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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201515088 審決 商標
不服2015301 審決 商標
不服201424620 審決 商標
不服201514507 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W25
管理番号 1312013 
審判番号 不服2014-25615 
総通号数 196 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-12-15 
確定日 2016-03-15 
事件の表示 商願2013-51910拒絶査定不服審判事件についてした平成27年3月30日付け審決に対し,知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成27年(行ケ)第10158号,平成28年1月20日判決言渡)があったので,さらに審理のうえ,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願商標
本願商標は,「REEBOK ROYAL FLAG」の欧文字を標準文字で表してなり,第25類「履物,運動用特殊靴,帽子・その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服」を指定商品として,平成25年7月4日に登録出願されたものである。

第2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5532571号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成24年5月2日に登録出願,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,同年11月2日に設定登録されたものであって,その商標権は現に有効に存続している。

第3 当審の判断
1 本願商標について
(1)本願商標は,「REEBOK ROYAL FLAG」の文字を標準文字で表してなるものである。
本願商標は,その構成全体から,「リーボックロイヤルフラッグ」との称呼を生じる。
また,本願商標中の「REEBOK」の文字部分は,運動用の被服や履物等の製造販売を主たる業務とするスポーツブランドである請求人の商号の略称又はその展開するブランドの名称,あるいは,その業務に係る商品の出所を表示する商標として,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されているものと認められる(甲16?20,49)。
そうすると,本願商標中の「REEBOK」の文字部分は,取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるから,当該文字部分から,「リーボック」という称呼も生じるというべきである。
ところで,「ROYAL FLAG」という文字部分は,一連の語が既成語として辞書に掲載されているものではないが,「ROYAL」が「王の,王室の」を意味する英単語であり(甲1,46等),「FLAG」が「旗」を意味する英単語であって(甲2,31等),我が国における英語の普及率に照らせば,取引者,需要者に対し,「王の旗」といった意味を想起させるということができる。そして,上記のとおり,「REEBOK」の文字部分が,請求人の商号の略称又はその展開するブランドの名称,あるいは,その業務に係る商品の出所を表示する商標として,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていることに照らすと,本願商標全体から,「リーボックの展開する『ROYAL FLAG』(王の旗)という商品シリーズ」といった観念が生じ,あるいは,本願商標中の「REEBOK」の文字部分から,「リーボック」の観念が生じるものということができる。
(2)他方,本願商標の外観は,各文字の大きさ及び書体は同一であって,単語と単語の間に1文字分のスペースを空けているほかは,等間隔に,その全体が1行でまとまりよく表されているものであるから,その外観上,「ROYAL FLAG」の文字部分だけが独立して見る者の注意をひくように構成されているということはできない。
そして,本願商標中の「ROYAL FLAG」の文字部分は,それ自体が自他商品を識別する機能が全くないというわけではないものの,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える「REEBOK」の文字部分との対比においては,取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるということはできない。
したがって,本願商標の構成のうち「ROYAL FLAG」の文字部分だけを抽出して,引用商標と比較して類否を判断することは相当ではない。
(3)そうすると,本願商標については,全体として一体的に観察し,又は商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える「REEBOK」の文字部分を抽出して,引用商標との類否を判断するのが相当である。
2 引用商標について
引用商標は,別掲のとおり,「ROYAL」及び「FLAG」の各文字部分の間に僅かなスペースを空け,「ROYAL FLAG」と横書きしてなるものである。そして,各文字部分は,各語頭の「R」と「F」の欧文字が他の文字よりもやや縦長に大きく(他の文字よりも3分の1程度上方向に突出するように高く)表されているが,他の文字は同じ大きさであり,全体として同じ書体で表されている。また,引用商標からは,「ロイヤルフラッグ」の称呼を生じ,「王の旗」の観念を生じる。
3 本願商標と引用商標の類否について
(1)本願商標と引用商標とを対比すると,本願商標と引用商標とは,「ROYAL FLAG」の構成を有する点で共通するものの,本願商標はその冒頭部に「REEBOK」の構成を有するのに対して引用商標はこの構成を有しないから,両商標は,外観を異にする。
また,本願商標からは,「リーボックロイヤルフラッグ」又は「リーボック」との称呼が生じ,「リーボックの展開する『ROYAL FLAG』(王の旗)という商品シリーズ」又は「リーボック」といった観念が生じるのに対し,引用商標からは,「ロイヤルフラッグ」の称呼及び「王の旗」の観念が生じることが認められるから,本願商標と引用商標とは,称呼及び観念を異にする。
(2)取引の実情について
証拠(甲5,18)によれば,〈1〉請求人が製造販売する運動用の被服や履物等の商品には,一般に,請求人の展開するブランドの商品であることを示す「REEBOK」に係る商標が付されていること,〈2〉オンラインショップのインターネットページには,商品カテゴリーとして,請求人の展開する「EASYTONE(イージートーン)」,「PUMP(ポンプ)」,「FREESTYLE(フリースタイル)」,「SKYSCAPE(スカイスケープ)」等の名称の商品シリーズが示されているが,これらの商品シリーズに属する個々の商品についても,ほぼ全てについて,「REEBOK(リーボック)」に係る商標が付されていることが認められる。
(3)そうすると,本願商標と引用商標とが,その外観,称呼及び観念において相違することに加え,前記(2)の取引の実情をも考慮すれば,本願商標と引用商標とが,同一又は類似する商品に使用されたとしても,取引者,需要者において,その商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認めることはできない。
したがって,本願商標は,引用商標に類似しないというべきである。
4 まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲 引用商標




審決日 2016-02-29 
出願番号 商願2013-51910(T2013-51910) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W25)
T 1 8・ 263- WY (W25)
T 1 8・ 262- WY (W25)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小松 孝神前 博斗椎名 実 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 田村 正明
前山 るり子
商標の称呼 リーボックロイヤルフラッグ、リーボックロイアルフラッグ、リーボックローヤルフラッグ、リーボック、ロイヤルフラッグ、ロイアルフラッグ、ローヤルフラッグ、ロイヤル、ロイアル、ローヤル、フラッグ 
代理人 柳田 征史 
代理人 佐久間 剛 
代理人 中熊 眞由美 

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