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審判番号(事件番号) データベース 権利
取消2012300362 審決 商標

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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y10
管理番号 1288713 
審判番号 取消2013-300234 
総通号数 175 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-07-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2013-03-25 
確定日 2014-05-30 
事件の表示 上記当事者間の登録第2581956号の2商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第2581956号の2商標の商標登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第2581956号の2商標(以下「本件商標」という。)は、「PRIMERA」の欧文字を横書きしてなり、平成元年11月28日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年9月30日に設定登録された登録第2581956号商標の商標権の分割に係るものであって、第10類「医療機械器具,その部品および附属品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、平成11年10月12日に商標権の分割移転がされ、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成17年1月19日に第10類「医療用機械器具」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
なお、本件審判の請求の登録は、平成25年4月12日にされている。

第2 請求人の主張の要点
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第10類「医療用機械器具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
2 弁駁の理由
(1)被請求人は、通常使用権者であるアリーア メディカル株式会社(以下「アリーアメディカル社」という。)が、本件商標を商品「自己検査用尿化学分析器」(以下「本件商品」という。)に使用しているとして乙第1号証ないし乙第8号証を提出しているが、これら証拠は、以下のとおり、本件商標の使用を示すものではない。
ア 乙第4号証について
アリーアメディカル社ホームページにおいて、本件商品について「クリアビュー プリメラ モニター」の文字を付している。「クリアビュー」、「プリメラ」及び「モニター」の文字の間には半角程度の空間があるものの、いずれも黒色の同種・同サイズの書体が用いられており、「クリアビュー プリメラ モニター」全体を一体として感得できる。
イ 乙第5号証について
本件商品の包装箱にピンク色の「CLEARVIEW」の文字の下に、それと同幅に収まるように、同書体かつ同系色で「PRIMERA MONITOR」の文字を配し、全体として一体感のあるロゴと感得されるような態様で付されている。
また、包装箱の側面に「クリアビュー プリメラ モニター」の文字が表示されているが、ピンク色の「クリアビュー」の文字と同書体・同系色の「プリメラ モニター」の文字が、全体として一体感のある態様で付されている。
ウ 乙第6号証について
本件商品の医療機関向け資料において、「CLEARVIEW PRIMERA」及び「クリアビュー プリメラ モニター」の文字が使用されている。いずれも同種、同サイズ、同色の文字が使用されており、「CLEARVIEW PRIMERA」又は「クリアビュー プリメラ モニター」の文字が一連一体として感得できる態様で表示されている。
エ 乙第7号証について
医薬品の添付文書において、「本キットは、医療機器クリアビュープリメラモニター専用です。」との記載があるが、「クリアビュー」と「プリメラ」は間を空けることなく一連として、同種、同サイズ、同色の文字で表示されている。
(2)以上のような証拠が本件商標の使用に該当するか検討するに、まず指定商品についてみると、本件商品「自己検査用尿化学分析器」が第10類の医療用機械器具に含まれることについて異論はない。
(3)次に、商標の使用態様についてであるが、上記証拠において「プリメラ」又は「PRIMERA」の文字は、常に「クリアビュー」又は「CLEARVIEW」の文字とともに使用されている。「CLEARVIEW PRIMERA」又は「クリアビュー プリメラ」の文字は、外観においても、称呼においても特別冗長ということはなく、全体をもって一つの商標として把握、認識されるとみるのが相当であり、「PRIMERA」又は「プリメラ」の文字のみを商標として認識する特段の事情もないものである。
よって、これら証拠において使用が確認できるのは、あくまでも「CLEARVIEW PRIMERA」又は「クリアビュー プリメラ」であって、本件商標の使用の事実を確認することはできない。
(4)被請求人は、「クリアビュー」がアーリアメディカル社のブランドのひとつであり、一種のシリーズ商標であると種々述べているが、「クリアビュー」がシリーズ商標であるとしても、それは「CLEARVIEW PRIMERA」又は「クリアビュー プリメラ」のうち、「PRIMERA」又は「プリメラ」の文字だけが独立して分離観察されるとの理由にはならない。
(5)実際に被請求人商品を取り扱う薬局又は産婦人科においても、商品は「クリアビュープリメラ」として認識されており、取扱業者や需要者が「PRIMERA」又は「プリメラ」のみを本件商品の識別標識として認識していないことは明らかである(甲第1号証及び甲第2号証)。
(6)なお、被請求人は、アリーアメディカル社が本件商標の通常使用権者であることの立証を行っていない。
以上より、被請求人は本件商標を指定商品に使用したとの立証ができていないものである。

第3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び上申の内容を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第8号証を提出している。
1 請求人の主張について
請求人は、本件商標を何ら特定していないが、本件商標は、「PRIMERA」の欧文字を書してなるものである。
また、請求人は、審判請求書における請求の趣旨の欄において、「商標法第50条第1項の規定により、登録第2581956号の2商標の指定商品中、第10類『医療用機械器具』についての登録を取り消す。」とし、一部取消を求めている旨の記載となっているが、本件商標の指定商品は、第10類「医療用機械器具」であり、実質的に全部取消を求めるものである。
本件審判の予告登録日は、平成25年4月10日(審決注:正しくは「平成25年4月12日」である。)であるから、被請求人は、平成22年4月10日から平成25年4月9日まで(審決注:正しくは「平成22年4月12日から平成25年4月11日まで」である。以下、この期間を「要証期間」という。)の要証期間内における使用事実を証明するか、不使用の正当理由を明らかにしなければならない。
そこで、被請求人は、要証期間内における使用事実を以下のとおり証明する。
2 本件商標の使用について
(1)被請求人の通常使用権者であるアリーアメディカル社(旧名称「インバネス・メディカル・ジャパン株式会社」)は、要証期間内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、第10類「医療用機械器具」について使用していた事実がある。
アリーアメディカル社は、平成17年(2005年)7月1日に、医薬品、医薬品原料、医薬部外品及び研究用試薬の研究、開発、製造、輸出入及び販売を事業内容として設立された日本法人であり、東京都新宿区西新宿1丁目24番1号 エステック情報ビル18階に本社を有している(乙第1号証)。同社は、平成23年4月1日に、旧名称であるインバネス・メディカル・ジャパン株式会社から、現名称であるアリーアメディカル社に名称を変更している(乙第2号証)。なお、アリーアメディカル社が本件商標に関する通常使用権者であることは、必要に応じ、立証する。
(2)アリーアメディカル社は、主として6つのブランドを展開しており、その中の一つとして「Clearview」がある(乙第3号証)。
この「Cleaview」ブランドは、同社のホームページにおける現在の「製品名一覧」において、「クリアビュー EASY HCG」及び「クリアビュー EASY LH」の婦人用キット、又は「クリアビュー クラミジア」、「クリアビュー Influenza A/B」、「クリアビュー EZ ストレップA」、「クリアビュー ゴノレア」及び「クリアビュー アデノ」の感染症用キットについて使用されている(同上)。
(3)アリーアメディカル社は、上記「Clearview」ブランドの一つとして、要証期間内に「PRIMERA」、「プリメラ」、「PRIMERA MINITOR」及び「プリメラ モニター」を本件商品「自己検査用尿化学分析器」について使用していたのである。
その事実として、アリーアメディカル社のホームページ中、以下のURLの写しを提出する(乙第4号証)。
そこには、「クリアビュー プリメラ」及び「クリアビュー プリメラ モニター」の文字が書されており、特に「クリアビュー プリメラ モニター」の文字の下段には「自己検査用尿化学分析器」の表示がある。
また、同頁の「製品写真」を拡大表示すると、商品の包装箱において、赤色で表された「CLEARVIEW」の文字の下段に、黒色で「PRIMERA MONITOR」の文字が表されており、また、その包装箱の側面においては、赤色の「クリアビュー」の文字及び黒色の「プリメラ モニター」の文字が横一列に書されているのが見える(乙第5号証)。
さらに、乙第4号証の「パンフレット」をクリックすると、商品写真の下に「CLEARVIEW PRIMERA」の文字が書されており、その下方に「自己検査用尿化学分析器」の表示の下に「クリアビュー プリメラ モニター」の文字が表されている(乙第6号証)。
加えて、乙第4号証の「添付文書」をクリックすると、「クリアビュー プリメラ」及び「CLEARVIEW PRIMERA」の文字が書されており、【全般的な注意】の「4」には、「本キットは、医療機器クリアビュー プリメラ モニター専用です。」との記載がある(乙第7号証)。
これらの記載から、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が、第10類「医療用機械器具」に属する「自己検査用尿化学分析器」(本件商品)について、要証期間内に使用されていたことは事実である。
(4)上記乙各号証における「PRIMERA」又は「プリメラ」の文字は、「CLEARVIEW」、「クリアビュー」、「MONITOR」又は「モニター」の文字とともに表されている。
これらの文字中、「MONITOR」又は「モニター」の文字は、「監視装置」を意味する語であって、商品との関係上、商品の普通名称又は品質表示であることは明らかである。
他方、「CLEARVIEW」又は「クリアビュー」の文字は、商品との関係上、識別力を有するものであるが、上述したとおり、これらの文字は、アリーアメディカル社のブランドの一つであって、そのブランドの下に商品が集合する一種のシリーズ商標であるから、「PRIMERA」又は「プリメラ」の文字が本件商品の識別標識として独立して機能するものである。また、実際、商品の包装箱には、色彩を異にし、かつ、二段に書されているため、「PRIMERA」及び「プリメラ」の文字が独立して看取され、独立した自他商品の識別標識として機能するものである。
(5)本件商標を付した本件商品は、平成25年5月18日の時点で販売を終了している(乙第8号証)。しかし、要証期間に使用されていたことは事実である。
3 まとめ
以上述べたとおり、本件商標と社会通念上同一と認められる商標は、被請求人の通常使用権者であるアリーアメディカル社(旧名称「インバネス・メディカル・ジャパン株式会社」)によって、要証期間内において、第10類「医療用機械器具」に属する本件商品について使用されていた。
よって、本件審判の請求は成り立たない。
4 上申の内容
被請求人は、アリーアメディカル社に対し、被請求人がライセンスした商標を付した商品の販売実績を確認したところ、同社から、「平成23年に当該商品の販売中止を正式に決定し、今後使用する予定もないため、本件商標の登録が取り消されても問題はない。」との回答があった。

第4 当審の判断
1 被請求人(通常使用権者)の使用に係る商標について
(1)被請求人は、通常使用権者であるアリーアメディカル社が、要証期間内に、「医療用機械器具」に属する「自己検査用尿化学分析器」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していた旨主張し、証拠を提出しているので、該証拠について検討する。
ア 乙第1号証ないし乙第5号証は、各ページの右下隅に表示された「2013/07/16」又は「2013/06/17」の文字及び掲載内容に照らし、2013年7月16日又は同年6月17日に印刷されたアリーアメディカル社のウェブサイトの写しと認められる。
これらのうち、乙第1号証及び乙第2号証は、「会社概要」又は「社名変更のお知らせ」と題するページの写しと認められるところ、これらには、アリーアメディカル社が2005年7月1日に設立された法人であって、医薬品、医薬品原料、医薬部外品及び研究用試薬の研究、開発、製造、輸出入及び販売を事業内容としていること、同社は、2011年4月1日にインバネス・メディカル・ジャパン株式会社から現商号に名称変更したこと、などが記載されているものの、本件商標やその使用に係る具体的な商品等については何ら記載されていない。
イ 同じく乙第3号証ないし乙第5号証は、「製品情報」に関するページの写しと認められるところ、乙第3号証の「ブランド一覧」の項には、6種類のブランドロゴが掲載されており、その一つに「Clearview」の文字が見られるほか、「製品名一覧」の項には、「Clearview」の表題下に、「クリアビュー EASY HCG」、「クリアビュー EASY LH」、「クリアビュー クラミジア」、「クリアビュー Influenza A/B」等の文字とこれらに対応する「ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンキット」、「黄体形成ホルモンキット」、「クラミジア抗原キット」、「インフルエンザウイルスキット」等の文字が記載されているものの、この項には本件商標に相応する文字は記載されていない。
もっとも、乙第4号証に示す「クリアビュー プリメラ」の項には、商品の写真とともに、「自己検査用E3G・黄体ホルモンキット」、「クリアビュー プリメラ」及び「体外診断用医薬品」の文字が三段に記載されているほか、【販売終了】として「クリアビュー プリメラ専用モニター」、「クリアビュー プリメラ モニター」及び「自己検査用尿化学分析器」の文字が三段に記載されている。そして、上記商品の写真には、それを拡大表示した証拠(乙第5号証)によれば、商品本体とその包装用箱が示されており、包装用箱には、その上面に、「CLEARVIEW」及び「P・・RA・M・・」と思われる欧文字が二段に表示され、側面に「クリアビュープリメラモニター」と思われる文字が表示されているようであるが、写真全体が不鮮明であって確認することができない。
ウ 乙第6号証は、乙第4号証に示すウェブページ中の「パンフレット」のボタンをクリックして得たものと推認される「パンフレット」の写しと認められるところ、その1枚目には、最上段に商品の写真が掲げられ、その下段に「CLEARVIEW PRIMERA」の文字が表示されており、続いて、「クリアビュー プリメラ」及び「クリアビュー プリメラ モニター」の文字が段違いに大きく顕著に表示され、それぞれに対応して「自己検査用エストロン-3-グルクロニドキット 自己検査用黄体形成ホルモンキット」及び「自己検査用尿化学分析器」の各文字が小さく付記されている。2枚目には、「クリアビュー プリメラ」の見出し下に、「自己検査用エストロン-3-グルクロニドキット 自己検査用黄体形成ホルモンキット」と考えられる商品の説明と商品の写真が掲載されている。3枚目には、「クリアビュー プリメラ モニター」の見出し下に、4枚目にかけて、「自己検査用尿化学分析器」と考えられる商品の操作方法、測定結果の判定法、注意事項等が写真とともに掲載されているほか、4枚目の下部には「クリアビュー プリメラ モニター」として上記商品についての仕様等が商品の写真とともに掲載され、さらに、末尾には「製造販売元 インバネス・メディカル・ジャパン株式会社」、「2008年1月作成」の各記載がある。
上記パンフレットの掲載内容によれば、「クリアビュー プリメラ」の文字は、アリーアメディカル社の業務に係る商品「自己検査用エストロン-3-グルクロニドキット」及び「自己検査用黄体形成ホルモンキット」に使用する商標として、また、「クリアビュー プリメラ モニター」の文字は、同じく商品「自己検査用尿化学分析器」に使用する商標として認識し理解されるものというべきであり、「CLEARVIEW PRIMERA」の文字は、上記商品全体について使用する商標として認識し理解されるとみるのが自然である。
もっとも、上記「自己検査用尿化学分析器」は、本件請求に係る指定商品「医療用機械器具」の範ちゅうに属する商品といえるとしても、上記「自己検査用エストロン-3-グルクロニドキット」及び「自己検査用黄体形成ホルモンキット」は、後述の乙第7号証の掲載内容をも合わせ考慮すれば、「医療用機械器具」の範ちゅうに属する商品とはいえない。
エ 乙第7号証は、乙第4号証に示すウェブページ中の「添付文書」のボタンをクリックして得たものと推認される「添付文書」(商品に添付される書面)の写しと認められるところ、その1枚目上部中央には、「クリアビュー プリメラ」及び「CLEARVIEW PRIMERA」の文字が二段に表示され、その上段に「自己検査用エストロン-3-グルクロニドキット」及び「自己検査用黄体形成ホルモンキット」の文字が二段に小さく表示されているほか、「体外診断用医薬品/日本標準商品分類番号877・・・」、「製造販売承認番号/21200・・・」、「2007年12月改訂(第2版)/2007年4月作成」等の表示がある。これらの下段には、2枚目にかけて商品について詳細に説明されており、また、末尾には製造販売元「インバネス・メディカル・ジャパン株式会社」の記載がある。
もっとも、上記添付文書に掲載された商品は、その掲載内容に照らし、医薬品(薬剤)と認められるものであり、請求に係る指定商品「医療用機械器具」の範ちゅうに属する商品とはいえない。
オ なお、乙第6号証のパンフレット及び乙第7号証の添付文書は、アリーアメディカル社が名称変更前の2008年1月又は2007年4月(同年12月改訂)に作成したものと認められ、その後、現在に至るまで上記パンフレット及び添付文書が作成・頒布されていることを具体的かつ客観的に示す証拠はないものの、これらは、乙第4号証に示すウェブページをクリックすることにより入手したものと推認されることからすれば、少なくとも乙第4号証の印刷時点(2013年6月17日)までは存在していたとみても不自然ではない。
(2)以上を総合すると、本件請求に係る指定商品「医療用機械器具」の範ちゅうに属する商品と認められる「自己検査用尿化学分析器」について、「クリアビュー プリメラ モニター」又は「CLEARVIEW PRIMERA」の文字からなる商標(以下「使用商標」という。)が、本件審判の請求の登録前3年以内に、アリーアメディカル社によって使用されていたものというべきである。
しかしながら、使用商標は、いずれも同書、同大の文字をまとまりよく一体的に表したものであり、これより生ずる「クリアビュープリメラモニター」又は「クリアビュープリメラ」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものであるばかりでなく、被請求人の提出に係る証拠を精査してみても、使用商標は、いずれも常に不可分一体にのみ使用されており、例えば、「プリメラ」又は「PRIMERA」の文字部分のみが分離、独立して使用されているような事実は見出せないことからすると、全体をもって不可分一体の一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。
2 商標の同一性について
(1)前示のとおり、アリーアメディカル社によって使用されている使用商標は、いずれも全体をもって不可分一体の造語として認識し把握され、「クリアビュープリメラモニター」又は「クリアビュープリメラ」の一連の称呼を生ずるものである。
もっとも、使用商標のうち「クリアビュー プリメラ モニター」の商標については、その構成中の「モニター」の文字が、「機械などが正常な状態に保たれるように監視する装置」を意味する語(岩波書店発行「広辞苑第六版」)として知られていることからすると、上記商標の使用に係る商品「自己検査用尿化学分析器」との関係において、商品の品質、機能等を表示するものとして認識し理解されることも少なくなく、自他商品の識別力がないか極めて弱いものというべきであり、「クリアビュー プリメラ」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たす要部とみるのが相当であるから、これより「クリアビュープリメラ」の称呼をも生ずるものといえる。しかしながら、これをさらに分離して、「プリメラ」の称呼のみを生ずるものとは認められない。
なお、被請求人は、「CLEARVIEW」及び「クリアビュー」がアリーアメディカル社のブランドの一つであり、一種のシリーズ商標であることから、使用商標は「PRIMERA」及び「プリメラ」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものである旨主張するが、「CLEARVIEW」又は「クリアビュー」の文字からなる商標がアリーアメディカル社のブランド又はシリーズ商標として広く認識されているものとは認められないし、他に「PRIMERA」又は「プリメラ」の文字部分のみを分離抽出して観察すべき格別な理由は見出し難く、使用商標については上記のとおり判断するのが相当であるから、被請求人の主張は採用することができない。
(2)他方、本件商標は、「PRIMERA」の欧文字を横書きしたものであり、「プリメラ」の称呼を生ずるものである。
(3)そこで、使用商標と本件商標とを対比するに、両者は、「クリアビュープリメラモニター」及び「クリアビュープリメラ」の称呼と「プリメラ」の称呼とにおいて明らかに相違するのみならず、その構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有し、また、観念においても紛れるおそれがないものである。
そうすると、使用商標は、商標法第50条第1項にいう「書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標、外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標」に該当するものとは認められない。
したがって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一のものとはいえない。
3 なお、被請求人は、上記第3の4のとおり、アリーアメディカル社が、本件商標の登録が取り消されても問題はないと述べていることを上申している。
4 むすび
以上のとおり、被請求人は、通常使用権者であるアリーアメディカル社が、要証期間内に商品「自己検査用尿化学分析器」について本件商標と社会通念上同一の商標を使用していることを証明したものとは認められない。
したがって、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品について使用されていなかったものといわざるを得ず、また、使用していないことについて正当な理由があるものとも認められないから、商標法第50条の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2013-12-27 
結審通知日 2014-01-08 
審決日 2014-01-21 
出願番号 商願平1-134823 
審決分類 T 1 31・ 1- Z (Y10)
最終処分 成立 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 山田 啓之
渡邉 健司
登録日 1993-09-30 
登録番号 商標登録第2581956号の2(T2581956-2) 
商標の称呼 プリメラ 
代理人 山下 彰子 
代理人 濱田 百合子 
代理人 古関 宏 
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