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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W03
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W03
管理番号 1304116 
審判番号 不服2015-5335 
総通号数 189 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-03-20 
確定日 2015-08-12 
事件の表示 商願2014-42097拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「トーンチェンジベース」の片仮名及び「Tone Change Base」の欧文字を二段に横書きしてなり、第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン,化粧用綿棒」を指定商品として、平成26年5月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、『トーンチェンジベース』及び『Tone Change Base』の語を普通に用いられる方法で表してなるところ、その構成中『トーン』及び『Tone』の文字は、『色調。色合い。』等を意味する語であり、『チェンジ』及び『Change』の文字は、『変える。変化させる。』等を意味する語であり、『ベース』及び『Base』の文字は、『土台。基礎。下地。』等を意味する語であるから、本願商標は、全体として『色調を変える下地』程の意味合いを容易に認識させるものである。そして、本願指定商品中、『化粧品』を取り扱う業界においては、『トーン』の語は、『肌の色調。肌の色合い。』を指称するものとして、一般に使用されている事実があり、『ベース』の語は、『化粧下地』を指称するものとして普通に使用されているものである。そうすると、本願商標は、その指定商品中、『化粧品』に使用しても、これに接する取引者、需要者に、『肌の色調を変える化粧下地』であることを認識させるにすぎず、単に商品の品質を表示するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、『肌の色調を変える化粧下地』以外の『化粧品』に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「トーンチェンジベース」の片仮名と「Tone Change Base」の欧文字を二段に横書きしてなるところ、上段の片仮名は下段の欧文字の表音といえるものである。
そして、本願商標を構成する各語をそれぞれみるに、その構成中の「Tone」及び「トーン」の文字は、「音。音質。語調。色調。気分。調子。」等の意味を、「Change」及び「チェンジ」の文字は、「変わること。変化。交換。交替。気分転換。つり銭。」等の意味を、また、「Base」及び「ベース」の文字は、「土台。基盤。基礎。原理。下地。下塗り。主材料。作戦基地。塁。」等の意味(いずれもランダムハウス英和大辞典[第2版]小学館)を有する語であって、いずれも様々な意味合いを有する語として、我が国において広く親しまれたものといえる。
そして、本願商標の構成中の「Tone change」及び「トーンチェンジ」の文字部分は、上記のとおり様々な意味を有する2つの語がそれぞれ結合したものであって、「Tone change」及び「トーンチェンジ」の文字全体をみた場合も、特定の親しまれた成語としての意味合いがあるわけではないから、各語の意味をとらえて、「音質が変わること」、「語調が変わること」あるいは「調子が変わること」など様々な意味合いを認識又は連想し得るものとみるのが相当であり、このような中で、辞書類にも、「tone」及び「トーン」の語に「肌の色調。肌の色合い。」の意味合いが掲載されているわけでないことをも勘案するならば、該文字部分より、「肌の色調を変える」の意味合いが直ちに認識されるとすべき理由を見い出すことができない。
さらに、該文字に「下地。下塗り。」の意味がある「Base」及び「ベース」の文字をそれぞれ付加して「トーンチェンジベース」及び「Tone Change Base」としたことをもって、原審説示の「肌の色調を変える化粧下地」の意味合いが認識されるとしなければならない理由を見い出すこともできない。
加えて、「化粧品」を取り扱う業界において、「Tone Change」(トーンチェンジ)や、「Tone Change Base」(トーンチェンジベース)の文字が、「肌の色調を変える」や、「肌の色調を変える化粧下地」ほどの意味合いを表すものとして普通に用いられている実情を見い出すこともできない。
そうすると、本願商標は、その指定商品中、「化粧品」に相当する商品に使用しても、原審説示の「肌の色調を変える化粧下地」を認識させるということはできない。
そうとすれば、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものということはできないから、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
また、本願商標は、商品の品質を表すものとしては認識されない以上、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるということもできないから、商標法第4条第1項第16号にも該当しない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2015-07-23 
出願番号 商願2014-42097(T2014-42097) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W03)
T 1 8・ 13- WY (W03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人北口 雄基 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 真鍋 伸行
原田 信彦
商標の称呼 トーンチェンジベース、トーンチェンジ、チェンジベース 

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