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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W40
審判 査定不服 外観類似 登録しない W40
審判 査定不服 観念類似 登録しない W40
管理番号 1304143 
審判番号 不服2015-1112 
総通号数 189 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-01-20 
確定日 2015-07-30 
事件の表示 商願2013-101869拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第40類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成25年12月26日に登録出願されたものであるが,その後,指定役務については,当審における同27年1月20日付け手続補正書において,第40類「遊技機のリサイクル品又は中古品の収集・分別・処分・再資源化処理又はこれらの取次ぎ,遊技機のリサイクル品又は中古品の収集・分別・処分又は再資源化処理に関する情報の提供」と補正されたものである。

第2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第5257593号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成21年2月4日に登録出願され,第40類「廃棄物の再生,一般廃棄物の収集・分別及び処分,産業廃棄物の収集・分別及び処分」を指定役務として,同21年8月14日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断
1 商標の類否判断
商標法4条1項11号に係る商標の類否は,対比される両商標が同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に,当該商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが,そのためには,両商標の外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合し,当該商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきである(昭和43年最判参照)。
この点に関し,図形や文字等の複数の構成部分を組み合わせた結合商標については,経験則上,各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない場合,取引の実際において,一部の構成部分のみによって称呼,観念されることも少なくないといえる。このことから,結合商標の構成部分の一部が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合などは,当該構成部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである(昭和38年最判,平成5年最判,平成20年最判,知財高裁平成26年(行ケ)第10122号同年10月27日判決参照)。
上記の観点から,本願商標と引用商標との類否について判断する。
2 本願商標
(1)本願商標は,別掲1のとおり,上段に全体の4分の3程の面積で図形を配し,下段に同4分の1程の面積で文字を配した構成からなる結合商標である。
上段の図形部分は,やや右寄りにある真中の縦棒を基準として,その左側には右回りの矢印で囲われる矩形を,その右側には左回りの矢印で囲われる矩形を,それぞれ,一部を開口して配しており,左側矩形の内部には,大径の円と右下に小さな黒丸とを配すると共に,右側矩形の内部には,前記縦棒に2点で接触する半円および右下に黒丸を配した構成からなる図形であって,全体として視覚的に強い印象を与えるものであるが,特定の事物を想起させない抽象的な図形であるから,これよりは特定の称呼及び観念を生じないものである。
一方,下段の文字部分は,全体で「ECOループ」との文字を表示したものと認識される,丸味を帯びた太字の書体による欧文字「ECO」と,黒塗りの円内に白抜きで表した片仮名「ル」及び「プ」を長音記号「ー」で結んだ太字の装飾文字「ループ」とを,横一列に配した組合せ文字からなる。欧文字「ECO」からは,「エコ」の自然称呼を生じ,「(エコロジーの略)環境に配慮すること。『生態』『環境』『環境保護』を意味する接頭語。」(広辞苑第6版)の観念を生じる。また,片仮名「ループ」からは,「ループ」の称呼を生じ,「輪。環。」(前掲書)等の観念を生じる。そうすると,「ECOループ」の文字全体からは,「エコループ」の自然称呼を生じ,「環境の輪」程の観念を生ずるものと認められる。
(2)本願商標全体に占める面積割合は,図形部分が約4分の3に対して,文字部分が約4分の1であるから、図形部分が圧倒的に大きなものになっているものの,これらの図形部分と文字部分は上下に明確に分かれている上,文字部分の横幅は図形部分よりもやや長く,しかも文字部分はすべて太字であって,「ル」と「プ」においては黒塗りの円内に白抜きで表すなどの特徴が見られるから,文字部分が図形部分に比べて目立たないということはない。また,図形部分からは,特定の称呼及び観念が生じないものであるのに対し,文字部分からは,「エコループ」の称呼及び「環境の輪」程の観念を生じるものであるから,両者は,称呼及び観念的にも密接な関連を見いだせない。そうであれば,本願商標の文字部分も,取引者,需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められるから,図形部分とは独立して,自他役務の出所識別標識として認識され得るものと認めるのが相当である。
したがって,本願商標を構成する「ECOループ」の文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断することができるものである。
3 引用商標
(1)引用商標は,別掲2のとおり,上段に角張ったやや特徴のある書体で片仮名「エコ・ループ」を大きく顕著に配し,下段にその片仮名に対応した欧文字「ecoloop」を小さく配した構成からなる結合商標である。
(2)片仮名「エコ」及び欧文字「eco」からは,「エコ」の自然称呼を生じ,「(エコロジーの略)環境に配慮すること。『生態』『環境』『環境保護』を意味する接頭語。」(広辞苑第6版)の観念を生じる。また,片仮名「ループ」及び欧文字「loop」からは,「ループ」の自然称呼を生じ,「輪。環。」(前掲書)等の観念を生じる。そうすると,引用商標全体からは,「エコループ」の自然称呼を生じ,「環境の輪」程の観念を生ずるものと認められる。
4 本願商標と引用商標の類否
前記2のとおり,本願商標は,その構成中の「ECOループ」の文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断することができるものである。
そこで,本願商標の要部である「ECOループ」の文字部分と引用商標とを対比すると,両者は,外観において相違するとしても,「エコループ」の称呼及び「環境の輪」程の観念が同一であるから,これらを総合勘案すれば,互いに類似する商標というべきである。したがって,本願商標と引用商標も類似する商標となる。
そして,本願商標の指定役務「遊技機のリサイクル品又は中古品の収集・分別・処分・再資源化処理又はこれらの取次ぎ,遊技機のリサイクル品又は中古品の収集・分別・処分又は再資源化処理に関する情報の提供」と引用商標の指定役務「廃棄物の再生,産業廃棄物の収集・分別及び処分」とは,互いに類似する役務と認められる。
5 小括
以上によれば,本願商標と引用商標とは,互いに類似する商標であり,その指定役務も類似するものである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
6 請求人の主張について
請求人は,知財高裁判決(平成23年(行ケ)第10040号)を有利に援用するとして,「本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とは,同じ類似群コードに属することは認めるが,本願商標の指定役務については,前記1のとおり指定役務を限定したから,同一の類似群コードで括られているとはいえ,役務の提供を受ける需要者は,明らかに相違していることから,本願商標に接する取引者(ぱちんこホール店の経営者)が,引用商標の権利者が提供している家具やインテリア小物の廃棄物再生等という役務との間で,各役務の出所につき誤認混同を生じるおそれは生じようがない。」旨主張する。
しかしながら,商標の類否判断に当たり考慮することのできる取引の実情とは,単に当該商標が現在使用されている役務についてのみの特殊的,限定的な実情を指すものではなく,指定役務全般についての一般的,恒常的な実情を指すものと解すべきである(最高裁昭和47年(行ツ)第33号参照)ところ,請求人の主張に係る取引の実情は,他人である引用商標権者のホームページ中に記載がされている家具等のリサイクル材を利用した家具の再生・製造・販売方法を紹介しているにとどまり,引用商標権者が,現在使用している一部の指定役務とは認められるが,引用商標の指定役務全般についての一般的,恒常的な実情とはいえないものである。
したがって,請求人の上記主張は,採用できない。
7 むすび
以上のとおり,本願商標は,引用商標と類似するものであり,その指定役務も引用商標の指定役務と類似するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することはできない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標


別掲2 引用商標


審理終結日 2015-05-28 
結審通知日 2015-06-02 
審決日 2015-06-16 
出願番号 商願2013-101869(T2013-101869) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (W40)
T 1 8・ 261- Z (W40)
T 1 8・ 263- Z (W40)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 榊 亜耶人旦 克昌大房 真弓 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 網谷 麻里子
田村 正明
商標の称呼 エコループ、エコ、ループ 
代理人 山田 健司 
代理人 山本 喜幾 
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