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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09
管理番号 1315821 
審判番号 不服2015-650018 
総通号数 199 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-03-26 
確定日 2016-04-04 
事件の表示 国際登録第1179065号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第9類「Metal detectors.」を指定商品として、2013年(平成25年)9月25日に国際商標登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4631265号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成13年10月17日に登録出願され、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を含む、第9類、第35類及び第40類ないし第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として同14年12月20日に設定登録され、その後、同25年1月22日に商標権の存続期間の更新登録がされ、また、商標登録の一部取消し審判により、その指定商品中、第9類「金属探知器」について取り消すべき旨の審決がされ、同27年9月3日にその審判の確定の登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標及び引用商標に係る指定商品について
本願商標に係る指定商品は、前記1のとおり、「Metal detectors.(参考和訳:金属検出器)」であり、原審において、これと類似するものとする引用商標に係る指定商品は、その指定商品中の「電子応用機械器具及びその部品(金属探知器を除く。)」の更にその一部の商品であり、具体的には、「ガイガー計数器,高周波ミシン,サイクロトロン,産業用X線機械器具,産業用ベータートロン,磁気探鉱機,磁気探知機,地震探鉱機械器具,水中聴音機械器具,超音波応用測深器,超音波応用探傷器,超音波応用探知機,電子応用扉自動開閉装置,電子顕微鏡(ただし、これらの商品から『金属探知器』を除く。)」等である。
(2)本願商標について
本願商標は、別掲(1)のとおり、「GARRETT METAL DETECTORS」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中の「METAL DETECTORS」の文字は、その指定商品である「Metal detectors.(参考和訳:金属検出器)」の普通名称を表したものであって、自他商品の識別標識としての機能が無いものであるから、本願商標の要部は、「GARRETT」の欧文字部分にあるというのが相当である。
そして、「GARRETT」の文字は、英和辞書によると、男性名を表す文字である旨の記載はあるものの、日本において一般に親しまれているとはいえないものであることから、特定の意味を想起させることのない造語として認識されるものである。
また、特定の意味合い又は特定の読みを想起しない本願商標のような綴りの欧文字からなる場合、これに接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれている英語読みに倣って称呼されるとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、「ギャレットメタルディテクターズ」のほか、「GARRETT」の文字部分に照応し、「ギャレット」の称呼をも生ずると認められ、また、直ちに特定の観念を生ずることのないものである。
(3)引用商標について
引用商標は、別掲(2)のとおり、「ギャレット」の片仮名及び「GALETTE」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、その構成中の欧文字部分は、「[菓子]ガレット、(そば・とうもろこし粉の)クレープ」を意味するフランス語であるが、引用商標に係る指定商品及び指定役務の分野において親しまれた語とも認められないものである。
そうすると、一般に仮名文字と欧文字を併記した構成の商標において、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、仮名文字部分より生ずる称呼が、その商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当であるから、引用商標は、「ギャレット」の称呼を生じ、また、直ちに特定の観念を生じないとみるのが相当である。
(4)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の類否について検討すると、本願商標は、「ギャレットメタルディテクターズ」及び「ギャレット」の称呼を生ずるものであるのに対し、引用商標は、「ギャレット」の称呼を生ずるものであるから、両商標は、「ギャレット」の称呼を共通にする場合があるものである。
しかしながら、両商標の外観についてみるに、それぞれ上記のとおりの構成であって、本願商標中の要部「GARRETT」と引用商標とは、「G」、「A」、「E」及び2つの「T」の5文字を共通にするものの、「RR」と「L」及び末尾の「E」の有無において異なることからすれば、外観上、判然と区別し得るものである。
また、観念においては、本願商標と引用商標は、それぞれ、特定の観念を生ずることのないものであるから、両商標は、相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にする場合があるとしても、外観においては、判然と区別し得るものであり、また、観念においても、相紛れるおそれはないものであるから、上記(1)に挙げた両商標に係る指定商品の取引の実情をも加味し、その称呼、外観及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標である。
(5)まとめ
以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】


審理終結日 2016-01-29 
結審通知日 2016-02-09 
審決日 2016-03-23 
国際登録番号 1179065 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W09)
T 1 8・ 261- WY (W09)
T 1 8・ 262- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小田 昌子 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 藤田 和美
小松 里美
商標の称呼 ギャレットメタルディテクターズ、ギャレット 
代理人 特許業務法人松原・村木国際特許事務所 

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