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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W03
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W03
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W03
管理番号 1291625 
審判番号 不服2013-20488 
総通号数 178 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-10-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-22 
確定日 2014-09-02 
事件の表示 商願2012-101664拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「PLAY GEL」の欧文字を標準文字で横書きしてなり、第3類「化粧品,ローション,ジェル」を指定商品として、平成24年12月14日に登録出願されたものである。
そして、その指定商品については、当審における同25年10月22日付け手続補正書により、第3類「マッサージ用ジェル,その他のジェル状化粧品」と補正された。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、要旨以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第4条第1項第16号に係る拒絶の理由
本願商標は、その構成中に、指定商品との関係では「ジェル状の商品」を認識させる「GEL」の文字を有してなるから、これを、その指定商品中、該文字に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第6条第1項に係る拒絶の理由
本願に係る指定商品「ジェル」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。
したがって、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。
(3)商標法第4条第1項第11号に係る拒絶の理由
本願商標は、以下ア及びイの商標(以下、2件の商標を総称して「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第4955725号商標は、「PLAY」の欧文字を標準文字で横書きしてなり、2004年(平成16年)1月30日に「域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)」においてした商標の登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成16年7月23日に登録出願、第3類「ティッシュに浸み込ませた化粧水,バスソルト,バスオイル,入浴用化粧品,スキンモイスチャライジングローション,モイスチャライザー,エッセンシャルオイル,マッサージオイル,室内用スプレー式芳香剤,化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類」を指定商品として、同18年5月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
イ 登録第5630436号商標(商願2011-84372に係る商標)は、「PLAY」の欧文字を標準文字で横書きしてなり、平成23年11月24日に登録出願、第3類「ティッシュに浸み込ませた非薬用の化粧品,ティッシュに浸み込ませた非薬用のせっけん又は洗浄剤,身体用のティッシュに浸み込ませた非薬用のせっけん又は洗浄剤,化粧品,せっけん類,洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),身体用せっけん類,身体用洗浄剤,歯磨き,歯の洗浄剤,非薬用の粒状・オイル状・又は液体状の浴用化粧品,保湿剤(化粧品に属するものに限る。),エッセンシャルオイル,マッサージオイル,マッサージ用クリーム,マッサージ用ジェル,室内用スプレー式芳香剤,身体の秘部の手入れ用の非薬用剤,香料類」、そのほか、第5類及び第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同25年11月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
なお、原審においては、この商標を引用するに当たって、この商標が登録されたときに本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしていたところ、上述のとおり、本件審判の請求後に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第16号及び第6条第1項に係る拒絶の理由について
本願は、上記1のとおり、その指定商品が当審において補正された結果、本願商標をその指定商品に使用しても、その商品の品質について誤認を生ずるおそれはなくなった。
また、その指定商品が補正された結果、商品の内容及び範囲も、明確なものになったと認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消し、また、本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由も解消した。
(2)商標法第4条第1項第11号に係る拒絶の理由について
本願商標は、「PLAY GEL」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成各文字が同じ書体、同じ大きさをもって、外観上まとまりよく一連に表されているばかりでなく、その全体から生ずる「プレイジェル」の称呼も、簡潔にして淀みなく一気に称呼し得るものである。そして、その構成中の「PLAY」の文字部分が、後ろに目的語を伴って使用される他動詞としても広く親しまれ、一般に広く使用されている成語であり、造語や他人の周知商標であるといった特異な事情があるということもできないものである。
ところで、商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否においては、「複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて,商標の構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは,その部分が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合などを除き,許されない」(最高裁昭和37年(オ)第953号 昭和38年12月5日第一小法廷判決,最高裁平成3年(行ツ)第103号 平成5年9月10日第二小法廷判決,最高裁平成19年(行ヒ)第223号 平成20年9月8日第二小法廷判決)と解される。
そうすると、本願商標は、たとえ、その構成中の「GEL」の文字が「ゼリー状の物質」を意味する語であったとしても、上述のような構成態様である本願商標の下では、「PLAY」の文字部分のみが商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与え、取引者、需要者が「プレイ」の称呼及び観念をもって取引に当たるとはいい難いところであって、むしろ、その構成文字を一体不可分のものとして認識、把握し、その構成全体から「プレイジェル」の称呼のみが生じ、特定の観念が生じないものとして、取引に当たるとみるのが自然といえる。
してみると、本願商標において自他商品の識別機能を発揮するのが「PLAY」の文字部分であって、該文字部分に相応した称呼及び観念が生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とを類似するものであるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
(3)むすび
したがって、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由のうち、商標法第4条第1項第16号及び第6条第1項に係る拒絶の理由は、上記(1)のとおりであるから、解消したといえる。
また、商標法第4条第1項第11号に係る拒絶の理由は、上記(2)のとおりであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものということはできない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2014-08-19 
出願番号 商願2012-101664(T2012-101664) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W03)
T 1 8・ 91- WY (W03)
T 1 8・ 263- WY (W03)
T 1 8・ 261- WY (W03)
T 1 8・ 262- WY (W03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 津金 純子 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 高野 和行
林 栄二
商標の称呼 プレーゲル、プレージェル、プレー 
代理人 鈴木 均 

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