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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W25
管理番号 1303079 
審判番号 不服2015-5010 
総通号数 188 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-08-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-03-16 
確定日 2015-07-21 
事件の表示 商願2013-88693拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第25類「オートバイ用ジャケット,オートバイ用レインスーツ,オートバイ用パンツ,オートバイ用手袋,オートバイ用ブーツ,オートバイ競技用レーシングスーツ,オートバイ競技用ブーツ」を指定商品とし,平成25年7月16日に登録出願された商願2013-54748に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同年11月13日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第5196616号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成19年6月1日に登録出願され,第35類に属する別掲3のとおりの役務を指定役務として,同21年1月16日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は,別掲1のとおり,肉太の書体でややデザイン化した「HATOYA」の欧文字を横書きで表してなるものである。
「HATOYA」からは,「ハトヤ」との自然称呼が生じる。そして,「HATOYA」は,辞書類に載録のない語であるところ,これをローマ字とする日本語も,「はとや」,「ハトヤ」,「鳩屋」,「羽戸屋」,「波止屋」,「鳩家」,「鳩谷」,「鳩矢」等,多数想起し得るものであって、一義的な意味が生じるとはいえないから,これよりは特定の観念が生じないと認めるのが相当である。
(2)引用商標
引用商標は,別掲2のとおり,筆書き風の書体で「はと屋」の文字を縦書きで表してなるものである。
「はと屋」からは,「ハトヤ」との自然称呼が生じる。そして,引用商標の構成中「屋」の文字は,「家号や雅号,書斎に用いる語。」(広辞苑第六版)の意味を有する語であるところ,請求人が提出した第9号証の1ないし6によれば,引用商標権者(株式会社はと屋)は,東京都国分寺市にある洋品店「はと屋」を営業しており,その店舗の看板に引用商標を使用していることが認められることからすれば,引用商標全体からは,「家号としての『はと屋』」との観念が生じると認めるのが相当である。
(3)本願商標と引用商標の類否について
ア 本願商標と引用商標とを対比すると,外観においては,横書きと縦書き,文字の種類や字数等が明らかに相違し,視覚的印象を全く異にするものである。
また,本願商標と引用商標は,いずれも「ハトヤ」との自然称呼が生じるから,称呼は同一である。
さらに,本願商標からは特定の観念が生じないのに対して,引用商標からは「家号としての『はと屋』」との観念が生じるものであるから,両商標は観念において類似するとはいえない。
イ そして,本願商標の指定商品「オートバイ用ジャケット,オートバイ用レインスーツ,オートバイ用パンツ,オートバイ用手袋,オートバイ用ブーツ,オートバイ競技用レーシングスーツ,オートバイ競技用ブーツ」の取引においては,取引者,需要者は,店頭販売,通信販売及びインターネットを介した販売において,商品の外観を見て購入するのが通常であり,その際に,商品,値札,カタログ,商品情報等に付された商標の外観や製造販売元を見て商品の出所について相応の注意を払って購入することが多いと考えられ,取引者,需要者が商標の称呼のみをもって商品の出所を識別して商品を購入するとは考えにくいこと,また,本願商標の指定商品と類似すると認められる役務は,引用商標の指定役務中「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であって,いわゆる小売等役務であることからすると,これらも上記の各販売形態において,商標の外観を見て役務の出所を判断することが多いものと考えられる。
ウ そうすると,本願商標と引用商標は,称呼が同一であるとしても,外観においては明らかに相違し,観念においても類似するとはいえないこと,前記イのような取引の実情を踏まえると,取引者,需要者がその商品又は役務の出所について誤認混同を生ずるおそれはないというべきである。したがって,両商標は,非類似の商標である。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標


別掲2 引用商標


別掲3 引用商標の指定役務
第35類 広告,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供

審決日 2015-06-30 
出願番号 商願2013-88693(T2013-88693) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W25)
T 1 8・ 262- WY (W25)
T 1 8・ 263- WY (W25)
最終処分 成立  
前審関与審査官 今田 尊恵 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 田村 正明
網谷 麻里子
商標の称呼 ハトヤ 
代理人 梅村 莞爾 

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