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審決分類 審判 全部無効 商4条1項7号 公序、良俗 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) W09
管理番号 1315869 
審判番号 無効2015-890066 
総通号数 199 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-07-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 2015-08-07 
確定日 2016-06-09 
事件の表示 上記当事者間の登録第5752897号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第5752897号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5752897号商標(以下「本件商標」という。)は、「nuglas」の欧文字を標準文字により表してなり、平成26年11月27日に登録出願、第9類「スマートフォン・携帯電話・携帯情報端末機器又はパーソナルコンピュータの画面保護用フィルム,スマートフォン用・携帯電話用・携帯情報端末機器用又はパーソナルコンピュータ用のアクセサリー」を指定商品として、同27年3月2日に登録査定、同年3月27日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
請求人が、本件商標の登録の無効の理由として引用する商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、商品「スマートフォンの画面保護用フィルム」に使用しているものである。

第3 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第14号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当し、同法第46条第1項に基づき、その登録は無効にすべきである。
2 具体的な理由
(1)被請求人が日本国内で取得した本件商標は、請求人が2013年から中華人民共和国において使用している引用商標と同一の欧文字「nuglas」で構成されている酷似する商標であり、本件商標に係る商品(スマートフォン・携帯電話・携帯情報端末機器又はパーソナルコンピュータの画面保護用フィルム)は、引用商標を使用する商品「スマートフォンの画面保護用フィルム」(以下「請求人商品」という。)を含むものである(甲1、甲2及び甲4)。
(2)「nuglas」ブランドの概要
請求人は、中華人民共和国(以下「中国」という。)において2013年11月17日法人登記し、スマートフォンの画面保護用フィルムの販売を開始した(甲3)。
請求人が製造販売する「スマートフォン用の保護フィルム」の「nuglas」(甲4)は、品質がよく、コストパフォーマンスが優れていたため、多くの日本人が買い付け、オンライン通販サイト「Amazon.co.jp」(以下「Amazon」という。)内で販売されていた。
請求人から請求人商品を買い付けた株式会社FAITHが、日本国内で初めて請求人商品をオンライン通販サイトAmazonにて販売を開始したのは2014年1月頃であり、これは、2014年4月15日に請求人商品を販売した際の販売履歴のイメージ(甲5)により推認できる。
請求人商品は中国国内はもちろんのこと「スペイン」「ポルトガル」「ドイツ」「フランス」「イタリア」「ロシア」「サウジアラビア」「韓国」「日本」においても販売を継続して行っている(甲6)。
(3)請求人と被請求人の関係性
請求人と被請求人の最初の接点は、2014年6月17日に被請求人が請求人宛に送ったメールであり、その内容は、被請求人が請求人に対し、「Nuglas 2.5D Curved Edge Explosion-Proof Tempered Glass Film For iPhone5について興味がある。」ということ、及び「OEMでiphone5のガラスフィルムのパッケージを作ってもらいたい。」という依頼の内容であった(甲7)。
これに対し、請求人の担当者「Jeff」(甲8)は、2014年6月18日にOEMに関する条件のメールを行っている(甲9)。
しかし、2014年6月18日のJeffからのメールの後、特に被請求人からOEMについての話はなく、OEMに関しては進展はなかった。
2015年3月19日以降、被請求人は、請求人商品を購人し、オンライン通販サイトAmazon内の自身の販売ページにて販売するようになった。
被請求人から請求人商品の発注依頼は、計6回あり、2015年3月19日から現在までで、合計3,400個を納品している(甲10)。
被請求人は、現在においても上記請求人商品を継続して販売している(甲11)。
なお、請求人は、一定の条件下、OEMの依頼に基づき、依頼人のブランド名にて「スマートフォンの画面保護用フィルム」の製造を行っており、例えば、請求人の顧客である「神木新之介」(以下、「神木」という。)の依頼のもと、「iformosa」という「神木」のブランド名にて請求人が製造したOEM商品がある(甲12)。このように、請求人は依頼に基づき、商品を製造することはあるが、このようなOEM商品に引用商標が付されることはない。
(4)被請求人が本件出願を行った経緯
被請求人が本件出願を行ったのは、2014年11月27日である。
これは、被請求人が請求人へ初めてメールを送った日である2014年6月17日より後の行為である。
2014年6月17日時点において、すでに日本において請求人商品が販売されていたことや、被請求人のメール内において「Nuglas」の語があることから、被請求人は、商標「nuglas」が、請求人の商標であることを認識した上で、本件出願を行ったものであることは明らかである。
(5)本件商標について商標権取得後の被請求人の行為
被請求人は、本件商標について商標権取得後、請求人から請求人商品を正規に購入してオンライン通販サイトAmazon内で販売する第三者に対し、登録第5752897号商標権を侵害するものであると、アマゾンジャパン株式会社へ申告し、2015年6月9日、関係商品の販売を停止させた(甲13)。
また、被請求人は、「nuglas」の販売者に対しても商標権を侵害するものである旨の通知を送っている(甲14)(該通知内では、商標登録第5747380号との記載があるが、誤記であるものと考える。)。
なお、これらの通知は、いずれも「神木」に対してなされたものである。
上記の経緯をみるに、被請求人は、請求人商品が日本国内で人気があったことから、当初は、被請求人のブランド名にて、請求人商品と同一の品質の「スマートフォンの画面保護用フィルム」の販売を計画していたものと推察する。
しかし、既に日本国内で一定の顧客吸引力を有していた引用商標が日本国内で商標登録されていないことに気づき、OEM商品に対する交渉を打ち切り、日本国内において本件商標について商標登録出願を行い、登録査定後に、請求人に再度接触し請求人商品を購入したことは容易に想像できる。
そして、本件商標の登録後すぐに、同じく請求人から請求人商品を購入し販売する第三者に対し、警告等の行為を行っていることからも、上記一連の行為は、請求人及び関係者の国内参入を阻止する等、不当な利益を得る目的があったことは明らかである。
また、被請求人は、請求人から請求人商品を購入し日本国内で販売しているにすぎず、商標「nuglas」が自身の商標でないことは十分認識しているものである。
さらに、請求人は、被請求人に対し、日本国内で商標「nuglas」に関する商標権の取得に関し、なんら権限を与えていない。
(6)まとめ
以上より、被請求人は、日本において引用商標が登録されていないことを奇貨とし、請求人商品を仕入れ販売する第三者を排除することにより、請求人商品をあたかも自己の商品であるかのように消費者に誤認させ不当な独占利益を得ることを企図して本件出願を行い、商標登録を受けたことは明らかである。
当該行為は、引用商標及びそれに蓄積された請求人の信用を、何らの権限もなく自己のものとする行為に該当するから、本件商標登録は、剽窃的な出願によってなされたものである。
よって、本件商標登録は、被請求人による剽窃的な出願によってされたものであり、公序良俗に反し、本件商標は商標法第4条第1項第7号に該当するものであり、本件商標の登録は、商標法第46条第1項により無効とされるべきである。

第4 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない。審判請求の費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第11号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 引用商標の周知性及び本件商標登録出願の剽窃性
請求人の主張によれば、本件商標登録出願は、請求人の商品及び請求人の信用を、何らの権限もなく自己のものとする行為に該当するから、剽窃的な出願であるとする。しかしながら、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録時において、需要者の間で広く知られていた事実はない。実際に、請求人の主張及び全証拠によっても、当該事実は何ら主張・立証されていない。請求人は、唯一、請求人商品を、中国を含む10力国で販売している事実を提示しているが(甲6)、同証拠からはせいぜい、請求人ウェブサイトがそれらの国に向けた言語の翻訳版を有していたであろうことを推認させるに留まり(なお、それら翻訳版のサイトが実在したかも不明である)、請求人商品の販売地域、販売期間、販売数量、広告費用などはおろか、それらが上記各国で実際に販売されていた事実すら明らかにはされていない。故に、同証拠をもって、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録時において、需要者の間で広く知られていたとすることはできないことは明らかである。更には、もし請求人が、本件商標の登録出願時において、引用商標の周知性があると考えるならば、先使用による商標の使用をする権利(商標法第32条)を根拠に輸出及び日本国内での販売の継続を主張できるはずであるが、請求人はそのような主張を一切していないのであるから、請求人は、周知性を獲得していなかったと自ら認めていると判断するのが合理的である。
そうであるならば、本件商標の登録出願時及び登録時に、引用商標に、請求人の商品及び請求人の信用は化体・蓄積していなかったのであるから、本件商標の登録出願及び登録が、それを何らの権限もなく自己のものとする行為に該当するとする請求人の主張には、根拠がない。よって、本件商標登録出願は、剽窃的な出願であるとはいえない。
2 商標法第4条第1項第7号について
商標法は「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」について商標登録を受けることができず、また、無効理由に該当する旨定めている(商標法第4条第1項第7号、同法第46条1項1号)。商標法第4条第1項第7号は、本来、商標を構成する「文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの(標章)それ自体が公の秩序又は善良な風俗に反する」ような場合に、そのような商標について、登録商標による権利を付与しないことを目的として設けられた規定である(商標の構成に着目した公序良俗違反)。
ところで、商標法第4条第1項第7号は、上記のような場合ばかりではなく、商標登録を受けるべきでない者からされた登録出願についても、商標保護を目的とする商標法の精神にもとり、商品流通社会の秩序を害し、公の秩序又は善良な風俗に反することになるから、そのような者から出願された商標について、登録による権利を付与しないことを目的として適用される例がなくはない(主体に着目した公序良俗違反)。
商標法は、出願人からされた商標登録出願について、当該商標について特定の権利利益を有する者との関係ごとに、類型を分けて、商標登録を受けることができない要件を、商標法第4条各号で個別的具体的に定めているから、このことに照らすならば、当該出願が商標登録を受けるべきでない者からされたか否かについては、特段の事情がない限り、当該各号の該当性の有無によって判断されるべきであるといえる。商標法のこのような構造を前提とするならば、少なくとも、商標法第4条第1項第8号、10号、15号、19号の該当性の有無と密接不可分とされる事情については、専ら、当該条項の該当性の有無によって判断すべきであるといえる。
また、当該出願人が本来商標登録を受けるべき者であるか否かを判断するに際して、先願主義を採用している日本の商標法の制度趣旨や、国際調和や不正目的に基づく商標出願を排除する目的で設けられた商標法第4条第1項第19号の趣旨に照らすならば、それらの趣旨から離れて、商標法第4条第1項第7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれ」を私的領域にまで拡大解釈することによって商標登録出願を排除することは、商標登録の適格性に関する予測可能性及び法的安定性を著しく損なうことになるので、特段の事情のある例外的な場合を除くほか、許されないというべきである。
そして、特段の事情があるか否かの判断に当たっても、出願人と、本来商標登録を受けるべきと主張する者(例えば、出願された商標と同一の商標を既に外国で使用している外国法人など)との関係を検討して、例えば、本来商標登録を受けるべきであると主張する者が、自らすみやかに出願することが可能であったにもかかわらず、出願を怠っていたような場合や、契約等によって他者からの登録出願について適切な措置を採ることができたにもかかわらず、適切な措置を怠っていたような場合(例えば、外国法人が、あらかじめ日本のライセンシーとの契約において、ライセンシーが自ら商標登録出願をしないことや、ライセンシーが商標登録出願して登録を得た場合にその登録された商標の商標権の譲渡を受けることを約するなどの措置を採ることができたにもかかわらず、そのような措置を怠っていたような場合)は、出願人と本来商標登録を受けるべきと主張する者との間の商標権の帰属等をめぐる問題は、あくまでも、当事者同士の私的な問題として解決すべきであるから、そのような場合にまで「公の秩序や善良な風俗を害する」特段の事情がある例外的な場合と解するのは妥当でない(知財高判平成20年6月26日(HI9(行ケ)第10391号、及び同第10392号)判旨に同旨)。
この基準を、以下、本件について具体的に当てはめ、検討する。
3 商標法第4条第1項各号の該当性
本件商標登録出願は商標法第4条第1項第8号、10号、15号、19号のいずれにも該当しない。実際、請求人はこれらの違反を請求の理由に挙げていない。
更に、本件商標登録は、商標法第4条第1項第7号にいう「公の秩序や善良な風俗を害する」特段の事情がある例外的な場合にも該当しない。以下、その理由を示す。
4 請求人が商標出願を怠っていた事実について
請求人は2013年12月26日に、「携帯電話ディスプレイ保護フィルム」等を指定商品として、中国において、図案化された「nuglas」の文字列を、商標登録出願している事実が伺える(甲1)。
そうだとすると、請求人は、当該出願を基礎として、工業所有権の保護に関するパリ条約第4条A(1)及び同4条C(1)に基づく優先権を主張して、2014年6月26日までの期間(以下、「優先期間」。)に、同商標を我が国でも商標出願できたはずであるが、このような出願を行うことはなかった。
請求人の主張によれば、引用商標が付された商品が日本国内で初めて販売されたのは2014年1月であり、実際に、2014年4月15日に請求人商品が日本国内で販売されていた事実が伺える(甲5)。すなわち、請求人は、上記優先期間内に日本の顧客を有し、実際に日本国内で請求人商品が販売され、日本市場が開拓されていた事実があるにもかかわらず、日本国での商標登録出願を怠っていたのである。
そればかりか、優先期間経過後、被請求人が、2014年6月17日に初めて請求人と接触(甲7)を持って以降、両者の間で種々の交渉や取り引きが発展している(甲8ないし甲10)にもかかわらず、請求人は、依然として日本において自ら出願をすることはなかった。
これは、被請求人が2014年11月27日に本件商標登録出願を行った後も同様である。本件商標登録出願後、2015年3月3日に登録査定を得た時点でも、両者の取引関係は続いていた(乙2-A)。こうした両者の関係は、請求人が出願を行った以降も、少なくとも2015年6月9日まで続いた(乙2-BないしD)。
請求人がようやく自ら「nuglas」商標の出願を行ったのは、2015年3月23日になってからである(乙3)(ただし、当該出願の指定商品には、「携帯電話ディスプレイ保護フィルム」は含まれていない。)。この出願の出願日も、上記の両者の取引関係が続いていた期間内である。
5 請求人が本件商標登録出願を容認していた事実について
請求人は、被請求人の出願以降も、更には、請求人自らの出願以降も、被請求人との取引関係を継続していた(乙2-AないしD)。請求人の出願は代理人(弁理士)によるものであるが(乙3)、そのような出願は、出願前に弁理士により先行する商標登録や出願の調査がなされることが通常である。本件商標登録出願は、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage)において、「nuglas」の商標を検索する方法でも、「ヌグラス」の称呼を検索する方法でも、検索結果の最上位に現れる(乙4-AないしB)ことから、弁理士による商標調査で本件商標登録出願の存在が発見できなかったことは考えづらい。
したがって、請求人は、自らの商標登録出願時(2015年3月23日)において、被請求人の本件商標登録出願の存在を認識していたことが強く推認される。
それにもかかわらず、請求人は、被請求人に対して、本件商標登録出願についての何らの連絡も行っておらず、かつ、特許庁に対して、情報提供や異議申立等の手続きも一切取っていない。これは審判請求書の「手続の経緯」欄の記載からも明らかである。のみならず、このような期間にも、請求人は被請求人に対して商品の販売を行い、良好な取引関係を継続していたのである(乙4-AないしB)。これらの事実から、請求人は、被請求人による本件商標登録出願を追認していたと評価することができる。
6 被請求人による出願の必要性
本件商標の出願時において、請求人商品の模倣品が、日本市場に存在した(乙5-AないしB)。被請求人が請求人商品を日本で販売するにあたり、そして実際に販売していく中で、これらの模倣品の存在が問題になり得た。本来であれば、請求人が自ら我が国で商標登録をして、これらの模倣品を排除すべきであったが、前記4のとおり、請求人は日本市場を軽視していたために商標登録出願を怠っていた。そのため、被請求人は、請求人商品を販売継続していく前提として、健全な市場を保持するために、自ら商標登録出願をするしかなかった。
こうして被請求人が商標登録を行い、自らの労力と費用をかけて日本市場を健全なものに保持する努力をした結果、請求人は、日本の顧客を増やすことに成功し、売り上げを伸ばしたのである。前記4のとおり、請求人は、本件商標の存在を認識しながら、それを長期間にわたり放置し、自らの労力や費用を費やすことなく、日本市場の健全化を暗黙のうちに被請求人に任せていたのであるから、請求人は、被請求人による本件商標を追認していたと評価するほかない。そうだとすれば、いまになって本件商標の無効を主張することは、信義誠実の原則に反し、認められない(民法第1条第2項)。
7 請求人が被請求人顧客に対して行った行為の正当性
(1)販売プラットホーム(Amazon)の特殊性
インターネットショッピングモールAmazonは、一種類の商品に対して、一つの「商品カタログ」のみ作成され、全ての出品者がその商品カタログに同時に出品する方式を採用している。これは、他のインターネットショッピングにはない特殊なものである(乙6)。
このようなAmazonの特殊な出品方式を悪用し、模倣品を販売する者がいる(乙7)。すなわち、実際には模倣品を販売するにもかかわらず、正規品の商品カタログに出品手続きを行い、正規品に紛れさせて模倣品を販売する者が存在するのである。
(2)他者の出品を差し止めた行為の正当性
被請求人は、Amazonで請求人商品を販売していた「神木」に対して、その販売を一時停止させた(甲13)。
同証拠から明らかなように、「神木」は、Amazonにおいてnuglas商品を販売していた。そして、これまでに示したように、Amazonではnuglas商品の模倣品が実際に販売されており、「神木」も模倣品を容易に販売し得る立場にあった。被請求人には、「神木」が実際にどのような商品を販売しているかを知る術はなかったので、Amazonに対して手続きすることにより、模倣品を販売する可能性がある者による販売を、一時的に停止する必要があった。実際に、Amazonからの通知には、「本商品の出品を暫定的に削除させていただきました」と記載されている(甲13)。その後、「神木」は、真正品を販売することを証明するなど、適切な対応をとることで出品を再開することもできたはずであるが、そのような手続きをとることはなかったと推察される(仮に手続きをとったのであれば、販売を継続できていたのであるから、被請求人による一時出品停止の手続きは問題とはならないはずである。)。
ところで、被請求人は、「神木」についての調査を行っており、上記Amazonへの手続き時点で、「神木」が、請求人商品以外の商品について、模倣品を販売している可能性が高いことを把握していた。
「神木」は、ヤフーショッピングにおいて「タオバオの達人Yahoo!プロ店」なる名称の店舗を運営し(乙8-A)、複合機用トナーカートリッジを販売していた(乙8-B)。当該商品名には「互換品」との記載があることから、キヤノン株式会社の正規品ではないことが明らかであるが、そのパッケージ画像には「Canon」のロゴが付されている。当該商品は、少なくとも2015年3月17日には販売されていた(乙8-C及びD)。「神木」がキヤノン株式会社から、互換品の販売について許諾を得ていたとは考え難いため(乙8-E)、当該商品はキヤノン株式会社の有する商標権(商標登録第4065492号、同第4122155号等)(乙8-F及びG)を侵害する可能性が高いことが容易に推察できる。
更に、「タオバオの達人」が販売する「BROTHER用宛名ラベル」の商品名の部分には「互換タイプ」との記載がある(乙9-A)ことから、ブラザー工業株式会社の正規品ではないことが明らかであるが、そのパッケージ画像には「brother」のロゴが付されたシールが貼付されている。当該商品は、同商品ページには、「販売期間:2010年01月01日01時00分?2020年01月01日01時00分」と記載されており、当該商品は2010年1月1日には販売されていたものと考えられる。「神木」がブラザー工業株式会社から、互換タイプ商品の販売について許諾を得ていたとは考え難いため、当該商品はブラザー工業株式会社の有する商標権(商標登録第4425377号、商標登録第0934694号防護第43号等)(乙9-B及びC)を侵害する可能性が高いことが容易に推察できる。
このように、「神木」は複数の商標権侵害商品を販売しており、nuglas商品についても同様の行為を行っている蓋然性が高かった。
被請求人が、Amazonに対する手続きをして、「神木」の販売を一時停止させたことには、十分な合理性があった。従って、上記行為により、「請求人商品を仕入れ販売する第三者を排除することにより、請求人商品をあたかも自己の商品であるかのように需要者に誤認させ不当な独占利益を得ることを企図して」いたとする請求人の主張は、失当である。
8 商標の使用許諾について
被請求人は、本件商標登録後は、正規の請求人商品を販売する者に対して、当該商標権に基づく商標の使用許諾(通常使用権)を与える予定でいた。事実、そのような商品を販売する者との間で、使用許諾契約の締結に向け交渉が進んでいる(乙10-A及びB)。当該使用許諾契約における商標の使用料(ライセンス料)は、商品販売価格から、アマゾン株式会社の手数料を除いた金額に、10%を乗じた金額である。この金額は、商品の販売価格に対して、5ないし8%程度(概ね7%前後)である(乙11-A及びB)。これは、商標の使用料として、不当に高額な金額であるとはいえない。また、これまでに、被請求人が、請求人に対して、高額で商標権を買い取るよう持ちかけたなどの事実もない。すなわち、被請求人には、請求人の日本への参入を、不当に妨害する意図もなかった。
そうだとすると、本件商標登録出願は、不正の利益を得る目的や、他人に損害を加える目的など、不正の目的で行われたものでないことは明らかである。
以上述べたとおり、本件商標登録出願は、そもそも剽窃的になされたものではなく、かつ、「公の秩序や善良な風俗を害する」特段の事情がある例外的な場合にも該当しないのであるから、本件商標登録は、商標法第4条第1項第7号に違背して登録されたものではない。故に、本件商標登録は、無効とされるべきものではない。

第5 当審の判断
1 事実認定
証拠及び請求人の主張によれば、以下のとおりである。
(1)請求人は、中国において2013年11月27日に法人の登記をし(甲3)、スマートフォンの画面保護用フィルムの製造販売をしている(甲4、甲7及び甲9)。
(2)請求人は、「nuglas」の商標ないし引用商標を使用したスマートフォン用の強化保護フィルムを、株式会社FAITHに販売したところ、同社は、これをインターネットの通信販売サイトである「Amazon.co.jp」に出品し、2014年4月15日にその注文を受け、翌日に同商品を出荷をしたと推認できる(甲5)。
(3)引用商標が使用されたスマートフォンの画面保護用フィルムは、請求人のホームページにおいて中国を始め英語圏向けにも宣伝広告されている(甲6)。なお、これがいつから掲載されていたかは確認することはできない。
(4)被請求人は、2014年6月17日、請求人に対してOEMの申し入れをする旨のメールを送っている(甲7)。
(5)(4)のメールに対して、請求人の担当者(甲8)は、翌日の2014年6月18日に被請求人の注文に応じる用意がある旨のメールを返信した(甲9)。なお、この後、請求人によるOEMの申し入れが進展したことは、証拠上確認することはできない(請求及び答弁の全趣旨)。
(6)被請求人が、本件商標を登録出願したのは、上記(4)及び(5)のメールのやりとりがあった後の2014年(平成26年)11月27日であることから、被請求人は、本件商標登録出願時において請求人が中国で「nuglas」の商標を商品「スマートフォンの画面保護用フィルム」に使用していたことを知っていたといえる。
そして、本件商標は、2015年3月2日に登録査定され(発送日は同月3日)、被請求人は同月13日に登録料を納付し、本件商標は同月27日に設定登録された。
(7)被請求人は、2015年3月19日から同年5月27日の間、計6回に亘り、引用商標が使用されたスマートフォンの画面保護用フィルムを合計3,400個、請求人から購入している(甲10)。
(8)2015年3月17日から同年6月9日の間、請求人の担当者から被請求人に宛てて請求人商品の取引きに関するメールが送られている(乙2)。
このうち2015年3月17日付のメールには「良いニュースがあります、我々は日本市場の正規代理店を増やそうと考えています。興味はありますか?ご回答をお待ちしています。」との記載がある(乙2-Aの抄訳)。
そして、請求人は、このメールを送付した直後である2015年3月23日に、引用商標について我が国に登録出願をしている(乙3)。
(9)被請求人は、2015年7月の時点で、Amazonにおいて「WES STORE」(「運営責任者名」として被請求人の氏名が表示されている。)と称する店舗を開設し、引用商標が使用されたスマートフォンの画面保護用フィルムを販売している(甲11)。
(10)請求人は、顧客である「神木」に対してスマートフォンの画面保護用フィルムをOEMにより製造しており、その製品には、「神木」のブランドである「iFormosa」が付されている(甲12)。
(11)Amazonは、「nuglas」の商標を使用してスマートフォンの画面保護用フィルムをAmazonに出品し販売している「神木」に対して、本件商標登録後である2015年6月9日付で、本件商標権に抵触する可能性が高いとの理由により同サイトへの商品の出品を暫定的に削除するとの通知をしている(甲13)。この通知は、被請求人がAmazonを介して出品を停止させたものといえる(答弁の趣旨)。
(12)被請求人は、本件商標登録後において、本件商標権に基づいて商標の使用許諾(通常使用権)を有償で与えるための交渉を、第三者との間で行っていた(乙10)。
2 本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について
(1)商標法第4条第1項第7号の意義
商標法第4条第1項第7号は、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」は、商標登録を受けることができないと規定する。ここでいう「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」には、(a)その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、矯激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合、(b)当該商標の構成自体がそのようなものでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反する場合、(c)他の法律によって、当該商標の使用等が禁止されている場合、(d)特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反する場合、(e)当該商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合、などが含まれるというべきである(知財高裁平成17年(行ケ)第10349号、同18年9月20日判決参照)。
以下、本件商標が、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであるかについて、上記判決の観点から検討する。
(2)検討
ア 前記1によれば、以下のとおり認めることができる。
(ア)被請求人は、請求人商品を請求人が取り扱っていることを知り、請求人に対し、OEMによる同商品のパッケージの製作依頼に関するメールを2014年6月17日に送ったところ、その翌日に被請求人の担当者から、被請求人の申し出に応じる意志がある旨のメールが返信されている。
(イ)被請求人がこのメールに対して再度の返信をしたか否かは定かではないが、この後に請求人と被請求人との間で請求人商品のパッケージに関するOEM契約が結ばれたことを示す証拠はない。
(ウ)このような状況のもと、本件商標は、被請求人により2014年11月27日に登録出願され、2015年3月2日に登録査定された後、同月13日には登録料を納付し、同月27日に設定登録された。
しかるところ、被請求人は、本件商標の登録料を納付した直後の2015年3月19日から同年5月27日までの間、計6回に亘り、請求人商品を合計3,400個購入した。その後の2015年7月の時点で、被請求人は、Amazon内に開設した店舗において、「nuglas」の商標を使用したスマートフォンの画面保護用フィルムを販売している。
(エ)被請求人は、「nuglas」の商標を付したスマートフォンの画面保護用フィルムをAmazonで販売している「神木」に対して、Amazonを介して同商品の出品を停止させている。
(オ)被請求人は、本件商標権に基づいて商標の使用許諾(通常使用権)を与えるための交渉を第三者との間で行っていた。
イ 判断
これらの経緯及び事情を総合すれば、被請求人は、本件商標の登録出願前に、請求人に接触し、OEMによる商品パッケージの製作を申し入れ、請求人にその受諾の用意があることを知りつつ、引用商標が我が国で登録されていないことを奇貨として、請求人に無断で、引用商標と同一構成の文字からなる本件商標を、剽窃的に登録出願したものと優に推認できるものである。
そして、本件商標が登録査定を受け登録料を納付した直後に、請求人商品を相当数購入し、これをAmazonで販売している。
さらに、本件商標登録後、被請求人は、請求人の商品を正規に販売する第三者に対し、販売を停止させる措置を執り、また、本件商標権に基づいて商標の使用許諾を与えるための交渉を第三者との間で行っていた。
被請求人によるこのような一連の行為は、商標法第4条第1項第7号の趣旨に照らせば、不当な方法による権利の取得行為であり、かつ、請求人による引用商標の我が国への参入を妨げることを目的とする行為であって、請求人との取引上の信義則に反し、前記(1)の「(e)当該商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合」に該当するものであり、本件商標は商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたというべきである。
3 被請求人の主張について
(1)引用商標の周知性の主張について
被請求人は、引用商標が、本件商標登録出願の出願時及び登録時において、需要者の間で広く知られていた事実はない。実際に、請求人の主張及び全証拠によっても、当該事実は何ら主張・立証されていないと主張している。
しかしながら、商標法第4条第1項第7号において引用される商標について、その周知性は該当要件とはされてはいないから(知財高裁 平成22年8月19日判決 平成21年(行ケ)第10297号参照)、この点をいう被請求人の主張は失当である。
(2)請求人が商標登録出願を怠っていたとの主張について
請求人は、請求人が2014年4月15日に請求人の商品を日本で販売した頃(甲5)及び被請求人がメールを送付し(甲7)、被請求人担当者が返信をした(甲9)2014年6月には、本件商標を登録出願してはいなかったものである。
そして、2014年4月15日に請求人が商品を日本で販売したとされる販売履歴のイメージ(甲5)に記載されている注文主の「平田(某)」との記載の左上部には、判然とはしないものの取扱数量について「1」と思しき記載があり、また、請求人と被請求人担当者とのメールのやりとり(甲7、甲9)の後に当該OEM契約が締結された事実は認められないことから、2014年4月から同年6月頃、請求人は、その事業展開における費用対効果との関係で我が国へ引用商標を登録出願する必要性を感じておらず、そのために請求人は我が国に登録出願をしていなかったと善解できるところでもある。
なお、商標登録出願は任意にできるものであるから、当該商標の採択使用者が不作為によりその登録出願を怠った結果、本来の商標の使用者が我が国で権利を取得できなかったとしても、その責任は第一義的には当該商標の採択使用者にあるというのが相当であり、原則として、他者への責めは生じないというべきである。
しかるところ、請求人が所有する登録第5798546号商標が、請求人により我が国に登録出願されたのは、2015年(平成27年)3月23日であり(被請求人は「ただし、当該出願の指定商品には、『携帯電話ディスプレイ保護フィルム』は含まれていない。」と主張しているが、出願時には「電気通信機械器具」が指定されており「携帯電話ディスプレイ保護フィルム」はこの中に含まれているものである。なお、当該商標登録出願に対しては、本件商標ほかが引用された拒絶理由通知がなされ、これに対して、請求人は指定商品を「電線及びケーブル」に縮減し、平成27年9月24日に登録査定を受けている。)、この時期の請求人からのメール(乙2-A)には「我々は日本市場の正規代理店を増やそうと考えています。」との記載があることから、請求人は、この頃、「nuglas」の商標を日本で権利化する必要性を感じ、これを登録出願したと推認でき、請求人は必ずしも本件商標の商標登録出願を怠っていたということはできないものである。
したがって、この点についての被請求人主張は採用することはできない。
(3)請求人が本件商標登録出願を容認していたとの主張について
被請求人は、請求人は被請求人の出願以降も、更には、請求人自らの出願以降も、被請求人との取引関係を継続していた。請求人の出願は代理人(弁理士)による手続きであり、そうすると、商標登録出願前に先行する商標登録や出願の調査がなされることが通常である。請求人は、自らの商標登録出願時(2015年3月23日)において、被請求人の本件商標登録出願の存在を認識していたことが強く推認されるにもかかわらず、請求人は、被請求人に対して、本件商標登録出願についての何らの連絡も行っておらず、かつ、特許庁に対して、情報提供や異議申立等の手続きも一切執っていない。これは審判請求書の「手続の経緯」欄の記載からも明らかである。のみならず、このような期間にも、請求人は被請求人に対して商品の販売を行っていた。これらの事実から、請求人は、被請求人による本件商標登録出願を追認していたと評価することができると主張している。
しかしながら、この主張は、証拠に基づくものではなく、あくまでも被請求人による請求人の意志の憶測にすぎず、採用することはできない。
そして、被請求人は、本件商標を我が国で権利化しようとするのであれば、そのことを請求人に伝え、同意ないし承諾を得るのが、両者間の取引上の信義則に照らし相当というべきであるにもかかわらず、そのような手順を踏まずに、請求人に無断で本件商標の登録出願をしたうえで、憶測に基づいて上記のような主張をすることは、自己本位の主張というべきであり、これを採用することはできない。
(4)被請求人による出願の必要性との主張について
被請求人は、本件商標を登録出願したことについて、請求人は日本市場を軽視し商標登録出願を怠ったのであり、被請求人は、請求人商品を販売継続していく前提として、健全な市場を保持するために、自ら商標登録出願をするしかなかったと主張している。
しかしながら、被請求人は、「nuglas」の文字よりなる商標を請求人が先行して使用していたこと、また、これを請求人が我が国で権利化していないことを知っていたのであるから、請求人に無断で本件商標を登録出願した被請求人の行為は、これが正当視される余地はないというべきであり、許されるものではない。
(5)本件は当事者同士の私的な問題であるとの主張について
被請求人は、知財高裁判決(平成20年6月26日判決 平成19年(行ケ)第10391号)を挙げて、本件は請求人と被請求人との私的問題であると主張する。
しかしながら、本件においては、被請求人が不当な方法で権利を得た商標権を行使することにより、少なくとも、請求人の顧客である「神木」のAmazonへの出品を停止させており、また、現在、結果として請求人商標の日本国内への参入を阻止している状態となっていること、さらに、通信販売事業者であるAmazon及び本件商標の使用許諾契約の交渉相手である第三者に対して、影響を与え、場合によっては損害を与える可能性が十分にあることなどに照らせば、本件は、請求人と被請求人の両当事者同士の私的な問題を超えて、公の秩序又は善良な風俗を害するおそれのある商標となっているというべきである。
(6)その他
被請求人は、被請求人が「神木」のAmazonへの出品を停止させた時点で、既に「神木」が運営するウェブサイトである「タオバオの達人」において、正規品ではなく「互換品」と記載された商品(複合用トナーカートリッジ、宛名用ラベル)が販売されていたことから、「神木」は、模倣品を販売している蓋然性が高かったものであり、Amazonへの出品を停止させた手続きは合理性があると主張している(乙8及び乙9)。
しかしながら、これらは、本件商標の指定商品とは異なる商品に係るものであり、本件とは直接関わりのないものであって、この号証をもってしては、被請求人がAmazonへの手続きを行ったことに合理性があることを証明したとはいえず、前記の認定、判断が左右されるものではない。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
引用商標


審理終結日 2016-03-28 
結審通知日 2016-03-31 
審決日 2016-04-25 
出願番号 商願2014-100281(T2014-100281) 
審決分類 T 1 11・ 22- Z (W09)
最終処分 成立 
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 堀内 仁子
小松 里美
登録日 2015-03-27 
登録番号 商標登録第5752897号(T5752897) 
商標の称呼 ヌグラス、ナグラス、ニューグラス、エヌユウグラス 
代理人 越場 洋 
代理人 辻田 朋子 
代理人 越場 隆 
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