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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W03
管理番号 1309718 
審判番号 不服2015-18071 
総通号数 194 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-02-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-09-11 
確定日 2016-01-13 
事件の表示 商願2014-53101拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第3類「化粧品,せっけん類,香料,薫料,つけまつ毛,つけづめ,かつら装着用接着剤,つけづめ用接着剤」を指定商品として、平成26年6月12日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第5276153号商標(以下「引用商標」という。)は、「水WELL」の文字を標準文字で表してなり、平成20年6月3日に登録出願され、第35類「水道用栓・給水栓・止水栓・シャワー器具・給水管・排水管・消火栓・水圧計・配管継ぎ手・トイレ及び浴室用管・ガスケット・せっけん入れの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,浴槽類・流し台・浴室ユニット・便所ユニット・トイレ用擬音発生器・洗面台用のソープディスペンサー・ペーパータオル容器などの洗面室ユニット・タオル掛け・トイレットペーパーホルダーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ガス湯沸器・飲料水浄水器・トイレ用便座・雨水貯留浄化槽・雨水貯留槽・農業園芸用散水器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,せっけん類・ヌメリ取り剤・さび除去剤・接着テープ・接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,動力付き手持工具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同21年10月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「miswell」の欧文字をデザイン化された書体で表してなるところ、該文字は、特定の意味を有する外国語とは認められないものであるから、これを称呼する場合には、我が国において親しまれているローマ字又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当である。そして、本願商標の構成中「mis」の文字部分は、「『悪く[い]、誤って[た]、不利に[な]など』の意味」を有する英語の接頭辞「mis」(株式会社三省堂発行「グランドセンチュリー英和辞典第2版」)が、例えば、「mistake」や「misfortune」のように他の語の前に付いた場合は、「ミス」と発音されることからすると、「ミス」と称呼され、また、構成中「well」の文字部分は、「よく、うまく、十分に」(株式会社大修館書店発行「ベーシックジーニアス英和辞典」)などの意味を有する、英語の「well」の語の発音に倣って、「ウェル」と称呼されるとみるのが自然であるから、本願商標は、全体として「ミスウェル」の称呼を生じるものと認められる。
また、本願商標は、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語といえるものであるから、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、「水WELL」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「ミズウェル」の称呼を生じるものである。
また、その構成中「水」の文字は、「酸素と水素との化合物。冷水。」(株式会社岩波書店発行「広辞苑第六版」)の意味を有し、「WELL」の文字は、上記(1)と同じく、「よく、うまく、十分に」の意味を有する英語であるから、引用商標は、「水が良い」ほどの意味合いを認識させるものであり、かかる観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、引用商標は、上記(2)のとおりの構成からなるところ、両者は、後半に「well(WELL)」の文字列を有する点で共通するものの、前半の文字列が欧文字3字からなるか、漢字1字からなるか、という点で相違するから、外観上、明確に区別できるものである。
つぎに、本願商標から生じる「ミスウェル」の称呼と、引用商標から生じる「ミズウェル」の称呼は、4音中、第2音における「ス」の音に清音と濁音の差異を有するにすぎないものであるから、それぞれを一連に称呼したときは、語調、語感が近似し、相紛れるおそれのある、称呼上、類似するものといえる。
また、本願商標は、特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標は、「水が良い」ほどの観念を生じるものであるから、観念上、相紛れるおそれはないものである。
そうすると、本願商標と引用商標は、称呼上は類似するものであるとしても、外観上、明確に区別できるものであり、観念上も相紛れるおそれはないものであるから、その外観、称呼及び観念を総合して考察すると、その出所について混同を生ずるおそれのない、非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当とはいえず、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)


審決日 2015-12-17 
出願番号 商願2014-53101(T2014-53101) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W03)
T 1 8・ 261- WY (W03)
T 1 8・ 263- WY (W03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人林 悠貴小田 昌子 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 田中 亨子
松浦 裕紀子
商標の称呼 ミスウエル、ミズウエル 

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