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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W45
審判 全部申立て  登録を維持 W45
審判 全部申立て  登録を維持 W45
審判 全部申立て  登録を維持 W45
審判 全部申立て  登録を維持 W45
管理番号 1291777 
異議申立番号 異議2014-900064 
総通号数 178 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-10-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-02-27 
確定日 2014-09-06 
異議申立件数
事件の表示 登録第5633160号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5633160号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5633160号商標(以下「本件商標」という。)は、「奇跡の占い館」の文字を標準文字で表してなり、平成25年6月19日に登録出願、第45類「占い・易,携帯電話・スマートフォン又は電子計算機端末による通信を用いて行う占い,携帯電話・スマートフォン又は電子計算機端末による通信を用いて行う占いに関する情報の提供,インターネットを利用した占い,インターネットを利用した占いに関する情報の提供」の役務を指定役務として、同年10月11日に登録査定、同年11月29日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において引用する商標は、以下の3件である。
1 商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標
(1)登録第5426810号商標(以下「引用商標1」という。)は、「キセキ」の片仮名を横書きしてなり、平成23年1月28日に登録出願、第41類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年7月22日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第5608996号商標(以下「引用商標2」という。)は、「奇跡」の文字を横書きしてなり、平成25年3月25日に登録出願、第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年8月23日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
(以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは「引用商標」という。)
2 商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するとして引用する商標
申立人の業務に係る役務「占い」に使用されている「占いの館キセキ」の文字からなる商標(以下「申立人商標」という。)。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるものである旨申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第29号証を提出した。
1 申立ての理由
(1)本件商標について
本件商標は、「奇跡の占い館」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字に相応して「キセキノウラナイヤカタ」と称呼され、信じられないような出来事を意味する「奇跡」と、占いに関する役務の提供場所を表す「占い館」とを、助詞「の」を介して結合させたものであり、全体として「信じられないほど的中する占いを行う店」などの意味合いを看取させる。
しかしながら、上記称呼は11音にも及ぶことから、一気一連に称呼するには冗長といえ、また、構成中の「占い館」の文字は、指定役務「占い・易」等との関係において、単に当該役務の提供場所を表す記述語にすぎす、他方の「奇跡」の文字は、「信じ難いほどに的中する」ことを意味する特徴的な語であり、上記役務内容を暗示的に想起させる出所識別標識として認識されるものであり、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあって、構成中の「奇跡」の文字が単独で出所識別機能を発揮することは明らかである。
したがって、本件商標は、その全体、及び、「奇跡」の文字部分の両方を要部として認めることができる。
(2)申立人商標の著名性
ア 申立人は、平成22年9月1日に占いに関する事業を開始し、開業当初から現在に至るまでの間、その役務の全てに商標「占いの館キセキ」を使用してきた。なお、平成24年6月14日に株式会社キセキ(以下「申立人会社」という。)を設立して以降は、経営者として申立人商標を使用している(甲3及び甲4)。
イ 1店舗(茶屋町店(大阪)現在閉店)からスタートした申立人の事業は、質の高い占いが利用者の間で評判となり、また、積極的な宣伝広告等により、開業から8か月後には2店舗目(天六店(大阪))を、その約4か月後には3店舗目(神戸ピアザIII店(兵庫)現在閉店)をオープンさせるなど、順調にその規模を拡大させ、現在までに延べ10店舗での営業を行ってきており、これまでの鑑定人数及び売上高は、平成22年は、4,363人、9,598,600円、平成23年は、6,545人、14,399,000円及び平成24年は、11,722人、25,788,789円である。
また、同業者のほとんどは、占い師が1人で店舗を営業しているような業界において、申立人会社には47名もの占い師が所属している。
このように、上記店舗数や売上高、占い師の人数からみても、申立人会社が占い業界において最大級の規模を誇っていることが分かる。
ウ 申立人会社の事業内容は、対面占いや電話占い、メール占いなどの占い業を始め、パワーストーンの販売や占星術の指導、命名相談など多岐にわたっており、占いに関する役務を幅広く行っている(甲12及び甲13)。
エ 申立人は、これまで、積極的に各種イベントへ参加し、様々なところで申立人商標を使用してきた(甲14ないし甲16)。
オ 申立人は、様々な情報サイトに申立人会社を掲載して宣伝を行っており(甲17及び甲18)、また、関西テレビ放映の番組で取り上げられたり、雑誌等に取り上げられるなど多種多様なメディアにおいて紹介されており(甲19)、申立人会社は占い業界において非常に目立った存在であり、本件商標の登録出願時及び登録査定時には、少なくとも大阪府を中心とする隣接県の範囲において、その使用する申立人商標が需要者の間で周知となっていたことは明らかである。
(3)商標法第4条第1項第10号について
申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において需要者の間で広く認識されていた。
そして、本件商標は、申立人商標に類似していることから、商標法第4条第1項第10号に基づく拒絶理由を有している。
本件商標は、「奇跡の占い館」の文字を表してなり、「キセキノウラナイヤカタ」と称呼される。他方、申立人商標は、「占いの館キセキ」の文字を表してなり、「ウラナイノヤカタキセキ」と称呼される。
これについて、占い関係の役務に使用される「キセキ」の文字が「奇跡」の片仮名表記として認識されること、また、「占いの館」と「占い館」とがほぼ同一語として理解されることから、両商標は実質的に二つの同じ語から構成されるものであって、これら二語の前後を入れ替えたにすぎないといえる。
つまり、本件商標と申立人商標とは、実質的に同じ構成語からなるため、その全体を比較した場合には、外観・称呼が似通っており、「信じられないほど的中する占いを行う店」との観念を同じくするものである。
なお、占い業界においては、誰に占いをしてもらうかということが非常に重要となり、それぞれの占い師は、得意な占い方法や占うことのできる内容が異なり、需要者は「どの店で占い受けるか」ではなく、「誰に占いをしてもらうか」という点に最大の関心があることから、通常、その役務にかかる使用商標に対して、細やかな注意が払われることはない。
かかる状況において、本件商標と申立人商標を区別することは困難であり、現実の役務提供の場において出所の混同が生じることは明らかある。
以上より、本件商標と申立人商標とは全体として似通った印象を与えるものであり、需要者が出所を混同するほどに相紛らわしいことは明らかである。
したがって、本件商標は、申立人商標と類似しており、かつ、その登録出願時及び登録査定時において、申立人商標は申立人会社の業務に係る役務を表すものとして周知となっていたので、本件商標は商標法第4条第1項第10号に基づく拒絶理由を有している。
(4)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、申立人商標を開業当初より大々的に使用しており、上記(3)のとおり、本件商標は申立人商標と外観、称呼及び観念において紛らわしく類似している。
このような状況において、本件商標がその指定役務に使用された場合には、申立人会社が当該役務の出所であると需要者が混同することは明白である。
仮に、直接的な混同のおそれ(狭義の混同)がない場合であっても、申立人会社は占い業界において目立った存在であることから、本件商標がその指定役務に使用された場合には、少なくとも申立人会社との間に緊密な営業上の関係を持つか、あるいは、申立人会社に属する企業の業務に係る役務であると誤信される事態は避けられず、ひいては、需要者の利益を損なうこととなる。
さらには、申立人会社が育ててきた申立人商標に化体した業務上の信用が希釈されるものであって、このような本件商標の登録は認められるべきものではない。
したがって、本件商標は、申立人商標と類似の関係にあり、現実に使用される場面において、需要者に混同を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第15号に基づく拒絶理由を有している。
(5)商標法第4条第1項第11号について
申立人は、引用商標1及び引用商標2を保有している。
そして、引用商標は、いずれも本件商標より先に出願・登録されている。
本件商標は、構成中の「奇跡」の文字が要部として認識されるから、本件商標と引用商標とは、「キセキ」の称呼が同一であり、かつ、「信じ難いほどに的中する」の観念も共通にする。
また、本件商標及び引用商標は、いずれも占いに関する役務にかかる商標であって、これら役務に付された類似群コード「42U02」が共通していることからも、その使用される役務が類似の関係にあることは明らかである。
したがって、本件商標は、先に出願・登録された引用商標と類似し、かつ、その指定役務が引用商標にかかる役務と類似するため、商標法第4条第1項第11号に基づく拒絶理由を有している

第4 商標権者の主張
商標権者は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号に該当しない旨上申し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として資料1ないし資料3を提出した。
1 申立人商標の周知性について
(1)申立人が申立人商標を使用している営業店舗は、わずか7店舗にすぎず、そのうち4店舗は大阪駅前という極めて狭い地域に集中しており、とても需要者の間で広く認知された存在とはいい難い。
(2)申立人商標が使用されているインターネットサイト(http://kisekiuranai.net/)を参照すると、専ら電話占いや店舗での対面占いを細々と行っており(資料1)、現在主流になりつつあるインターネットサイトのシステムを利用してのメール鑑定についてはメインに行っておらず、全国の顧客を対象としているものでないので、全国的に需要者の間で認知された存在とはいい難い。
(3)申立人商標が使用されているインターネットサイトのドメイン取得は平成24年2月28日であり、会社組織に法人化されたのは平成24年6月14日であり、わずか2年程度しか経過していない。
(4)商標権者が運営する「奇跡の占い館」のインターネットサイト(http://kiseki-y.jp/)では、全国の顧客を対象にしたメール鑑定をメインに行っており、料金体系でポイント制を採用し顧客管理する等システマティックに運営している。そのため、利用者は20万人を超えており(資料3)、毎月数千ないし数万人の新規会員を獲得しながら営業を行っており、売上高も申立人のそれと桁違いである。
また、例えばEzホットインフォ(2012年ないし2014年)で約100万通、ソフトバンクお知らせメールで約100万通など月に800万円を超える広告費を注ぎ込んで営業を行っている。
このように、利用者、売上規模、広告費のどれをとっても商標権者の方がはるかに上回っているが、それでも占い業界では「最大ではない」のが現状である。
(5)以上から、「申立人商標が需要者の間で周知でない」ことは明らかである。
2 申立人商標と本件商標との類似性について
(1)申立人商標は「ウラナイノヤカタキセキ」の称呼を生じるのに対し、本件商標は「キセキノウラナイカン」の称呼を生じるので、称呼の点で両者が異なるのは明らかである。
(2)申立人商標は、「占いを行う施設であるキセキ」の意味合いを想起させるのに対し、本件商標は「常識で考えては起こりえない不思議な出来事や現象が起こる占い館」の意味合いを想起させるので、観念の点で両者が異なるのは明らかである。
(3)申立人商標の構成中「キセキ」の文字は片仮名であるのに対し、本件商標の構成中「奇跡」の文字は漢字であるので、外観の点で両者が異なるのは明らかである。
(4)本件商標は標準文字であり、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔を持っており、外観上まとまりよく一体的に看取し得るものであり、これより生ずる「キセキノウラナイカン」という称呼も格別冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
したがって、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分のものと識別し把握されるとみるべきであり、構成中の「奇跡」の文字部分だけを要部として認定することは不当である。
(5)以上から、「申立人商標と本件商標とが類似しない」ことは明らかである。
3 結論
上記1のとおり、「申立人商標が需要者の間で周知でない」ことは明らかであるので、本件商標は商標法第4条1項第10号に該当しない。
上記2のとおり、「申立人商標と本件商標とが類似しない」ことは明らかであるので、本件商標は商標法第4条1項第11号、同項第15号に該当しない。

第5 当審の判断
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると主張しているので、以下、検討する。
1 申立人商標「占いの館キセキ」の周知性について
申立人の提出した証拠によれば以下の事実が認められる。
(1)甲第3号証、甲第12号証及び甲第13号証は、申立人会社のホームページ(写し)であるところ、「幸せ案内人 占いの館キセキ」の見出しの下「対面占い・電話占い・パワーストーンあらゆる占いで貴方をサポート!」「大阪、梅田、心斎橋、難波の占いの館キセキは、年中無休です。」等の記載及び電話占い、対面占いについての料金等が表示(甲3)、「占い師のご紹介」として45名の占い師の名前及び写真が掲載(甲12)及び「キセキの占いアカデミー」の見出しの下、「キセキの各占い店舗でスクール開講(タロット・統計学・手相*各コース1レッスン60分)」(甲13)等の記載がある。
しかしながら、該各ホームページの掲載日時等は一切不明である。
(2)甲第4号証は、履歴事項全部証明書であるところ、申立人を代表取締役として、平成24年6月14日に株式会社キセキが会社設立されたこと、その目的には「占い店の経営、電話占い業務、メール鑑定業務、占いイベントの企画・運営等」が記載されている。
(3)甲第12号証は、申立人会社のホームページ(写し)であるところ、「占いの館キセキの店舗情報」として、「大阪梅田茶屋町2F店」を始め、7店舗の記載がある。
(4)甲第5号証ないし甲第11号証は、申立人又は株式会社キセキを賃借人とする店舗の建物賃貸借契約書である。
ア 甲第5号証は、借主を申立人とする「定期建物賃貸借契約書(事業用)」であるところ、賃貸借の目的物として、所在地「大阪市北区茶屋町16番地18」、貸室目的(営業種目)「サーブス店舗(占術店舗)」及び賃貸借期間として「始期 平成22年9月1日より」「終期 平成26年1月31日まで」「以降、契約の更新はないものとする。」等の記載がある。
イ 甲第6号証は、平成23年10月12日付けの貸借人を申立人、賃貸建物「大阪駅前第4ビル B2F 19-2室」とするものであるが、詳細は把握できない。
ウ 甲第7号証は、賃借人を申立人とする「賃貸借契約書」であるところ、賃貸借物件の所在「大阪市北区梅田1丁目3番地」、使用目的「店舗」、及び賃貸借期間は平成24年3月1日から平成26年2月28日までとする。」等の記載がある。
エ 甲第8号証は、株式会社キセキを乙とする、「定期建物賃貸借契約書」であるところ、施設の所在地「大阪市中央区難波2丁目虹のまち1-2号」、使用目的「営業種目 占い鑑定、店名 占いの館キセキ」及び賃貸借期間「賃貸借契約の期間は、平成24年10月2日から平成27年10月末日までとする。・・・賃貸借期間の更新はなく・・・」等の記載がある。
オ 甲第9号証及び甲第10号証は、ともに借主を株式会社キセキとする「賃貸借契約書」であり、物件名を「大阪駅前第3ビル B2-74」「大阪駅前第4ビル B1の23」、賃貸借期間を「平成24年11月13日から平成26年11月12日」、「平成25年5月21日から平成27年5月20日」とするものである。
カ 甲第11号証は、賃借人を株式会社キセキとする阪急北ビルについての「定期建物賃貸借契約書」であり、賃貸借期間「平成25年9月10日から平成27年10月31日」の記載がある。
しかしながら、上記アないしカによれば、申立人及び株式会社キセキが建物を賃借したことは認められるが、申立人商標の使用について示すものではない。
(5)甲第14号証ないし甲第16号証は、イベント出展に関する資料とされるものであり、申立人商標を表示していることは認められるが、イベントの開催場所、イベント来場者数等は不明である。
(6)甲第17号証は、「YAHOO!JAPAN」、「エキテン」「タウンノート 大阪」「なび大阪」等のインターネットの情報サイトであるところ、該証拠には、申立人会社の店舗情報として「占いの館キセキ」が掲載されている。
(7)以上によれば、申立人は、平成22年9月1日から大阪市北区茶屋町に占術店舗を開業し、大阪駅周辺に同25年9月10日までには7店舗が開業されていること、申立人が行う占いは、主に電話占い、対面占いであり、ホームページでの宣伝、イベント等への出展をしていることは認められるものの、各店舗における鑑定人数が不明であること、店舗はわずかに7店舗であり、そのすべてが大阪駅周辺に所在すること、イベント等での来場者、鑑定人数等が不明であることからすると、申立人商標が需要者の間に広く認識されているとまでは認めることはできない。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、前記第1のとおり「奇跡の占い館」の文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体に表現されているものである。
また、これより生ずると認められる「キセキノウラナイカン」又は「キセキノウラナイヤカタ」の称呼も格別冗長とはいえず、無理なく一連に称呼できるものである。
そして、構成文字中の「奇跡」は、「常識では考えられない神秘的な出来事」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の意味を有する語であり、「占い館」の文字は、「占いを行う館」の意味合いを認識させることからすれば、本件商標は、全体として「常識では考えられない神秘的な占いを行う館」程の意味合いを想起させるものといえる。
そうすると、本件商標の指定役務との関係から、「占い館」の文字部分が、役務の提供場所を想起させる場合があるとしても、かかる構成においては、構成文字全体をもって不可分一体のものとして認識し、把握されるとみるのが自然である。
してみると、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「キセキノウラナイカン」又は「キセキノウラナイヤカタ」の一連の称呼のみを生じ、「常識では考えられない神秘的な占いを行う館」の観念を生ずるものというのが相当である。
他方、引用商標1は、「キセキ」の文字からなり、該構成文字に相応して「キセキ」の称呼が生ずるものである。そして、「キセキ」の文字は、「奇跡」、「軌跡」、「帰責」、「貴石」など様々な単語に通ずるものであることを踏まえると、特定の定まった観念は生じないものといえる。
また、引用商標2は、「奇跡」の文字からなるものであるから、該構成文字に相応して、「キセキ」の称呼及び「常識では考えられない神秘的な出来事」の観念を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「キセキノウラナイカン」又は「キセキノウラナイヤカタ」の称呼と引用商標より生ずる「キセキ」の称呼を比較するに、両者は、その構成音数及び音の配列等において明らかな差異を有し、全体の語感、印象も相違するものであるから、称呼上明らかに区別できるものである。
次に、本件商標と引用商標とは、それぞれ前記の構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。また、本件商標と引用商標の観念は前記のとおりであるから、両商標は、観念についても、相紛れるおそれはないものというべきである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれがない非類似の商標ということができる。
したがって、本件商標と引用商標とは、指定役務において同一又は類似する関係にあるとしても、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当性について
本件商標は、上記2のとおり、「奇跡の占い館」の文字からなり、これより「キセキノウラナイカン」又は「キセキノウラナイヤカタ」の称呼を生じ、「常識では考えられない神秘的な占いを行う館」の観念を生ずるものである。
他方、申立人商標は、「占いの館キセキ」の文字からなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体に表わしてなるものであり、その全体より生ずる「ウラナイノヤカタキセキ」の称呼も、淀みなく一連に称呼し得るものであるから、その構成文字全体に相応して、「ウラナイノヤカタキセキ」の称呼を生じ、特定の定まった観念は生じないものといえる。
そうとすれば、本件商標と申立人商標とは、称呼においては、その構成音の配列等において明らかな差異を有し、全体の語感、印象も相違するものであるから、称呼上、相紛れるおそれはないといえる。
さらに、本件商標と申立人商標とは、それぞれ前記の構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有しており、また、観念においても、本件商標と申立人商標の観念がそれぞれ前記のとおりであるから、両商標は、観念においても、相紛れるおそれはないものである。
してみれば、本件商標と申立人商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれがない非類似の商標と判断するのが相当である。
加えて、申立人商標は、上記1のとおり、我が国における需要者の間に広く認識されているとは認められないものである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものということはできない。
また、申立人商標は、我が国における取引者・需要者の間で広く認識されているとは認められないものであり、本件商標と申立人商標が相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標権者が本件申立てに係る指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者が申立人商標を連想、想起するものとはいえず、当該役務を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのごとく、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものではない
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2014-08-26 
出願番号 商願2013-47345(T2013-47345) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W45)
T 1 651・ 261- Y (W45)
T 1 651・ 271- Y (W45)
T 1 651・ 262- Y (W45)
T 1 651・ 25- Y (W45)
最終処分 維持 
前審関与審査官 藤平 良二 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 中束 としえ
梶原 良子
登録日 2013-11-29 
登録番号 商標登録第5633160号(T5633160) 
権利者 株式会社スコープ
商標の称呼 キセキノウラナイカン、キセキノウラナイヤカタ、キセキノウラナイ、キセキノ、キセキ 
代理人 石上 和輝 
代理人 立花 顕治 
代理人 松井 宏記 
代理人 田中 順也 
代理人 山田 威一郎 
代理人 中澤 昭彦 
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