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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20142228 審決 商標
不服20141283 審決 商標
不服2013650002 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない W10
管理番号 1285524 
審判番号 不服2013-8602 
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-05-10 
確定日 2014-02-12 
事件の表示 商願2012-36631拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第10類「医療用レーザー及び附属品,医療用機械器具」を指定商品として、2011年11月10日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成24年5月9日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、欧文字1字と数字2字とをハイフンで結合させた『H-30』の文字を横書きしてなるところ、これは、商品の型式や型番等を表すための記号・符号として広範かつ類型的に使用されているものの一類型であるから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、欧文字「H」と数字「30」とを「-」(ハイフン)を介して結合し、「H-30」と横書きしたものであるところ、該文字は、一般に広く用いられているセリフ欧文書体の一種と認識されるから、全体として特殊な態様からなるものということはできないものである。
そして、本願商標の指定商品の分野を始めとする様々な商品分野において、自己の製造、販売に係る各種製品について、その製品の管理又は取引の便宜性等の事情から、欧文字の1文字ないし2文字と数字とを組み合わせてなるものを、商品の型番、型式等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択、使用されているのが実情であり、このことは、例えば別掲2に示す内容からも十分に裏付けられるものである。
そうすると、本願商標は、その指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商品の型番、型式等を表示するための記号又は符号の一類型を表示したものとして看取、認識するにとどまるとみるのが相当であるから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものといわざるを得ず、自他商品の識別標識とは認識し得ないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
なお、請求人は、自らが開発した元素ホルミウム(holmium)のパルス発振を用いた医療用レーザーシステムは、ホルミウムレーザーを最大30ワットで出力するものであり、「ホルミウム(holmium)」及び「30ワット」を暗示させる名称として本願商標を考案したものであるから、本願商標は、商品が「H型」や「30番」であることを表すための記号、符号ではなく、また、本願商標は、米国、欧州共同体、オーストラリア、スイスにおいても登録されており、経済のグローバル化が進んだ現在において、諸外国において登録が認められた商標が我が国では認められないとすると、1つの商品が1つのブランドをもって複数の国で取引されるという取引の実情に沿わない旨主張する。
しかしながら、請求人の本願商標の採択理由が「ホルミウム(holmium)」及び「30ワット」によるものであるとしても、本願商標が一般に用いられる書体で「H-30」と横書きしたものであって、本願商標の指定商品の業界において、欧文字の1文字ないし2文字と数字とを組み合わせた文字が商品の型番、型式等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択、使用されていることからすれば、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものに該当することは、上記のとおりである。
また、出願に係る商標が登録要件を具備しているか否かについては、当該出願に係る国の法令及びその国の取引の実情に照らして判断されるべきであるところ、諸外国における登録をもって、上記に示した実情が否定されるものではない。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標


2 欧文字の1文字ないし2文字と数字との組み合わせからなる商品の型番、型式等の例
(1)日本光電工業株式会社のウェブサイトの「医療機器添付文書:品名で探す」の項目中に、「品名」として「減衰器付き除細動電極」、「型名」として「P-592」との記載及び「品名」として「BISモニタ」、「型名」として「A-2000」との記載(http://www.nihonkohden.co.jp/iryo/documents/index.html)がある。
(2)株式会社グリーンメディカルのウェブサイトの「商品詳細」の項目中に、リモコン視力表の「型式」として「M-210」との記載(https://www.green-medical.jp/sales/sales_item_detail.php?pcd=35532)、解析機能付心電計の「型式」として「C300」との記載(https://www.green-medical.jp/sales/sales_item_detail.php?pcd=38285)、リニアプローブの「型式」として「T739」との記載(https://www.green-medical.jp/sales/sales_item_detail.php?pcd=34079)及びウォームタッチブロワーモデルの「型式」として「5300A」との記載(https://www.green-medical.jp/sales/sales_item_detail.php?pcd=35002)がある。
(3)テルモ株式会社のウェブサイトの「テルモ製品案内」の項目中に、電子体温計の「型式」として「C206」との記載(http://www.terumo.co.jp/medical/products/06_monitoring/monitoring_02_2.html)がある。
(4)しばた商事有限会社のウェブサイトの「在庫情報」の項目中に、「機器名」として「スーパーライザー」、「型番」として「HA-30」との記載(http://www.shibatasyouji.jp/stock/index.htm)がある。
(5)大丸商事のウェブサイトの「中古医療機器」の項目中に、半導体レーザー治療器の「型式」として「SP-7000」との記載(http://daimaru-me.com/modules/products/photo.php?lid=272&cid=8)がある。

審理終結日 2013-09-12 
結審通知日 2013-09-17 
審決日 2013-09-30 
出願番号 商願2012-36631(T2012-36631) 
審決分類 T 1 8・ 15- Z (W10)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 松江 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 手塚 義明
山田 和彦
商標の称呼 エイチサンジュー、エッチサンジュー、エイチサンゼロ、エッチサンゼロ 
代理人 特許業務法人深見特許事務所 

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