• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20156421 審決 商標
不服20151641 審決 商標
不服20156792 審決 商標
不服20153849 審決 商標

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W16
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W16
審判 査定不服 観念類似 登録しない W16
管理番号 1304199 
審判番号 不服2015-2295 
総通号数 189 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-02-06 
確定日 2015-08-05 
事件の表示 商願2014- 7770拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は,「PENT」の欧文字を標準文字により表してなり,第16類「文房具」を指定商品として,平成26年2月4日に登録出願されたものである。

第2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第4747842号商標(以下「引用商標」という。)は,「PENT-JAPAN」の欧文字をゴシック体で横書きしてなり,平成15年8月19日に登録出願され,第16類に属する別掲に記載のとおりの商品を指定商品として,同16年2月20日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断
1 商標の類否判断
商標法4条1項11号に係る商標の類否は,対比される両商標が同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に,当該商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが,そのためには,両商標の外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合し,当該商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきである(昭和43年最判参照)。
この点に関し,図形や文字等の複数の構成部分を組み合わせた結合商標については,経験則上,各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない場合,取引の実際において,一部の構成部分のみによって称呼,観念されることも少なくないといえる。このことから,結合商標の構成部分の一部が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合などは,当該構成部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである(昭和38年最判,平成5年最判,平成20年最判,知財高裁平成26年(行ケ)第10122号同年10月27日判決参照)。
上記の観点から,本願商標と引用商標との類否について判断する。
2 本願商標
本願商標は,前記第1のとおり,「PENT」の欧文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字に相応して「ペント」の称呼を生じるものである。また,「PENT」の欧文字は,「おり,囲い」等の意味を有する英語「pen」の過去・過去分詞形である「pent」(株式会社大修館書店 ベーシックジーニアス英和大辞典)と同じつづりであるが,当該「pent」は,一般の日本人には余りなじみのない語であることからすれば,本願商標からは,特定の観念を生じないというべきである。
3 引用商標
(1)引用商標は,前記第2のとおり,ゴシック体による「PENT」の欧文字と「JAPAN」の欧文字とを「-(ハイフン)」を介して結合した構成よりなるものであるから,その構成文字に相応して「ペントジャパン」の称呼を生じるものである。また,「JAPAN」からは,「日本」の観念を生じるが,「PENT」からは,前記2のとおり,特定の観念を生じないというべきであるから,引用商標は,構成全体として特定の観念を生じさせるものではない。
(2)ところで,引用商標のうち,「PENT」の構成部分は,前記2のとおり,一般の日本人には余りなじみのない語であって,特定の観念を生じさせないものであるから,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるのに対し,「JAPAN」の構成部分は,我が国の国名「日本」を表す語であることから,それを他の標章と結合して使用したとしても,せいぜい日本と何らかの関係性がある会社あるいは商品であることを示すにとどまり,自他商品の出所識別力は極めて弱い。
そうすると,引用商標のうち,「PENT」の構成部分だけを取り出して,本願商標と比較し,その類否を判断することができるというべきである。
(3)したがって,引用商標は,その構成全体から「ペントジャパン」の称呼を生ずるほかに,引用商標の要部である「PENT」の構成部分から「ペント」の称呼を生じるものである。また,観念については,引用商標の構成全体及びその要部いずれからも特定の観念を生じさせないものである。
4 本願商標と引用商標との類否について
以上を前提に,本願商標「PENT」と引用商標の要部である「PENT」とを対比すると,両者は,外観が酷似し,称呼も「ペント」で同一であり,いずれも特定の観念を生じるものではないところ,本願商標と引用商標との類似を妨げるような取引の実情も認められないから,これらの事情を総合して全体的に考察すれば,両商標は互いに類似する商標であるといわざるを得ない。
また,本願商標の指定商品「文房具」は,引用商標の指定商品中「文房具類」とは同一又は類似のものである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
5 請求人の主張について
(1)請求人は,「引用商標は,『PENT』と『JAPAN』が『-(ハイフン)』で結合されているものであり,同一の書体・同一の大きさ・同一の間隔により一連に記されている。そして,『PENT』と『JAPAN』の間に配置されたハイフンは,英文などで二語を連結して一語相当の語とするときに用いる符号であることから,引用商標『PENT-JAPAN』が,『PENT』と『JAPAN』に分離されるものでないことを明白に示しており,全体で一語相当の語と解釈するのが当然である。また,『ペントジャパン』との一連の称呼も冗長でなく,わざわざ『PENT』までで止めて後半の『JAPAN』を発音せず,『ペント』の称呼をもって取引するとみるのは,あまりにも不自然である。」旨主張する。
しかしながら,ハイフンは,それによって,その前後の語を明確に区別していることは,視覚的に明らかである。「PENT」と「JAPAN」とがハイフンによって明確に分離されているものである以上,引用商標に接した一般の取引者・需要者に,「PENT」と「JAPAN」のそれぞれに着目した観察と認識が生ずるのは,何か特別な事情がない限り,むしろ当然というべきであり,このような観察と認識が生じないとするためには,それを根拠付ける特別の事情が認められなければならないというべきである。しかし,本件全証拠(甲第1号証は,インターネットにおける書籍販売サイト「amazon.co.jp」において,「PENT‐JAPAN(ペントジャパン)スペシャル」と表示された雑誌が掲載されているにすぎない。)によってもそのような事情を認めることはできないところ,前記1及び3のとおり,引用商標のうち,「PENT」の構成部分は,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるのに対し,「JAPAN」の構成部分は,我が国の国名「日本」を表す語であることから,それを他の標章と結合して使用したとしても,せいぜい日本と何らかの関係性がある会社あるいは商品であることを示すにとどまり,自他商品の出所識別力は極めて弱いのであるから,引用商標のうち,「PENT」の構成部分だけを取り出して,本願商標と比較し,その類否を判断することが許されるというべきである。なお,一連の称呼が冗長でないとしても,それを更に短く称呼することが不自然であるとまではいえない。
したがって,請求人の上記主張は,採用できない。
(2)請求人は,甲第1号証を提出し,「引用商標は,権利者であるぶんか社が発行する雑誌の名称である。甲第1号証は,インターネットにおける書籍販売サイトの最大手であるamazon.co.jpにおいて,当該雑誌『PENT‐JAPAN』が取り引きされている実情を示すものである。これらは,すべて『ペントジャパン』の称呼で取り引きされていることを示す。したがって,商標の構成とその称呼との関係が,商品によって変動するものではないから,提示した取引実情を本願のケースと同一に判断するのが適当でないという,原審査の認識及び判断は不適切である。」旨主張する。
しかしながら,甲第1号証は,インターネットにおける書籍販売サイト「amazon.co.jp」において,「PENT‐JAPAN(ペントジャパン)スペシャル」と表示された雑誌が複数掲載されているにすぎないところ,商品(雑誌)の販売者側が雑誌名を正しく表記して販売するのは当然のことであるから,これをもって「ペントジャパン」の称呼のみで必ずしも取り引きされていると認めることはできない。また,請求人は,商標の構成とその称呼との関係が,商品によって変動するものではないとも主張するが,請求人のいう商標の称呼というのが出所識別標識としての称呼という意味であるのならば,独自の見解というほかなく,到底採用することはできない。
(3)請求人は,過去の登録例として,「なでしこじゃぱん」と「NADESHIKO JAPAN」とを併記した商標,及び「-(ハイフン)」で異なる二語を結合した商標を,日本国内での他の事例として,「侍ジャパン」「BSジャパン」「エールフランス」「パンアメリカン」などのように,「ジャパン」や他の国名を標章の後半部分に有している例を挙げて,本願商標も構成全体をもって一体不可分と認識し把握されるべきである旨主張する。
しかしながら,請求人が挙げる事例は,いずれも「○○-JAPAN」という表示態様例ではないし,そもそも,商標の類否判断は,登録出願に係る商標と他人の登録商標との対比において,個別具体的に判断されるものであるから,請求人の挙げた商標登録の例などがあるからといって,本願商標も必ず登録されるものであるということにはならない。
したがって,請求人の主張は,採用することができない。
6 むすび
以上のとおり,本願商標は,引用商標と類似するものであり,その指定商品も同一又は類似のものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することはできない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲 引用商標の指定商品
第16類 事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,電気式鉛筆削り,装飾塗工用ブラシ,紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,新聞,雑誌,書画,写真,写真立て

審理終結日 2015-05-28 
結審通知日 2015-06-05 
審決日 2015-06-16 
出願番号 商願2014-7770(T2014-7770) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W16)
T 1 8・ 263- Z (W16)
T 1 8・ 262- Z (W16)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 今田 尊恵 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 田村 正明
網谷 麻里子
商標の称呼 ペント 
代理人 森本 直之 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ