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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z12 |
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管理番号 | 1317221 |
審判番号 | 取消2015-300437 |
総通号数 | 200 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-08-26 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2015-06-19 |
確定日 | 2016-07-15 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4607078号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4607078号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年9月14日に登録出願、第12類「緩衝器,ばね,鉄道車両用サスペンション装置,自動車用サスペンションストラット,その他の自動車用サスペンション装置,制動装置,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車用サスペンション装置,自転車用サドルダンパ,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」を指定商品として、同14年9月27日に設定登録されたものであり、その後、同24年5月22日に存続期間の更新登録がされたものである。 なお、本件審判の請求の予告登録日は、平成27年7月6日である。 2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べている。 本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 なお、請求人は、被請求人の答弁に対し何ら弁駁するところがない。 3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。 被請求人は、本件商標を使用している証拠として、被請求人の会社案内(乙第1号証)を提出する。該会社案内は審判請求書が提出された平成27年6月19日以前の平成27年(2015年)4月版として発行され、該会社案内の第13頁において、本件商標を付したショックアブソーバーの写真を掲載して広告しており、本件商標を現在も継続して使用している事実がある。 以上のとおり、本件商標は、現在においても使用していることは明らかであり、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるものではない。 4 当審の判断 (1)被請求人の提出した証拠によれば、以下のとおりである。 ア 乙第1号証は、日立オートモティブシステムズ株式会社の会社案内とする冊子であり、その表紙の上部分及び裏表紙の中央部分には、「日立オートモティブシステムズ株式会社」の文字が記載され、表紙の下部分には、「Guide to Hitachi Automotive Systems」の欧文字が記載されている。 イ そして、その会社案内(冊子)の第13頁には、「【アフターマーケット、応用技術】自動車、産業・民生機器、医療機器」の記載の下、「■自動車関連 アフターマーケット分野では、環境保全や安全性を追求した機器をお届けしています。」の記載があり、また、「市販ショックアブソーバー(トキコブランド)」の記載の上部には商品「ショックアブソーバー」(以下「使用商品」という。)が掲載されており、当該使用商品の中央部には、「HTS」(「H」の右縦棒はやや短く「T」の上部横棒が「H」の中央及び「S」の上部と重なり合っている。)の商標(以下「使用商標」という。)が付されている。 ウ さらに、その裏表紙右下部には、「2015.4 Printed in Japan(H)」の記載がある。 (2)上記(1)によれば、次のように認めることができる。 乙第1号証は、表紙と裏表紙の「日立オートモティブシステムズ株式会社」及び表紙の「Guide to Hitachi Automotive Systems」の記載並びに裏表紙の「2015.4 Printed in Japan(H)」の記載から、2015(平成27)年4月頃に作成された商標権者(被請求人)に係る会社案内(冊子)と認められ、この2015(平成27)年4月は、本件審判の請求の登録前3年以内に該当するものである。 また、この会社案内(冊子)の第13頁に掲載された使用商品は、その商品の名称、外形及び当該頁における記載内容などから、本件審判の請求に係る商品中「緩衝器」の範ちゅうに含まれる「自動車用ショックアブソーバー」に相当するものと認められる。 そして、使用商品に付されている使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標といえるものである。 以上よりすると、本件商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内である2015(平成27)年4月頃に本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付された使用商品を掲載した会社案内(冊子)を作成し、頒布したと推認し得るものである。 そして、該行為は、商品の広告に標章を付して頒布する行為に該当する(商標法第2条第3項第8号)。 (3)まとめ 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その請求に係る指定商品中の「自動車用ショックアブソーバー」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したものというべきである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本件商標) |
審理終結日 | 2016-02-15 |
結審通知日 | 2016-02-17 |
審決日 | 2016-03-08 |
出願番号 | 商願2001-83623(T2001-83623) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(Z12)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
酒井 福造 |
特許庁審判官 |
前山 るり子 中束 としえ |
登録日 | 2002-09-27 |
登録番号 | 商標登録第4607078号(T4607078) |
商標の称呼 | エッチテイエス、エイチテイエス |
代理人 | 三戸部 節男 |
代理人 | 永井 道雄 |