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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない X35
管理番号 1283215 
審判番号 不服2013-12030 
総通号数 170 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-06-25 
確定日 2013-12-05 
事件の表示 商願2011-6625拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務とし,平成19年4月1日に登録出願された商願2007-30154に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同23年2月2日に登録出願されたものである。
そして,指定役務については,当審における平成25年6月25日付けの手続補正書により,第35類「鉛筆の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第98702号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,大正7年9月5日に登録出願され,第50類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同年12月13日に設定登録されたものである。
その後,5回にわたり,商標権の存続期間の更新登録がされ,指定商品については,平成12年7月5日に,第16類「便せん,封筒,用せん,ルーズリーフ用紙,ノートブック,スクラップブック,スケッチブック,帳簿,けい紙,カード,アルバム,カーボンペーパー,謄写原紙,手帳,トレーシングペーパー,方眼紙,伝票,スコアーブック,スコアーカード,その他の紙製文房具(トレーシングクロスを除く。),紙製包装用容器,紙製栓,紙製ふた,紙製手ふき,紙製下げ札,紙製シール,紙製しおり,短冊,紙製値札,紙製ステッカー,紙製はり札,水引,紙製ラベル,紙製荷札,型紙,張りふみばこ,一閑張り」及び第26類「元結」に指定商品の書換登録がなされ,さらに,平成20年11月4日の商標権の存続期間の更新登録においては,第16類の指定商品が更新されたものである。
(2)登録第98020号商標は,三菱マーク(スリーダイヤモンド)の図形からなり,大正7年9月5日に登録出願され,第58類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同年11月13日に設定登録されたものである。
その後,5回にわたり,商標権の存続期間の更新登録がされ,指定商品については,平成12年2月23日に,第16類「木製黒板」,並びに,第8類,第11類,第18類ないし第21類,第28類及び第34類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がなされ,さらに,平成20年12月16日の商標権の存続期間の更新登録においては,第16類の指定商品が更新されたものである。
(3)登録第188423号商標は,三菱マーク(スリーダイヤモンド)の図形からなり,大正14年3月17日に登録出願され,第1類「化学品、薬剤、医療補助品、但シナフタリン、丹礬、曹達、氷枕ヲ除ク」を指定商品として,昭和2年2月4日に設定登録され,その後,6回にわたり,商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否について
本願商標は,別掲1のとおり,三菱マーク(スリーダイヤモンド)の図形からなるものである。
他方,引用商標は,別掲2のとおり,三菱マーク(スリーダイヤモンド)の図形からなるものである。
しかして,本願商標と引用商標は,同一形状の図形であって,互いに相似関係にある商標であり,区別し難いものであるから,本願商標は,その外観において,引用商標と同一又は類似の商標と認められるものである。
(2)本願商標の指定役務と引用商標の指定商品の類否について
本願商標の指定役務は,「鉛筆の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であるところ,該役務の取扱商品である「鉛筆」は,「筆記用具」の一種であって,また,引用商標の指定商品である「便せん,封筒,ノートブック,手帳」等は,「紙製文房具」であることから,これらは,いずれも「文房具類」に含まれる商品である。
そして,本願商標の指定役務の取扱商品である「鉛筆」と,引用商標の指定商品中,例えば,「ノートブック,手帳」とは,共に「筆記」という用途において,常に一対のものとして使用されるものであり,また,該役務の提供業者,提供場所及び需要者(購入者)と,該商品の販売業者,販売場所及び需要者(購入者)とは,同一の者又は同一の場所による場合が多いことからすれば,本願商標の指定役務は,引用商標の指定商品と類似する役務と認められる。
上記の取引については,例えば,以下の事実からも裏付けられるものである。
ア「amazon.co.jp」において,「TATTOO VOODOO トレーシングペーパー&鉛筆セット 【並行輸入品】」と記載して,「トレーシングペーパー」と「鉛筆」がセット商品として販売されている。
(http://www.amazon.co.jp/VOODOO-13796998-TATTOO-VOODOO-%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%EF%BC%86%E9%89%9B%E7%AD%86%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88-%E3%80%90%E4%B8%A6%E8%A1%8C%E8%BC%B8%E5%85%A5%E5%93%81%E3%80%91/dp/B00BPP7C64)
イ「世界堂」のオンラインショップにおいて,商品「鉛筆・色鉛筆・パステル」と,「トレーシングペーパー」等が販売されている。
(http://webshop.sekaido.co.jp/category/category.php?ct1=09&index=09)
(http://webshop.sekaido.co.jp/category/category.php?ct1=14&ct2=1403&index=14)
ウ「amazon.co.jp」において,「すくすくノートはじめて&こどもえんぴつセット Amazon.co.jp セット (リニューアル)」と記載して,「ノート」と「鉛筆」がセット商品として販売されている。 (http://www.amazon.co.jp/%E3%81%99%E3%81%8F%E3%81%99%E3%81%8F%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%A6-%E3%81%93%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%88%E3%82%93%E3%81%B4%E3%81%A4%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88-Amazon-co-jp-%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88-%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%AB/dp/B000XB24WI/ref=pd_sim_sbs_t_1/378-2005172-0972552)
エ「CAINZ ONLINE SHOP」において,「シャープペン・鉛筆」と「ノート・ルーズリーフ」が販売されている。
(http://www.cainzhome-online.com/goods_list/goods_list_2.php?called=category&vctg_no=i601)

そうとすれば,本願商標の指定役務と,引用商標の指定商品に,同一又は類似する商標が使用された場合には,該役務と該商品とが文房具類に関連する同一の営業主の出所に係るものであるかのごとく需要者,取引者に誤認され,役務及び商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるというべきである。
(3)以上のとおり,本願商標は,引用商標と同一又は類似の商標であって,かつ,その指定役務は,引用商標の指定商品と類似するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(4) 請求人の主張について
ア 請求人は,「本願商標の指定役務対象商品である『鉛筆』やその小売等役務に実質的に100年以上の間蓄積してきたグッドウィルや,本願商標と引用商標のこれまでの長い歴史における棲み分けに基づく平和的な共存状態,引用商標の指定商品への現実の使用範囲,本願商標の具体的使用態様,引用商標指定商品と本願指定役務の取引・流通経路・顧客層等の相違に基づく非類似性等の個別的具体的な取引実情を中心とした広範な考慮要素を十分に検討すれば,本願商標と引用商標とが非類似であることは明らかである。」旨主張する。
しかしながら,請求人が「現に,最近の知的財産高等裁判所の判決で,出願商標と引用商標が称呼において類似し,観念においてもほぼ同一と認定され,その指定商品も重複する事例において,出願商標と引用商標ともに長年使用され,それぞれにグッドウィルが蓄積された結果,棲み分け状況が確立されていたこと,引用商標権利者と出願人との間の和解によって将来の棲み分けも蓋然性をもって見込まれたことから,両者の間に出所混同が生じないと判断されている」(知財高判平18(行ケ)10519号,平成19年7月19日判決)(甲32)と述べるとおり,該判決は,「出願商標と引用商標ともに長年使用され,それぞれにグッドウィルが蓄積された結果,棲み分け状況が確立されていたこと」及び「引用商標権利者と出願人との間の和解によって将来の棲み分けも蓋然性をもって見込まれたこと」等を個別具体的に検討し,判断されたものということができる。
そして,本願商標は,請求人の業務の係る商品「鉛筆」について長年にわたり使用され,我が国において広く認識されていることが,請求人の主張のとおりであるとしても,提出された証拠からは,引用商標が,その商標権者により指定商品のすべてについて使用され,グッドウィルが蓄積された事実,及び,引用商標の権利者と請求人との間において,将来の棲み分けが保たれること等を確認することができない。
そうとすれば,本願商標の指定役務と引用商標の指定商品とが類似であって,取引の実情については前記(2)の事実があることからすれば,本願商標と引用商標とが同一又は類似である以上,請求人の上記主張は,採用することができない。
イ 請求人は,「引用商標が,出願人の最先の出願にかかる商標登録第18865号『三菱(図形)』の後に出願されたにもかかわらず,同様(類似)の指定商品に関して登録が維持されてきた事実は,本願商標と引用商標とが,非類似と判断されてきたことの証左である」旨主張し,小売商標制度の導入に際して,「商品商標」と「小売役務商標」との間の厳格なクロスサーチの弊害を述べ,「同一類似範囲内における『小売商標』間の重複登録を認めているのにもかかわらず,『小売商標』と『商品商標』間では厳格なクロスサーチを貫いて小売商標の登録を排除するというのは,相矛盾する審査運用である」旨主張する。
しかしながら,引用商標は,前記3(1)のとおり,本願商標と同一又は類似するものであって,その指定商品も本願商標の指定役務と類似するものであるから,本願商標との関係において,商標法第4条第1項第11号にいう「当該商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標」に当たることは明らかである。
そして,商標法第4条第1項第11号による商標の類否の判断は,本願商標と引用商標との対比においてのみ判断されるべきものである。
また,引用商標と請求人の登録第18865号商標が併存して登録されているとしても,引用商標の指定商品と登録第18865号商標の指定商品とは,それぞれの登録査定時においては,互いに類似しないとされていた商品である。
よって,請求人の上記主張は,採用することができない。
(5)結論
したがって,本願商標が,商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことができない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 <本願商標>




別掲2 <引用商標>




審理終結日 2013-10-07 
結審通知日 2013-10-08 
審決日 2013-10-21 
出願番号 商願2011-6625(T2011-6625) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (X35)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 小出 浩子大森 健司 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 谷村 浩幸
田中 亨子
代理人 外川 奈美 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 
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