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審決分類 審判 査定不服 商4条1項8号 他人の肖像、氏名、著名な芸名など 登録しない W14
管理番号 1317201 
審判番号 不服2015-16000 
総通号数 200 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-28 
確定日 2016-07-06 
事件の表示 商願2014-61023拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「TOKIO」の文字を標準文字で表してなり,第14類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成26年7月22日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同27年3月4日受付の手続補正書により補正された結果,第14類「時計」となったものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,1990年代にデビューし現在も活動中である,城島茂氏,山口達也氏,国分太一氏,松岡昌宏氏及び長瀬智也氏よりなる音楽グループ名として知られる『TOKIO』の文字よりなるものであり,かつ,その者の承諾を得ているものとは認められない。したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第8号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第8号について
ア 本願商標は,「TOKIO」の文字を標準文字で表してなるものである。
イ そして,「TOKIO」の文字については,拒絶査定において示した証拠及び当審における職権調査(補強証拠)によれば,以下の事実が認められる。
<原査定で引用した新聞記事情報>
(ア)2014年11月3日付け 日刊スポーツにおいて,「20周年TOKIOに祝福の嵐」の見出しのもと,「TOKIOが2日,東京・日本武道館で『CDデビュー』20周年ライブツアーの最終公演を行った。2日間で2万6000人を動員した。・・・この日で,同所での公演は57回目。」との記載がある。
(イ)2014年7月22日付け 日刊スポーツにおいて,「20周年アルバム即オリコン首位」の見出しのもと,「TOKIOのデビュー20周年記念アルバム『HEART』が発売初週で4・1万枚を売り上げ,28日付オリコン週間ランキングで初登場首位を獲得することが21日,分かった。アルバム首位は9年10カ月ぶり,通算2作目。」との記載がある。
(ウ)2015年1月1日付け 日刊スポーツにおいて,「TOKIOお願い/紅白」の見出しのもと,「白 20周年のTOKIOは出場21回目の余裕を見せつけた。デビュー曲『LOVE YOU ONLY』の歌唱前,長瀬智也(36)は『20年に1度のお願いです。お立ち願いたい』と審査員や観客を全員総立ちにさせ,応援コメントを送った後輩らにも『関ジャニも嵐もV6も,ユーたち来ちゃいなよ。みんな一緒に歌おう!』とステージに招き入れた,後輩3グループがバックで踊った。長瀬は終了後『最高でした』と興奮気味に振り返った。」との記載がある。
(エ)2015年1月15日付け スポーツ報知(14頁)において,「TOKIOの松岡昌宏が出演する『サッポロ クラシック』が新CM =北海道」の見出しのもと,「人気グループ・TOKIOのメンバーで,札幌出身・松岡昌宏(38)が出演する道内限定生ビール『サッポロ クラシック』の新CMが23日から放送される。」との記載がある。
<以下は,当審で補強する証拠>
(オ)2015年1月1日付け 朝日新聞(朝刊 1頁)「輝く個性,進化は続く 21年目,新たな一歩 TOKIO 新年特集第3部・エンタメ」の見出しのもと,「今,TOKIOが熱い。昨年20周年を迎えて出した記念アルバム『HEART』はオリコン初登場1位。夏フェスにも初出演し,テレビのレギュラー番組も高視聴率をキープした。そして1日も『ウルトラマンDASH』(日テレ系,午後6時)に出演するなど大忙し。」との記載がある。
(カ)2015年1月10日付け 毎日新聞(朝刊 20頁)において,「テレビ裏語録:TOKIOの安定感=樋口卓治」の見出しのもと,「去年,最も視聴率を取った番組といえば日テレの『ザ!鉄腕!DASH!!』だ。暮れに当番組の放送作家・田中直人氏に好調の理由を聞いたところ冒頭の言葉が返ってきた。TOKIOとスタッフの信頼関係が番組を面白くしているという。ADの頃からやってきたスタッフがディレクターをやっている。なので気心も知れていてカメラを意識せず伸び伸びとロケができるのだという。」との記載がある。
(キ)2015年9月27日 スポーツ報知(26頁)において,「TOKIOがヤマト運輸の新CMで“ミニTOKIO”に」の見出しのもと,「人気グループ・TOKIOがスマホよりも小さな“ミニTOKIO”になって,4月から開始されたヤマト運輸の新サービス『宅急便コンパクト』を紹介する新CM『こんなんもあんなんも』篇が,28日よりオンエアされる。」との記載がある。
(ク)2015年11月5日付け 日経産業新聞(15頁)において,「スズキ,小型車『ソリオ』??家族で使いやすい広さ(checkUP出足快調)」の見出しのもと,「テレビCMには5人組としての印象が根付いた人気グループ『TOKIO』を起用。大人5人でも無理なく乗れるという広さを消費者にアピールした。購入者は狙い通り,30?40代の子育てファミリー層が多いという。」との記載がある。
(ケ)「Johnny’s net」のウェブサイトにおいて,「TOKIO」の項,「Profile」の見出しのもと,「城島茂」,「山口達也」,「国分太一」,「松岡昌宏」,「長瀬智也」の記載がある。また,同項「Discography」の見出しのもと,該グループが現在までに18枚のアルバムCDをリリースしている旨の記載がある。さらに,同項「Media」の見出しのもと,該グループまたはグループのメンバーが,「ザ!鉄腕!DASH!!」をはじめとする多数のテレビ番組やラジオ番組,CM,雑誌等に出演している旨の記載がある。
(http://www.johnnys-net.jp/page?id=profile&artist=7)
(http://www.johnnys-net.jp/page?id=disco&artist=7&category=2&page=1)
(http://www.johnnys-net.jp/page?id=media&artist=7)
(コ)「TVfanWeb」のウェブサイトにおいて,「TOKIO,V6井ノ原の司会を祝福 松岡昌宏『俺たちのイノッチが…』」(2015年12月29日付け)の見出しのもと,「『第66回NHK紅白歌合戦』のリハーサルが29日,東京都内で行われ,TOKIOが出席した。TOKIOは,今回で22回連続出場。」との記載がある。
(http://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1030477)
(サ)「goo いまトピ」のウェブサイトにおいて,「TOKIOデビュー20周年!不遇な時代を乗り越えて勝ち取ったものとは」(2014年7月16日付け)の見出しのもと,「デビュー20周年を迎えたTOKIO。若かりし時代とはまた違った魅力にあふれ,TOKIO人気が止まらない。日曜夜に放送中の『THE鉄腕DASH』(日本テレビ系)では,TOKIOが言葉を発する前に『0円食堂?』と聞かれるほど,気がつけば知名度抜群のグループに成長していた。バンドに農業,建築,漁と,ジャニーズの数あるグループの中でも珍しいスタイルを貫く彼らだが,しっかりと足場を固めて幅広い層から人気を集めている。」との記載がある。
(http://ima.goo.ne.jp/column/article/1212.html)
(シ)「Betaマガジンサミット」のウェブサイトにおいて,「アイドル?バンド?農家?ぶっちぎりの視聴率を誇るTOKIOの方向性」の見出しのもと,「最近,『農業』と『タレントや俳優』を兼業している有名人が増えてきていると思いませんか。・・・そんななか,ぶっちぎりの知名度を誇るのがTOKIO。2015年,平均視聴率18.8%。ジャニーズの冠番組のなかで,もっとも平均視聴率が高い番組『ザ!鉄腕DASH!』(1998年4月?。NTV)でのTOKIOの農業タレントぶりが話題です。」との記載がある。
(http://magazinesummit.jp/sport_entertainment/1315058160105)
ウ 前記イ認定の事実によれば,「TOKIO」について,次のとおり認めることができる。
「TOKIO」は,城島茂氏,山口達也氏,国分太一氏,松岡昌宏氏及び長瀬智也氏をメンバーとする日本のアイドルグループの名称である。該グループは,2014年にデビュー20周年を迎え,同年11月に日本武道館で行われた20周年コンサートでは観客2万6000人を動員し,同館における公演は57回にのぼった。そして,該グループは現在までに18枚のアルバムCDをリリースしており,2014年7月に発売された20周年記念アルバムCDは,発売初週の売上が4万枚を超え,週間ランキングで初登場で首位となったほか,該グループのアルバムで首位となったのは2作目となった。また,NHK「紅白歌合戦」には,2015年まで22回連続で出場しているほか,1998年4月から始まった日本テレビ系列の長寿・人気テレビ番組「ザ!鉄腕!DASH!!」は,TOKIOが出演するレギュラー番組であり,複数の企業のCMにも出演するなど,幅広く活躍するグループであることがうかがえる。
以上によれば,「TOKIO」の文字は,上記構成メンバーからなる日本の国民的アイドルグループ名(芸名)として,本願商標の登録出願時はもとより,現在においても我が国において著名なものとなっているというのが相当である。
エ そうすると,本願商標は,他人の著名な芸名(グループ名)を含む商標であるといえるところ,請求人は,「TOKIO」,すなわち,その構成メンバーである城島茂氏,山口達也氏,国分太一氏,松岡昌宏氏及び長瀬智也氏から本願商標の登録の承諾を得ていないものであることが明らかであるから,本願商標は,他人の著名な芸名を含む商標として,商標法第4条第1項第8号により商標登録を受けることができないものであるといわざるを得ない。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は,「TOKIO」の文字は,(ア)ドイツ語,スペイン語等で「東京」の表記音訳,(イ)日本人の男性の名のローマ字表記,(ウ)歌手「沢田研二」氏によるヒット曲の曲名等,多義的でさまざまに観念される語であって,音楽グループ名の「TOKIO」のみを観念するものではないから,本願商標は商標法第4条第1項第8号に該当しない旨主張する。
しかしながら,前記(1)のとおり,「TOKIO」の文字は,上述の構成メンバーからなる日本の国民的アイドルグループ名(芸名)として,本願商標の登録出願時はもとより,現在においても我が国において著名なものとなっているというのが相当であるから,「TOKIO」の文字に接する一般世人は,上記(ア)ないし(ウ)の意味合いを理解,把握するというよりは,むしろ,該グループ名を認識する場合が多いものといえる。
したがって,請求人の上記主張は採用できない。
イ 請求人は,「商標法第4条第1項第8号は,自然人の氏名や会社の商標等の法人名称の保護を目的としているところ,音楽グループ『TOKIO』は,構成員がグループ活動する時に使う『ユニット名』であって,自然人でも法人でもなく,よしんば権利能力なき社団と考えるにしても,該グループは,定款や住所地,代表者等を定めて第三者に対する責任を果たせるような団体でもないから,同号が保護する『人』とは言えない」旨主張する。
しかしながら,アイドルグループが権利能力なき社団であるか否かはおくとしても,「TOKIO」は,前記(1)のとおり,城島茂氏,山口達也氏,国分太一氏,松岡昌宏氏及び長瀬智也氏を構成メンバーとする日本の国民的アイドルグループであって,社会的,経済的に実体を有しており,そのグループ名は上記個々のメンバーに共有帰属するものと考えるのが妥当であるから,当該グループ名(芸名)が著名である限り,人格的利益を保護されるべきである。
したがって,請求人の上記主張は採用できない。
ウ 請求人は,第9類,第18類,第25類等の商品を指定商品とする過去の登録例を挙げ,本願の指定商品は,これらの登録例の指定商品と比較して全く無関係といえるほど,芸能活動と離れた存在といえるから,本願商標も登録されるべき旨主張する。
しかしながら,商標法第4条第1項第8号にいう「著名な略称」に該当するか否かを判断するについて,常に,問題とされた商標の指定商品又は指定役務の需要者のみを基準とすることは相当でなく,その略称が本人を指し示すものとして一般に受け入れられているか否かを基準として判断されるべき(最高裁平成16年(行ヒ)第343号判決)ものであるところ,「TOKIO」が日本の国民的アイドルグループ名(芸名)として広く一般に受け入れられていることは,前記(1)のとおりである。
したがって,請求人の上記主張は採用できない。
(3)むすび
以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第8号に該当するから,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
審理終結日 2016-03-22 
結審通知日 2016-04-15 
審決日 2016-04-26 
出願番号 商願2014-61023(T2014-61023) 
審決分類 T 1 8・ 23- Z (W14)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 小松 里美齋藤 貴博 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 小林 裕子
田村 正明
商標の称呼 トキオ 
代理人 石原 庸男 
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