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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W33
審判 全部申立て  登録を維持 W33
審判 全部申立て  登録を維持 W33
管理番号 1296307 
異議申立番号 異議2014-900218 
総通号数 182 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-02-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-07-31 
確定日 2015-01-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第5674487号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5674487号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5674487号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成25年12月27日に登録出願、第33類「芋焼酎」を指定商品として、同26年5月30日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由に引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第5560035号商標(以下「引用商標1」という。)は、「おうごん」の文字と「黄金」の文字とを二段に横書きしてなり、平成24年10月24日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同25年2月22日に設定登録されたものである。
(2)登録第5573032号商標(以下「引用商標2」という。)は、「黄金焼酎」の文字を標準文字で表してなり、平成24年11月16日に登録出願、第33類「焼酎」を指定商品として、同25年4月5日に設定登録されたものである。
(3)登録第5573033号商標(以下「引用商標3」という。)は、「黄金の焼酎」の文字を標準文字で表してなり、平成24年11月16日に登録出願、第33類「焼酎」を指定商品として、同25年4月5日に設定登録されたものである。
(4)登録第5573034号商標(以下「引用商標4」という。)は、「黄金の酒」の文字を標準文字で表してなり、平成24年11月16日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同25年4月5日に設定登録されたものである。
(以下、引用商標1ないし引用商標4をまとめていうときは、「引用商標」という。)

3 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その構成中の「黄金」の文字は、中央に縦書きされた「吉豊」の文字の右肩部に、独立してやや小さく縦書きで表されており、外観上、ほかの部分から分離、独立して看取されるものであり、また、該「黄金」の文字と「吉豊」を始めとするそれ以外の構成文字との間において、意味上の関連性は見いだせないことから、これらの文字を常に一体のものとして把握すべき格別の事情も存しない。
してみれば、本件商標の構成中の「黄金」の文字は、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たす要部であるから、本件商標は、その構成中の要部である「黄金」の文字部分から「オウゴン」又は「コガネ」の称呼を生じ、「黄金(おうごん)」又は「黄金(こがね)」の観念を生ずるものである。
そして、本件商標の指定商品を含む酒類を取り扱う業界においては、商品のラベルやパッケージ等の中央にサブブランド又は個別ブランドを表示するとともに、その右肩部等にやや小さくメインブランド又はハウスマークを表示する表現方法が広く行われている(甲第6号証ないし甲第39号証)ことに鑑みれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、本件商標の構成中の「黄金」の文字部分をメインブランド又は個別ブランドが表されたものと理解し、該文字部分に着目して、取引に当たるとみるのが妥当である。
そうすると、本件商標は、その構成全体を必ず一体のものとして把握すべき事情は全く存せず、その構成中の「黄金」の文字部分が、独立して、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものといえる。
イ 引用商標
引用商標1は、前記2(1)のとおり、「おうごん」の文字と「黄金」の文字とを二段に横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「オウゴン」の称呼及び「黄金」の観念を生ずるものである。
また、引用商標2ないし引用商標4は、前記2の(2)ないし(4)のとおり、それぞれ「黄金焼酎」、「黄金の焼酎」及び「黄金の酒」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「焼酎」、「の焼酎」及び「の酒」の文字部分は、いずれも商品の普通名称又は品質表示であって、自他商品識別力を有しないものであるから、引用商標2ないし引用商標4において自他商品の識別標識としての機能を果たす要部は、それぞれの構成中の「黄金」の文字部分であり、これより、「オウゴン」又は「コガネ」の称呼を生じ、「黄金(おうごん)」又は「黄金(こがね)」の観念を生ずるものである。
ウ 本件商標と引用商標との類似性
上記ア及びイによれば、本件商標と引用商標とは、「オウゴン」又は「コガネ」の称呼及び「黄金(おうごん)」又は「黄金(こがね)」の観念を共通にし、かつ、「黄金」の構成文字も共通にする類似の商標である。
そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と抵触する。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標と引用商標とは類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは抵触するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
ア 商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、同一又は類似の商品に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきものであり(昭和39年(行ツ)第110号 昭和43年2月27日最高裁判所第三小法廷判決)、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないというべきである(昭和37年(オ)第953号 昭和38年12月5日最高裁判所第一小法廷判決、平成3年(行ツ)第103号 平成5年9月10日最高裁判所第二小法廷判決、平成19年(行ヒ)第223号 平成20年9月8日最高裁判所第二小法廷判決)。
イ 上記アの説示を踏まえ、本件商標と引用商標との類否について検討する。
(ア)本件商標は、別掲のとおり、丁子色に塗られた矩形内に、右から順に、「黄金」、「吉豊」及び「本格芋焼酎」の各文字をそれぞれ縦書きにし、また、該「黄金」の文字の下方に、印影と思しき黒塗りの正方形状図形を配し、さらに、その下方に小さく表された「MAMMY’S」の文字を横書きしてなるものであるところ、その構成中、「本格芋焼酎」の文字部分は、本件商標の指定商品である「芋焼酎」の品質、普通名称を表すものであり、また、印影と思しき部分は、極めて読み難く、いかなる文字を表してなるか判読することのできないものであるから、これらの文字及び図形部分からは、自他商品を識別する標識としての称呼、観念は生じないものといえる。
(イ)本件商標の構成中の「MAMMY’S」の文字部分についてみるに、該文字は、ほかの文字部分に比べ、小さく表されているとはいえ、唯一欧文字で表された部分であり、本件商標の指定商品である「芋焼酎」との関係からみても、特異な存在として印象付けられるといえるから、それ自体、独立して自他商品の識別機能を発揮するといえるものである。
そして、「mammy」の文字は、「おかあちゃん」の意味を有する英語として、一般に馴染みのあるものであるから、本件商標の構成中の「MAMMY’S」の文字部分は、英語の「MAMMY」に所有格を表す「’S」を付したものとして容易に理解されるものといえる。
したがって、本件商標は、その構成中の「MAMMY’S」の文字部分に相応して、「マミーズ」の称呼及び「おかあちゃんの」なる観念が生ずるものということができる。
(ウ)本件商標の構成中の「黄金」の文字部分と「吉豊」の文字部分との関係についてみるに、これらを外観上から考察すれば、本件商標の構成中にあって、「吉豊」の文字部分は、最も大きく表され、需要者の注意を強く引く部分であるといえるものであり、また、「黄金」の文字部分も、該「吉豊」の文字部分に次いで大きく表され、「吉豊」の文字部分の次に需要者の注意を強く引く部分であるといえる。
さらに、「黄金」の文字部分と「吉豊」の文字部分を観念上から考察すると、「吉豊」の文字は、辞書類に載録の認められない造語であって、それ自体、強い自他商品の識別機能を有するものと認められるものである一方、「黄金」の文字は、「こがね、価値あるもののたとえ」等を意味するありふれた語であり、商品の品質を具体的に表示する語であるとはいえないまでも、ほかの同種商品に比べ、価値あるもの、あるいは、何かしらの価値が付加されたものなどの意味合いをイメージさせる語であって、最も大きく表された「吉豊」の文字部分を修飾するための語であると理解される場合も少なくないとみるのが相当である。
そうすると、本件商標の構成中の「黄金」の文字部分と「吉豊」の文字部分とは、商標中に占める大きさの点から考察すれば、「吉豊」の文字部分の方が「黄金」の文字部分に比して大きく表されているとはいえ、そのいずれもが、ほかの文字部分に比して大きく表されているものであることから、本件商標に接する取引者、需要者は、これらの文字を一体のものとして看守、把握し、これより生ずると認められる「オウゴンキッポウ」又は「コガネキッポウ」の称呼をもって商品の取引に当たる場合が多いといえる。
加えて、本件商標の構成中、「黄金」の文字部分は、「吉豊」の文字部分に比して、観念上及び自他商品の識別力の点からみて、強く支配的な印象を与える部分であるとはいえず、殊更「黄金」の文字部分のみを分離、抽出し、それをもって他人の商標と比較をし、類否を判断すべきではないというべきであるから、本件商標からは、「オウゴン」又は「コガネ」の称呼及び「黄金」の観念は生じないものといわなければならない。
(エ)上記(ア)ないし(ウ)において述べたことによれば、本件商標から生ずる自然の称呼は、「オウゴンキッポウ」、「コガネキッポウ」の一連の称呼及び「マミーズ」であると認められる。
また、本件商標は、その構成中、「MAMMY’S」の文字部分から「おかあちゃんの」なる観念が生ずるものの、「黄金吉豊」の文字部分から特定の観念は生じないものと認められる。
(オ)本件商標からいかなる称呼及び観念が生ずるかにつき、申立人は、その構成中の「黄金」の文字部分がメインブランド又はハウスマークを表したものと把握され、商品の出所表示標識として強く支配的な印象を与えるから、該文字部分に相応する「オウゴン」又は「コガネ」の称呼及び「黄金(おうごん)」又は「黄金(こがね)」の観念が生ずる旨主張し、甲第6号証ないし甲第39号証を提出する。
そこで、甲第6号証ないし甲第39号証をみるに、焼酎を含む酒を取り扱う業界においては、商品の包装(容器)に、製造会社の業務主体を表す代表的出所標識を表示するとともに、その周囲にそれより大きな文字で個別的商品商標を表示している場合があることが認められる。しかし、大きく表された個別的商品商標を度外視して、小さく表された代表的出所標識が強く支配的な印象を与える部分であるとするには、その代表的出所標識が著名であるなどといった特別の事情がなければならないと解されるところ、本件においては、上記認定のとおり、本件商標の構成中の「黄金」の文字部分は、「こがね、価値あるもののたとえ」等を意味するありふれた語であって、観念上及び自他商品の識別力の点からみて、取引者、需要者に強く印象付けられるものとはいえないばかりか、これを本件商標の商標権者の業務主体を表す代表的出所標識とした場合、該「黄金」の文字部分が需要者の間に広く認識されている事実を明らかにする必要があるところ、そのような証拠方法の提出もない。
そうすると、酒を取り扱う業界における取引の実情を考慮したとしても、本件商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「黄金」の文字部分のみを分離、抽出し、それをもって商品の取引に当たる場合は極めて少ないというべきである。
したがって、本件商標の構成中の「黄金」の文字部分が分離、抽出され、独立して商品の出所識別標識として機能することを前提として、本件商標と引用商標とが「オウゴン」又は「コガネ」の称呼及び「黄金(おうごん)」又は「黄金(こがね)」の観念を共通にする類似の商標であるとする申立人の主張は、その前提において誤りがあるというべきであり、採用することができない。
その他、申立人の主張及びその提出に係る甲各号証を総合してみても、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき特段の理由は見いだせない。
ウ 小括
上記したことを総合すれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標


(色彩については、原本参照のこと。)

異議決定日 2014-12-25 
出願番号 商願2013-102197(T2013-102197) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W33)
T 1 651・ 263- Y (W33)
T 1 651・ 262- Y (W33)
最終処分 維持 
前審関与審査官 高橋 厚子 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 田中 敬規
手塚 義明
登録日 2014-05-30 
登録番号 商標登録第5674487号(T5674487) 
権利者 株式会社マミーズ
商標の称呼 オーゴンキッポー、オーゴンキチホー、オーゴンキチトヨ、オーゴンヨシトヨ、オーゴンキチユタカ、オーゴンヨシユタカ、オーゴン、コガネ、キッポー、キチホー、キチトヨ、ヨシトヨ、キチユタカ、ヨシユタカ、マミーズ 
代理人 森田 靖之 
代理人 有吉 修一朗 
代理人 遠藤 聡子 
代理人 特許業務法人みのり特許事務所 
代理人 梶原 圭太 
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