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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X17
審判 全部申立て  登録を維持 X17
審判 全部申立て  登録を維持 X17
管理番号 1266140 
異議申立番号 異議2012-900168 
総通号数 156 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-06-14 
確定日 2012-11-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第5478168号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5478168号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5478168号商標(以下「本件商標」という。)は、「消防ホースショーボ」の文字を標準文字で表してなり、平成23年9月13日に登録出願され、第17類「消防用ホース」を指定商品として、同24年1月17日に登録査定、同年3月16日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
1 商標法第4条第1項第10号の該当性について
(1)引用標章の周知性について
ア 引用標章
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、主として消防自動車や消防・防災用品の製造・販売を業として行う会社であり、本社は長崎県に所在し、営業所を東京、大阪、福岡、熊本、佐賀に設置して、日本全国の主として自治体を対象に自社製品を販売している(甲第2号証)。
申立人が引用する標章は、同人が「消防用ホース、消火パック、消火ボトル(ボトル型消火剤)」に使用する「Shobo」の欧文字からなる標章(以下「引用標章1」という。)、「ショーボ」の片仮名からなる標章(以下「引用標章2」という。)、別掲のとおりの構成からなる標章(以下「引用標章3」という。)並びに「shobo」及び「ショーボ」の各文字を構成要素とする引用標章3とほぼ同一といえるロゴ態様からなる標章(以下「『shobo/ショーボ』標章」という。)である(これらをまとめていうときは、以下「引用標章」という。)。
イ 引用標章の使用
(ア)消火パック及び消火ボトルについて
申立人が引用標章の採択を決定したのは、平成22年4月であり、自社の製造販売に係る新たな消防・防災用品について引用標章1及び2の商品名でシリーズ展開を図ることとした後、申立人は、自社で開発した消火パック(そのまま火元に投入して消火する箱型の商品)につき、同年5月に発売を開始し、同年10月には消火ボトル(そのまま火元に投入して消火するボトル型の商品)も発売を開始し、商品のパッケージには常に引用標章3を表示すると共に、発売開始から現在に至るまで、広告チラシや、テレビ出演による宣伝や展示会(見本市)への出展により、これらの商品を引用標章と共に積極的に宣伝してきた。その結果、申立人の取扱商品は、新聞記事等でも「Shobo」、「ショーボ」の表示と共に上記商品が何度も取り上げられた(甲第4ないし第8号証)。
(イ)消防用ホースについて
申立人は、消防用ホースについて、2011年(平成23年)7月に商品の型式承認を受けるための申請を行い(甲第9号証)、翌8月には型式試験の合格が告示されている(甲第3号証)。型式承認は、消防用ホースのデザインも含めて承認されるものであり、申立人は、「shobo/ショーボ」標章を付したものについて、申請し、承認を得ている(甲第9号証の2枚目を参照)。
申立人は、承認を得て直ちに本件消防用ホースの販売を開始し、現在に至るまで、全国各地の自治体に、「shobo/ショーボ」標章を付した消防ホースを納品している(甲第10ないし第15号証)。
上記消防ホースは、新聞記事(甲第16及び第17号証)において紹介されたり、「長崎県の環境・エネルギー関連製品」において紹介される(甲第18号証)等、様々な媒体を通じてこの種の商品の取扱者・需要者の目に触れる状況となっている。
さらに、インターネットの検索サイト「Google」における「消防ホース」及び「ショーボ」のキーワードによる検索結果は甲第19号証のとおりとなり、上位10件のうち、(A)?(E)の記号を付したものは、すべて申立人の「Shobo」、「ショーボ」等に関するサイトである。
周知性の有無
以上の事実に鑑みれば、申立人の引用標章は、本件商標の出願時から現在に至るまで、申立人の取扱いに係る防火用商品、特に消防用ホース、消火パック及び消火ボトルを表示するものとして、この種商品の取引者・需要者の間で広く知られている状況にある。
(2)本件商標と引用標章との類否
本件商標は、「消防ホースショーボ」と横書きしてなるものであり、前半の「消防ホース」は、指定商品をそのまま表示した部分にすぎず、自他商品識別力を有しない部分である一方、後半の「ショーボ」の部分は、特に何らの意味を生じない造語であるから、本件商標において自他商品識別機能を発揮する部分は、「ショーボ」の部分である。
したがって、本件商標に接する者は、かかる「ショーボ」の部分に注目して称呼し取引にあたるとするのが自然であり、また、「ショーボ」の部分は造語であるから、本来は何らの観念も生じないものではあるが、この種の商品分野においては申立人の取扱商品を表示するものとして広く知られていることからすれば、かかる部分より、「申立人の取扱いに係る『ショーボ』シリーズ商品」との観念を生じ得る。
他方、引用標章は、いずれも「ショーボ」の称呼を生ずるものであり、また、「申立人の取扱いに係る『ショーボ』シリーズ商品」なる観念を生じ得るものであるから、本件商標と引用標章とは、称呼、観念において同一であることに加え、外観においても、引用標章2及び3並びに「shobo/ショーボ」標章については、本件商標の「ショーボ」部分との関係で片仮名が共通するため、類似する。
さらに、本件商標の指定商品は「消防用ホース」であるので、引用標章に係る商品のうち、「消防用ホース」とは商品が同一であり、また、「消火パック」及び「消火ボトル」についても、審査基準上は類似しないとしても、消防用品として「消防用ホース」とは密接な関係を有するものであるから、同一又は類似の商標が使用された場合には、商品の出所につき混同を生じる可能性は十分にある。
したがって、本件商標と引用標章とは、類似するものであって、その指定商品についても同一又は類似するものであるから、本件商標は、引用標章に類似するものである。
(3)まとめ
本件商標は、申立人が商品「消防用ホース、消火パック、消火ボトル」について使用し、本件商標の登録出願前より取引者、需要者間に広く認識されている引用標章と類似するものであり、また、申立人の取扱商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当するものである。
2 商標法第4条第1項第15号の該当性について
本件商標は、上記1のとおり、申立人が商品「消防用ホース、消火パック、消火ボトル」について使用し、本件商標の登録出願前より取引者、需要者間に広く認識されている引用標章と類似するものであり、また、商品についても、申立人の取扱商品のうち「消火パック」及び「消火ボトル」については、本件商標の指定商品「消防用ホース」と審査基準上は類似しないものの、いずれも消防用に特化した商品であり、流通経路も共通する場合が少なくないことから、密接な関連性を有する。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合には、申立人が商品「消火パック、消火ボトル」に使用して、本件商標の登録出願前より取引者・需要者間で広く認識されている引用標章との関係で、商品の出所につき混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 商標法第4条第1項第19号の該当性について
引用標章は、本件商標の登録出願時はもとより、その後も継続して、商品「消防用ホース、消火パック、消火ボトル」について積極的に使用され、宣伝広告される等して、この種の商品分野における取引者・需要者の間で広く認識されるに至っている。
そして、申立人は、地元長崎にとどまらず、日本全国を対象に商品を販売しており、かつ、本件商標の権利者の所在地に近い「インテックス大阪」における展示会にも出展をしている(甲第3及び第6号証)ことから、引用標章が一地域にとどまらず全国的に広く知られている状況にあることは、本件商標権者も十分認識していたものと考える。
加えて、本件商標権者は、本件商標と同日付けで、別途、引用標章3と同一といえる商標を、「消防用ホース」、「パック入り消火剤」及び「ボトル型消火剤」を含む消防関連用品を指定商品として出願している(甲第20号証)。
そうすると、本件商標は、申立人が商品「消防用ホース、消火パック、消火ボトル」について使用し、本件商標の登録出願前より取引者、需要者間に広く認識されている引用標章と類似するものであり、不正の目的をもって使用するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものである。
4 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきものである。

第3 当審の判断
1 引用標章の周知性について
(1)周知性の判断基準時について
商標法第4条第3項は、同条第1項第10号、同項第15号又は同項第19号に該当する商標であっても、商標登録出願時に当該各号に該当しないものについては、これらの規定は適用しない、と規定している。これにより、登録出願された商標は、登録出願時においても、同各号に該当するものでない限り、同各号の適用を受けることはないと解される。
そこで、引用標章が本件商標の登録出願時(平成23年9月13日)において、周知性を有していたか否かについて検討する。
(2)引用標章の使用状況について
甲各号証によれば、以下の事実が認められる。
ア 甲第2号証は、申立人会社の事業案内パンフレットであり、その中には、「Shoboシリーズ」として「消火パック」、「消火ボトル」及び「日本消防検定協会【検定合格品】」とする「消防用ホース」について引用標章3が使用され、また、「消防用ホース」の表面には、「shobo/ショーボ」標章が付されているが、このパンフレットの発行日が不明である。
イ 甲第3号証は、右上角に「2011.12.19」の記載のある「SHOBO取扱についての情報」と題する書面であり、平成22年4月ないし同23年8月の間における「Shoboネーミングの使用経過」として、「22年5月・・消火パックshoboを発売開始!」、「同年9月・・消火ボトルshoboの発売を10月開始決定」及び「平成23年8月・・日本消防検定協会、消防ホース型式試験合格告示」等が記載されている。
ウ 甲第4号証は、有限会社康真堂印刷から申立人にあてた平成22年5月28日付け請求書(写し)であり、商品名の欄に「消火パックShoboリーフレットA4」、数量の欄に「20,000枚」等の記載がある。
エ 甲第5号証は、「(社)産業環境管理協会」及び「日本経済新聞社」が主催して平成22年(2010年)12月9日ないし11日に東京ビッグサイトで開催された「日本最大級の環境展示会エコプロダクツ2010」の出展者紹介として主催者がウェブサイトに掲載した申立人紹介のページであり、同ページには、「消火ボトルSHOBOは容器を投げ割ると消火剤がすばやく気化し、炎から熱と酸素をうばい消火します。」、「消火パックSHOBOは箱のまま鍋に入れるだけ。熱でパックが破断して天ぷら火災消火薬剤が確実に消火します。」の商品を紹介する文章と共に、各商品の収納箱又は収納容器の写真が掲載されている。
オ 甲第6号証は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が主催して2011年(平成23年)5月25日ないし27日にインテックス大阪で開催された「中小企業総合展2011inKansai」の主催者発行のパンフレットであり、その中の申立人紹介のページには、展示品名称として「消火ボトルShobo&消火パックShobo、及び当社関連製品」の記載及び「展示内容紹介」として「消火ボトルShoboは火災が発生した際に『投げるだけ』の簡易消火器具で、初期消火や逃げ道確保に有効です。・・・消火パックShoboは天ぷら火災時に箱のまま鍋に入れるだけで熱でパックが破断して確実に消火します。」の記載と共に、商品の写真が掲載されている。
カ 甲第7号証は、2011年(平成23年)7月8日付け日刊工業新聞であり、「申立人が、2012年半ばをめどに、マレーシアで消火剤の製造・販売を始める。」旨の記載及び「申立人は3年前に消火剤の自社開発に着手。2010年11月に家庭用『Shobo(ショーボ)』シリーズ2種を発売、手軽さが受けて累計約4万本を販売した。」旨の記載と共に、上記各商品の収納箱又は収納容器の写真が掲載されている。
キ 甲第8号証は、発行年月日は不明であるが、日刊工業新聞とされるものであって、「『ショーボ』シリーズ ナカムラ消防化学」の表題の下、「『Shobo(ショーボ)』シリーズは、消防現場の声を生かした消化剤。・・・ナカムラ消防化学は自治体を顧客に持つ消防ポンプ車メーカー。・・・同シリーズは・・・2010年11月に発売し、累計4万本を販売した。」の記載がある。
ク 甲第9号証は、平成23年7月15日付け消防許第727号「型式承認について」と題する総務大臣から申立人にあてた書面であり、同書面には、総務大臣は、申立人から同年同月11日けで申請のあった消防用機械器具等(「shobo/ショーボ」標章を付した消防用ホース)の型式について、消防法の規定に基づき、型式「使用圧1.3、ゴム引き、呼称65」、型式番号「コ第23?16号」として承認する旨が記載されている。
ケ 甲第10号証は、「ホース実績\ナカムラ消防化学」とする表形式の書面であり、「2011.08.22」に係るものとして、「東京都小平市」及び「10」の記載並びに「広島県呉市」及び「86」の記載があり、これら8月の合計として、「96」の記載がある。
コ 甲第11ないし第15号証(消防用ホースに関する物品類売買契約書等)は、契約日を平成23年11月28日、同年9月29日、同年10月1日、同24年1月17日、同年3月2日とするものであり、いずれも本件商標の登録出願後である。
なお、甲第11号証の受注者の有限会社海老本電設は、引用標章についていかなる権利を有する者か不明である。
サ 甲第16号証は、本件商標の登録出願後の2011年(平成23年)9月22日付け日刊工業新聞であり、「ナカムラ消防化学は、軽量、柔軟で扱いやすい消防用ホースの製造を始めた。」旨の記載がある。
シ 甲第18号証は、「財団法人長崎県産業振興財団 研究開発プロジェクト推進グループ」の発行する「平成23年度地域企業立地促進等事業/長崎県の環境・エネルギー関連製品」と題する冊子の抜粋であり、その40ページには、申立人の名称と共に、「消火ボトルShobo・消火パックShobo」の表示の下、納入実績の欄に「2010年10月発売以来、国内で30000本以上の販売実績。」の記載があり、同じく、「Shoboショーボホース」の表示の下、納入実績の欄に「今年9月発表以来、東京都小平市・広島県呉市・熊本県宇城市・同阿蘇市・大分県宇佐市・岡山県倉敷市・千葉県横芝光町・同匝瑳市・佐賀県小城市・同白石町 他」の記載があるが、この冊子の具体的な発行日が不明である。
ス 甲第17号証(申立人会社社長のインタビュー記事を掲載している2011年(平成23年)12月16日付け日刊工業新聞)、甲第19号証(AないしEの記号部分を含む、平成24年(2012年)1月20日打ち出しのGoogle検索結果。)は、いずれも本件商標の登録出願後のものである。
(3)判断
ア 「消防用ホース」に係る周知性について
申立人は、消防用ホースについて、2011年(平成23年)8月に、型式試験の合格が告示され、承認を得た後に本件消防用ホースの販売を開始した旨主張するが、その具体的な販売開始日は不明である。
また、引用標章は、申立人の取扱いに係る「消防用ホース」を表示するものとして、その宣伝広告等において、積極的に用いられていることを認めるに足る事実は見いだせない。
そして、販売実績に関する記述(甲第10号証)に照らせば、本件商標の登録出願日前における販売は、2011年(平成23年)8月22日の「東京都小平市」及び「広島県呉市」に係るものにとどまる。
以上によれば、「消防用ホース」について、引用標章3及び「shobo/ショーボ」標章の使用が認められるとしても、本件商標の登録出願日(平成23年9月13日)前に、その需要者の間において、引用標章が申立人の業務に係る「消防用ホース」を表示するものとして広く認識されるに至っていたということはできない。
イ 「消火パック」及び「消火ボトル」に係る周知性について
申立人は、「消火パック」(そのまま火元に投入して消火する箱型のもの。)を平成22年5月に、「消火ボトル」(そのまま火元に投入して消火するボトル型のもの。)を同年10月に、それぞれ発売を開始したとしている(甲第3号証)ところ、これらは、「Shobo(ショーボ)」シリーズ等と称され、2010年(平成22年)11月の発売以来、累計約4万本を販売したとされる(甲第7及び第8号証)。
しかしながら、展示会の商品紹介等において、「消火パックShobo」や「消火ボトルShobo」といった表示がされること(甲第6及び第18号証)はあるものの、商品自体やその包装箱のほか、申立人のパンフレット(甲第2号証)においても、その使用に係る標章の大多数は、引用標章3でである。
また、「消火パック」及び「消火ボトル」のそれぞれの具体的な販売に係る数量、地域、売上げ、市場占有率等は、証明されておらず、さらに、各種展示会等への出展の事実はあるものの、具体的な宣伝広告の内容等も明らかではないことに加え、「消火パック」及び「消火ボトル」の発売から本件商標の登録出願時までの間の使用期間もそれほど長い期間とはいえない。
以上によれば、「消火パック」及び「消火ボトル」について、本件商標の登録出願日(平成23年9月13日)前に、その需要者の間において、引用標章が申立人の業務に係る「消火パック」及び「消火ボトル」を表示するものとして広く認識されるに至っていたとはいい難いものである。
(4)まとめ
これらを総合して考慮すると、引用標章は、甲各号証のみによっては、本件商標の登録出願当時、「消防用ホース」についてはもとより「消火ボトル」及び「消火パック」についても、申立人の取扱いに係る商品の出所を表示する商標として取引者・需要者間において広く認識されるに至っていたと認めるに足りないものである。
2 本件商標と引用標章との類否
本件商標は、「消防ホースショーボ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「消防ホース」の文字部分は、本件商標の指定商品である「消防用ホース」そのものを表したものとして理解され得るものであるから、本件商標の構成中、自他商品の識別標識として機能するのは「ショーボ」の文字部分とみるのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体から「ショウボウホースショーボ」の称呼を生ずるほか、その構成中の「ショーボ」の文字部分に相応する「ショーボ」の称呼をも生ずるものであり、また、該「ショーボ」の文字自体は、辞書等に成語として掲載されていないものであるから、特定の意味を有することのない造語として看取、把握されるとみるのが自然である。
他方、引用標章は、前述のとおり、それぞれ「Shobo」若しくは「ショーボ」の文字からなる又はこれらの文字若しくは「shobo」と「ショーボ」の文字を別掲のとおりに組み合わせてなるものであることから、その構成各文字に相応する「ショーボ」の称呼を生ずるものであり、また、該「Shobo」、「shobo」又は「ショーボ」の文字は、いずれも辞書等に成語として掲載されていないものであるから、特定の意味を有しない造語として看取、把握されるとみるのが自然である。
そこで、本件商標と引用標章とを比較すると、両者は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、全体の外観において、互いに紛れるおそれがあるとはいい難いところであるが、本件商標の構成中、自他商品の識別標識として機能する「ショーボ」の文字部分と引用標章の「ショーボ」の文字部分においては、外観において同一であるといえる。
また、本件商標からは「ショウボウホースショーボ」のほか、「ショーボ」の称呼をも生ずるのに対し、引用標章からは「ショーボ」の称呼を生ずることから、両者は、「ショーボ」の称呼を同じくするものであり、さらに、観念においても互いに特定の意味を有しない造語といえるものであって、特定の観念は生じることのないものであるから、観念上、両者を比較することはできない。
そうとすれば、本件商標と引用標章とは、観念において比較できないとしても、本件商標の自他商品の識別標識として機能する「ショーボ」の文字部分において、その外観及び称呼を共通にする場合があり、引用標章とは相当程度類似するものといえる。
3 商標法第4条第1項第10号及び同第15号該当性について
本件商標と引用標章とは、上記2のとおり、相当程度類似するものということができる。
また、本件商標に係る指定商品「消防用ホース」と引用標章に係る「消防用ホース」とは、その商品を同一にするものであることに加え、本件商標に係る指定商品「消防用ホース」と「消火ボトル、消火パック」との関連性についてみても、いずれも防火用品として共通するといえるから、本件商標と引用標章に係る商品の関連性は、少なからずあるものとみるのが相当である。
しかしながら、引用標章は、上記1のとおり、本件商標の登録出願当時、申立人の取扱いに係る商品「消防用ホース、消火ボトル、消火パック」について使用する商標として、その取引者、需要者間において広く認識されるに至っていたとは認められないものである。
してみれば、本件商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用標章を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び第15号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第19号該当性について
本件商標と引用標章とは、上記2のとおり、相当程度類似するものということができる。
しかしながら、引用標章は、上記1のとおり、本件商標の登録出願当時、申立人の取扱いに係る商品「消防用ホース、消火ボトル、消火パック」について使用する商標として、その取引者、需要者間において広く認識されるに至っていたとは認められないものである。
さらに、本件商標権者が引用標章の出所表示機能を希釈化する又は顧客吸引力に便乗して不当な利益を得る等の不正の目的をもって、本件商標の使用をするものであることを認めるに足る事実は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
5 結論
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
引用標章3



異議決定日 2012-10-29 
出願番号 商願2011-65940(T2011-65940) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (X17)
T 1 651・ 271- Y (X17)
T 1 651・ 25- Y (X17)
最終処分 維持 
前審関与審査官 半田 正人 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 田中 敬規
酒井 福造
登録日 2012-03-16 
登録番号 商標登録第5478168号(T5478168) 
権利者 株式会社岩崎製作所
商標の称呼 ショーボーホースショーボ、ショーボ 
代理人 荒木 憲一 
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