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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20153918 | 審決 | 商標 |
不服20153917 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 取り消して登録 W25 |
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管理番号 | 1306598 |
審判番号 | 不服2014-21946 |
総通号数 | 191 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-11-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-10-29 |
確定日 | 2015-10-20 |
事件の表示 | 商願2012-50464拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「ROYCE」の欧文字を標準文字で表してなり,第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成24年6月22日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同年12月28日付け手続補正書及び当審における平成26年10月29日付け手続補正書により,最終的に,第25類「レギンス,タイツ,下着,靴下,パンティーストッキング,ショートストッキング,レッグウォーマー,アームカバー,手袋,保温用サポーター,マフラー,ネックウォーマー,スパッツ(運動用特殊衣服を除く。)」と補正された。 2 原査定の拒絶理由の要点 原査定は,「本願商標は,北海道札幌市所在の株式会社ロイズコンフェクト(以下『ロイズ社』という。)が『チョコレート,焼き菓子』等に使用して著名な造語『ROYCE’』(以下「引用商標」という。)と『’(アポストロフィー)』の有無が相違するのみで,『ROYCE』の構成文字を同じくする極めて酷似した構成よりなる類似の商標であり,販促品等として製菓会社の商標を付した被服が採用されている実情及び本願商標と引用商標とが使用される商品の需要者が共通することから,本願商標の指定商品と菓子とは関連性が高いものというのが相当である。そうすると,本願商標をその指定商品に使用するときは,これがあたかもロイズ社又は同社と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように,商品の出所について混同を生ずるおそれがある。したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定,判断して,本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第15号にいう「混同を生ずるおそれ」の有無は,当該商標と他人の表示との類似性の程度,他人の表示の周知著名性及び独創性の程度や,当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の性質,用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情などに照らし,当該商標の指定商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として,総合的に判断されるべきでものである(最高裁平成12年7月11日第三小法廷判決・民集54巻6号1848頁参照)。 (2)本願商標は,上記1のとおり,「ROYCE」の欧文字を標準文字で表してなるところ,引用商標「ROYCE’」とは,外観上,欧文字部分のつづりを共通にし,異なる点は末尾におけるアポストロフィー(’)の有無のみであるから,両商標の類似性の程度は,相当に高いものといえる。 しかしながら,引用商標は,チョコレートや焼き菓子の分野においては,引用商標を使用するロイズ社の業務に係る商品を表すものとして一定程度の周知性を有しているとしても,その他の分野では必ずしもそのようにいえず,また,本願商標の指定商品は,いずれも被服に属する商品であるから,引用商標が使用される商品(チョコレート,焼き菓子等)とは,その製造者,販売場所,流通経路及び用途等の共通性も低いものである。 なお,原審説示によれば,販促品等として製菓会社の商標を付した被服が採用されている実情があること及び本願商標と引用商標とが使用される商品の需要者が共通することから,本願商標の指定商品と菓子とは関連性が高いとのことであるが,例えば,販促品としての被服に付された製菓会社の商標は,通常,その製菓会社ないし同社が取り扱う商品(菓子類)に関しての出所表示機能,広告宣伝機能等を発揮するものであって,その被服自体に係る同機能を発揮するものではないし,また,需要者が共通するとの点も,衣食の分野のことであるから,それだけでは商品の関連性が高いということはできない。 そうすると,本願商標と引用商標とが類似する商標であるとしても,本願商標をその指定商品に使用した場合,取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として総合的に判断すると,ロイズ社又は同社と経済的若しくは組織的に何らか関連を有する者の業務に係る商品であるかのごとく,商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとまで認めることはできない。 したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2015-10-07 |
出願番号 | 商願2012-50464(T2012-50464) |
審決分類 |
T
1
8・
271-
WY
(W25)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 椎名 実、神前 博斗、鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
田中 幸一 |
特許庁審判官 |
冨澤 武志 田村 正明 |
商標の称呼 | ロイズ、ロイス |
代理人 | 特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK |