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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W43
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W43
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W43
管理番号 1293801 
審判番号 不服2014-16294 
総通号数 180 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-12-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-08-18 
確定日 2014-11-28 
事件の表示 商願2013-52449拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第43類「飲食物の提供,飲食物の提供に関する情報の提供」を指定役務として、平成25年7月5日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5601804号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成25年2月15日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同年7月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「GRAND」の文字と「KITCHEN」の文字とを両文字の幅がそろうように二段に表してなり、さらに、両文字の間に、その文字の幅と同じ長さの細線を配してなるものであるところ、その構成態様によれば、本願商標は、視覚上、その構成全体がまとまりある一体的なものとして看取、把握されるとみるのが相当である。そして、本願商標の構成中の「GRAND」の文字は、「壮大な、気高い、主要な」等の意味を、「KITCHEN」の文字は「台所、キッチン、調理室」等の意味を、それぞれ有する英単語であるものの、両単語の組合せから特定の意味合いを想起させるとまではいい難く、また、上記細線が特定の称呼及び観念を生ずるものとは認められない。
そうすると、本願商標は、その構成中の「GRAND」及び「KITCHEN」の両文字部分に相応する「グランドキッチン」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生ずることのないものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、「grand kitchen.」の文字と「TADA」の文字とを同じ書体(サンセリフ)で二段に表してなるもの(後者は、前者に比してやや大きく表され、かつ、その始点は前者の「n.」の直下に位置するものであり、また、後者の二文字目の「A」は、その他の文字よりわずかに小さく表されている。)と、その右方に、ただちに特定の事物を表したものとは認識し得ない図形を配してなるものである。したがって、引用商標は、その構成態様によれば、左方に位置する文字部分と右方に位置する図形部分とが、視覚上、分離して観察され得るものとみるのが相当である。
また、上記文字部分についてみると、「grand kitchen.」の文字は、本願商標におけるのと同様、特定の意味合いを想起させるとまではいい難いものであり、「TADA」の文字も、辞書類に載録がなく、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。したがって、両文字は、意味上において軽重の差がなく、いずれか一方の文字が、他方の文字に比して、より強い印象を与えるものということはできない。
そして、「grand kitchen.」及び「TADA」の文字全体から生ずると認められる「グランドキッチンタダ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そうすると、引用商標を構成する「grand kitchen.」及び「TADA」の両文字部分と図形部分とは、看者をして、分離観察され得る一方、その文字部分については、文字の大きさ等において相違する点が存するものの、全体が一つのまとまりあるものとして看取、認識されるとみるのが相当であり、殊更に、そのうちの「grand kitchen.」の文字部分のみをもって取引に当たることはないというべきである。
してみれば、引用商標は、その構成中の「grand kitchen.」及び「TADA」の文字全体に相応する「グランドキッチンタダ」の称呼のみを生ずるものであり、特定の観念を生ずることのないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって、その構成全体における比較はもとより、両商標の構成中の文字部分を比較しても、「TADA」の文字の有無という明らかな差異があるから、外観上、両商標が相紛れるおそれはない。
また、本願商標から生ずる「グランドキッチン」の称呼と引用商標から生ずる「グランドキッチンタダ」の称呼とは、「タダ」の音の有無という明らかな差異があるから、それぞれを一連に称呼しても、語感、語調が相違し、互いに聴き誤るおそれはない。
さらに、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生ずることのないものであるから、観念上、両商標が相紛れるおそれはない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)





別掲2(引用商標)






審決日 2014-11-13 
出願番号 商願2013-52449(T2013-52449) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W43)
T 1 8・ 263- WY (W43)
T 1 8・ 261- WY (W43)
最終処分 成立  
前審関与審査官 稲村 秀子 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 清棲 保美
田中 敬規
商標の称呼 グランドキッチン、グランド、キッチン 
代理人 勝沼 宏仁 
代理人 宇梶 暁貴 
代理人 塩谷 信 

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