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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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異議2013900010 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) X30 |
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管理番号 | 1276502 |
異議申立番号 | 異議2012-900092 |
総通号数 | 164 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2013-08-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2012-04-12 |
確定日 | 2013-03-27 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5463001号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5463001号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5463001号商標(以下「本件商標」という。)は、「Beaujolais Nouveau Party!」の文字を標準文字で表してなり、平成23年7月1日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同年11月17日に登録査定、同24年1月13日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要点) 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は次の理由でその登録は取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第27号証を提出した。 本件商標の構成中「Beaujolais」の文字は、ワインの著名な原産地統制名称であって、その使用が厳格に管理・統制されている世界的に著名な地名であり、本願商標は、その高い名声・信用・評判にフリーライドし、前記原産地統制名称の高い名声・信用・評判の希釈化を引き起こすものであるところ、原産地とかけ離れた特定個人が自己の商標として登録し使用するに適さないというべきであり、また商取引の秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものとして、公序良俗を害する行為というべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。 3 本件商標の取消理由 商標権者に対して、平成24年11月22日付けで通知した本件商標の取消理由は、次のとおりである。 (1) 申立人の提出に係る証拠によれば、「Beaujolais」は、フランスのブルゴーニュ地方南部付近に位置するボジョレー地区産のワインを表示するものであり、AOCワインに認定されていること、そして、特に、その新酒は「Beaujolais Nouveau(ボジョレー・ヌーヴォー)」として世界中に輸出されていること、その新酒の解禁日がフランス政府によって11月の第3木曜日午前零時とされていること、日本では時差の関係で世界中で一番早く飲むことができることから人気が高いこと、「Beaujolais」及び「Beaujolais Nouveau」は、本件商標の登録出願前から我が国における辞典、書籍及び新聞などで多数、説明、紹介されていることが認められる(甲3?甲5、甲8、甲16?甲21、甲23?甲27)。 そうとすれば、「Beaujolais Nouveau」の語は、我が国において、本件商標の登録出願の時はもとより登録査定時を含むその後においても、「フランスのボジョレー地区産のワインの新酒」を意味するものとして、一般需要者の間に広く認識されているというのが相当である。 (2) そして、フランスは、1935年に、原産地統制名称の保護について政令を制定し、原産地呼称の統制・管理を担当する公的機関CNAO(1947年からINAO)を設置し、この機関による厳格な検査(生産地域、収穫量、ブドウの品種、最低天然アルコール度、醸造方法など)に合格したもののみが、AOCワインを名乗れるものであり、また、INAOは、AOCワイン等の承認、生産条件遵守のための監視、フランス国内及び国外での原産地統制名称を保護する活動を行っていること(甲6、甲22)が認められる。 (3) 本件商標は、「Beaujolais Nouveau Party!」の文字からなるものであり、上記(1)のとおり、「Beaujolais Nouveau」の文字が、「フランスのボジョレー地区産のワインの新酒」を意味するものとして広く一般に認識されていることからすれば、本件商標は、その構成中に「Beaujolais Nouveau」の文字を含むものというのが自然である。 そして、「Beaujolais Nouveau」の語が、「フランスのボジョレー地区産のワインの新酒」を表すものとして、本件商標の登録出願の時及び登録査定時はもとより、その後においても我が国の一般需要者の間に広く認識され人気が高いこと、及び該語は他の意味を有しないことに加え、フランスのボジョレー地区のぶどう生産者及びワイン製造者が永年その土地の風土を利用して優れた品質のワインの生産に努めてきたこと、フランスが国内法令を制定し、また、1935年以降INAOが中心となって原産地名称を統制、保護してきた結果、その著名性が獲得されたことをあわせ考慮すれば、「Beaujolais Nouveau」の文字を含む本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、「Beaujolais Nouveau」の表示の著名性にただ乗り(フリーライド)し不正の利益を得る目的や同表示の希釈化(ダイリューション)を生じさせるおそれがあり、また、ボジョレー地区のぶどう生産者及びワイン製造者はもとより、国を挙げてワインの原産地名称又は原産地表示の保護に努めているフランス国民の感情を害するおそれがあるというべきである。 (4) 以上のとおりであるから、本件商標は、その登録出願の経緯に社会的妥当性を欠き、また、国際信義に反するものであり、公の秩序を害するおそれがあるものといわなければない。 よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものである。 4 商標権者の意見 商標権者は、上記3の取消理由に対して、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。 5 当審の判断 本件商標について通知した上記3の取消理由は、妥当なものと認められる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2013-02-13 |
出願番号 | 商願2011-46232(T2011-46232) |
審決分類 |
T
1
651・
22-
Z
(X30)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 松本 はるみ |
特許庁審判長 |
水茎 弥 |
特許庁審判官 |
梶原 良子 堀内 仁子 |
登録日 | 2012-01-13 |
登録番号 | 商標登録第5463001号(T5463001) |
権利者 | 森永乳業株式会社 |
商標の称呼 | ボージョレヌーボーパーティ、ボジョレヌーボーパーティ、ボジョレーヌーボーパーティ、ボージョレヌーボー、ボジョレヌーボー、ボジョレーヌーボー、ヌーボーパーティ、ヌーボー、パーティ |
代理人 | 佐藤 俊司 |
代理人 | 稲葉 良幸 |
復代理人 | 池田 万美 |
代理人 | 田中 景子 |
代理人 | 田中 克郎 |