• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2014900266 審決 商標

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X09
審判 全部申立て  登録を維持 X09
審判 全部申立て  登録を維持 X09
管理番号 1299570 
異議申立番号 異議2013-900001 
総通号数 185 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-05-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-01-07 
確定日 2015-03-30 
異議申立件数
事件の表示 登録第5525685号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5525685号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5525685号商標(以下「本件商標」という。)は、「Smart-i」の欧文字及び記号を標準文字で表してなり、平成23年11月1日に登録出願、第10類「医療用機械器具,医療用画像診断用カテーテル」を指定商品として、同24年8月30日に登録査定、同年10月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4342526号商標(以下「引用商標」という。)は、「S.M.A.R.T.」の欧文字及び記号を標準文字で表してなり、平成10年10月2日に登録出願、第10類「ステント及び患部にステントを供給する為の装置,その他の医療用機械器具」を指定商品として、同11年12月10日に設定登録され、その後、同21年7月21日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨次のように述べた。
1 本件商標が引用商標に類似することについて
本件商標は、「Smart」と「i」の2つの欧文字からなり、各文字はハイフン「-」により明瞭に分離されているため、外観上これを常に一体不可分の商標とみなければならない理由はないところ、後半の「i」は単なる記号の類にすぎず、取引者、需要者に出所識別標識としての観念・称呼を生じさせない構成文字と認められる。
また、前半の「Smart」の文字部分は、よく知られた英単語として「利口な、高性能の、おしゃれな、知性、苦痛」といった意味合いを有するものである。
したがって、本件商標は、外観上「Smart」の文字部分を分離観察することが可能であり、「スマート・アイ」の全体称呼のほか、「スマート」の略称をも生じ得るものと認められる。
他方、引用商標は、「S.M.A.R.T.」の外観よりなり、「スマート」の称呼を生じるものである。
また、観念においても引用商標「S.M.A.R.T.」は、上記のとおり、多義語である英語の「Smart」を直ちに想起させる点で本件商標に類似するものといえる。
すなわち、本件商標は、引用商標と外観、観念、称呼の全体的考察において互いに類似するものである。
2 取引の実情について
引用商標「S.M.A.R.T.」は、申立人の製造、販売に係る「ステント及びステント供給装置」(血管内手術用機械器具の一種)のシリーズ商品について、長年にわたって国内において使用されているものである。
なお、この「S.M.A.R.T.」は、欧米諸国を含む全世界で確たる信頼を得ている同種製品のブランドとして広く知られている。
他方、本件商標の指定商品は、「医療用機械器具、医療用画像診断用カテーテル」であるから、引用商標の指定商品・使用対象商品とは、内視鏡を用いた診断・手術用機械器具である点において共通するものである。
こうした「S.M.A.R.T.」ブランドの使用実績と両指定商品間の類似性に鑑みれば、「スマート」の略称を生ずる本件商標の指定商品についての使用により、需要者である医師・医療機関の機器購入担当者が、商品の出所を誤認混同するおそれのあることは否定できないものと考える。
3 判例法理
本件商標と引用商標の類否判断についても、以下の判例理論に従って類否判断が行われるべきである。
ア 最高裁昭和38年12月5日第一小法廷判決に従って類否判断すると、以下のとおりである。
本件商標「Smart-i」は、外観上のみならず「i」の文字部分は単なる記号と認識されるものというべきであるから、「分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標」というべきであり、本件商標の要部と認められる「Smart」の文字部分から「スマート」の略称と前述の観念が生じ得るものとみることができる。
イ 最高裁平成20年9月8日第二小法廷判決(同旨最高裁平成5年9月10日第二小法廷判決)に従って類否判断すると、以下のとおりである。
本件商標の後半の「-i」は、前述のとおり、指定商品の品番等の単なる記号の類にすぎず、当該文字部分からは出所識別標識としての称呼、観念が生じないものと認められるから、本件商標の「Smart」の文字部分と引用商標「S.M.A.R.T.」とを比較して両商標の類否を判断すべきである。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、三点観察についての全体的考察及び取引の実情に照らして相紛らわしい類似の商標であり、指定商品も同一又は類似の関係にあるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断
1 本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、「Smart-i」の構成からなるところ、その構成各文字は、ハイフン(-)を介して、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって、視覚上まとまりよく一体的に表されているものであって、構成全体から生じると認められる「スマートアイ」の称呼も格別冗長とはいえず、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標の構成中の「smart」の欧文字部分は、「気のきいた、賢明な、スマートな」等の意味を有するよく知られた英語であり、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「コンピュータ化された」「高度な情報処理機能が加わった」の意味を有するものとして広く使用されている実情があるから、該文字部分は、商品の出所識別標識としての機能が強いものということができないものである。
そうすると、たとえ欧文字「i」が商品の規格、品番等を表示する記号、符号として一般に類型的に使用される場合があるとしても、「Smart-i」の構成からなる本件商標においては、その構成中の「Smart」の欧文字部分のみが独立して認識されるとみるべき格別の事情を見いだせず、これに接する取引者、需要者をして、その構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識し、把握されるとみるのが自然である。
してみれば、本件商標は、特定の観念を生ずることのない造語からなるものとみるのが相当であり、その構成文字全体に相応する「スマートアイ」の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、前記第2のとおり、「S」「M」「A」「R」「T」の各文字の後にピリオド(.)を配して表してなるところ、ピリオドの果たす役割(欧文・ローマ字などで文の終わりに打つ「.」の印)もあいまって、視覚上、一文字ごとに区切られて認識、把握されるというのが相当である。
そうすると、引用商標からは、「エスエムエイアールティー」の称呼を生じ、特定の観念は生じない一種の造語を表したものとみるのが自然である。
一般に、造語からなる商標においては、商標の使用者のみならず、これに接する取引者、需要者においても、商標として記憶に残りやすい読み方などを考え、これまでの経験則に照らして称呼することがある。
しかして、引用商標は、その構成中のピリオドを除いた「S」、「M」、「A」、「R」、「T」の文字部分が看者に注目され、該文字部分から成語の「SMART」を想起し、これを英語読みした「スマート」の称呼が生じる場合も否定できない。しかし、引用商標は、上記のとおり、あくまでも、5個のピリオドを有するものとして把握されるものであるから、「SMART」の語が意味する「きちんとした、しゃれた、スマートな」などの観念が生じるとまではいい難いものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
そこで、本件商標から生ずる「スマートアイ」と引用商標から生ずる「エスエムエイアールティー」又は「スマート」の称呼とを比較するに、両者はその音構成及び構成音数において明らかな差異を有し、それぞれを一連に称呼しても、音感、音調を明らかに異にするものであるから、称呼上明らかに聴別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、外観においても明らかな差異があって明確に区別し得るものであり、さらに、観念においては共に特定の観念が生じないところ、相紛れるとする特段の事情はないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。
2 申立人の主張について
申立人は、「引用商標は、申立人の製造販売に係る『ステント及びステント供給装置』(血管内手術用機械器具の一種)のシリーズ商品について長年国内使用されているものであり、欧米諸国を含む全世界で確たる信頼を得ている同種製品のブランドとして広く知られている。」旨主張する。
しかし、申立人は、単に上記主張をするのみであって、引用商標の取引の実情など客観的に裏付ける証拠の提出は一切なく、上記1の判断を否定する特段の事情は何ら見いだせない。
したがって、この点に関する申立人の主張は、採用の限りでない。
3 むすび
以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2015-03-20 
出願番号 商願2011-82169(T2011-82169) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X09)
T 1 651・ 263- Y (X09)
T 1 651・ 261- Y (X09)
最終処分 維持 
前審関与審査官 内藤 隆仁佐藤 松江須田 亮一 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 手塚 義明
酒井 福造
登録日 2012-10-05 
登録番号 商標登録第5525685号(T5525685) 
権利者 アイハート・メディカル株式会社
商標の称呼 スマートアイ、スマート 
代理人 岡村 信一 
代理人 小林 十四雄 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ