• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X35
審判 全部申立て  登録を維持 X35
審判 全部申立て  登録を維持 X35
審判 全部申立て  登録を維持 X35
審判 全部申立て  登録を維持 X35
管理番号 1269690 
異議申立番号 異議2012-900243 
総通号数 159 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-03-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-08-20 
確定日 2013-02-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第5494648号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5494648号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5494648号商標(以下「本件商標」という。)は、「Lifestyleinterior」の欧文字を横書きしてなり、平成23年12月21日に登録出願、別掲(1)に示すとおり、第35類に属する役務を指定役務(以下、単に「小売り等役務」という。)として、同24年4月23日に登録査定、同年5月18日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の1及び2のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第4870205号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、平成16年9月13日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年6月10日に設定登録されたものである。
2 登録第4277548号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)に示すとおりの構成からなり、平成9年12月4日に登録出願、第35類「国際見本市の企画・運営・開催」を指定役務として、同11年5月28日に設定登録されたものである。
なお、これらを一括して、以下「引用各商標」という。

第3 登録異議の申立ての理由(要旨)
1 申立ての根拠
本件商標は、引用商標1から明らかなように、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。
さらに、本件商標は、引用商標2から明らかなように、商標法第4条第1項第11号、同第15号又は同第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。
2 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標と引用商標1との類否
本件商標からは、「ライフスタイルインテリア」の称呼が生じる。
一方、引用商標1は、その上段から「アンドルーム」の称呼が生じる。また、その下段を構成する「Life+Style+Interior」からは一連に「ライフプラススタイルプラスインテリア」の称呼が生じることを否定できない。そのうえで、下段を構成する個々の英単語は、一般取引者及び需要者にはそれぞれ普通に容易に理解でき、「+」記号で連結されて格別の意味合いが生じるものでもなく、かえって「+」記号を省いた場合のそれぞれの個々としての英単語の意味合いが看取されるものです。そうすると、「+」記号は看者である一般取引者及び需要者における引用商標1の把握や認識にあまり関係なく印象に残るものでもなく、「+」は単なる記号として認識されるにすぎず、簡易迅速を尊ぶ実際の取引では煩雑さを避けて「+」は特に称呼されない場合も多々ある。
したがって、本件商標と引用商標1とは、「ライフスタイルインテリア」の称呼において同一であり、互いに類似する商標であることは明らかである。
また、本件商標と引用商標1とは、指定役務及び指定商品において互いに類似する。
(2)本件商標と引用商標2との類否
ア 商標の類否
本件商標は、前段の「Lifestyle」と後段の「interior」の英語が、引用商標2についても、前段の「interior」と後段の「Lifestyle」の英語が、それぞれ組み合わさって構成されていることは一見して認識される。
しかして、両商標に共通する「生活様式」を意味する「lifestyle」と「室内装飾」を意味する「interior」の英語は我が国では同程度の普及理解度で親しまれ、かつ同程度の語数であるため主従の関係や軽重の差もなく、一連の成語熟語でもないので、全体的には意味合いがあいまいで明確な観念を有する商標であるとは言い難い。
そうすると、両商標に接する一般取引者及び需要者は、構成文字の順番を常に正しく明瞭に峻別するというよりは、むしろ前後の語句の順番に関係なく、「インテリア」と「ライフスタイル」の各々の称呼、「生活様式」と「室内装飾」の各々の観念を生じるものとして認識し印象づけられる。
したがって、本件商標と引用商標2とは、非常に紛らわしく互いに類似する商標である。
イ 役務の類否
西武百貨店池袋店で開催される「Interior Lifestyle at SEIBU」は、日本で開催の国際見本市「InteriorLifestyle」に出展された商品を購入することができる展示即売会となっており(甲4?甲7)、かつ、日本で開催される国際見本市「InteriorLifestyle」の一環に組込まれており、役務「国際見本市の企画・運営・開催」に含まれる一連の展示即売会である。当該会場で販売される商品は、主にいわゆるインテリア(室内装飾)用品であり、引用商標2の指定役務と密接な関連性をもった、いわゆるインテリア(室内装飾)用品の小売り役務に他ならない。
そうすると、本件商標の指定役務で提供される物品には、引用商標2の役務で取り扱う商品と同一の商品が含まれている。
また、本件商標の使用態様として、小売り店舗や小売り会場などでの役務提供者としての掲示が、引用商標2の使用態様であるところの国際見本市会場での主催者表記とほぼ同様の使用態様であることが考えられる。すなわち、同一の商品を取り扱う本件商標と引用商標2の役務において、指定役務が抵触するおそれが充分にあり、互いに類似の役務であると判断せざるを得ない。
したがって、本件商標の指定役務と引用商標2の指定役務とは類似であるというべきである。
ウ 上記ア及びイのとおり、本件商標と引用商標2とは、互いに類似する商標であり、かつ、その指定役務においても類似する。
(3)小括
以上のように本件商標は、引用各商標との関係において互いに類似の商品及び役務を指定役務とする類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 商標法第4条第1項第15号について
(1)引用商標2の周知著名性
申立人が引用商標2を使用する国際見本市は、開催時期及び母体の違いにより2つの国際見本市となっている。一つは、東京から世界に向けてライフスタイルを提案するインテリア・デザイン市場のための国際見本市「interiorlifestyle TOKYO」(インテリアライフスタイル)である。もう一つがIFFT(東京国際家具見本市)にインテリアライフスタイルのコンセプトが加わった国際見本市「IFFT/interiorlifestyleliving」(IFFT/インテリアライフスタイル リビング)である。
そして、申立人が国際見本市に使用する引用商標2は、「生活様式」と「室内装飾」の各々の観念を組み合わせた間接的な意味合いを需要者、取引者に与えるよう申立人が創造した創作性の高い造語商標である。
引用商標2の使用役務である国際見本市「interiorlifestyle TOKYO」は、ドイツ最大の見本市主催会社である申立人の日本法人が日本で開催するインテリア・デザイン市場のための国際見本市であり、日本のインテリア・デザイン業界をリードするトレードショーとして、東京から世界に向けて新しいライフスタイルを提案して22回目となった今年は652社の出展者数となり3日間の開催で26,485名の来場者数となった(甲4、甲5、甲8?甲10)。
第1回の国際見本市「interiorlifestyle TOKYO」の平成3年(1991年)から第22回となった今年までの出展者数及び来場者数は、慨して出展者数及び来場者数も増大の一途であり、年々盛況となっている。
甲第4号証、甲第5号証、甲第8号証?甲第11号証から、引用商標2の使用役務である、国際見本市「interiorlifestyle」の商標使用態様、使用役務の性質や規模等々が明確かつ容易に認識理解されるものである。
さらに、2008年(平成20年)からは、引用商標2を使用した国際見本市「IFFT/interiorlifestyle living」も開催している(甲12及び甲13)。
その他、平成24年に開催された22回目の国際見本市「interiorlifestyle TOKYO」(甲14?甲24)、平成17年(2005年)から平成24年(2012年)までの宣伝広告及び紹介記事の一部(甲25の1?168(枝番100欠番)、甲26の1?30及び甲27の1?123)から、引用商標2の周知著名性を立証する。
このような我が国各地で発行された引用商標2の使用による膨大な数量の幾たびもの広告宣伝及び掲載記事から判断すると、申立人のみが使用する創作性の高い造語商標である引用商標2は、その使用役務「国際見本市」について日本全国で充分なる周知著名性を有していることは疑義がない。
(2)商標の類否及び役務の関連性
前述のとおり、本件商標と引用商標2とは、非常に紛らわしく互いに類似する商標であり、その指定役務とは類似する。
また、本件商標の指定役務で小売又は卸売される商品の製造者及び取扱い業者と、引用商標2の使用役務への出展者とは、同一人である場合の可能性が高く、そうであれば、需要者レベルではなくても取引者間レベルで本件商標と引用商標2との混同が生じるおそれがある。
したがって、本件商標の指定役務と引用商標2の指定役務とは、類似し関連する役務であることは明らかである。
(3)出所混同のおそれ
以上の状況を総合的に判断すると、申立人が自己の業務に係る役務に使用する引用商標2は、申立人が創造した創作性の高い造語商標であり、申立人が自己の業務に係る役務に引用商標2を使用し、これが全国的に周知著名になっているので、商標権者が自己の業務に係る役務に本件商標を使用したときに、その役務に接する需要者が、申立人の業務に係る役務であると誤って認識し、その役務について混同すること、また、申立人の業務に係る役務であると認識しなくても、子会社等の関係にある事業者の業務に係る役務であると誤認し、その役務について混同することが充分に考えられる。
(4)小括
したがって、本件商標は引用商標2との関係において、商標法第4条第1項第15号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。
4 商標法第4条第1項第19号
(1)引用商標2の周知著名性
前述のとおり、引用商標2は役務「国際見本市の企画・運営・開催」について充分な周知著名性を有している。
(2)商標の類否
前述のとおり、本件商標と引用商標2とは、互いに類似する商標である。
(3)役務の関連性
前述のとおり、本件商標の指定役務と、引用商標2の使用役務とは、互いに密接な関連性を有する類似の役務である。
(4)不正の目的
前述のとおり、引用商標2は役務「国際見本市の企画・運営・開催」について広く知られている周知著名な商標であり、当業者として本件商標の権利者が知らなかったものとは考え難く、極めて似かよった類似の本件商標を、互いに密接に関連性のある役務「インテリア(室内装飾)用品を含む小売り等役務」等を指定役務とする本件商標であるから、不正の目的をもっての使用であるとの疑いが濃厚である。
加えて、引用商標2は、申立人の創作に係る造語商標であって、あらゆる英和辞書にその掲載がなく、独創性が強い印象的な商標である。
その上、申立人は、役務商品「インテリア(室内装飾)用品を含む小売り役務」の分野にも積極的に取り組んでいる(甲4及び甲7)。
さらに、甲第14号証及び甲第15号証で明らかなように、商標権者は、引用商標2の紹介記事サイトに広告を掲載し、自己のサイトヘ誘導しようとしている(甲14及び甲15)。誘導される先は商標権者の運営する通信販売のサイト(甲28)であり、明らかに引用商標2の周知著名性に便乗した不正行為である。
加えて、本件商標の指定役務で小売又は卸売される商品の製造者及び取扱い業者と、引用商標2の使用役務への出展者とは、同一人である場合の可能性が高いことは前述のとおりであり、取引者間レベルで本件商標と引用商標2との混同が生じるおそれがある。
すなわち、極めて密接な関連性を有する役務間において、本件商標の使用は、需要者のみならず取引者間の混同をも意図したように周知著名なインテリア等に関する国際見本市に使用されている商標との紛らわしさを故意に狙ったものと理解される。
(5)小括
このように、本件商標は、申立人の業務に係る役務「国際見本市の企画・運営・開催」を表示するものとして日本国内における需要者の間に広く認識されている引用商標2と類似の商標であって、不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当し、その登録は取り消されるべきです。
5 むすび
本件商標と引用各商標とは、互いに類似する商標であり、指定役務も同一又は類似のものである。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである。
さらに、本件商標は引用商標2との関係において、商標法第4条第1項第15号に該当するものであり、又は商標法第4条第1項第19号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標と引用商標1との類否
本件商標は、「Lifestyleinterior」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、語頭を大文字とし、その後続の全ての文字を小文字で、同書、等間隔で一つの語を形成するように表されていることから、外観上一体的なものとして看取されるものである。
また、本件商標より生じると認められる「ライフスタイルインテリア」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。
そうとすると、本件商標は、一体不可分のものとして認識し、把握されるものとみるのが自然であるから、構成文字全体に相応して、「ライフスタイルインテリア」の称呼のみを生ずるものであり、また、当該文字からは、既成語といえるものでないから、特定の観念は生じない。
これに対し、引用商標1は、別掲(2)に示すとおり、「& Room」の記号を含む文字を大きく書し、その下段に、小さく「Life + Style + Interior」(「Style」は赤色で彩色されている。以下同じ。)の記号を含む文字を配した構成よりなるところ、これよりは、構成全体として、「アンドルームライフアンドスタイルアンドインテリア」の称呼を生ずる他、「& Room」の構成部分に着目した「アンドルーム」の称呼及び「Life + Style + Interior」の構成部分に着目した「ライフアンドスタイルアンドインテリア」の称呼をも生ずるとみるのが自然である。
そして、引用商標1は、その構成全体として、また、「& Room」及び「Life + Style + Interior」の構成部分のいずれからも、特定の意味を有しないものと認められる。
そこで、本件商標より生じる「ライフスタイルインテリア」の称呼と引用商標1より生じる「アンドルームライフアンドスタイルアンドインテリア」、「アンドルーム」及び「ライフアンドスタイルアンドインテリア」の称呼とを比較するに、両者は、構成音数及び各音構成が明らかに異なるものであるから、それぞれ一連に称呼しても、語調、語感を異にし互いに相紛れるおそれはないものというべきである。
そして、本件商標と引用商標1とは、それぞれの構成に照らし、外観においては著しく相違するものであり、また、共に特定の意味を有するものではないから、観念について比較することはできない。
してみれば、本件商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
なお、申立人は、引用商標1の下段の構成部分中の「+」記号は特に称呼されない場合も多々あることから、引用商標1の下段を構成する欧文字部分から「ライフスタイルインテリア」の称呼を生ずるとし、本件商標と引用商標1とは、「ライフスタイルインテリア」の称呼において同一であり、互いに類似する商標である旨主張する。
しかしながら、引用商標1は、上記したとおり、「Life + Style + Interior」の構成部分に着目して取引に資されることはあったとしても、「+」記号を介しまとまりよく一体的に表示された当該構成部分を、殊更、「+」記号を捨象した「Life」「Style」「Interior」から生ずる一連の称呼「ライフスタイルインテリア」をもって取引に資されるとは、不自然であるから、かかる申立人の主張は採用することができない。
(2)本件商標と引用商標2との類否
ア 商標の類否
上記したとおり、本件商標は、「ライフスタイルインテリア」の称呼のみを生ずるものであり、また、当該文字からは、特定の観念は生じない。
これに対し、引用商標2は、別掲(3)に示すとおり、「interiorLifestyle」の欧文字よりなるところ、当該文字は、ほぼ同様の書体で、等間隔に、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、これより生じると認められる「インテリアライフスタイル」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。
そうとすると、引用商標2は、一体不可分のものとして認識し、把握されるものとみるのが自然であるから、構成文字全体に相応して、「インテリアライフスタイル」の称呼のみを生ずるものであり、また、当該文字からは、特定の観念は生じない。
そこで、本件商標より生じる「ライフスタイルインテリア」の称呼と引用商標2より生じる「インテリアライフスタイル」の称呼とを比較するに、両者は、各音の構成が明らかに異なるものであるから、それぞれ一連に称呼しても、語調、語感を異にし互いに相紛れるおそれはないものというべきである。
そして、本件商標と引用商標2とは、それぞれの構成に照らし、外観においては著しく相違するものであり、また、共に特定の意味を有しない造語であるから、観念について比較することはできないものである。
してみれば、本件商標と引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
なお、申立人は、要するに、本件商標と引用商標2とは、前後の語句の順番は違うものの、共に「Lifestyle」と「interior」の英語が、それぞれ組み合わさって構成されていることは一見して認識されるから、両商標は、前後の語句の順番に関係なく、「インテリア」と「ライフスタイル」の各々の称呼、「生活様式」と「室内装飾」の各々の観念を生じるものとして認識し印象づけられる、紛らわしく互いに類似する商標である旨主張するところ、両商標は、上記したとおり、共に、かかる構成等より、一体不可分のものとして認識し、把握されるものとみるのが自然であるから、かかる申立人の主張は採用の限りでない。
イ 役務の類否
本件商標の指定役務である「小売り等役務」と引用商標2の「国際見本市の企画・運営・開催」とは、役務の目的または場所、業種を全く異にするばかりでなく、同一の事業者が提供するものであるともいえない非類似の役務といえる。
この点に関し、申立人は、西武百貨店池袋店での「Interior Lifestyle at SEIBU」は、日本で開催される国際見本市「InteriorLifestyle」の一環に組込まれており、役務「国際見本市の企画・運営・開催」に含まれる一連の展示即売会であって、当該会場で販売される商品は、引用商標2の指定役務の取扱商品と同一であり、指定役務が抵触するおそれが充分にある互いに類似の役務である旨主張する。
しかしながら、「登録商標等の範囲」を規定する商標法第27条第2項において、「指定商品又は指定役務の範囲は、願書の記載に基づいて定めなければならない。」とされているとおり、役務の類否は、願書に記載された指定役務に基づいて判断すべきであって、具体的な使用状況に係る役務に基づいて判断する必要はないことから、かかる申立人の主張は採用の限りでない。
ウ 小括
上記ア及びイのとおり、本件商標は、引用商標2と類似するものでなく、かつ、その指定役務についても、引用商標2の指定役務と類似するものでない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
2 商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る証拠及び主張によれば、ドイツの見本市主催会社である申立人の日本法人である「メサゴ・メッセフランクフルト株式会社」は、インテリア・デザイン市場のための国際見本市「interiorlifestyle TOKYO」を、キッチン用品、家具、照明、カーペット等、多様なインテリア商材を出展対象製品として、第1回の1991年(平成3年)から第22回にあたる2012年(平成24年)まで継続的に開催し、その際の出展者数及び来場者数は年々増加傾向にあり、本件商標登録出願時の2011年には出展者数が521、来場者数が24,085であること(甲11及び主張)、来場者は業種別で「小売り・専門店」「卸・輸入業・商社」「デザイン・設計・住宅関連」等がほとんどであること(甲11)、2008年(平成20年)からは、申立人と社団法人国際家具産業振興会と共催で国際見本市「IFFT/interiorlifestyle living」を開催していること(甲12、甲13)、2010年(平成22年)には、国際見本市「interiorlifestyle TOKYO」の一環に組み込まれた西武百貨店における展示即売会(一般の消費者を対象)「Interior Lifestyle at SEIBU」が開催されていること(甲26の1?30)、また、これらの国際見本市が、「interiorlifestyle TOKYO」「インテリアライフスタイル」「INTERIORLIFESTYLE」等(以下「使用商標」という。)と記載され、主として、家具新聞、日本刃物工具新聞等の業界新聞、雑誌及びインターネット上で紹介されていることが認められる(甲25の1?甲27の122。ただし、甲25の142?168を除く。)。
そうとすると、これら国際見本市で要部として使用される引用商標2を含む使用商標は、申立人の業務に係る「国際見本市の企画・運営・開催」に使用する商標として、日本国内の主として、キッチン用品、家具、照明等のインテリア商品に関する小売り・卸などの取引者間において広く認識されていたものと認めることができる。
しかしながら、前述のとおり、本件商標は、引用商標2とは何ら相紛れるおそれのない別異の商標であって、その指定役務においても、密接関連性のない非類似のものであるから、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、申立人あるいは引用商標2を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
3 商標法第4条第1項第19号について
前述のとおり、引用商標2を含む使用商標は、申立人の業務に係る「国際見本市の企画・運営・開催」に使用する商標として、日本国内の主として、キッチン用品、家具、照明等のインテリア商品に関する小売り・卸などの取引者間において広く認識されていたものと認めることができるとしても、本件商標と引用商標2とは、別異の商標である。
また、そうである以上、商標権者が引用商標2の紹介サイトに広告を掲載したことをもって、引用商標2の周知著名性に便乗した不正行為とはいえないし、他に不正の事実を認めるに足りる証拠の提出はない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号にも該当しない。
4 結論
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標の指定役務
第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服・紙製幼児用おしめ及び家事用手袋の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物・靴ブラシ・靴べら・靴磨き布・軽便靴クリーナー及びシューツリーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具・金庫及び宝石箱の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,畳類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,葬祭用具・香炉・造花の花輪及び生花の花輪の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具・金具及びキーホルダーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物及び電子出版物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類・文房具類・壁紙及び絵の具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具・写真材料・映画機械器具・光学機械器具及びプラネタリウム投影機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,建築材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,犬用鎖・犬用鎖連結専用の金属製杭・犬の訓練用金属製首輪・愛玩動物用装飾品・愛玩動物用リード(引き綱)・愛玩動物用タオル・愛玩動物用被服類・愛玩動物用ベッド・愛玩動物用カーペット・愛玩動物用マット・愛玩動物用クッション・愛玩動物用飼育ケース・愛玩動物用トイレ・愛玩動物用仏壇・愛玩動物用葬祭用具・愛玩動物用小屋・犬小屋・小鳥用巣箱・愛玩動物運搬用ケース・愛玩動物用係留具・愛玩動物用食器・愛玩動物用ブラシ・犬のおしゃぶり・観賞魚用水槽及びその付属品・小鳥かご・小鳥用水盤・愛玩動物の排泄物処理用砂・愛玩動物の排泄物処理用シート・愛玩動物用おり及びかご・愛玩動物用爪とぎ・愛玩動物用給水ホルダー・愛玩動物用おもちゃ・愛玩動物用運動用具及び愛玩動物用寝わらの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用シャンプーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用ブラッシング剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用薬剤及び愛玩動物用消臭剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用包帯の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用つめ切り・愛玩動物用はさみ及び愛玩動物用手動式バリカンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用電気式バリカンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用不織布製又は紙製おしりふき及び愛玩動物用不織布製又は紙製体ふきの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用飼料・愛玩動物用飲料・愛玩動物用飼料添加物(医療用のものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用飼料用たんぱくの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,浴槽類・湯かき棒・浴室用腰掛け・浴室用手おけ・風呂用ふた・浴室用ラック・シャワーカーテン・洗い場用マット及び洗い場用すのこの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,しびん・病人用便器・洗浄機能付き便座・洗面所用消毒剤ディスペンサー・便器・和式便器用いす・寝室用簡易便器・ベビーおまる・簡易トイレ・トイレットペーパーホルダー・トイレットペーパーホルダーカバー・織物製トイレットシートカバー・便座用蓋カバー・便座カバー・便座シート及び織物製トイレ用フロアマットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,トイレ用足元マットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,カーテン・テーブル掛け及び敷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,録画済みビデオディスク及びビデオテープの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,測定機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,体温計・血圧計及び体脂肪計の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,携帯式防犯ブザーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ベビーカーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,キャンドルホルダーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,アロマテラピー用オイル及びアロマテラピー用ポットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,木製・竹製・陶磁製・ガラス製の置物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,金属製置物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,アートフレーム及び額縁の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,プラスチック製観葉植物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,植木鉢・家庭園芸用の水耕式植物栽培器及びじょうろの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,園芸用ハンギングバスケットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家庭用バスケットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ミシンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,衣服用ハンガーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,アイロンでプレスすることにより文字・図柄を衣服等に接着させる熱転写シートの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,織ネームの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」

別掲
(2)引用商標1

(色彩については原本参照)

別掲
(3)引用商標2


異議決定日 2013-01-28 
出願番号 商願2011-92033(T2011-92033) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (X35)
T 1 651・ 261- Y (X35)
T 1 651・ 262- Y (X35)
T 1 651・ 263- Y (X35)
T 1 651・ 222- Y (X35)
最終処分 維持  
前審関与審査官 平澤 芳行 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 鈴木 修
小川 きみえ
登録日 2012-05-18 
登録番号 商標登録第5494648号(T5494648) 
権利者 株式会社千趣会
商標の称呼 ライフスタイルインテリア、ライフスタイル、インテリア 
代理人 東尾 正博 
代理人 熊野 剛 
代理人 城村 邦彦 
代理人 田川 孝由 
代理人 鎌田 文二 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ