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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X0737
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X0737
管理番号 1269543 
審判番号 不服2012-9729 
総通号数 159 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-03-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-05-25 
確定日 2013-01-29 
事件の表示 商願2011-50133拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第7類「土木機械器具,荷役機械器具,鉱山機械器具」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,土木機械器具の修理又は保守,鉱山機械器具の修理又は保守,土木機械器具の貸与,鉱山機械器具の貸与」を指定商品及び指定役務とし、平成23年7月15日に立体商標として登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、その指定商品又は指定役務との関係において、エポコラム工法(地盤改良工法)に使用される複合相対回転翼を表したものと容易に認識させる立体的形状よりなるものであるから、これをその指定商品又は指定役務中、複合相対回転翼に関連する商品又は役務に使用するときは、単に商品の形状又は役務の提供の用に供する物を普通に用いられる方法をもって表示してなるものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。また、出願人は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとしても、同条第2項により商標登録を受けることができる旨主張するが、これを認めるに足る資料が提出されていないことから、出願人の主張を採用することができない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、大小5つの取っ手状の部分を有し、赤及び紫の2色に着色された直立する円柱状の物体を立体的に表した構成からなるものである。
ところで、原審は、本願商標がエポコラム工法(地盤改良工法)に使用される複合相対回転翼を表したものと容易に認識させる立体的形状からなるものであることを前提にして本願を拒絶したものであるが、エポコラム工法とは、地盤改良工法の一であって、地盤を掘削し、地中において地盤改良剤を噴出するとともに、地盤改良剤と掘削土を撹拌混合するものとされ、同工法で使用される複合相対回転翼には掘削刃が必ず装着されている(別掲2参照)ところ、本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるものであって、その構成中に該掘削刃に相応する形状を有しないものである。
そうとすると、本願商標は、エポコラム工法(地盤改良工法)に使用される複合相対回転翼の形状とは直ちに看取されない立体的形状を表した商標というのが相当である。
また、当審において職権をもって調査したが、上記立体的形状が、その指定商品又は指定役務を取り扱う業界において、商品の品質若しくは形状又は役務の提供の用に供する物を表示するものとして、取引上普通に使用されているという事実も見いだすことはできなかった。
そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品又は指定役務に使用しても、商品の品質若しくは形状又は役務の提供の用に供する物を普通に用いられる方法をもって表示してなるものとはいい難く、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、また、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれもないものである。
なお、本願商標は、上記のとおり、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであるから、商標法第3条第2項については判断するまでもない。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、かつ、同法第3条第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1
本願商標(色彩については、原本参照のこと。)














別掲2
エポコラム工法が用いる複合相対回転翼の実機


審決日 2013-01-11 
出願番号 商願2011-50133(T2011-50133) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (X0737)
T 1 8・ 13- WY (X0737)
最終処分 成立  
前審関与審査官 石塚 利恵 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 田中 敬規
山田 和彦
代理人 内野 美洋 

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