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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W12
審判 全部申立て  登録を維持 W12
審判 全部申立て  登録を維持 W12
審判 全部申立て  登録を維持 W12
審判 全部申立て  登録を維持 W12
管理番号 1305209 
異議申立番号 異議2015-900077 
総通号数 190 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-10-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-03-06 
確定日 2015-09-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第5721851号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5721851号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5721851号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成26年7月28日に登録出願され、同年11月12日登録査定、第12類「空気タイヤ用チューブ,空気タイヤの外殻,空気タイヤ,航空機・自動車・二輪自動車・自転車用ソリッドタイヤ,航空機・自動車・二輪自動車・自転車用タイヤ,二輪自動車・自転車用チューブ,二輪自動車・自転車用チューブレスタイヤ,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成26年11月28日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第28号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 引用商標
申立人が、登録異議の申立ての理由として引用する登録商標は、以下の6件であり、いずれも、現に有効に存続しているものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。
(1)登録第508724号(以下「引用商標1」という。)は、「TOYO」の欧文字を横書きしてなり、昭和31年8月31日登録出願、昭和32年10月14日に設定登録されたものであり、その商標権は、第7類及び第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とするものである。
(2)登録第3098166号(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成4年4月6日登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年11月30日に設定登録されたものである。
(3)登録第4764606号(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成15年8月29日登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年4月16日に設定登録されたものである。
(4)登録第4751400号(以下「引用商標4」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成15年8月29日登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年2月27日に設定登録されたものである。
(5)登録第5162665号(以下「引用商標5」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成19年6月29日登録出願、第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年8月29日に設定登録されたものである。
(6)登録第5170940号(以下「引用商標6」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成20年2月22日登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年10月3日に設定登録されたものである。
2 引用商標の著名性について
(1)申立人は、昭和20年8月1日に設立され、主に各種タイヤ(乗用車用、トラック・バス用、建設機械用、産業車両用)並びにタイヤ関連商品の製造販売及び自動車用部品・鉄道車両用部品・断熱防水資材、産業建築資材、その他資材を製造販売する会社であり、世界13カ国にタイヤ販売会社を有し、100カ国以上でタイヤを販売する等のグローバルな事業展開を行っており、年間約3937億円以上の売上を誇る(平成26年1月?12月)、我が国を代表する著名なタイヤメーカーである(甲1、甲2)。
(2)申立人は、遅くとも昭和33年までに、「自動車用タイヤ」等について商標「TOYO」(引用商標1、2)の使用を開始し(甲7)、その後、平成14年11月に「TOyO」(引用商標3)及び「TOyOTIRES」(引用商標4?6)をハウスマーク(コーポレートブランド)として採択し、申立人又は申立人の製造・販売に係る「自動車用タイヤ」等を示すものとしてパンフレット、ホームページ及びカタログ等あらゆる媒体で(甲1?3、甲9、甲11?14)、現在まで継続して使用しているものである(甲8)。
申立人の製造、販売に係る「自動車用タイヤ」のほとんど全てについて、その側面に個々の商品名と共に「TOyO」(引用商標3)又は「TOYO」(引用商標1、2)の文字が直接刻印され、使用されている(甲1、甲4、甲9の1?11)。
(3)申立人は、引用商標を使用して積極的な広告宣伝活動を行っており、その広告宣伝費用は、本件商標の登録出願時点(2014年7月)で、実に年間60億円を超える。
2012年ないし2014年には、業界紙、一般紙、新聞広告、2014年のプロ野球オールスターの番組提供及び球場における看板の掲出、その他のテレビコマーシャル、女性誌への広告を掲載し、本件商標の登録出願時において、申立人の売上は、年間3700億円を超え、タイヤ事業に限った場合でも、毎年約3000億円という巨額な売上を計上している(甲2)。また、その売上高ランキングは、日本国内において第4位とトップ4の一角を担い(平成25年?26年、甲27)、世界でも第14位と上位にランクインされている(2013年、甲28)。
(4)以上のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時には、既に、申立人又は申立人の業務に係る「自動車用タイヤ、自動車並びにその部品及び附属品、その他タイヤ関連商品」を表示する商標として、日本及び外国で周知著名性を獲得しており、それは本件商標の登録査定時及びそれ以降も継続していたものと認められる。
3 商標権者とその使用商標について
(1)商標権者は、自動車用タイヤについて「TOYOMA」の文字を表示して、2011年11月に「日本富山タイヤ株式会社」の名称で中国に、2013年にシンガポール及び米国の展示会に出展して、宣伝広告を行った(甲23、24)。また、日本における商標権者のホームページにおいて、「TOYOMA」が商標権者のブランドであることを記述し、商標権者の「自動車用タイヤ」を紹介する際に、「TOYOMA」を表示している(甲26)。
(2)商標権者が使用する、上記商標「TOYOMA」は、その構成中、語頭文字である「T」の左上辺と語尾側の「M」の左上辺を除く略全面と「A」の全面を赤色で着色した構成態様(以下「本件使用商標」という。)とすることにより、前半の黒色の「TOYO」の欧文字4文字が目立つように配色構成してなるもので、これによって看者に該4文字が強烈に印象、記憶できる外観構成にしてなる。
これは、前半の「TOYO」と後半の「MA」を分断又は分離させることを意図して採択した構成態様であると評価すべきであり、正にタイヤ業界で周知著名な申立人の商標「TOYO」、「TOyO」又は「TOyOTIRES」(引用商標)を連想、想起させて、申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、取引者、需要者に対しその出所について混同を生じさせることを意図したものといえるのである。
(3)このような本件使用商標の使用事実を総合的に考察すると、商標権者は、申立人の周知著名な商標の外観構成に接近させる商標を本件使用商標として採択し、意図的に周知著名な引用商標と共通する「TOYO」の4文字を浮き彫りにさせるように配色して、全体として申立人の引用商標と一見、見間違うような酷似した構成態様とすることにより、本件使用商標に接する取引者、需要者に申立人の周知著名な引用商標を連想、想起させ、引用商標に化体した信用、名声及び顧客吸引力にフリーライドする不正な目的があるものと認められるものである。
(4)商標権者による、本件使用商標の使用並びに本件商標の出願、登録及び使用は、不正な目的により行われたものと評価できるものであり、本件商標を登録することは、商標を保護することにより、商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り、需要者の利益を保護するという商標法の目的(商標法第1条)に反するものであり、公正な取引秩序を乱し、商道徳に反するものというべきである。
そして、商標権者は、不正な意図や目的をもって本件商標を出願し登録を受けたものであること、並びに今後、本件商標が直接刻印されたタイヤが販売され、かかるタイヤの広告宣伝において本件商標が大々的に使用される事態が生じると、取引者、需要者は、外観上顕著に書された語頭の「TOYA」の文字に注視あるいは着目し、その結果、タイヤ業界で周知著名な申立人の引用商標を連想、想起して、当該商品が申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれが十分にあると判断できるのである。
4 商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、その構成中、下段の欧文字「TOYAMATYRE」について、「TOYAMA」の文字部分を「TYRE」に比べて太字で目立つように表記し、さらに「TOYAMA」の構成中「T」の左上辺、「M」の左上辺を除く略全面、「A」の全面を赤で着色することにより、「TOYA」の文字部分が需要者の記憶・印象に強烈に残るように意図的に強調した構成であることから、本件商標の要部は「TOYA」の文字部分にあると考えるのが相当である。
本件商標と引用商標は、商標の識別上重要な要素である語頭の3文字が「TOY」(TOy)で共通するものであり、商標の要部「TOYA」(本件商標)と「TOYO」(TOyO)は、語尾が「O」と「A」で相違するものに過ぎず、さらに引用商標がタイヤ業界において周知著名であることを考慮すると、両商標は全体として離隔的に考察した場合、需要者又は取引者に外観上酷似した印象を与えるものであり、類似の商標と認定できる。
そうすると、本件商標は、その構成中に申立人の業務に係る商品を表すものとして取引者、需要者の間で広く認識されている引用商標との類似性が高い商標であって、本件商標と引用商標が使用される商品間の関連性及び取引者、需要者の共通性、その他取引実情等を勘案すれば、これをそのいずれの指定商品について使用した場合であっても、これに接する取引者、需要者が、その構成中の「TOYA」の文字部分から、申立人に係る商品「タイヤ」等を連想、想起し、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は関連する商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
5 商標法第4条第1項第7号について
商標権者は、前記2及び3の事実を総合すると、引用商標が世界的に著名であることを知りながら、意図的に引用商標を模倣して、本件商標全体の外観を引用商標に酷似させることによって、本件商標に接する取引者、需要者に引用商標を想起、連想させ、引用商標に化体した業務上の信用、名声、顧客吸引力にただ乗り(フリーライド)する不正な目的で本件商標について登録出願し、登録を受けたものと認められる。
そして、実際に、本件商標をその指定商品に使用すると、引用商標の出所表示機能が希釈化(ダイリューション)され、引用商標に化体した業務上の信用、名声、顧客吸引力、さらに申立人自身の業務上の信用を毀損させるおそれがある。
そうすると、本件商標は、引用商標に化体した信用、名声、顧客吸引力にフリーライドして不当な利益を得る目的で、意図的に引用商標を模倣し、外観を酷似させた本件商標を出願して登録を受けたものであることから、商標を保護することにより、商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り、需要者の利益を保護するという商標法の目的(商標法第1条)に反するものであり、公正な取引秩序を乱し、商取引の道徳に反するものというべきである。
したがって、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標に該当するため、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
6 商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標は、商標の識別上重要な要素である語頭の3文字が「TOY」(TOy)で共通するものであり、「TOYA」(本件商標)と「TOYO」(TOyO)は、語尾が「O」と「A」で相違するに過ぎず、さらに、引用商標がタイヤ業界において周知著名であることに鑑みれば、両商標は、外観上酷似する商標といえるものである。
そして、上述のとおり、商標権者は、本件商標を登録したにも関わらず、現在も本件商標よりさらに引用商標に近似する「TOYOMATYRE」を使用しているという取引実情を考慮すれば、本件商標と引用商標が同一又は類似の商品に使用された場合には、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるため、本件商標と引用商標は、互いに相紛れるおそれのある類似の商標であると考えるのが相当である。
また、本件商標の全ての指定商品は、引用商標の指定商品と類似する。
したがって、本件商標と引用商標は、類似し、かつ、本件商標の全ての指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似することから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
7 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第11号及び同項第15号に違反して登録されたことは明らかである。

第3 当審の判断
1 引用商標の周知性について、
(1)申立人の提出する証拠及びその主張によれば、申立人は、1945年8月1日に設立以来、各種タイヤ及びその関連製品を中心に、日本、北米、欧州、中国、東南アジアなどに販売し、2013年及び2014年の売上げは、3700億ないし3900億に上り(甲1、2)、引用商標は、我が国において、申立人の業務に係るタイヤの側面及びタイヤラベル、主に自動車用タイヤのパンフレット、カタログ、ホームページ及び各種広告媒体において表示されている(甲4、9、11、14)。また、申立人は、平成14年11月から、引用商標3ないし引用商標6を、申立人のハウスマークとして使用しているものであり(甲8)、タイヤ業界における平成25年から平成26年の我が国における売上高の約6%のシェアを占めている(甲27)。
そうすると、引用商標は、申立人の業務に係る「自動車用タイヤ」を表示するものとして、本件商標の登録出願の時及び登録査定時において、我が国の取引者、需要者の間に一定程度広く認識されていたというのが相当である。
2 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、太字ゴシック体の「TOYAMA」(構成文字中「T」及び「M」の文字が赤色と黒色に塗り分けられ、6文字目の「A」の文字は赤色である。)と細字ゴシック体の「TYRE」の欧文字を結合したものと容易に認識される下段部分及びその上部右側に灰色で「トヤマタイヤ」の片仮名を表示してなる上段部分からなるものであるところ、その構成中「TYRE」の欧文字及び「タイヤ」の片仮名は、その指定商品との関係において、自他商品の識別力が極めて弱いものであるから、本件商標は、その構成文字全体に相応して生じる「トヤマタイヤ」の称呼のほかに、「TOYAMA」及び「トヤマ」の文字部分から「トヤマ」の称呼を生じるものであり、いずれからも特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標1ないし引用商標3は、前記第2の1のとおり、「TOY(y)O」の欧文字からなるものであるから、「トーヨー」の称呼を生じ、直ちに特定の観念を生じないものである。
また、引用商標4ないし引用商標6は、同じく、「TOyO TIRES」の欧文字からなるものであるところ、その構成中「TYRES」の欧文字は、その指定商品(役務)との関係において、自他商品(役務)の識別力が極めて弱いものであるから、その構成文字全体に相応して生じる「トーヨータイヤズ」の称呼のほかに、「TOyO」の文字部分から「トーヨー」の称呼を生じるものであり、いずれからも特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標は、その構成中、欧文字部分において、語頭の「TOY(y)」の文字を共通にするものの、全体としての構成文字及び構成文字数において明らかに相違するから、外観上、明確に区別し得るものである。
また、本件商標から生ずる「トヤマタイヤ」及び「トヤマ」の称呼と引用商標から生ずる「トーヨータイヤズ」及び「トーヨー」の称呼を比較すると、両者は、いずれもが語頭における「ト」の音を共通にするものの、上記のとおり、その余の構成音及び全体の構成音数において明らかな差異を有するものであるから、判然と聴別し得るものであり、聞き誤るおそれはない。
そして、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念上、相紛れるおそれはない。
その他、本件商標と引用商標とが類似するとすべき理由は見いだせない。
なお、申立人は、商標権者が本件使用商標を使用している取引の実情を考慮すべきである旨主張するが、本件商標と本件使用商標とは異なる商標であるから、本件商標と引用商標との類否を問題とする商標法第4条第1項第11号の判断において考慮される取引の実情ということはできない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、前記1のとおり、本件商標の登録出願の時及び登録査定時において、我が国において申立人の業務に係る「自動車用タイヤ」を表すものとして、取引者、需要者の間に一定程度知られているものである。
しかしながら、本件商標と引用商標とは、前記2のとおり、非類似の商標であり、相紛れるおそれのない別異の商標というべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は引用商標を連想又は想起するとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれはないものである。
なお、申立人は、本件商標はその構成中、下段部分の「TOYA」の文字部分が目立つように表示されているからその要部であると主張するが、本件商標は、上記のとおり、「TOYAMA」の文字と「TIRE」の文字の太さが異なること及び「TIRE」の文字は「タイヤ」を表す平易な英語であることから、「TOYAMA」の文字が一部赤色で塗り分けられているとしても、該文字部分と「TIRE」の文字(語)を結合したものとして認識されるとみるのが自然である。
そうすると、本件商標の構成中「TOYAMA」の文字は、「TOYA」の文字部分が独立して認識されるものではなく、一体のものとして認識されるものであるから、上記、申立人の主張は採用できない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第7号について
申立人は、商標権者は引用商標が申立人の商標として周知著名であることを知りながら、意図的に引用商標を模倣し、本件商標の外観に酷似した構成態様とすることにより、引用商標に化体した業務の信用、名声、顧客吸引力にただ乗り(フリーライド)する不正の目的で、本件商標を出願、登録したものであるから、公正な取引秩序を乱し、商道徳に反するものというべきである旨主張する。
そこで、申立人の提出に係る証拠によれば、商標権者は、中国において「TOYOMA TIRE」「TOYOMA」の商標登録を受け、かつ、海外のタイヤ展示会において「TOYOMA」の商標を使用していたことが認められる(甲18?24)。
しかしながら、引用商標が、前記1のとおり、本件商標の登録出願の時及び登録査定時において、我が国において申立人の業務に係る「自動車用タイヤ」を表すものとして一定程度知られているものと認められるとしても、本件商標と引用商標とは、前記2のとおり、類似する商標とはいえず、出所の混同のおそれもない別異のものであるから、本件商標は、申立人ないし引用商標を連想、想起させるようなものではない。
そして、商標権者が「TOYOMA」の商標を海外のタイヤ展示会等で使用した事実のみにより、本件商標が申立人の引用商標に化体した業務の信用、名声、顧客吸引力にただ乗り(フリーライド)するものとはいえないものであり、他に不正の目的をもって本件商標を登録出願し、使用するものであることを具体的に示す証拠は見当たらない。
その他、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものというべき事情もない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
5 まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により,その登録は維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 本件商標


(色彩については原本参照。)

別掲2 引用商標2



別掲3 引用商標3



別掲4 引用商標4ないし引用商標6




異議決定日 2015-08-28 
出願番号 商願2014-62864(T2014-62864) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W12)
T 1 651・ 262- Y (W12)
T 1 651・ 271- Y (W12)
T 1 651・ 261- Y (W12)
T 1 651・ 22- Y (W12)
最終処分 維持 
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 堀内 仁子
田村 正明
登録日 2014-11-28 
登録番号 商標登録第5721851号(T5721851) 
権利者 TOYAMATYRE株式会社
商標の称呼 トヤマタイヤ、トヤマタイア、トヤマ 
代理人 藤本 昇 
代理人 森 智香子 
代理人 白井 里央子 
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