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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 登録しない X09 審判 査定不服 外観類似 登録しない X09 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X09 |
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管理番号 | 1296258 |
審判番号 | 不服2013-650053 |
総通号数 | 182 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-02-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-08-09 |
確定日 | 2014-10-27 |
事件の表示 | 国際登録第1100188号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類「Electric or electronic power supply apparatus,included in this class.」を指定商品として、2011年5月16日に欧州連合においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2011年(平成23年)11月16日に国際商標登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第5302238号商標(以下「引用商標」という。)は、「ACB」の文字を標準文字で表してなり、平成21年7月3日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同22年2月19日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、別掲のとおり、「ACB」の文字と「TECHNOLOGY」の文字を二段に書し、両文字部分の左右両側に括弧状の図形を配してなるところ、その構成中、上段の「ACB」の文字は、下段の「TECHNOLOGY」の文字に比して太字で顕著に表されているものであるから、当該「ACB」の文字は外観上分離して認識され得るものである。 そして、下段の「TECHNOLOGY」の文字は、「科学技術」等の意味を有する英語として広く知られているものであり、指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しない又は極めて弱い部分といえる。 そうとすれば、本願商標は、その構成中の「ACB」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を有するものといえ、該文字部分から「エーシービー」の称呼をも生じるものというべきである。 また、「ACB」の文字は、一般に親しまれた語とはいえないから、特定の観念を生じさせるものではない。 (2)引用商標 引用商標は、前記2のとおり、「ACB」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「エーシービー」の称呼を生じ、「ACB」の文字は、一般に親しまれた語とはいえないから、特定の観念を生じさせるものではない。 (3)本願商標と引用商標の類否判断について 本願商標と引用商標を比較すると、本願商標と引用商標は、その全体の外観は相違するものの、本願商標の要部と認められる「ACB」の文字と引用商標の構成文字は、その綴りを同一にするものであるから、その外観において一定程度の類似性を有するものといえる。 そして、称呼及び観念においては、上記(1)及び(2)のとおり、「エーシービー」の称呼を共通にし、共に特定の観念を生じさせるものではないから比較できないものである。 そうとすれば、本願商標と引用商標は、称呼を共通にし、外観において、その構成中の「ACB」の文字を同一にするものであるから、観念において比較できないとしても、両者は、全体として商品の出所について誤認混同を生じるおそれがある類似の商標と判断するのが相当である。 また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に含まれるものである。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (4)請求人の主張 請求人は、本願商標は、二段の文字を結合するかのように、括弧状の図形を配しているから、文字部分と図形部分との間に、デザインとしての有機的な関連性が認められ、同様のことが過去の審決でも示されているから、本願商標は、その構成中の「ACB」の文字部分のみが着目され取引に資されるというよりは、むしろ、その構成全体をもって特定の語義を有することのない造語を表したものとして認識され、その構成全体に相応する「エーシービーテクノロジー」の称呼のみが生じる旨主張している。 しかしながら、本願商標は、文字部分の左右両側に括弧状の図形を配してなるとしても、構成中の「ACB」の文字が太く顕著に表されているものであるから、該文字部分が取引者、需要者に対して強く支配的な印象を与え、そして、「TECHNOLOGY」の文字部分は、出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められること、上記(1)で認定のとおりであるから、本願商標は、「ACB」の文字部分のみを抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 また、請求人が挙げる過去の審決例は、構成文字が同一の大きさで軽重の差無く表されている点や、各構成文字の自他商品の識別力の程度において本願商標と相違するものであるから、本願とは事案を異にするものである。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 (5)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 したがって、本願商標が同号に該当するとして本願商標を拒絶した原査定は、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審理終結日 | 2014-05-20 |
結審通知日 | 2014-05-30 |
審決日 | 2014-06-19 |
国際登録番号 | 1100188 |
審決分類 |
T
1
8・
263-
Z
(X09)
T 1 8・ 261- Z (X09) T 1 8・ 262- Z (X09) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 薩摩 純一 |
特許庁審判長 |
野口 美代子 |
特許庁審判官 |
高野 和行 梶原 良子 |
商標の称呼 | エイシイビイテクノロジー、エイシイビイ |
代理人 | 特許業務法人はるか国際特許事務所 |