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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z25
管理番号 1269556 
審判番号 取消2009-300894 
総通号数 159 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-03-29 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2009-08-07 
確定日 2013-01-15 
事件の表示 上記当事者間の登録第2334955号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第2334955号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和63年5月24日に登録出願、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として平成3年9月30日に設定登録され、その後、同13年4月24日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同年8月22日に指定商品を第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第24類「布製身の回り品」及び第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」とする指定商品の書換登録がされているものである。そして、本件審判の請求の登録は、平成21年8月24日である。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第23号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、取消の請求に係る商品について、今日に至るまで3年以上、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないことは、請求人の調査により明らかである。
したがって、本件登録は、上記指定商品について、その不使用を理由とする登録の取消しを免れないものである。
2 弁駁の理由
(1)靴下におけるアーガイル柄の使用
乙第1号証及び乙第2号証において、「靴下」の脛ないし踝の側面部分に表される青色又は赤色の菱形図形と、二本の直交する線とが結合した標章(以下、乙第1号証に係る標章を「使用標章1」及び乙第2号証に係る標章を「使用標章2」という。)は、靴下の側面において相当程度の面積を占める割合で表されているから、ワンポイントといえる程度の大きさで表示されているとはいえず、また、該菱形図形は、靴下のゴム口(履き口の部分)と同じ水色(乙第1号証)又は赤色(乙第2号証)で彩色され、菱形図形に重なるように表わされる二本の直行する線は、靴下の踝からつま先までを覆う部分と同じ紺色(乙第1号証)又は黒色(乙第2号証)で彩色されており、靴下の側面に表される菱形図形と二本の直行する線からなる部分が、その他の部分と色彩を共通にし、靴下全体にーつのデザイン的な統一感が認められる。
しかも、当該菱形図形の下方二辺が、靴下の踝部分の前後から踝部分に切り込むように表される逆三角形を構成する二辺と平行するように、全く同じ角度で表されていることから、上述のカラーが共通することと相まって、当該菱形図形を含む靴下全体のデザインが一体不可分の関係で看取されることは明らかである。
よって、使用標章1及び使用標章2は、装飾的、意匠的効果を狙って施されたデザインとして認識されるものであり、決して商標として認識されることはない。
(2)乙第4号証の1、乙第5号証、乙第6号証の1及び2並びに乙第7号証の1及び2について
各書証に係る写真の撮影時期は一切証明されておらず、乙第6号証に至っては、本審判請求後の平成22年9月7日に撮影されたものである。よって、これらの書証によっては本件商標が、本審判請求の登録前3年以内に使用された事実は、一切証明されていない。
乙第4号証ないし乙第7号証に係る店舗に係るフランチャイズチェーン契約書(乙第4号証の4、乙第5号証の2、乙第6号証の4、乙第7号証の3)では、「乙は、甲が保有する『ダン』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・・・著作物等(以下、『甲の商標等』と称します。)」(第14条)と規定するだけで、本件商標が果たして同契約の対象となっているか明らかでない。また、メトロポリタン池袋店(現ルミネ池袋店)及び名古屋サンロード店について各店舗の施工図面によって、平成9年(1997年)及び平成13年(2001年)に各店舗の施工が該図面に従って予定されていたことは把握できるものの、本審判請求の登録前3年以内に果たして施工図面通りの店舗が存在していたか明らかでないし、そもそも、これらの契約書及び施工図面によっては、前記書証に係る写真が、本審判請求の登録前3年以内に撮影された事実は、一切証明されていない。
また、仮に、該書証によって、これらに表された標章が本審判請求の登録前3年以内に使用されていたことが明らかになった場合であっても、該標章は、本件商標と社会通念上同一ではないから、本件商標の使用は一切証明されていない。
すなわち、乙第4号証の1(及び乙第4号証の5、施工図面)、並びに乙第7号証の1及び2は、何れも店舗前面に設置された吊り下げ看板に、「KUTSUSHITAYA」の文字と、その文字を左右から挟みこむように表される三つの菱形(正方形)図形からなるアーガイル柄とが結合してなる標章が表されている。
乙第6号証の1及び2については、これらの書証からは確認できないが、株式会社ククのウェブサイトによると、「KUTSUSHITAYA」の文字と、その文字を左右から挟み込むように三つの菱形(正方形)図形からなるアーガイル柄の図形とが結合してなる標章が壁面上部の桟に設置されている(甲第23号証)。
また、乙第5号証(及び乙第5号証の3、施工図面)では、三つの菱形(正方形)図形からなるアーガイル柄が、「KUTSUSHITAYA」の右側に表されている。
これらの使用態様からいえることは、被請求人は、「KUTSUSHITAYA」の文字と三つの菱形(正方形)図形からなるアーガイル柄をワンセット、すなわち、?つの纏まった標章として用いているという事実である。特に、乙第4号証の1及び乙第7号証の1では、「KUTSUSHITAYA」とその左右に表された該アーガイル柄からなる標章が、繰り返し連続して表されており、その傾向を顕著に見て取れる。
乙第6号証においても、「KUTSUSHITAYA」の文字とその左右に表された前記アーガイル柄とがワンセットになった標章が店舗壁面の桟に設置されている。該アーガイル柄は、三つの菱形(正方形)図形が黒色、白色の色違いで表示されているが、この色違いの図形からなるアーガイル柄が「KUTSUSHITAYA」の文字の左右に等間隔で表示されていることから(甲第23号証)、該標章の構成全体の一体性が高まり、一見して該文字部分と図形部分とが一体不可分に表示されていると認識される。
乙第5号証では、アーガイル柄は、「KUTSUSHITAYA」の右側にしか表示されていないが、これらの要素が、同店舗奥の壁面に、同じ大きさ、同じ高さで壁面の幅を一杯に使って表示されているから、同店舗を訪れる需要者の目には、真っ先に該文字及びアーガイル柄が飛び込んでくることとなり、需要者は、これらの要素を一体不可分のものとして把握、認識することは想像に難くない。
また、たとえ、これらの書証において表示されている「KUTSUSHITAYA」の文字とアーガイル柄が分離して看取される場合があったとしても、該アーガイル柄を構成する三つの菱形(正方形)図形の一つ一つが独立した商標として理解されることはあり得ない。これらの図形は、書証によって異なる彩色がされることはあっても、何れも同じ大きさ、同じ高さ、同じ間隔で、横方向に並んで表示されており、これを見た需要者は、少なくともこれらを三つの菱形(正方形)図形によって構成されたアーガイル柄をモチーフにした一つの商標と認識すると考えるのが相当である。
そもそも、乙4号証ないし乙第7号証(枝番号は省略する)として提出された証拠(写真)を見れば、菱形(正方形)図形は、間隔にやや違いはあるものの、常に三つがワンセットで表示されており、かかる事実からも、被請求人が三つの菱形(正方形)図形が横並びに表示された標章を、一つの商標として用いようとする主観的意図が明らかであるし、上述のとおり、需要者が、これを三つの独立した商標からなると認識する可能性は皆無である。
よって、該書証によっては、本件商標の使用は一切証明されていない。
(3)乙第4号証の2及び3について
各書証に係る写真の撮影時期は一切証明されていないから、該書証によっては本件商標が、本審判請求の登録前3年以内に使用された事実は、一切証明されていない。
また、仮に撮影時期が証明されたとしても、当該懸架用店内看板及び商品展示用バケツに表されているのは、紺色又は臙脂色の横長楕円図形と、該楕円図形内部に表された「100%HOME MADE SOCKS」、「靴下屋」、「PRODUCED BY DAN CO.,LTD.」の文字、三つの菱形図形で構成されるアーガイル柄、及び「WE SUPPORT YOUR SOCKS LIFE」である。そして、「100%HOME MADE SOCKS」及び「WE SUPPORT YOUR SOCKS LIFE」の文字は、楕円図形に沿って円弧を描くように表示されており、これらの文字に上下を挟まれるように「靴下屋」、「PRODUCED BY DAN CO.,LTD.」の文字、三つの菱形図形で構成されるアーガイル柄が表され、しかも楕円図形内部に表された文字及び柄のすべてが横方向中央を同じ位置に揃えて一体不可分に表されている。これを見た需要者は、楕円図形及びその内部に表された要素のすべてを纏まりのある一体不可分の一つの商標として認識、理解することは想像に難くなく、これを本件商標と社会通念上同一の商標であると認識することはあり得ない。
また、万が一にも、アーガイル柄の部分が単独で商標として機能する場合があったとしても、該アーガイル柄は、内部を塗り潰された菱形(正方形)及び直行する二本の破線からなる図形を三つ横方向に一列に並べてなり、隣り合う菱形(正方形)図形及び破線は互いに接するかのごとく極めて密接に表示されている。またその結果、該菱形(正方形)図形とは別に、隣り合う破線同士が結合して新たな菱形(正方形)図形を構成しているように看取される。
これにより、該アーガイル柄の一体不可分性が高まることとなり、当該菱形(正方形)図形のーつーつが独立して看取されることはあり得ない。
してみれば、仮に該アーガイル柄が商標として機能する場合があったとしても、需要者が該アーガイル柄を構成する三つの菱形(正方形)図形を、三つの独立した商標が用いられていると把握、認識することはあり得ず、常に一体不可分の三つの菱形(正方形)図形からなる一つの商標として理解するとみるのが相当である。よって、該書証によっては、本件商標の使用は一切証明されていない。
(4)乙第6号証の3について
「三鷹コラル」の店舗壁面の写真は、被請求人がこれをもって何を証明しようとしているのか不明である。
仮に、壁面の壁紙に表されたアーガイル柄の連続模様の一構成要素をもって、本件商標の使用と主張しているのであれば、該連続模様(の一構成要素)が商標としての諸機能を発揮するとは到底考えられず、該模様(デザイン)が商標的使用態様で用いられているとは決していえない。
また、そもそも、当該写真の撮影時期が明らかにされていないのであるから、該書証によっては、本件商標の使用は一切証明されていない。
(5)乙第8号証について
当該書証に係る写真の撮影時期は一切証明されていないから、当該書証によっては本件商標が、本審判請求の登録前3年以内に使用された事実は、一切証明されていない。
また、仮に撮影時期が証明されたとしても、当該横断幕状看板に表されているのは、「KUTSUSHITAYA」の文字と、横方向に一列に連続して表された、菱形(正方形)と直交する破線が重なり合ってなる図形及び、直交する破線のみからなる図形がそれぞれ交互に表わされたアーガイル柄の一形態である。そして、菱形(正方形)と重なって表される破線は、隣り合う破線と連なるように表示されていることから、該菱形(正方形)と直交する破線が重なり合ってなる図形及び直交する破線のみからなる図形は、横方向に伸びる一体不可分の連続模様として看取される。また、該横断幕状看板の真ん中には「KUTSUSHITAYA」の文字が表示されており、需要者が、これを商標として認識することはあっても、その左右に表示される連続模様のうち、菱形(正方形)図形の一つ一つが独立した商標として認識することはあり得ず、当該アーガイル柄の連続模様は、常に意匠的又は装飾的効果を狙ったデザインとして把握、認識される。よって、乙第8号証によっては、本件商標の使用は一切証明されていない。
(6)乙第9号証について
当該書証に係る写真の撮影時期は一切証明されていない。また、フランチャイズチェーン契約書(乙第9号証の2)では、「乙は、甲が保有する『ダン』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・・・著作物等(以下、『甲の商標等』と称します。)」(第14条)と規定するだけで、本件商標が果たして同契約の対象となっているか明らかでないし、そもそも、同契約書によっては、乙第9号証に係る写真が、本審判請求の登録前3年以内に撮影された事実は、一切証明されていない。
また、仮に作成、使用時期が証明されたとしても、当該横断幕状看板に表されているのは、「KUTSUSHITAYA」の文字と、横方向に、一列で繰り返し連続する色彩の異なる2種類の菱形(正方形)図形によって構成されたアーガイル柄であり、該菱形(正方形)図形は、それぞれの左右の角が互いに接し極めて密接に表示されている。また、その結果、該菱形(正方形)図形とは別に、隣り合う破線同士が結合して新たな菱形(正方形)を構成しているように看取される。これにより、該アーガイル柄の一体不可分性が高まることとなり、よって、当該菱形(正方形)図形の一つ一つが独立して看取されることはあり得ず、当該アーガイル柄は、常に意匠的又は装飾的効果を狙ったデザインとして把握、認識される。
また、平均的な注意力を有する需要者は、店舗前の天井から吊り下げられた看板、店舗奥の壁面、及び店舗正面左側のガラスに表示された「靴下屋」と同一の称呼が生ずる「KUTSUSHITAYA」の部分を商標として認識する可能性が極めて高い一方、その左右に配置されたアーガイル柄の連続模様を商標として認識することはあり得ず、よって、乙第9号証によっては、本件商標の使用は一切証明されていない。
(7)乙第10号証について
当該ラッピング用リボンの作成、使用時期は一切証明されていないから、当該書証によっては本件商標が、本審判請求の登録前3年以内に使用された事実は、一切証明されていない。
また、仮に作成、使用時期が証明されたとしても、当該ラッピング用リボンに表されているのは、横方向に一列に連続して表された、色彩の異なる2種類の菱形(正方形)図形によって構成されたアーガイル柄であり、該菱形(正方形)図形は、それぞれの左右の角が互いに接し極めて密接に表示されている。またその結果、該菱形(正方形)図形とは別に、隣り合う破線同士が結合して新たな菱形(正方形)を構成しているように看取される。これにより、該アーガイル柄の一体不可分性が高まることとなり、よって、当該菱形(正方形)図形の一つーつが独立して看取されることはあり得ず、当該アーガイル柄は、常に意匠的又は装飾的効果を狙ったデザインとして把握、認識される。よって、乙第10号証によっては、本件商標の使用は一切証明されていない。
(8)乙第11号証の1及び2について
当該販促ポスターの作成、使用時期は一切証明されていないから、当該書証によっては本件商標が、本審判請求の登録前3年以内に使用された事実は、一切証明されていない。
また、仮に作成、使用時期が証明されたとしても、当該販促ポスターに表されているのは、縦一列又は二列の横方向に連続して表された、色彩の異なる2種類の菱形(正方形)図形によって構成されたアーガイル柄であり、該菱形(正方形)図形は、それぞれの左右の角が互いに接し極めて密接に表示されている。またその結果、該菱形(正方形)図形とは別に、隣り合う破線同士が結合して新たな菱形(正方形)を構成しているように看取される。これにより、該アーガイル柄の一体不可分性が高まることとなり、よって、当該菱形(正方形)図形の一つーつが独立して看取されることはあり得ず、当該アーガイル柄は、常に意匠的又は装飾的効果を狙ったデザインとして把握、認識される。よって、乙第11号証の1及び乙第11号証の2によっては、本件商標の使用は一切証明されていない。
(9)結語
以上のように、被請求人が提出した証拠によっては、本件商標が、本審判請求の登録日前3年以内に日本国内において使用されていた事実は一切証明されておらず、かつ、不使用についても正当理由が存在することは明らかにされていないのであるから、本件登録は、その不使用を理由とする取消を免れないものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第26号証(枝番号を含む。)を提出している。
1 本件商標の概要
本件商標は、「黒色正方形」と、「直交する点線」とから構成された図形商標である。上記「黒色正方形」は、対角線上に相対する直角部が正面視で上下垂直線上に位置するように立設され、上記「直交する点線」は、各点線の長さが「黒色正方形」の一辺長の約2倍からなり、それぞれ同長であり、かつ、互いの点線が2分されて直交している。そして、上記「直交する点線」の交点を上記「黒色正方形」の中心に重ね、かつ、上記「黒色正方形」を直交する2本の点線によって4個の小正方形を形成するように画されている。
2 本件商標の使用
(1)靴下におけるアーガイル柄の使用
本件商標は、請求に係る指定商品中の「靴下」について被請求人(商標権者)によって、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されている(乙第1号証ないし乙第3号証)。
本件商標の使用に係る商品「靴下」(品番:85552、品名:イレギュラーアーガイル3、以下「本件商品」という。)の表面には、「青色(赤色)菱形」と「交わる点線」とを本件商標の外観とほぼ同様の位置関係で組み合わせ、これらを「青糸と黒糸」もしくは「赤糸と黒糸」による織りによって描かれている。上記「青色(赤色)菱形」は、ほぼ正方形に近い形状であり、「交わる点線」は、ほぼ直交と看倣すことができる。よって、このようにして描かれた図形商標を一見したときの全体の印象は、本件商標と共通する。
以上のことから、本件商品に使用する図形商標は、社会通念上、本件商標と同視される図形商標の使用というべきものである(乙第1号証及び乙第2号証)。
本件商品は、2008年11月頃に被請求人から「三岡繊維」に製造発注がされ(乙第2号証)、「三岡繊維」によって製造された本件商品は、被請求人に納入される。
被請求人は、上記製造に係る本件商品を自身のフランチャイズ経営に係る小売店舗に供給し、当該小売店舗を通じて販売した。この小売店舗において、本件商品は、2008年11月に8足、同年12月に8足、2009年1月に10足、同年2月に14足、同年3月に1足、同年4月に4足、同年5月に4足を、それぞれ売り上げている(乙第3号証)。
(2)本件商標の小売等役務としての使用
被請求人は、本件商標を被請求人の直営店もしくはフランチャイズ店の各店舗の看板、商品展示用バケツ、店内の壁面、ラッピング用リボン、販促用ポスターに使用している(乙第4号証ないし乙第11号証)。被請求人は、これらの各店舗において「靴下、パンティストッキング、タイツ、スパッツ、レギンス、レッグウォーマー」等を小売り販売する。
ア ルミネ池袋店(乙第4号証)
(店舗の住所) 東京都豊島区池袋1-11-1 ルミネ池袋5F
(商標の使用箇所) 吊り下げ看板(乙第4号証の1)
懸架用店内看板(乙第4号証の2)
商品展示用バケツ(乙第4号証の3)
(商標の使用期間) 平成7年から現在使用中
(撮影年月日) 平成22年8月31日
(撮影者) 白石和広(被請求人の社員)
(ア)上記店舗における吊り下げ看板は、店舗の上部であって店舗の間口長とほぼ同長の細長状であって、これを天井から吊り下げている。この看板は、全体が紺色でなる。当該紺色の看板には、白色の正方形とこの正方形を直交する白色の2本の点線とから構成された図形であり、前記正方形は、対角線上に相対する直角部が正面視で上下垂直線上に位置するように立設している。前記直交する2本の点線は、各点線の長さが前記正方形の一辺長の約2倍からなりそれぞれ同長である。そして、前記直交する2本の点線の交点を前記正方形の中心に重ね、当該正方形をこの直交する2本の点線によって4個の小正方形を形成するようにした標章(以下「使用標章3」という。)を使用しており、この構成は色彩を除いて本件商標と同一である。上記看板には、同大の3つの使用標章3を離隔して横並び配している。使用標章3は、完全に離隔独立して看取される。
(イ)懸架用看板は、全体が楕円形でありこの楕円形内の中央下には、上記使用標章と同一構成であって正方形とこの正方形を直交する2本の点線とが灰色である標章を使用しており(以下「使用標章4」という。)、この構成は色彩を除いて本件商標と同一である。上記懸架用看板には、同大の3つの使用標章4を離隔して横並びに配している。使用標章4は、完全に離隔独立して看取される。
(ウ)商品展示用バケツの中央に全体が楕円形のシールを貼付している。このシール内中心のやや下には、前記使用標章3と同一構成であって正方形とこの正方形を直交する2本の点線とが小豆色にした標章を使用しており(以下「使用標章5」という。)、この構成は色彩を除いて本件商標と同一である。上記商品展示用バケツのシールには、同大の3つの使用標章5を離隔して横並びに配している。使用標章5は、完全に離隔独立して看取される。
(エ)本件商標を「ルミネ池袋(靴下屋池袋メトロポリタン店)」において平成18年8月24日から同年21年8月23日までに使用していたことは明らかにするために、被請求人と加盟店との間で交わされたフランチャイズチェーン契約書を提出する(乙第4号証の4)。
被請求人は、「株式会社ハウスオブローゼ」(以下「ハウスオブローゼ」という。)との間においてフランチャイズチェーン契約を締結し、この契約に則って「ルミネ池袋(靴下屋池袋メトロポリタン店)」は、当該加盟店によって運営されていた。被請求人は、同加盟店と古くからフランチャイズチェーン契約を締結しているが、今回提出の契約書は、平成19年1月5日から平成22年1月4日までのものである。
被請求人と「株式会社ハウスオブローゼ」とは、この契約書中第5章第14条で「乙(加盟店)は、甲(被請求人)が保有する『タビオ』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・意匠・サービスマーク・商号・音声・著作物等(以下『甲の商標等』と称します。)を甲の指示する方法・条件に従って使用することができます。」と約している。また、両者は、同契約書中第9章第35条で店舗の設計、施工については、加盟者は、被請求人の指示に従うことを約している。
(オ)本件商標を1997年7月頃から使用していることを明らかにするために、乙第4号証の1にあらわれた店舗の改装に係る施工図面を提出する(乙第4号証の5)。この施工図面は、1997年7月に(Bauhaus Maruel」によって設計されたもので、当該図面中には本件商標の表示が確認できる。当該施工図面中に「池袋メトロポリタン靴下屋」とあるが、2010年3月に「JR東日本グループ」は、「池袋メトロポリタンプラザショッピングセンター」の運営事業を「ルミネ」に移管し、名称も「ルミネ池袋」に変更された(乙第4号証の6)。このことから、被請求人の旧名称「靴下屋池袋メトロポリタン店」を「ルミネ池袋店」と変更している。前記「池袋メトロポリタンプラザショッピングセンター」は、1992年にオープンし、被請求人は、このオープンと同時に同店に出店し、1997年には、現在の店舗外観の状態(乙第4号証の1)で平成22年1月4日まで営業を継続した。
(カ)以上のことから、本件商標は、被請求人の指示、監督のもと使用権者「株式会社ハウスオブローゼ」により当該店舗において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用されていたことが明らかとなる。
イ 名古屋サンロード店(乙第5号証)
(店舗の住所) 名古屋市中村区名駅4-7-25
(商標の使用箇所) 店舗内の壁面
(商標の使用期間) 平成13年11月から現在使用中
(撮影年月日) 撮影者三浦隆史が営業を担当した平成18年から平成21年のいずれかの日
(撮影者) 三浦隆史(被請求人社員)
(ア)上記店舗における店舗入り口の対面の壁面であって天井に近い位置には、オレンジ色の細長い長方形の矩形状スペースを形成している。このオレンジ色の矩形状スペース内には、前記使用標章3と同一構成の標章を使用しており、この構成は色彩を除いて本件商標と同一である。上記矩形状スペース内には、同大の3つの使用標章3を離隔して横並びに配している。使用標章3は、完全に離隔独立して看取される。
(イ)本件商標を「名古屋サンロード店」において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用していたことは明らかにするために、被請求人と加盟店との間で交わされたフランチャイズチェーン契約書を提出する(乙第5号証の2)。
被請求人は、「丸一衣料株式会社」との間においてフランチャイズチェーン契約を締結し、この契約に則って「名古屋サンロード店」は、当該加盟店によって運営されている。被請求人は、同加盟店と古くからフランチャイズチェーン契約を締結しているが、今回提出の契約書は、現在も継続中の平成16年9月1日に契約しなおしたものを添付する。この契約期間は、3年である。この期間を過ぎても、互いに更新しない意思を示さない限り当該契約は自動更新となることも約しているので、この契約は現在も継続している。
被請求人と「丸一衣料株式会社」とは、この契約書中第5章第14条で「乙(加盟店)は、甲(被請求人)が保有する『ダン』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・意匠・サービスマーク・商号・音声・著作物等(以下、『甲の商標等』と称します。)を甲の指示する方法・条件に従って使用することができます。」と約している。また、両者は、同契約書中第9章第35条で店舗の設計、施工については、加盟者は、被請求人の指示に従うことを約している。
(ウ)本件商標を平成13年11月(2001年11月)頃から使用していることを明らかにするために、乙第5号証にあらわれた店舗の改装に係る施工図面を提出する(乙第5号証の3)。この施工図面は、2001年11月13日に「interspace co.,LTD」によって設計されたもので、当該図面の3頁には本件商標の表示が確認できる。
(エ)以上のことから、本件商標は、被請求人の指示、監督のもと使用権者「丸一衣料株式会社」により当該店舗において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用されていたことが明らかとなる。
ウ 三鷹コラル店(乙第6号証の1ないし3)
(店舗の住所) 東京都三鷹市下連雀3-35-1 三鷹コラル2F
(商標の使用箇所) 店内壁面
(商標の使用期間) 平成13年から現在使用中
(撮影年月日) 平成22年9月7日
(撮影者) 白石和広(被請求人社員)
(ア)上記店舗における店舗入り口の対面の壁面上部に桟を設け、この桟には、前記使用標章3と同一構成であって正方形とこの正方形を直交する2本の点線とがこげ茶色である標章(以下「使用標章6」という。)と、上記使用標章3と同一構成であって白色の正方形とこの正方形を直交する2本の点線がこげ茶色からなる標章(以下「使用標章7」という。)とを使用している。使用標章6は、本件商標と同一であり、使用標章7は、色彩を除いて本件商標と同一である。前記桟には、同大の2つの使用標章6で使用標章7を挟むようにし、なおかつ、離隔して横並びに配している。使用標章6及び使用標章7は、それぞれ完全に離隔独立して看取される。
(イ)本件商標を「三鷹コラル店」において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用していたことを明らかにするために、被請求人と加盟店との間で交わされたフランチャイズチェーン契約書を提出する(乙第6号証の4)。
被請求人は、「株式会社クク」との間においてフランチャイズチェーン契約を締結し、この契約に則って「三鷹コラル店」は、当該加盟店によって運営されている。被請求人は、同加盟店と古くからフランチャイズチェーン契約を締結しているが、今回提出の契約書は、現在継続中の平成16年10月14日に契約しなおしたものを添付する。この契約期間は、3年である。この期間を過ぎても、互いに更新しない意思を示さない限り当該契約は自動更新となることも約しているので、この契約は現在も継続している。
被請求人と「株式会社クク」とは、第5章第14条で「乙(加盟店)は、甲(被請求人)が保有する『ダン』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・意匠・サービスマーク・商号・音声・著作物等(以下、『甲の商標等』と称します。)を甲の指示する方法・条件に従って使用することができます。」と約している。また、両者は、同契約書中第9章第35条で店舗の設計、施工については、加盟者は、被請求人の指示に従うことを約している。
(ウ)以上のことから、本件商標は、被請求人の指示、監督のもと使用権者「株式会社クク」により当該店舗において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用されていたことが明らかとなる。
エ 新越谷ヴァリエ(乙第7号証の1及び2)
(店舗の住所) 埼玉県越谷市南越谷1-11-4 東武新越谷ヴァリエ2F
(商標の使用箇所) 吊り下げ看板
(商標の使用期間) 平成15年から現在使用中
(撮影年月日) 平成22年9月7日
(撮影者) 根岸剛久(被請求人社員)
(ア)上記店舗における吊り下げ看板は、「ルミネ池袋」と同じであり、この看板には白色の正方形とこの正方形を直交する白色の2本の点線とからなる使用標章3を使用している。
(イ)本件商標を「新越谷ヴァリエ店」において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用していたことを明らかにするために、被請求人と加盟店との間で交わされたフランチャイズチェーン契約書を提出する(乙第7号証の3)。
被請求人は、「株式会社ハウスオブローゼ」との間においてフランチャイズチェーン契約を締結し、この契約に則って「新越谷店」は、当該加盟店によって運営されている。被請求人は、同加盟店と古くからフランチャイズチェーン契約を締結しているが、今回提出の契約書は、現在継続中の平成19年1月5日に契約しなおしたものを添付する。この契約期間は、3年である。この期間を過ぎても、互いに更新しない意思を示さない限り当該契約は自動更新となることも約しているので、この契約は現在も継続している。
被請求人と「株式会社ハウスオブローゼ」とは、この契約書中第5章第14条で、「乙(加盟店)は、甲(被請求人)が保有する『ダン』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・意匠・サービスマーク・商号・音声・著作物等(以下、『甲の商標等』と称します。)を甲の指示する方法・条件に従って使用することができます。」と約している。また、両者は、同契約書中第9章第35条で店舗の設計、施工については、加盟者は、被請求人の指示に従うことを約している。
(ウ)以上のことから、本件商標は、被請求人の指示、監督のもと使用権者「株式会社ハウスオブローゼ」により当該店舗において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用されていたことは明らかである。
オ MK松江店(乙第8号証)
(店舗の住所) 松江市朝日町伊勢宮472-2
(商標の使用箇所) 横断幕状看板
(商標の使用期間) 平成12年10月から現在使用中
(撮影年月日) 撮影者三浦隆史が営業担当した平成18年から平成21年のいずれかの日
(撮影者) 三浦隆史
(ア)上記店舗における横断幕状看板は、店舗入り口の上部であって店舗の間口長とほぼ同長の細長状の横断幕状にしてなる。この看板は、全体が紺色でなる。当該紺色の看板には、前記使用標章3と同一の標章を使用している。この使用標章3の隣には当該使用標章3を構成する「直交する2本の点線」のみを離隔して配している。使用標章3と前記直行する白色の2本の点線とは、互いに近接した状態で当該横断幕の長手方向に互い違いに繰り返して配している。使用標章3は、完全に離隔独立して看取される。
カ 徳島アミコ店(乙第9号証)
(店舗の住所) 徳島市元町1丁目アミコビル内1F
(商標の使用箇所) 横断幕状看板
(商標の使用期間) 平成14年2月頃から現在使用中
(撮影年月日) 撮影者三浦隆史が営業担当した平成18年から平成21年のいずれかの日
(撮影者) 三浦隆史
(ア)上記店舗における横断幕状看板は、店舗入り口の上部であって当該店舗の間口長とほぼ同長の細長状の横断幕状にしてなる。この看板は、全体が紺色でなる。当該紺色の看板には、前記使用標章3と、前記使用標章3と同一構成であって正方形が小豆色でこの正方形を直交する白色の2本の点線とからなる標章(以下「使用標章8」という。)を使用している。これらの構成は、色彩を除いて本件商標と同一である。同大の使用標章3と使用標章8とは、互いに近接した状態で横断幕の長手方向に互い違いに繰り返して配している。使用標章8は、完全に離隔独立して看取される。
(イ)本件商標を「徳島アミコ店」において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用していたことを明らかにするために、被請求人と加盟店との間で交わされたフランチャイズチェーン契約書を提出する(乙第9号証の2)。
被請求人は、「株式会社鈴屋」との間においてフランチャイズチェーン契約を締結し、この契約に則って「徳島アミコ店」は、当該加盟店によって運営されている。被請求人は、同加盟店と古くからフランチャイズチェーン契約を締結しているが、今回提出の契約書は、現在継続中の平成18年8月29日に契約しなおしたものを添付する。この契約期間は、3年である。この期間を過ぎても、互いに更新しない意思を示さない限り当該契約は自動更新となることも約しているので、この契約は現在も継続している。
被請求人と「株式会社鈴屋」とは、この契約書中第5章第14条で、「乙(加盟店)は、甲(被請求人)が保有する『ダン』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・意匠・サービスマーク・商号・音声・著作物等(以下、『甲の商標等』と称します。)を甲の指示する方法・条件に従って使用することができます。」と約している。また、両者は、同契約書中第9章第35条で店舗の設計、施工については、加盟者は、被請求人の指示に従うことを約している。
(ウ)以上のことから、本件商標は、被請求人の指示、監督のもと使用権者「株式会社鈴屋」により当該店舗において平成18年8月24日から同21年8月23日までに使用されていたことが明らかとなる。
3 まとめ
以上のとおり、本件商標は、請求に係る指定商品中の商品「靴下」について、商標権者らにより、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていることは明らかである。
よって、本件審判の請求は、成り立たない。

第4 当審の判断
1 本件商標の使用について
(1)被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品中「靴下」について使用しているとして提出した証拠(乙第4号証)によれば、以下の事実が認められる。
ア 乙第4号証の1は、ルミネ池袋店(靴下屋池袋メトロポリタン店)の店舗外観を撮影した写真の写し(平成22年8月31日撮影)であって、店舗内には販売用の靴下などの展示とともに、全体が紺色からなる吊り下げ看板があり、そこには、「kutsusitaya」の欧文字と、その両脇には、白色の正方形とこの正方形を直交する白色の2本の点線とから構成された図形(使用標章3)が,それぞれ等間隔で3個ずつ描かれている。
イ 乙第4号証の4は、平成19年1月5日に商標権者とハウスオブローゼとの間で交わされた「靴下屋池袋メトロポリタン店」におけるフランチャイズチェーン店契約書の写しであり、その契約の有効期間を平成19年1月5日から平成22年1月4日までの3年間とし、同契約書中、第2章第3条には「本契約によって乙(ハウスオブローゼ)が行う事業(以下、「本事業」と称します。)は、以下のものです。(i)甲(商標権者)が研究・企画開発し、若しくは甲に帰属するノウハウ等により製造された靴下、又はこれらの関連商品を一般消費者に販売する事業 (ii)甲が直接又は第三者と提携して開発し、『タビオ』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標を付した消耗品類を一般消費者に販売する事業」、第5章第14条には「乙は、甲が保有する『タビオ』『靴下屋』『マイティソクサー』及び関連する商標・意匠・サービスマーク・商号・音声・著作物等(以下、『甲の商標等』と称します。)を甲の指示する方法・条件に従って使用することができます。」及び同第9章第35条には「甲の統一されたイメージを維持するため、店舗の設計・施工に関しては、全て、乙は甲の指示に従うものとします。」などの記載が認められる。
ウ 乙第4号証の5は、1997年7月に「Bauhaus Maruel」によって設計された「靴下屋メトロポリタン池袋店(ルミネ池袋店)」の店舗施工図面の写しであり、その表紙には、中央に大きく太字で「靴下屋」と表された右側に、手書きで「工事 97.8.18頃→8.25」「オープン 8.28(木)10:00」、図面No.3には、前記(ア)の吊り下げ看板が配置される店舗の図面及び図面No.14には、拡大された吊り下げ看板の図面が認められる。
なお、当該施工図面中には「池袋メトロポリタン靴下屋」とあるが、2010年3月に「JR東日本グループ」は、「池袋メトロポリタンプラザショッピングセンター」の運営事業を「ルミネ」に移管し、名称も「ルミネ池袋」に変更されたこと(乙第4号証の6)が認められる。
(2)前記(1)で認定した事実を総合すれば、以下のとおり判断するのが相当である。
ア 平成19年1月5日に商標権者とハウスオブローゼとの間で交わされた「靴下屋池袋メトロポリタン店」におけるフランチャイズチェーン店契約(乙第4号証の4)によれば、ハウスオブローゼは、商標権者が企画・開発などにより製造された靴下などを一般消費者に販売することや商標権者が保有する「タビオ」「靴下屋」「マイティソクサー」及び関連する商標の使用が認められている。そして、上記契約期間経過後の平成22年8月31日においても、ルミネ池袋店において本件商標を同店舗の吊り下げ看板に使用していたことが認められることからすれば、たとえ上記契約に本件商標の具体的な記載がないとしても、商標権者から本件商標の使用に関し許諾があったものとみるのが自然である。したがって、ハウスオブローゼは、本件商標の通常使用権者とみて差し支えないものである。
イ ルミネ池袋店(乙第4号証の1)の吊り下げ看板には、その中央に、「kutsusitaya」の欧文字と、その両脇に、使用標章3がそれぞれ3個ずつ描かれている。各使用標章3は、隣り合う他の使用標章3と接することなく、等間隔で描かれていることから、たとえ使用標章3が繰り返し描かれているとしても、これらを全体として一体にみるべき特段の理由は見いだせなく、そうとすると、それぞれが独立して看取され得るものとみるのが相当である。そして、使用標章3は、正方形が白色で描かれている以外本件商標と同一の構成からなるものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標の使用といえるものである。
また、乙第4号証の1には、上述のとおり、吊り下げ看板に本件商標の表示が認められるものである。該吊り下げ看板は、1997年7月の同店舗の改装のときの施工図面に描かれた店舗の吊り下げ看板にある本件商標と一致するものである。そうとすると、本件商標が描かれた吊り下げ看板は、1997年8月の店舗改装オープン後から、要証期間を含め、乙第4号証の1として提出された同店舗の写真撮影がなされた平成22年8月31日まで、継続して靴下屋池袋メトロポリタン店(ルミネ池袋店)において使用されていたと推認するのが自然である。

2 むすび
以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、通常使用権者が、その請求に係る指定商品中の「靴下」について、本件商標の使用をしたことを証明したものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 (別掲)
本件商標


審理終結日 2012-05-25 
結審通知日 2012-05-30 
審決日 2012-09-06 
出願番号 商願昭63-59154 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Z25)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 田中 亨子
酒井 福造
登録日 1991-09-30 
登録番号 商標登録第2334955号(T2334955) 
代理人 北口 貴大 
代理人 城山 康文 
代理人 岡田 全啓 
代理人 森 智香子 
代理人 岩瀬 吉和 
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