役務は、類似群コードが同一(35F01、35G03、39E01、39E02、39H02)の範囲で抵触する。
したがって、本件商標と引用商標の指定役務は、類似することが明らかである。
エ 総括
上記したとおり、本件商標は、他人の先願先登録商標に類似するものであるため、商標法第4条第1項第11号に該当することは明らかである。

4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、左側には、斜め上方に向いた飛行機の機体の後部が赤丸に重なるように表された図形を配し、その右側には、漢字と欧文字とを組み合わせた「転送JAPAN」の文字を書してなるところ、その構成中の「転送」の文字が、「他から送ってきたものを、さらに他へ送ること。」の意味を有し、「JAPAN」の文字が、「日本」を意味する親しまれた英単語であるとしても、両語を結合した「転送JAPAN」の文字全体は、特定の意味合いを認識させるとはいい難いものである。
そして、「転送JAPAN」の文字部分は、同じ大きさ、等間隔に視覚上まとまりよく一体に表されており、その構成文字全体から生ずる「テンソウジャパン」の称呼は、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであるから、一連一体の一種の造語として認識されるものというのが相当である。
また、図形部分と文字部分とは、全体として、何らかの特定の意味合いを看取させるなど、常に一体不可分のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情を認められず、それぞれが、本件商標の要部として視覚的に分離して看取されるものである。
そうすると、本件商標からは、「転送JAPAN」の文字部分に相応して、「テンソウジャパン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、地球様の図形とその周りを飛行しているようにみえる飛行機様の図形とが結合して表されており、また、その飛行機様の図形の胴部には、「tenso」(語尾の「o」は、図案化されている。以下同じ。)の欧文字を大きく、「.com」の欧文字を小さく表してなるところ、その構成中の「tenso」の文字は、辞書等に記載がなく、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。
そして、図形部分と文字部分とは、全体として、何らかの特定の意味合いを看取させるなど、常に一体不可分のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められず、引用商標の構成中、記憶されやすい文字部分を捉えて取引される場合が少なくないものといえる。
そうすると、引用商標は、その構成中の文字部分に相応して、「テンソードットコム」及び「テンソドットコム」の称呼を生じるものである。
そして、引用商標の構成中の「 .com」の文字は、一般的にインターネットのドメインでジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)の一つを意味する語であって、自他役務の識別標識としての機能が極めて弱い語(甲4及び甲13)といえるものであり、また、その文字が小さく表されているものであるから、大きく表された「tenso」の文字を要部と捉え、該文字に相応した「テンソー」及び「テンソ」の称呼をも生じるものである。
したがって、引用商標は、「テンソードットコム」及び「テンソドットコム」、あるいは「テンソー」及び「テンソ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
ア 外観
本件商標は、飛行機とそれに重なるように表された赤丸からなる図形部分と「転送JAPAN」の文字とを構成要素とするものであるのに対し、引用商標は、地球とその周りを飛行しているようにみえる飛行機様の図形とその飛行機の胴部に表された「tenso.com」の文字からなるものである。
そして、たとえ、図形部分において、飛行機をモチーフにしている図形であるとしても、その表し方には、明らかな相違が認められ、文字部分も構成文字がそれぞれ相違するものであるから、両者は、外観上、相紛れるおそれのない差異を有するものである。
イ 称呼
本件商標から生じる「テンソウジャパン」の称呼と引用商標から生じる「テンソードットコム」及び「テンソドットコム」の称呼を比較すると、両者は、前半の「テンソウ」と「テンソー」及び「テンソ」との音が類似するとしても、「ジャパン」の音と「ドットコム」の音に明らかな差異を有するものであるから、称呼上、紛れるおそれはない。
また、本件商標から生じる「テンソウジャパン」の称呼と引用商標から生じる「テンソー」及び「テンソ」の称呼を比較すると、両者は、後半の「ジャパン」の音の有無に差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感、音調が相違し、称呼上、明瞭に聴別できるものである。
ウ 観念
本件商標及び引用商標は、特定の意味合いを有しない造語であるから、特定の観念を生じないものであり、両者は、観念上、比較することができない。
エ 小括
以上によれば、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼において、相紛れるおそれのないものであるから、両商標は、非類似の商標というべきである。
(4)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 本件商標 (色彩については、原本参照。)





別掲2 引用商標 (色彩については、原本参照。)





異議決定日 2016-07-28 
出願番号 商願2015-49560(T2015-49560) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (W3539)
T 1 651・ 261- Y (W3539)
T 1 651・ 263- Y (W3539)
最終処分 維持 
前審関与審査官 大房 真弓 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 清棲 保美
榎本 政実
登録日 2015-11-06 
登録番号 商標登録第5804680号(T5804680) 
権利者 株式会社ナビバード
商標の称呼 テンソージャパン、テンソー 
代理人 大森 亜子 
代理人 川崎 仁 
代理人 三嶋 景治 
代理人 中里 卓夫 
代理人 中里 浩一 
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