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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W9
審判 全部申立て  登録を維持 W9
審判 全部申立て  登録を維持 W9
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審判 全部申立て  登録を維持 W9
管理番号 1290778 
異議申立番号 異議2013-900305 
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-09-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-09-09 
確定日 2014-05-28 
異議申立件数
事件の表示 登録第5588250号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5588250号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標について
本件登録第5588250号商標(以下「本件商標」という。)は,平成25年1月22日に登録出願,別掲1のとおりの構成よりなり,第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,携帯情報端末の部品及び附属品,携帯電話機用ストラップ,携帯電話機用ケース,カバーその他の携帯電話機用の部品及び付属品,スマートフォン用ケース,カバーその他のスマートフォン用の部品及び付属品,タブレット型電子情報端末装置用ケース,カバーその他のタブレット型電子情報端末装置用の部品及び付属品」を指定商品として,同年5月13日に登録査定,同年6月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要旨
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標は,商標法第4条第1項第11号,同第15号及び同第8号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の3第2項の規定に基づいてその登録は取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第21号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,以下のア及びイに述べる登録商標と「GS」の文字を含む外観と「ジイエス」の称呼を共通にする類似の商標であり,その指定商品も同一又は類似である。
したがって,本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第2292884号商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,昭和62年6月4日に登録出願,第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成2年12月26日に設定登録,同13年5月2日に指定商品を第9類「電池,配電用又は制御用の機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第11類「電球類及び照明用器具」とする指定商品の書換登録がされ,現在,有効に存続しているものである。
イ 登録第4863228号(以下「引用商標2」という。)は,別掲3のとおりの構成よりなり,平成16年3月8日に登録出願,第1類,第4類,第6類,第7類,第9類ないし第12類,第16類,第17類,第21類,第24類並びに第35類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同17年5月13日に設定登録され,現在,有効に存続しているものである。
以下引用商標1及び2をまとめていうときは「引用商標」という。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の使用する商標「GS」は,少なくとも本件商標の出願時である平成25年1月22日時点で,電池及び電池を用いた事業において,著名性を獲得していた。
本件商標は,その指定商品について使用された場合,需要者において出所の混同を生ずるおそれがあることは明らかであり,商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第8号について
欧文字「GS」は申立人を出所とする商標として著名であり,さらに,申立人は,その名称の著名な略称「GS」をもって称されるのが一般的である。申立人の設立は平成16年であり,少なくとも本件商標の出願時である同25年1月22日時点には既に存在し,著名な略称「GS」によって称されていたことは明らかである。
そこで本件商標は,申立人の著名な略称である「GS」の文字と「ジイエス」の発音を含むため,本件商標に接する取引者や需要者は,申立人を想起,連想するおそれがある。しかも,申立人は本件商標の登録出願について,なんら承諾を与えていない。
したがって,本件商標は,申立人の著名な略称を含む商標というべきであるから,商標法第4条第1項第8号に該当する。

3 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は,別掲1のとおり,同じ色彩,書体及び大きさの「F」,「G」,「S」の欧文字を,中央の「G」の文字の左右にピリオドを配し,「F.G.S」と等間隔で一連に表されたものであるところ,その文字数もわずか3文字で,かつ,その全体より生ずる「エフジイエス」の称呼も一気一連に無理なく称呼し得る簡潔なものであり,特定の観念を生ずるとはいえないものである。
そうすると,本件商標は,その構成全体をもって一体不可分のものとして取引者,需要者に認識され,「エフジイエス」とのみ称呼される商標とみるのが相当であり,殊更に,その構成中の一部分に注意が惹かれ,当該部分をもって取引に資されるとはいえないものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,上記(1)のとおり,その構成全体をもって一体不可分のものとして認識され,「エフジイエス」の一連の称呼をもって取引に資されるものといえる。一方,引用商標は,別掲2及び3のとおりであり,いずれも「GS」の文字を含むものであるところ,特定の観念を生ずるとはいえないものである。
そこで,両商標を比較してみると,両者は,図形の有無や「GS」以外の文字の相違により,外観上,明らかに区別し得るものであり,称呼上も,仮に,引用商標より「ジイエス」の称呼が生じるとしても,本件商標より生ずる「エフジイエス」の称呼とは,語頭部の「エフ」の音の有無を異にするという大きな差異を有するものである。また,観念上も,本件商標は,特定の観念を生ずるとはいえないものであるから,観念において引用商標と相紛れるおそれがあるということはできない。
してみれば,本件商標と引用商標は,外観,称呼及び観念のいずれにおいても,相紛れるおそれがない非類似の商標といえるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。
なお,申立人は,本件商標と引用商標について,外観上,全体として丸みを帯びた字体の欧文字「GS」を共通としている旨主張しているが,そもそも「G」及び「S」の文字自体が湾曲した線で構成される丸みを帯びた文字であるのに加え,引用各商標中の「G」及び「S」の文字の字体も異なっていて,統一された字体でないことをも踏まえると,申立人が主張する「GS」の文字の特徴が,取引者,需要者の注意を惹くような顕著なものということはできないから,その主張を採用することはできない。
また,申立人は,本件商標より生じる「エフジイエス」の称呼は,短音からなるもので,「エフ」の発音は「ジイエス」の発音に比べて弱音であることから,「ジイエス」の称呼が強調されて聞こえる旨を主張している。しかし,両称呼は,その差異音が称呼において重要な語頭部にあり,それぞれの音数が6音又は4音という比較的短いものであることを踏まえるならば,むしろ,その差異音が称呼全体に与える影響は大きく,取引者,需要者をして,両称呼の差異を容易に認識し得るとみるのが相当であるから,やはり,その主張を採用することはできない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人が提出した甲号証には,引用商標や「GS」の文字よりなる標章(以下「GS標章」という。)の使用が認められるところ,これらと本件商標を比較してみると,そのうち,引用商標と本件商標は,上記(2)のとおり非類似の商標である。また,GS標章と本件商標は,外観上は語頭部の「F」の文字とピリオドの有無,称呼上も語頭部の「エフ」の音の有無が異なるという大きな差異を有するものであり,しかも,観念上も,本件商標が特定の観念を生ずるとはいえないものであるから,相紛れるおそれがないものといえる。そうすると,GS標章と本件商標も,外観,称呼及び観念のいずれにおいても,相紛れるおそれがない非類似のものである。
申立人は,「需要者は,本件商標の指定商品が直接的に電池を指定していなくても,本件商標が付された製品に商標『GS』の表示のある電池が使用される可能性が高いという状況下にある。」旨述べた上で,本件商標が出所の混同を生ずるおそれがあると主張している。しかし,申立人提出の甲第6号証には,申立人の「概要」として「自動車電池,産業用電池,電力貯蔵用電池,特殊電池,燃料電池などの電池や比較的大規模の電源装置を中心に開発・製造・販売をしている。」との記載,甲第13号証には,「深海から宇宙まであらゆる分野で活躍するGSユアサグループの主力製品」として「自動車・オートバイ用電池」,「産業用電池」,「太陽光発電システム」,「電源システム」,「照明機器」,「紫外線応用機器」,「膜システム」などの記載,甲第19号証には,「GSユアサグループの主力製品」として「自動車・オートバイ用電池」,「産業用電池」,「電源システム」,「照明機器・紫外線応用機器」,「電源システム」などの記載があり,これら記載を踏まえれば,申立人の主要な製品や事業には本件商標の指定商品に使用される電池とは異なる分野のものも多いといわざるを得ない。そうすると,本件商標の指定商品の取引者,需要者層と申立人の主要な製品や事業の取引者,需要者層が一致しているとまでいうこともできないから,申立人の上記主張を採用することはできない。
してみれば,本件商標と引用商標及びGS標章は,外観,称呼及び観念のいずれにおいても,相紛れるおそれはなく,本件商標をその指定商品に使用しても,取引者,需要者がその商品の出所について混同を生じるおそれがある商標ということはできないから,本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するということはできない。
(4)商標法第4条第1項第8号について
商標法第4条第1項第8号は,他人の氏名,名称や著名な略称を含む商標は商標登録を受けることができない旨規定しているところ,同号は,「その他人の承諾を得ているものを除く。」と定めているから,同号の「他人」は,生存ないし現存するものに限られると解される(平成17年(行ケ)第10336号 知的財産高等裁判所平成17年6月30日判決言渡)。そして,同号は,同条第3項により,商標登録出願の査定時(拒絶査定に対する審判が請求された場合には審決時)ばかりでなく,商標登録出願の時にも同号に該当しなければ,同号を適用できないとされている。
そこで,申立人の歴史についてみると,申立人の主張及び提出された証拠(甲第5号証及び甲第6号証)によれば,申立人は,旧日本電池株式会社と旧株式会社ユアサコーポレーションが平成16年4月に経営統合し,設立されたことが認められるから,本件商標が商標法第4条第1項第8号に該当するか否かは,合併前の日本電池株式会社や株式会社ユアサコーポレーションではなく,出願時及び査定時に存在していた,合併によって設立された株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション(申立人)の略称を含むか否かによることとなる。このため,申立人提出の甲号証のうち,合併前の日本電池株式会社に係る資料に「GS」の文字が記載されていても,それをもって「GS」が申立人の略称ということはできない。さらに,申立人についての甲号証をみると,申立人を「GSユアサ」,「ジーエスユアサ」,「GS Yuasa Corporation」,「ジーエス・ユアサコーポレーション」,「株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション」と称する記載は認め得るも,「GS」の文字をもって申立人を称する記載を見出すことはできない。その他,申立人を「GS」と略称している事実を発見することもできない。
また,商標法4条1項8号の趣旨は,人の氏名,名称,略称等に対する人格的利益を保護することにあるところ,商標中に他人の略称等が存在すると客観的に把握できず,当該他人を想起,連想できないのであれば,他人の人格的利益が毀損されるおそれはないと考えられるから,他人の略称等を「含む」商標に該当するかどうかを判断するに当たっては,単に物理的に「含む」状態をもって足りるとするのではなく,その部分が他人の略称等として客観的に把握され,当該他人を想起・連想させるものであることを要すると解される(平成24年(行ケ)第10360号 知的財産高等裁判所平成25年4月18日判決言渡)。
しかし,本件商標は,上記(1)のとおり,その構成全体をもって一体不可分のものとして取引者,需要者に認識され,その称呼も全体より「エフジイエス」と一気一連に称呼される商標とみるのが相当である。しかも,本件商標は,その構成中の「G」と「S」の文字の間にピリオドを配して一連につなげていることをも勘案するならば,一体不可分に認識される全体の中にあって、殊更,その構成中の「GS」のみが独立して認識されるとは考え難く,これより申立人を想起・連想させるということはできないから,本件商標を申立人の略称等を「含む」商標ということはできない。
そうすると,申立人の略称を「GS」とし,本件商標が当該文字を含んでいることを前提とした申立人の主張を採用することはできない。その他,本件商標を商標法第4条第1項第8号に該当するとしなければならない理由を見出すこともできない。

4 まとめ
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第8号,同第11号,同第15号の各規定に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)
(色彩についての詳細は原本を参照されたい。)


別掲2(引用商標1)


別掲3(引用商標2)



異議決定日 2014-02-10 
出願番号 商願2013-3392(T2013-3392) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W9)
T 1 651・ 23- Y (W9)
T 1 651・ 262- Y (W9)
T 1 651・ 263- Y (W9)
T 1 651・ 261- Y (W9)
最終処分 維持 
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 村上 照美
特許庁審判官 守屋 友宏
林 栄二
登録日 2013-06-07 
登録番号 商標登録第5588250号(T5588250) 
権利者 深▲セン▼市芬格斯科技有限公司
商標の称呼 エフジイエス 
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