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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201416939 審決 商標
不服201415442 審決 商標
不服201414133 審決 商標
不服20144029 審決 商標
不服20145434 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W30
管理番号 1299549 
審判番号 不服2014-6933 
総通号数 185 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-04-14 
確定日 2015-04-01 
事件の表示 商願2012-84964拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第30類「菓子」を指定商品として,平成24年10月19日に立体商標として登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,指定商品との関係から『長いバウムクーヘン』の意味合いを想起させる『ロングバーム』の文字を書して付した,菓子の一形態を認識させる立体的形状よりなるものであるから,本願商標をその指定商品に使用しても,単に商品の形状及び品質を普通に用いられる方法で表示しているにすぎないものと認められる。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知
当審における証拠調べの結果,本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当すべきものとする新たな証拠を発見したので,請求人に対し,同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき,平成26年9月12日付けで,別掲2及び3のとおりの使用の事実を示し,下記による証拠調べ通知書を通知し,改めて意見を求めた。

本願商標は,別掲1に示すとおり,「ロングバーム」の片仮名をその構成中に有する立体商標であり,第30類「菓子」を指定商品とするものである。
(1)本願商標の構成中「ロングバーム」の文字について
本願商標の立体的形状は,その構成中に,普通に用いられる方法で表示された「ロングバーム」の片仮名を有しているところ,「バーム」(バウム)の文字は,指定商品の分野において,下記アのとおり,「バウムクーヘン」を理解させるものとして使用されている。
そして,「ロング」は「長い」を意味する平易な語であるから,本願商標の構成文字「ロングバーム」は,指定商品との関係において,「長いバウムクーヘン」程の意味合いを容易に理解させるものである。
しかも,長いバウムクーヘンは,下記イのとおり製造,販売されており,これを「ロングバウムクーヘン」「ロングバウム」「ロングバーム」と称している事実が認められる。
そうすると,本願商標の構成中「ロングバーム」の文字は,これをその指定商品に使用しても,これに接する需要者をして「長いバウムクーヘン」程の意味合いを認識させるにすぎないものであり,その書体も何ら特徴のないものであるから,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。
(2)本願商標の立体的形状について
商品の形状は,多くの場合,商品の機能・美観に資すること又は商品の特徴を表すことを目的として採用されるものであり,需要者も,商品の形状が,出所表示識別のために選択されたものとは認識しない場合が多いといえるから,客観的に見て,商品の機能・美観に資すること又は商品の特徴を表すことを目的として採用されたと認められる形状は,特段の事情のない限り,商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として,商標法第3条第1項第3号に該当すると解するのが相当である。
また,出願に係る立体商標が,商品の形状としてある程度特徴を有しているとしても,それが同種の商品について,機能・美観に資すること又は特徴を表すことを理由とする形状の選択と予測し得る範囲のものであれば,その商標は,商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として,商標法第3条第1項第3号に該当すると解するべきである。
そこで本願商標についてみるに,本願商標の立体的形状は,別掲1のとおり,中央に円柱状の空洞を有する,細長い円筒形状を構成しているところ,バウムクーヘンは,通常,円筒形状であり,これを横長にした場合には,本願商標のような細長い円筒形状を構成するものであることからすれば,本願商標の立体的形状は,客観的に見て,商品の特徴(長いこと)を表すことを目的として採用されたと認められるものである。
また,本願商標の立体的形状は,その構成中に「ロングバーム」の片仮名を有しており,該文字は,上記(1)のとおり,「長いバウムクーヘン」程の意味合いを理解させるものである上,バウムクーヘンについて,下記イ(ア)?(オ)及び(キ)のとおり,複数の者が,本願商標の立体的形状と同様の形状からなるバウムクーヘンを製造,販売している事実が認められることからすれば,本願商標の立体的形状は,バウムクーヘンを長くしたものの形状であると容易に予測し得るものである。
そうすると,本願商標の立体的形状は,商品の特徴(長いこと)を表すことを理由とする形状の選択と予測し得る範囲のものといえる。
してみれば,本願商標の立体的形状は,商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきである。
なお,請求人は,本願商標の商品形態は,請求人が初めて開発し,7年以上販売している特有な形態であるから,十分な自他商品識別力を有する旨主張すると共に,証拠方法として甲第1号証ないし甲第50号証を提出しているが,下記イ(ア)?(オ)及び(キ)のとおり,請求人以外にも,複数の者が,本願商標の立体的形状と同様の形状からなるバウムクーヘンを製造,販売している事実が認められるから,本願商標の立体的形状のみによっては,これが,特定の者の業務に係る商品であると認識することができない。
(3)まとめ
以上(1)及び(2)からすれば,本願商標は,全体としても,自他商品の識別標識としての機能を果たすことができず,商品の品質及び商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるというのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。

<証拠調べ通知書において提示したウェブサイトの情報>
ア 「バーム」(バウム)の文字が「バウムクーヘン」を理解させるものとして使用されている例(下線は当合議体が付加。以下同様。)
(ア)「紀州ふみこ農園」に係るウェブサイト
「チーズバウム」の見出しにて,バウムクーヘンの画像が掲載され,「フランス産のクリームチーズを使用した,大人味のバウム。召しあがって頂くとお口いっぱいに広がる濃厚なチーズの香りと風味。フランス産のクリームチーズを使用した本格的なチーズバウムです。」及び「チーズバームクーヘン/フランス産のクリームチーズをたっぷり使用したちょっと大人な味わいのチーズバームクーヘンは,チーズ好きの方に是非召しあがって頂きたい濃厚なお味。…濃厚なチーズバームはお酒のおつまみにもお喜び頂ける,大人バームです。」と記載されている(http://www.fumiko.co.jp/SHOP/baumkuchen.html)。
(イ)「Sweets City」に係るウェブサイト
バウムクーヘンの画像及び「千年樹バーム(小)」の見出しにて,「【近畿エリア/バウムクーヘン】…カナダ産のメイプルシロップをたっぷり染み込ませたしっとりとした高級な味わいのバームです。」と記載されている(http://www.sweets-city.net/sweets/baumkuchen)。
(ウ)「楽天市場」における「贅沢なバームクーヘン専門店 Mariangela」に係るウェブサイト
「?店長の一言?」の見出しにて,「マリアンジェラのバームクーヘンは,最小限の材料を最大限にいかして焼き上げているバームです。」と記載されている(http://www.rakuten.co.jp/mariangela/owner.html)。
(エ)「楽天市場」における「北の森ガーデン 北海道物産展」に係るウェブサイト
バウムクーヘンの画像が掲載され,「ISHIYA(石屋製菓)白い恋人のホワイトチョコを使用した白いバウムクーヘン ホワイトチョコバームtsumugi(つむぎ)」と記載されている(http://item.rakuten.co.jp/kitanomori/1712-00012/)。
(オ)「たっくんのバームクーヘン屋さん」に係るウェブサイト
「メープルバーム」の見出しにて,「カナダ産のメープルシロップをたっぷりと染み込ませたバームクーヘン。」と,「チョコバーム」の見出しにて,「チョコの食感とふんわり柔らかなバームの相性がばっちりです。」と,「チョコキャラメルバーム」の見出しにて,「キャラメルベースの生地に,チョコソースを二層あいだに挟み込んで焼き上げたバームクーヘン。」と記載され,それぞれにバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://www.takkunbaum.com/%E5%95%86%E5%93%81%E4%B8%80%E8%A6%A7/)。
(カ)「株式会社エースベーカリー」に係るウェブサイト
「バウム/いくつにも重なった生地から生まれる,柔らかでしっとりとした口当たりが魅力的なバウムクーヘン。抹茶にチョコと種類も豊富です。」の見出しにて,「牛乳バウム/ミルク風味豊かでしっとりまろやかなバウムクーヘンです。」及び「バウム箱詰セット(包装済)/・バウムクーヘン 2種×1個/・ミニバウムクーヘン 2種×5個」と記載され,それぞれにバウムクーヘン及び箱詰めになったバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://ace-bakery.co.jp/baum/)。
(キ)「株式会社美松製菓」に係るウェブサイト
「商品紹介」の見出しにて,「ミルクバウム/れん乳のコクと風味,ソフトでしっとりとした食感の大型バウムクーヘンです。」,「キャラメルバウム/しっとり,ソフトに焼きあげたキャラメルの風味を楽しむバウムクーヘンです。」及び「いちごバウム/しっとりソフトないちご風味のバウムクーヘンです。」と記載され,それぞれにバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://www.tokyo-baumkuchen.co.jp/products.html)。

イ 長いバウムクーヘンが製造,販売され,これを「ロングバウムクーヘン」「ロングバウム」「ロングバーム」と称している例
(ア)「YAHOO!JAPANショッピング」に係るウェブサイト
「【30個セット】ロングバウムクーヘン180g」の見出しにて,「自称,日本一長いバームクーヘン。インパクトのある商品です。」と記載され,細長い円筒形状のバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://store.shopping.yahoo.co.jp/tantanplus/396148.html)。
(イ)「YAHOO!JAPANショッピング」に係るウェブサイト
「Tポイント10倍 ランス・ヤナギダテ 柳舘 功 ロングバウムクーヘン ギフト」の見出しにて,「東京・青山『ランス・ヤナギダテ』のオーナー柳舘シェフが末永くお幸せにという願いを込めて監修した23cmもあるロングバウムクーヘン。」と記載され,細長い円筒形状のバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://store.shopping.yahoo.co.jp/montex/oga119p7.html)
(ウ)「YAHOO!JAPANショッピング」に係るウェブサイト
「(引菓子)FOREVERラブバウム」の見出しにて,「喜ばれる引き菓子 FOREVER フォーエバー ラブバウム/日本一のロングバウムクーヘンにちなんで大切なゲストの皆様との末永いお付き合いを願います。/超ロングでスリムなバームクーヘン。/驚きの69cmは日本一!/かなりのインパクトです。」と記載され,細長い円筒形状のバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://store.shopping.yahoo.co.jp/seiwayhouse/dol-love-10a.html)。
(エ)「エキサイト」に係るウェブサイト
「ぐるなび,長さ60cmのロングバウム発売」の見出しにて,「飲食店情報検索サイト『ぐるなび』を運営する株式会社ぐるなびは,…4種類のバウムクーヘンを4月16」日から『ぐるなび食市場』にて販売する。…見た目のインパクトにもこだわっており,長さが60cm(通常のバウムクーヘン40個分)の『駒沢ロングバウム』(送料・税込み10,000円),…といった,それぞれ独創性に富んだ4種が用意されている。」と記載され,細長い円筒形状のバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://www.excite.co.jp/News/product/20090416/Ameba_36962.html)。
(オ)「株式会社松林堂本舗」に係るウェブサイト
「ロングバウム」の見出しにて,長さが「約36cm」と記載された,細長い円筒形状のバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://www.eonet.ne.jp/~shorindo/baumkuchen.html)。
(カ)「バウムラボ樹楽里」に係るウェブサイト
「2周年祭 みちのくボンガーズとじゃんけん大会&焼きたてバウムの試食会」の見出しにて,「内容 ・普段では味わうことのできない焼きたてバウムの試食会/・新商品の発表」「商品 ライスバウム プレーンS」及び「※新商品 『福織』(長さ30cmのロングバウムでプレーンSの約4.5倍)等」と記載されている(http://b-kirari.jp/shop/saiji/?id=27)。
(キ)「前田商店」に係るウェブサイト
「東京スカイツリー ロングバーム(レモン風味)」の見出しにて,「細長いバームクーヘンです。甘くておいしいバームクーヘンにレモン風味のソースがかかっています。」と記載され,細長い円筒形状のバウムクーヘンの画像が掲載されている(http://maedashoten-narihira.com/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%84%E3%83%AA%E3%83%BC-%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%A0%EF%BC%88%E3%83%AC%E3%83%A2%E3%83%B3%E9%A2%A8%E5%91%B3%EF%BC%89/)。

4 請求人の意見
請求人は,上記証拠調べ通知に対し,所定の期間を経過するも何らの応答もしていない。

5 当審の判断
本願商標は,別掲1のとおり,「ロングバーム」の片仮名をその構成中に有する立体商標であるところ,本願商標の指定商品「菓子」との関係において,前記3の証拠調べ通知のとおり,本願商標の構成中「ロングバーム」の文字は,これに接する需要者をして「長いバウムクーヘン」程の意味合いを認識させるにすぎないものであり,その書体も何ら特徴のないものであるから,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。
また,本願商標の立体的形状は,中央に円柱状の空洞を有する薄茶色の細長い円筒形状により構成されているところ,バウムクーヘンは,通常,薄茶色の円筒形状であり,これを横長にした場合には,上記3の証拠調べ通知書に記載のイ(ア)?(オ)及び(キ)の記事に掲載されている写真(別掲2乃至7)のとおりであって,請求人以外にも,複数の者が,同様の形状からなるバウムクーヘンを製造,販売している事実が認められることを踏まえると,本願商標の立体的形状の部分は,かかる特徴が一致するものであるから,商品の形状として予測し得る範囲のものといえ,商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきである。
そうとすると,本願商標は,全体としても,自他商品の識別標識としての機能を有しないものであり,商品の品質及び商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるというのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標。色彩は,原本参照。)


別掲2(上記3イ(ア)に掲載の写真)


別掲3(上記3イ(イ)に掲載の写真)


別掲4(上記3イ(ウ)に掲載の写真)


別掲5(上記3イ(エ)に掲載の写真)


別掲6(上記3イ(オ)に掲載の写真)


別掲7(上記3イ(キ)に掲載の写真)


審理終結日 2015-01-30 
結審通知日 2015-02-02 
審決日 2015-02-13 
出願番号 商願2012-84964(T2012-84964) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W30)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 日向野 浩志 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 真鍋 伸行
中束 としえ
商標の称呼 ロングバーム 
代理人 西 良久 
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