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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W37
審判 全部申立て  登録を維持 W37
審判 全部申立て  登録を維持 W37
審判 全部申立て  登録を維持 W37
審判 全部申立て  登録を維持 W37
管理番号 1312100 
異議申立番号 異議2015-900285 
総通号数 196 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2016-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-09-04 
確定日 2016-03-11 
異議申立件数
事件の表示 登録第5775325号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5775325号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5775325号商標(以下「本件商標」という。)は,「アクアリウムセラピー」の文字を標準文字で表してなり,平成25年6月19日に登録出願され,第37類「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」を指定役務として平成27年7月3日に設定登録されたものである。

第2 申立人の引用する標章
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する標章は,株式会社アクア環境システムTOJOの代表取締役社長である東城久幸(以下「東城氏」という。)が,「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」に使用している「アクアリウムセラピー」の文字からなる標章(以下「使用標章」という。)である。

第3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同第15号及び同第19号に該当するものであるから,その登録は取り消されるべきものである旨申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第18号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第10号の該当性
(1)申立人
株式会社アクア環境システムTOJO(以下「アクア環境システムTOJO社」という場合がある。)(東京都品川区西五反田3-12-14 東京技販ビル1F)の代表取締役である東城氏は,平成7年7月にアクア環境システム東城企画を個人として設立,平成12年7月に有限会社アクア環境システム東城設立,平成15年9月に株式会社アクア環境システムTOJOに組織変更した。アクア環境システムTOJO社は,資本金47,300,000円(2014年9月現在),売上11億円(2014年9月現在)である。また,日本全国Aquarium TOJO Familyが100組以上,グループクライアント・管理水槽(全国)2000台以上となっている。
事業内容は,アクアリウム水槽のレンタル・リース・メンテナンス・販売・企画・コンサルティング・写真・映像の制作・水槽システムの開発・アクアリウムセラピー効果の研究・TOJOスクールの運営(水景デザイナー資格の発行・管理)・全国取扱店(TOJO Family)の管理運営・イベント・ミニ水族館の設計管理等である。
また,水槽の主な設置先は総合病院,各個人病院,各老人養護施設,保育園,小学校,住宅展示場,温泉施設,スポーツクラブ,ホテル,会社受付,役員室,ロビー,エステサロン,美容整形外科,宝石店,美容室,クラブ・バー,個人宅等である。
使用標章は,アクア環境システムTOJO社の代表取締役社長である東城氏が,「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」の分野において1995年から使用し,東城氏の商標として周知となっているものである。
(2)商標権者
商標権者である株式会社アクアリゾート(以下「アクアリゾート社」という。)は,過去に東城氏のセミナーの受講生であり,2007年にセラピー書を35部購入している。甲第7号証は,そのセラピー書及びその納品書のコピーである。当該セラピー書の表紙の最上段に「アクアリウムセラピー」という文字が大きく表記されている。
(3)雑誌等の掲載
甲第8号証ないし甲第16号証は,「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」のサービスである「アクアリウムセラピー」について掲載された雑誌等,及びアクア環境システムTOJO社が発行した季刊誌「アクアリウムセラピー」のコピーである。
これらの証拠に示されるように,東城氏は,2008年から2012年の間に「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」のブランドとして使用標章を継続して頻繁に使用しており,日本全国の需要者に広く認識された。
なお,証拠には示されていないが2012年以降現在までも同様である。
(4)使用標章の周知性
本件商標の出願時及びその査定時において,使用標章はアクア環境システムTOJO社及び東城氏(以下「申立人ら」という。)が提供する「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」を表示するものとして取引者及び需要者に広く認識されていた。
2 商標法第4条第1項第15号の該当性
申立人らの使用標章が,本件商標の出願時及びその査定時において,申立人らが提供する「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」を表示するものとして取引者及び需要者に広く認識されていた。
したがって,申立人ら以外の者によって本件商標がその指定役務に使用された場合,取引者及び需要者は,その役務について申立人らの役務であると誤認し,その出所について混同するおそれがある。
3 商標法第4条第1項第19号の該当性
申立人らの使用標章が,本件商標の出願時及びその査定時において,申立人らが提供する「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」を表示するものとして取引者及び需要者に広く認識されていた。
上述したように,商標権者は,過去に東城氏のセミナーの受講生であり,セラピー書を35部購入している。これらの証拠からも,商標権者は,本件商標が,申立人らの使用標章として日本国内における需要者の間に広く認識されている商標であることを認識した上で,これに積極的にフリーライドし,その顧客吸引力を利用しようとしたことは明らかである。
したがって,本件商標は,申立人らの業務に係る役務を表示するものとして日本国内における取引者及び需要者の間に広く認識されている使用標章であって,出願人が不正の目的をもって使用するものである。

第4 当審の判断
1 使用標章の周知性について
申立人提出の証拠及び主張によれば,以下の事実を認めることができる。
(1)申立人は,平成7年(1995年)7月にアクア環境システム東城企画を個人として設立し,平成15年(2003年)9月に株式会社アクア環境システムTOJOに組織変更した。そして,事業内容は,アクアリウム水槽のレンタル・リース・メンテナンス・販売・企画・コンサルティング・写真・映像の制作・水槽システムの開発・アクアリウムセラピー効果の研究・TOJOスクールの運営(水景デザイナー資格の発行・管理)・全国取扱店(TOJO Family)の管理運営・イベント・ミニ水族館の設計管理等であり,「TOJO/Aquarium」の商標を使用している。(甲2,甲16,甲17)。
(2)申立人が発行する季刊誌「アクアリウムセラピー」2012年 春号,2012年4月7日発行には,「私はアクアリウムのレンタル・メンテナンスの仕事を始めて18年になります。tojofamilyという名で,独立事業主を育て,全国にお客様を拡大しています。」の記載がある(甲16)。
(3)申立人が作成したカタログには,表紙の右上に,「アクアリウムセラピー」の文字を英語で表した「Aquarium Therapy」の文字が表示されており,下部に「TOJOではお客様のインテリアに合わせた水槽をご提案いたします。小さな物から水族館クラスの大型水槽までどんな形でもメンテナンスを含めお取り扱いいたします」の記載及び,最後のメージの右下に「カタログ発行日:2011.00.00」の記載がある(甲17)。
上記(1)ないし(3)のとおり,本件商標の指定役務に「アクアリウムセラピー」の文字が使用されている証拠数はわずか2件と極めて少なく,日付は,甲第16号証が2012年4月7日であり,甲第17号証が,「カタログ発行日:2011.00.00」と印刷されていることから,2011年の発行と推認できるものである。しかし,申立人は,この期間以降に使用標章が需要者の間に広く知られている証拠を何ら提出していない。
そして,これ以外の証拠からも,申立人が「アクアリウムセラピー」の文字を,「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」を表示するものとして使用していると認められるものは見当たらず,申立人の売上高,販売額,シェア,宣伝広告費,宣伝地域等も明らかにしていない。
してみれば,使用標章が,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,本件商標の指定役務の需要者の間で広く認識されているものと認めることはできない。
2 商標法第4条第1項第10号について
(1)本件商標と使用標章の類否について
ア 本件商標及び使用標章
本件商標は,前記第1のとおり,「アクアリウムセラピー」の文字からなるところ,その構成中,「アクアリウム」の文字は,「水族館,ガラス製養魚槽」等の意味を有する語であり,「セラピー」の文字は,「治療,療法,薬品や手術を用いないものをいう(いずれも,株式会社岩波書店 「広辞苑第六版」)」等の意味を有する語であるとしても,上記2語を結語した「アクアリウムセラピー」の文字は,特定の意味を有さない一種の造語とみるのが相当である。
してみれば,本件商標は,その構成文字に相応して,「アクアリウムセラピー」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
他方,使用標章は,前記第2のとおり,「アクアリウムセラピー」の文字からなるところ,上記と同様であるから,その構成文字に相応して,「アクアリウムセラピー」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
イ 本件商標と使用標章の類否について
本件商標と使用標章を比較すると,外観においては,その構成文字が同一であり,称呼においては,共に生じる「アクアリウムセラピー」の称呼が同一であって,観念においては,共に観念を生じないから比較することができないものである。
したがって,本件商標と使用標章とは,観念において比較できないとしても,外観及び称呼が同一であって,かつ,その指定役務と使用標章に係る役務は,共に「観賞魚用水槽及びその附属品の保守」であるから,両商標は,極めて相紛らわしい類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第10号該当性
上記(1)のとおり,本件商標と使用標章とは,相紛らわしい類似の商標であるが,前記1のとおり,使用標章は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,他人(申立人)の業務に係る役務であることを表示するものとして,需要者の間に広く知られているものと認められないものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第15号について
前記1のとおり,使用標章が,申立人の業務に係る役務を表示するものとして本件商標の登録出願時から需要者の間に広く認識されていたものということはできない。
してみれば,本件商標と使用標章とが,極めて相紛らわしい類似の商標であるとしても,使用標章は,需要者の間に広く認識されていたものはないから,商標権者が,本件商標をその指定役務について使用しても,取引者,需要者をして使用標章を連想し,又は想起させることはなく,その役務が他人(申立人)あるいは申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように,その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第19号について
(1)不正目的について
申立人は,商標権者が,過去に東城氏のセミナーを受講したことによって,申立人らの使用標章が日本国内における需要者の間に広く認識されている商標であると認識した上で,本件商標をもって積極的にフリーライドし,その顧客吸引力を利用しようとしたことは明らかである旨,主張している。
しかしながら,申立人が,その根拠として提出したものは,2007年6月12日にセラピー書を35部購入しているとする納品書のコピーのみである。
してみれば,この事実をもって不正の目的があったとするには,あまりに根拠がないというべきものであって,他に不正の目的をもって使用していたことを証明する具体的な証拠の提出はない。
(2)商標法第4条第1項第19号該当性
前記2(1)によれば,本件商標と使用標章とは,極めて相紛らわしい類似の商標であると認められるが,使用標章は,前記1のとおり,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,他人(申立人)の業務に係る役務であることを表示するものとして,我が国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできないものである。
また,商標権者が,使用標章が未だ我が国において商標登録されていないことを奇貨として,それに化体された業務上の信用と顧客吸引力にただ乗り(フリーライド)し,不正の利益を得る目的など,不正の目的のために,使用標章と類似する本件商標を先に登録出願し,設定登録を受けたものとは認めることができないものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
5 むすび
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
異議決定日 2016-03-03 
出願番号 商願2013-47069(T2013-47069) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (W37)
T 1 651・ 251- Y (W37)
T 1 651・ 253- Y (W37)
T 1 651・ 252- Y (W37)
T 1 651・ 271- Y (W37)
最終処分 維持 
前審関与審査官 齋藤 貴博 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 榎本 政実
清棲 保美
登録日 2015-07-03 
登録番号 商標登録第5775325号(T5775325) 
権利者 株式会社アクアリゾート
商標の称呼 アクアリウムセラピー 
代理人 松下 昌弘 
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