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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W09
審判 全部申立て  登録を維持 W09
審判 全部申立て  登録を維持 W09
審判 全部申立て  登録を維持 W09
管理番号 1312084 
異議申立番号 異議2015-685006 
総通号数 196 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2016-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-02-17 
確定日 2015-12-08 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1123690号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1123690号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第1123690号商標(以下「本件商標」という。)は、「SURFACEPAD」の欧文字を横書きしてなり、2012年(平成24年)5月15日にUnited States of Americaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同月18日に国際商標登録出願され、第9類「Protective covers for adhering to computers,tablet computers and mobile phones.」を指定商品として、平成26年9月29日に登録審決、同年11月28日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5179076号商標(以下「引用商標」という。)は、「SURFACE」の欧文字を標準文字により表してなり、2007年5月14日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成19年11月8日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具」を指定商品として、同20年11月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議申立人の主張
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標が商標法第4条第1項第11号及び第15号に該当すると主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証を提出している。
(1)引用商標の著名性について
申立人は、1975年にアメリカ合衆国において設立され、コンピュータソフトウェア・ハードウェアを開発、販売する世界のコンピュータ業界で屈指の規模を誇る企業であって、その提供する商品が世界の市場で圧倒的なシェアを持つものである。
申立人は、2007年、「Microsoft Surface」の名称のもと、タッチスクリーンを搭載したテーブル型のコンピュータを発表、翌年に世界各国でその販売を開始した後(甲1)、2012年に、「Surface」の名称は申立人のタブレッド型コンピュータに引き継がれて様々な国で発売され、我が国においても2013年3月から販売が開始され(甲2)、申立人は、次々に新たなモデルを発売し、販売各店舗では品切れが続出するほどの高い人気を誇っている(甲3)。
申立人は、2013年冬、東京都渋谷区の表参道ヒルズにおいて「Surface表参道ショールーム」を期間限定で開設し(甲4)、雑誌媒体への広告掲載(甲8)のほか、現在に至るまでテレビコマーシャルを全国で継続的に放映し(甲9)、我が国だけでも6500万ドルの宣伝広告費を投じている。そのような企業努力の結果、同商品シリーズは、我が国においても累計66万台の売り上げを記録した。
(2)本件商標と引用商標との類似性について
本件商標は「SURFACEPAD」の欧文字からなり、「SURFACE」及び「PAD」は、それぞれ「表面」及び「詰めもの、当てもの」の意味合いを表す比較的平易な英単語であり(甲10)、また、本件商標が全体として特定の意味合いを表すこともないため、これが一体不可分のものとしてのみ認識・把握されると考えるべき事情もない。
したがって、本件商標に接した取引者、需要者は、これを「SURFACE」及び「PAD」に分離して認識するものとみるのが自然である。
実際、本件商標は「SurfacePad」と「S」及び「P」の文字のみ大文字で表されて、「Surface」と「Pad」とは異なった太さの文字で表示されている(甲11)。
そして、既に述べたとおり、本件商標の指定商品の関連するコンピュータ業界において、申立人の提供するタブレット型コンピュータ「Surface」は広く知られているから、「SURFACE」の語に接した者はこのような申立人の商品を想起する可能性が極めて高い。
一方、「PAD」の語は、上述の「詰めもの、当てもの」といった意味合いをもつことが知られているほか、特にコンピュータ業界においては、タブレット型コンピュータを表す語として一般的に使用されている事実がある(甲12)。
したがって、本件商標中「PAD」部分から出所識別標識としての称呼・観念は生じない。
よって、本件商標と引用商標とは、相紛らわしい類似の商標である。
(3)商標法第4条第1項第11号該当性について
上述のとおり、本件商標と引用商標が類似することは明らかであり、両商標の指定商品が互いに抵触する。
よって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(4)商標法第4条第1項第15号該当性について
上述したように、引用商標は、申立人の拠点であるアメリカ合衆国はもとより、わが国においても周知の商標であり、本件商標の指定商品は、引用商標を付したタブレット型コンピュータ商品「Surface」に類似する。
そうとすれば、申立人とは無関係のものが引用商標と類似する本件商標を使用することにより、需要者が同人及びその提供する商品が申立人及び申立人の商品と何らかの関係があるもの、例えば「Surface」用のカバーであると誤認・混同するおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(5)むすび
本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び第15号に該当し、同法第43条の2の規定により取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
当審において、申立人提出の甲号証により、申立人が、ノート型パーソナルコンピュータ「Surface」を、2012年6月に米国で発表、2013年3月から我が国において発売し、2014年8月までの間に、各種の新たなモデルを発売したこと、2013年10月から11月までテレビコマーシャルを放映したこと、2013年12月から翌年1月まで、表参道(東京都)に「Surface」のショールームを開設したこと、「Surface Pro 3」(日本発売2014年7月17日)の予約が極めて好調であったこと等が認められるから、本件商標の審決時において、申立人の業務に係るタブレッド型コンピュータ「Surface」は、我が国において、その需要者の間に広く認識されているものとみるのが相当であり、本件商標から「SURFACE」を要部として抽出し得るものとして、本件商標と引用商標が類似するとして、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する旨の取消理由通知を、平成27年8月10日付けで発したところ、商標権者は、同年11月6日付けで意見書を提出するとともに、証拠方法として乙第1号証ないし乙第49号証(枝番号を含む。)を提出して、「surface」の語は、申立人の造語ではなく、一般的な単語であり、一方、本件商標は、その構成全体から一連一体の商標とみるべきであり、かつ、商標権者が、その登録以前から使用している旨主張した。
そこで、引用商標は、上記申立人の主張及び甲各号証、商標権者の意見書における主張及び乙各号証並びに当審における職権調査を総合すると、以下のとおりである。
申立人は、2012年6月に米国においてタブレッド型コンピュータ「Surface」(以下「使用商品」という。)を発表し、我が国においても、2013年3月15日から使用商品を発売し(甲2、3)、その後も新たなモデルを発売し(甲3)、2013年12月から2か月間、表参道(東京都)においてショールームを開設したこと(甲4)が認められる。また、申立人は、2014年10月には、その第1四半期の決算において、「Surface」の売上高を、9億ドル超、前年同期比127%とし(甲3)、品切れとなるタイプの使用商品があった旨がウェブサイトにおいて掲載されたことを認めることができる。
しかしながら、申立人は、一連の使用商品が、我が国において累計66万台の売り上げを記録した旨主張しているが、それを裏付ける証拠の提出はない。そして、例えば、我が国における2014年度のタブレット端末市場が916万台であること(ICT総研のウェブサイトにおける「2015年度 タブレット端末に関する市場動向調査」(http://ictr.co.jp/report/20150525000085.html))、2013年第1四半期における世界の出荷台数が49.2百万台であること(総務省 平成25年版 情報通信白書 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h25/html/nc112120.html)からすると、使用商品の我が国における累計販売数量及び2014年第1四半期の申立人決算における売上高は、タブレット端末市場のみにおいても、決して多いものと評価することはできないものであり、タブレット端末を含むコンピュータ市場においては、その割合が、さらに低いものといわざるを得ない。また、甲第8号証は、雑誌広告掲載記事である旨述べるとともに、甲第9号証により、テレビコマーシャルの放映を主張しているが、雑誌広告については、その掲載誌、掲載期間が不明であり、2013年10月から2か月間、申立人が、テレビコマーシャルを放映したことが認められるとしても、引用商標の使用の実態を具体的に把握することはできない。
してみれば、申立人が、引用商標を「タブレッド型コンピュータ」に使用して、米国においては2012年から、我が国においては2013年3月から使用商品を販売し、2014年秋頃までに一定程度の販売数が認められるものの、その使用開始時期及び期間、広告の状況、市場占有率を踏まえると、引用商標は、本件商標の登録出願時において、「タブレッド型コンピュータ」との関係においては、一定程度知られているとしても、該商品を含むコンピュータの分野において、申立人の商品を表示するものとして、米国及び我が国における需要者、取引者の間に広く知られていたとまで認めることはできないと判断するのが相当である。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「SURFACEPAD」の欧文字からなるものであるところ、その構成は、いずれも広く親しまれた英語「SURFACE」及び「PAD」の語からなるものと看取し得るものの、同書同大等間隔にまとまりよく一体的に表した構成からなるものであり、その指定商品との関係において、構成各語の意味から「表面の摩擦損傷よけの当て物」(甲7、乙4の1・2)程の意味合いを容易に認識させるものである。
そして、上記(1)のとおりの引用商標の周知性の程度を踏まえると、タブレッド型コンピュータについて「○○PAD」の表示が使用されているとしても、本件商標は、その構成全体として一体不可分の造語とみるのが自然であるから、本件商標は、「サーフェスパッド」の称呼のみを生じ、「表面の摩擦損傷よけの当て物」の観念を生じるとみるのが相当である。
一方、引用商標は、「SURFACE」の欧文字からなるものであり、その構成文字に相応して、「サーフェス」の称呼を生じ、「表面」の観念を生じる。
そこで、本件商標と引用商標の類否について検討するに、本件商標は、その構成文字が10文字からなり、同じく引用商標は7文字からなるから、構成文字数が明らかに相違し、また、構成後半の「PAD」の文字の有無による明らかな差異を有するものであるから、外観上、明確に区別し得る。
そして、本件商標から生ずる「サーフェスパッド」の称呼と、引用商標から生ずる「サーフェス」の称呼とは、前者が7音であり、後者が4音という構成音数の相違に加え、語尾における「パッド」の音の有無において明らかな差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が相違し、明確に聴別することができる。
また、本件商標は、「表面の摩擦損傷よけの当て物」の観念を生じるのに対し、引用商標からは、単に「表面」の観念を生じるものであるから、観念において、相違し紛れるおそれはない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の商品を表示するものとして、需要者、取引者の間に広く知られていたとまで認めることはできないものである。
そして、本件商標と引用商標とは、上述のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異のものである。
したがって、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2015-12-02 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W09)
T 1 651・ 261- Y (W09)
T 1 651・ 262- Y (W09)
T 1 651・ 271- Y (W09)
最終処分 維持 
前審関与審査官 大塚 順子 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 堀内 仁子
藤田 和美
登録日 2012-05-18 
権利者 Twelve South, LLC
商標の称呼 サーフィスパッド、サーフェスパッド 
代理人 田中 克郎 
代理人 長谷川 裕一 
代理人 石田 昌彦 
代理人 宮武 敏夫 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 藤田 美穂 
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