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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W050709101144
審判 一部申立て  登録を維持 W050709101144
審判 一部申立て  登録を維持 W050709101144
審判 一部申立て  登録を維持 W050709101144
管理番号 1298485 
異議申立番号 異議2014-685009 
総通号数 184 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-04-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-06-09 
確定日 2014-12-22 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1131008号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1131008号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第1131008号商標は、「Sanavis」の欧文字を書してなり、2011年7月27日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2012年(平成24年)1月18日に国際商標登録出願、平成25年11月21日に登録査定、第10類「Surgical,medical,dental and veterinary instruments,apparatus and devices (except bandages and orthoses);milling drills for dentists,surgical,medical and dental apparatus and instruments,in particular instrument trays for dental and medical instruments,illumination systems for dental handheld apparatus,hardening lamps for synthetic materials that harden through visible light,hardening light modules;dental equipments,namely dental instruments,dental hand tools;storing and maintenance cassettes for medical,dental and surgical instruments,tools and hand tools,endodontic apparatus,tools and instruments,parts for the before mentioned goods as far as they belong to the class;surgical seam materials;intraoral cameras and probes and microscope adapters for them;photo-activated apparatus for treating tooth infections and caries.」並びに第5類、第7類、第9類、第11類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成26年3月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第19号に該当するものであるから、本件商標の指定商品及び指定役務中、第10類に属する指定商品についての登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
(1)引用商標
申立人が引用する国際登録第1058865号商標(以下「引用商標」という。)は、「SANOVAS」の欧文字を書してなり、2010年5月17日にUnited States of Americaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2010年(平成22年)11月16日に国際商標登録出願、平成23年4月13日に登録査定、第10類「Surgical apparatus and instruments for medical,dental or veterinary use.」を指定商品として、同年6月3日に設定登録されたものである。
(2)具体的な理由
ア 商標法第4条第1項第11号について
(ア)本件商標
本件商標は、「Sanavis」の欧文字7字を書してなり、その構成文字に相応して「サナヴィス」という称呼が生ずる。この語は通常の辞書には掲載されていない造語からなるものであり、これより何の観念も生じない。
(イ)引用商標
引用商標は、「SANOVAS」の欧文字7字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「サノヴァス」という称呼が生ずる。この語も通常の辞書には掲載されていない造語であり、そこから何の観念も生じない。
(ウ)本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標との類否について検討すると、外観においては、上記のとおり、本件商標及び引用商標は、いずれも7文字からなるものであり、2文字目以降に小文字と大文字という差異を有し一部の文字においては相違するものの、語頭から3文字続けて「San」、5文宇目の「n」及び7文字目の「s」と、7文字中5文字の綴りを共通にし、4文字目の「a」と「O」及び6文字目の「i」と「A」の文字の違いのみであることから、外観上、全体として近似した印象を与えるものである。
また、引用商標は、「Sanovas」という、社会通念上同一の構成で使用されることも多く(甲3、甲4、甲6及び甲8)、申立人のホームページにおいても同様の態様で使用されているのが認められる(甲10)。このような商標が使用されている取引実情に鑑みれば、本件商標「Sanavis」と引用商標とは4文字目においても「a」と「o」という字形の似通ったものとなり、外観全体としても字形の似通った類似の商標といわざるをえない。
次に、本件商標から生じる「サナヴィス」の称呼と、引用商標から生じる「サノヴァス」の称呼とを比較すると、両称呼は、いずれも4音からなり、称呼上重要な要素を占める語頭音の「サ」と第4音の「ス」という全体の半分にあたる音を共通にし、第2音において「ナ」と「ノ」の音、及び第3音において「ヴィ」と「ヴァ」の音に差異を有するにすぎないものである。
そして、この差異音である「ナ」と「ノ」の音及び「ヴィ」と「ヴァ」の音は、いずれも50音図中の同行に属する音であって、子音を共通にする近似音である。しかも、これらの差異音が聴者にとって比較的聴別され難い中間に位置するものであるから、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、全体として、語調、語感が近似した印象を与える。
また、本件商標と引用商標の第2音「ナ」と「ノ」とは、その母音も口を大きく開けて発声され、明るい印象を伴う近似したものであるから、両商標の接頭部「サナ」と「サノ」は聴く者にとって紛らわしく、それに同行音の破裂音と同音の「ス」が続くことから、両者はその語調、語感が極めて似通っているものであり、両者がいずれも特定の意味を有しない造語であることと相まって、互いに聞き誤られるおそれがあるものである。
また、本件商標の第10類に属する指定商品と、引用商標の指定商品は、製造業者、取引者、需要者層、販売ルートを共通にし、医療用という用途や商品の品質も共通しているものであり、同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、その出願日前の出願に係る他人の登録商標に類似する商標であって、その指定商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
イ 商標法第4条第1項第19号の主張
(ア)引用商標の周知著名性について
引用商標は、本件商標の国際登録日である平成24年1月18日より以前から、医療用機械器具を取扱う申立人のハウスマークとして、特に米国における需要者の間に広く認識されている。
このことは、例えば、インターネットにおいて「SANOVAS」と入力して検索すると2万2千件以上の情報が表示され、少なくとも上位5頁に表示される47件の情報がすべて申立人に関する情報であること(甲3の1ないし甲3の13)や、米国・英国・カナダ及びその他の国で広く閲覧されている「PR Newswire」(甲4及び甲5)、発行部数が世界最大の経済新聞「THE WALL STREET JURNAL」(甲6及び甲7)に2011年8月から現在にわたり、多数の申立人の記事が掲載されていることからも明らかである。
また、日本においても、海外の医療情報を紹介する情報誌「Medical Globe」2013年8月号(株式会社カワニシホールディングス発行:甲8)において紹介されているのが認められる。甲第9号証は、甲第8号証中で紹介されている肺癌治療用カテーテルのパッケージ写真である。
なお、引用商標が「Sanovas」という態様でも使用されている(以下「SANOVAS」及び「Sanovas」をまとめて「使用商標」ということがある。)ことは、上述のとおりである(甲10)。
これらにより、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、申立人の業務に係る商品「医療用機械器具」を表示するものとして、少なくとも米国における需要者の間に広く認識されていたことは明らかである。
(イ)本件商標と引用商標の類否について
引用商標「SANOVAS」が本件商標と類似の商標であることは、上記ア(ウ)で述べたとおりである。
(ウ)不正の目的について
本件商標の指定商品・役務が、引用商標が使用されている第10類「医療用機械器具」と同一又は類似する商品を含むものであり、当該商品の製造者・需要者が商品についての高度な知識を有することに鑑みると、本件商標の名義人が、少なくとも米国で「医療用機械器具」との関係において需要者の間に広く認識されている引用商標の存在を本件商標の国際登録の時点で認識していなかったとは考えられない。
引用商標の周知著名性について充分な認識を持っていると考えられる本件商標の名義人が、引用商標と類似する本件商標を第10類に属する指定商品について商標登録出願するということは、少なくとも米国で需要者の間に広く認識されている商標「SANOVAS」の信用にフリーライドし、出所表示機能を希釈化させ、もしくは当該商標に化体した名声等を毀損させる目的をもって出願した、即ち、取引上の信義則に反する不正の目的をもって出願したものと考えざるを得ない。
したがって、本件商標は、その登録出願時及び登録査定時のいずれにおいても他人の業務に係る商品を表すものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている申立人の商標と類似の商標であって、不正の目的をもって使用をするものである。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その第10類に属する指定商品も同一又は類似のものである。
また、本件商標は、その登録出願時及び登録査定時のいずれにおいても外国における需要者の間に広く認識されている申立人の商標「SANOVAS」と類似のものであり、不正の目的をもって使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第19号に違反して登録されたものであるから、本件商標の指定商品及び指定役務中、第10類についての登録は、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性
ア 本件商標
本件商標は、上記1のとおり「Sanavis」の欧文字を書してなるところ、該文字は、英語を始めとする辞書類に掲載されておらず、既成の語とはいえないものであるから、特定の意味や観念を有しない一種の造語と認められる。また、これよりは、英語風に「サナビス」の称呼が生ずるものと認められる。
イ 引用商標
引用商標は、「SANOVAS」の欧文字を書してなり、本件商標と同様に辞書類に掲載されておらず、既成の語とはいえないものであるから、特定の意味や観念を有しない一種の造語と認められる。また、これよりは、英語風に「サノバス」の称呼が生ずるものと認められる。
ウ 本件商標及び引用商標の類否について
本件商標と引用商標を比較するに、それぞれの文字構成は上記のとおり「Sanavis」及び「SANOVAS」であり、1文字目の「S」は大文字として共通するが、他の文字は、大文字と小文字の違い、4文字目に「a」と「O」、6文字目に「i」と「A」の違いがあり、かかる差異は、外観上明確に区別できるものである。
また、本件商標から生ずる「サナビス」と引用商標から生ずる「サノバス」の称呼を比較するに、両者はともに4音という短い音数からなり、その第2音において「ナ」と「ノ」の違い、第3音において「ビ」と「バ」という違いを有するところ、それぞれの相違音が50音中の同行音であり、中間に位置するとしても、共に全体で4音という短い音数の両称呼においては、かかる差異が称呼全体に及ぼす影響は小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感、音調が明らかに相違し、明瞭に区別することができるものである。
さらに、本件商標及び引用商標ともに特定の観念を有しないものである以上、両者が観念において相紛れるおそれがあるということはできない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第19号該当性
ア 引用商標の周知著名性について
申立人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
インターネットにおいて「SANOVAS」と入力して検索すると「Sanovas」の検索結果を含め2万2千件以上の情報が表示され、少なくとも上位5頁に表示される47件の情報がすべて申立人に関する情報といい得るものである(甲3の1ないし13)。
米国、英国、カナダ及びその他の国でプレス・リリースをする際に利用される「PR Newswire」(甲4及び甲5)に2011年8月から2012年11月にかけて、引用商標権者の事業活動について、同社を「Sanovas」と表記したものが5回掲載され、その内3回は、本件商標の出願(国際登録日)前である。また、経済新聞「THE WALL STREET JOURNAL」(甲6及び甲7)に2013年1月から同年4月にかけて、引用商標権者の事業活動について、同社を「Sanovas」と表記し3回掲載している。
また、日本においては、株式会社カワニシホールディングスが発行する「Medical Globe」(2012年8月発行)において「Sanovas社の肺癌治療用カテーテルVas Zeppenlin」の見出しで約3分の1頁で紹介され(甲8)、この中で紹介されている肺癌治療用カテーテルのパッケージ写真とされる甲第9号証には、「sanovas」と表示されていることが認められるが、撮影時期等は不明である。
その他、請求人のホームページと思しきウェブサイトにおいて「Sanovas」の文字が使用されていることはうかがえるが、掲載時期、使用対象商品等は不明である(翻訳の提出もない)(甲10)。
以上を総合すると、本件商標の国際商標登録出願日以前に、請求人を「SANOVAS」又は「Sanovas」として表示し取り上げたのは、プレス・リリースをする際に利用される配信サービスである「PR Newswire」における3回の掲載が確認出来るのみであり、他に、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の使用商標が取引者及び需要者の間に広く認識されていたものと認められる証拠の提出もない。
そうすると、本件商標の国際商標登録出願時及び登録査定時において、使用商標が、申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国の需要者の間に広く知られているものと認めることができない。
イ 本件商標及び使用商標の類否について
上記3(1)ウのとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれない非類似の商標というべきであり、これと構成文字を同じくする使用商標についても同様に非類似の商標というべきである。
ウ 本件商標の商標出願の不正の目的について
申立人提出の証拠からは、商標権者が申立人の使用商標の出所表示機能を希釈化させ、その名声等を毀損させるなどの目的を持って本件商標を出願し、登録を受けたと認めるに足る具体的事実を見いだすことはできないから、本件商標は、不正の目的をもって使用するものということができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4号により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2014-12-17 
審決分類 T 1 652・ 261- Y (W050709101144)
T 1 652・ 262- Y (W050709101144)
T 1 652・ 222- Y (W050709101144)
T 1 652・ 263- Y (W050709101144)
最終処分 維持 
前審関与審査官 田口 玲子 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 田中 亨子
今田 三男
登録日 2012-01-18 
権利者 SycoTec GmbH ▲and▼ Co. KG
商標の称呼 サナビス 
代理人 竹原 懋 
代理人 新保 斉 
代理人 稲岡 耕作 
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