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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2014900358 審決 商標
異議2014900339 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W05
審判 全部申立て  登録を維持 W05
審判 全部申立て  登録を維持 W05
審判 全部申立て  登録を維持 W05
管理番号 1300777 
異議申立番号 異議2014-900163 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-06-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-05-26 
確定日 2015-05-18 
異議申立件数
事件の表示 登録第5651658号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5651658号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5651658号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成25年12月5日に登録出願され、第5類「サプリメント」を指定商品として、同26年2月7日に登録査定、同月21日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第5651008号商標は、「コレカット」の片仮名を標準文字で表してなり、平成25年9月18日に登録出願され、第5類「サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,薬剤(農薬に当たるものを除く。)」を指定商品として、同26年2月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、葉と実の絵柄を背景にピンク色縦長四角図形があり、その下方に「スリムに食べよう」、「植物の力でやさしくカット!」など複数の文字及び図形が配置され、全体としてパッケージ風に表されたものである。さらに、上記縦長四角図形の内部には、「これカット」の白抜き文字、白色円形図形、紫色横長楕円図形、その他の文字が配されており、上記白抜き円図形内部には「レスベラトロール含有!」の文字がそれぞれ表されている。
そして、以上のとおりの構成からなる本件商標において、上記「これカット」の文字部分が中央に極めて大きく配置され、構成各文字は特徴のある太めの同じ書体及び同じ大きさをもって同じ色でまとまりよく一体的に表され、その構成文字全体から生ずる「コレカット」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、また、該文字は辞書類に掲録されている成語又は特定の意味を有する語として一般に慣れ親しまれているものではない。
一方、「de」の文字は、「これカット」の文字に比較すると小さく、フォントも異なり、また、ローマ字2文字からなるものであり、本件商標において特段識別力を生じさせるものではない。
さらに、「これカット」の文字と白色円形図形及び紫色横長楕円図形の間には、構成全体として特定の意味合いを看取させる等、常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められない。
以上のことから、本件商標は、「これカット」の文字部分が看者に強い印象を与えるものであって、当該部分が出所識別機能を有する特徴ある部分である。
イ 引用商標
引用商標は、「コレカット」の片仮名を標準文字で表してなるものであって、意味を有しない申立人により案出された造語であり、その構成全体から生ずる「コレカット」の称呼も一連に称呼し得るものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否
(ア)称呼
本件商標は、「これカット」の文字部分が強い印象を与えるものであり、出所識別標識として機能する部分といえるものであり、ここから生じる「コレカット」の称呼は、引用商標から生じる称呼と同一であるため、両商標は、「コレカット」の称呼を共通にする類似の商標である。
(イ)観念
本件商標は、「これカット」の文字部分が出所識別機能を有する部分であって、「これカット」の文字部分をもって取引に資される場合が多く、当該部分は特段の意味を有さない造語である。そして、後述のように、「コレカット」は申立人が長年にわたり継続して自社のサプリメントに使用を続けた結果、申立人のものとして取引者・需要者の間で周知となっているため、本件商標からは、申立人の商品を想起させ、引用商標とは観念が共通しており、両商標は、観念上紛らわしく、需要者に同様の印象を与えるものである。
よって、本件商標と引用商標は、観念において互いに類似するものである。
(ウ)外観
本件商標は、もっとも看者の目を惹く「これカット」の文字をもって取引される場合があり、これは、引用商標「コレカット」の語頭2文字を片仮名から平仮名へ置き換えたものであって、引用商標とは全体として類似する。
(エ)指定商品の類否
本件商標の指定商品は、第5類「サプリメント」である。これは、引用商標に係る指定商品に含まれるものである。
エ まとめ
以上により、本件商標は、商標法4条1項11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ア 申立人について
申立人の事業は、1924年1月に神戸市で家庭用かぜ薬「改源」の卸販売から始まった。その後、X線造影剤「バリトップ」や消化性潰瘍治療薬「アルロイドG」などを発売し、1970年には医療機器分野へ業務範囲を広げ、医療・一般用の各種医薬品から診断・治療用の医療器具、健康食品まで、幅広い製品、サービスの提供を通じて一般に広く浸透し、高い知名度を獲得してきた(甲3)。
イ 引用商標の周知性について
引用商標は、遅くとも1996年から現在に至るまで、申立人が健康食品に継続して使用した結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表すものとして一定の周知性を獲得している。その歴史は、1996年2月の「コレカット」の発売を皮切りに、「コレカットライト」などのシリーズ商品として販売し、好評を得た。「コレカット」を大々的に宣伝広告する申立人の1998年頃の資料を添付する(甲4?甲12)。
引用商標が需要者・取引者の間で周知となっていることは、インターネットサイトGoogleで、「コレカット」をワード検索すると、上位100件のうち94件が、申立人に関する記事であることが裏付けている(甲13)。また、口コミサイトでは、申立人の「コレカット」製品に関する評価が、ほぼ満点の5か4が付けられており、総合評価として4.52という高い数値を獲得している(甲14)。申立人自身のウェブサイト以外で申立人の「コレカット」製品が取り上げられている記事を添付する(甲15?甲22)。
なお、申立人の「コレカット」製品は、1996年当時から特定保健用食品の表示許可を取得している(甲23)。
また、引用商標を付した申立人商品の販売実績(2011?2014年度)は、「年度:販売高(千円)」の順に、「2011:246,272」、「2012:211,415」、「2013:196,374」及び「2014(4月?6月):36,798」であり、引用商標を付した申立人商品の広告宣伝費(2006?2014年度)は、「年度:広告宣伝費(千円)」の順に、「2006:74,756」、「2007:69,631」、「2008:39,221」、「2009:37,130」、「2010:40,656」、「2011:20,122」、「2012:8,701」及び「2013:5,606」である。
ウ 「コレカット」の造語性
引用商標である「コレカット」は、コレステロールの吸収をしにくくし、胃腸の調子を整える作用を持つ、水溶性植物繊維(低分子化アルギン酸ナトリウム)を配合した商品について、「コレステロール値を下げる」意味合いを需要者に想起させることを念頭において申立人が案出した造語であり、辞書等にも掲載されておらず、現在において一般に使用されているものでもない。
エ 本件商標と引用商標との出所混同の可能性
以上のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において申立人の商標として我が国の需要者の間で極めて広く知られていることは明らかである。そして、本件商標の一部を構成する「これカット」の語は、申立人が案出した造語であって、我が国で申立人のみが長年サプリメントに使用してきた結果、その分野の取引者・需要者においては、多大な信用と名声が化体した引用商標とその音構成が全く同一である。また、外観上も、引用商標の語頭2文字を片仮名から平仮名へ変換したにすぎない商標である。
さらに、商標権者と申立人の扱う商品は、サプリメントという点で共通しており、その取引者、需要者の範囲も一致している。
したがって、本件商標は、申立人の案出した「コレカット」の語を一部平仮名にして含み、申立人の業務を表示するものとして周知な引用商標に類似し、また、本件商標権者と申立人の扱う商品は相互に関連性を有し、その取引者及び需要者の範囲は一致する。
よって、本件商標は、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(3)結語
本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
申立人は、引用商標を遅くとも1996年から現在に至るまでサプリメントに継続して使用した結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が申立人の業務に係る商品を表すものとして、一定の周知性を獲得している旨主張し、甲第3号証ないし甲第23号証を提出している。
しかしながら、申立人が1998年頃行ったとする広告資料地下鉄車両ポスター(甲4)、地下鉄新大阪駅構内ポスター(甲5)、地下鉄ステッカー(甲6)、JR東京駅電飾広告看板(甲7)、電車扉用広告(甲8)、阪急梅田駅広告看板(甲9)、電車内広告(甲10)、ゆりかもめ新橋駅広告看板(甲11)及び大阪道頓堀ビル屋上広告(甲12)は、ポスター、ステッカー及び看板などによる広告であるが、これらの広告についての契約書及び料金の受領証などの提出は無く、一部広告についての広告地域、広告期間及び広告数量などは不明であり、仮に1998年頃のみの資料とすれば16年も前の資料であり、現在の引用商標の周知性を立証するには十分なものとはいえない。また、Googleによる引用商標の構成文字による用語検索の結果(甲13)、ウェブサイトにおける口コミ記事など(甲14?甲21)やブログの存在(甲22)によっては、上記広告状況と併せ考慮したとしても引用商標の周知性の程度を推測することは困難である。さらに、申立人は、申立書において引用商標の使用されたサプリメントの販売実績は2011年度が約2億5千万円、2012年度が約2億1千万円、2013年度が約2億円としているが同業他社の販売実績額が立証されていないので販売額の多寡について評価ができない。同様に、広告宣伝費については、2011年度が約2,012万円、2012年度が約870万円、2013年度が約560万円としているが、同業他社の広告宣伝費が立証されていないので金額の多寡について評価ができない。
以上によれば、引用商標は、1998年頃、駅周辺、駅構内又は電車内などにおける広告が行われたことは認められるとしても、ウェブサイトにおける広告(甲3,甲23)の実績を示す資料も少ない上に、雑誌、新聞、テレビ等、他の媒体による広告に関する資料の提出はなく、広告媒体は限定的であり、申立人提出の甲各号証からは、本件商標の登録出願時及び登録査定時に、我が国おいて商品「サプリメント」について周知・著名性を獲得していた事実を認めることができない。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その上方に表された葉と実の絵柄を背景としてピンク色縦長四角図形が配され、該図形中の上部に、「これ」の平仮名及び「de」の欧文字を上段、「カット」の片仮名を下段として、大きく明確に表されていることから、これらの部分を上段から下段の順に「これ de カット」の文字として看取、理解され得るものである。そして、これら文字に相応して生ずる「コレデカット」の称呼は、無理なく一連に称呼し得るものである。
また、本件商標の構成中の「これ de カット」の文字についてみるに、「これ」の平仮名は指示代名詞であり、「de」の文字は手段、方法を表す格助詞「で」をローマ字表記したもの、そして、「カット」の文字は「切ること」を意味する外来語を表記したもの(又は英語「cut」の読みを片仮名表記したものともいえる。)と直ちに理解させるものであるから、これらの文字全体として、「これで切る」程度の意味合いを認識、把握させ、観念においても、該文字部分は不可分一体のものとして把握されるというのが相当である。
さらに、本件商標の構成中、「これ de カット」の文字部分以外についてみるに、種々の文字及び図形が本件商標の構成要素となっているが、該部分のみで商品の出所識別標識として機能を発揮し得る部分は見いだせない。
そうすると、本件商標は、その構成中において、商品の出所識別標識として機能を発揮する部分が「これ de カット」の文字部分といえるものであって、該文字部分は、不可分一体のものとして把握され、それよりは「コレデカット」の称呼のみが生じ、また、特定の観念が生じるとまではいえないものの、「これで切る」程の観念が生じる場合もある。
なお、申立人は、本件商標の構成中の「de」の欧文字部分について「これカット」の文字に比較すると小さく、フォントも異なり、さらにローマ字2文字からなるものであり、特段識別力を生じさせるものではない旨主張するが、上記のとおり、「de」の文字は、本件商標の構成中にあって、「これ」及び「カット」の両文字部分を結合する重要な役割を果たしているものと理解されるものであり、省略される特段の事情はないものであるから、この点に関する申立人の主張は採用することができない。
また、申立人は、引用商標が自社のサプリメントに使用を続けた結果、申立人のものとして取引者・需要者の間で周知となっているため、本件商標の「これ カット」の文字部分からは、申立人の商品を想起させる観念が生ずる旨主張するが、引用商標の周知性が認められないことは上記(1)のとおりであり、この点に関する主張も採用の限りでない。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「コレカット」の片仮名を標準文字で表してなるところ、該文字は我が国において特定の意味を有する語として知られているものではなく、特定の意味を有しない造語と認められるものであるから、該構成文字に相応し「コレカット」の称呼を生じ、観念を生じないものである。
なお、申立人は、引用商標が自社のサプリメントに使用を続けた結果申立人のものとして取引者・需要者の間で周知となっているため、申立人の商品を想起させ、その観念を生ずる旨主張するが、引用商標の周知性が認められないことは、上記(1)のとおりであり、この点に関する主張も採用の限りでない。
ウ 本件商標と引用商標との対比
本件商標と引用商標とは、それぞれ前記のとおりの構成であり、外観上、全体として明確に区別し得るものである。また、本件商標の構成中の「これ de カット」の文字部分と引用商標とを対比してみても、両者は、後半において「カット」の文字を有する点において共通にするが、本件商標構成中の「これ」の文字が平仮名であるのに対して引用商標の「コレ」が片仮名であり、本件商標構成中には「de」の欧文字を有するのに対して引用商標構成中には同欧文字がない点において相違しているから、外観上、十分区別することができ得るものである。
次に、称呼についてみるに、本件商標の構成中の「これ de カット」の文字部分から生ずる称呼は、上記アのとおり、「コレデカット」のみである。そこで、本件商標から生ずる「コレデカット」の称呼と引用商標から生ずる「コレカット」の称呼とを比較すると、両者は、冒頭の「コレ」及び語尾の「カット」の構成音を共通にするが、中央において濁音「デ」の有無の差異を有することから、明らかに語韻語調が異なり、時と所を異にして観察しても十分聴別することができるものである。
さらに、観念についてみるに、本件商標からは「これで切る」程の観念が生じる場合があるのに対し、引用商標からは特定の観念を生じないものであり、観念において両商標が相紛れるおそれはないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれはなく、非類似の商標というべきものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
本件商標と引用商標とは、上記(2)のとおり、非類似の商標であり、別異の商標というべきものである。また、引用商標の周知・著名性は、上記(1)のとおり、認めることができないものである。
そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者・需要者において、引用商標を連想、想起することはなく、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように商品の出所について混同を生じさせるおそれがないというべきものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)結論
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標(登録第5651658号商標)

(色彩については、原本参照のこと。)

異議決定日 2015-05-08 
出願番号 商願2013-95781(T2013-95781) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W05)
T 1 651・ 261- Y (W05)
T 1 651・ 271- Y (W05)
T 1 651・ 262- Y (W05)
最終処分 維持 
前審関与審査官 津金 純子 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 酒井 福造
手塚 義明
登録日 2014-02-21 
登録番号 商標登録第5651658号(T5651658) 
権利者 岩渕ウェルネス株式会社
商標の称呼 コレデカット、レスベラトロールガンユー、スリムニタベヨー、ショクブツノチカラデヤサシクカット 
代理人 鮫島 睦 
代理人 橋本 京子 
代理人 田中 光雄 
代理人 佐々木 美紀 
代理人 橋本 克彦 
代理人 勝見 元博 
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