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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X30
審判 全部申立て  登録を維持 X30
審判 全部申立て  登録を維持 X30
管理番号 1264489 
異議申立番号 異議2012-900017 
総通号数 155 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-11-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-01-23 
確定日 2012-10-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第5445853号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5445853号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5445853号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成23年3月30日に登録出願、第30類「保存料及び合成着色料が入っていない菓子及びパン,保存料及び合成着色料が入っていない即席菓子のもと」を指定商品として、同年9月22日に登録査定、同年10月21日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも有効に存続しているものである。
(1)登録第2721452号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成3年11月7日に登録出願、第30類「菓子、パン」と指定商品として、同9年5月16日に設定登録、その後、同19年5月1日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同20年10月1日に指定商品を第30類「菓子及びパン」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第5278618号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成21年4月24日に登録出願、第30類「風船ガム,チューインガム,キャンデー,棒付きキャンデー,タフィー,ドロップ,トローチ(菓子),チョコレート,菓子用ミント,ゼリー菓子,その他の菓子及びパン,コーヒー及びココア,砂糖,その他の調味料」を指定商品として、同年11月6日に設定登録されたものである。
(3)登録第4367572号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成10年8月19日に登録出願、第30類「いちごの風味を有するチューインガム」を指定商品として、同12年3月10日に設定登録、その後、同21年11月4日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(4)登録第4414223号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲5のとおりの構成(立体商標)からなり、平成11年9月29日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同12年9月1日に設定登録、その後、同22年5月11日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(5)登録第4446403号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲6のとおりの構成(立体商標)からなり、平成12年5月10日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同13年1月19日に設定登録、その後、同22年8月17日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(6)登録第4531754号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲7のとおりの構成からなり、平成12年5月10日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同13年12月21日に設定登録、その後、同23年7月26日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(7)登録第5238681号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲8のとおりの構成からなり、平成20年6月4日に登録出願、第30類「風船ガム,チューインガム,キャンデー,棒付きキャンデー,タフィー,ドロップ,トローチ(菓子),ゼリー菓子,その他の菓子及びパン」を指定商品として、同21年6月12日に設定登録されたものである。
(8)登録第5286937号商標(以下「引用商標8」という。)は、別掲9のとおりの構成(立体商標)からなり、平成20年9月16日に登録出願、第30類「コーヒー,ココア,風船ガム,チューインガム,チョコレート,チューインキャンディー,キャンディー,キャラメル,菓子用ミント,ドロップ,ゼリー(菓子),棒付きキャンディー,ペストリー,砂糖菓子,タフィー,甘草入りあめ,トローチ(菓子)及びその他の菓子及びパン,砂糖」を指定商品として、同21年12月11日に設定登録されたものである。
(9)登録第5339969号商標(以下「引用商標9」という。)は、別掲10のとおりの構成からなり、平成22年1月15日に登録出願、第30類「風船ガム,チューインガム,キャンデー,棒付キャンデー,タフィー,ドロップ,トローチ(菓子),チョコレート,ゼリー菓子,その他の菓子及びパン,菓子用ミント」を指定商品として、同年7月23日に設定登録されたものである、
(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)

3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は、その申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第19号証を提出している。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、その構成中の「保存料合成着色料ゼロ」の部分は商品の品質を表してなるにすぎず、識別力を有しないものであるから、その要部は図形部分にあるといえるものである。そして、該図形部分は、8弁の花弁からなるものであって、左右及び上下対称に描かれているという点に特徴があるところ、これは、後述するとおり、スペインの著名な芸術家であるサルバドール・ダリがヒナギク(デイジー)をベースとしてデザインしたもの(以下「デイジーデザイン」という。)であり、申立人の商標として著名であることから、本件商標に接する取引者、需要者は、該図形中のデイジーデザインに強く引きつけられるというべきである。
他方、引用商標の構成中の図形部分(デイジーデザイン)も、8弁の花弁からなり、左右及び上下対称に描かれている点に特徴がある。
そうすると、本件商標と引用商標とは、その構成中の図形部分(デイジーデザイン)の特徴を共通にするものであり、また、デイジーデザインが申立人の著名商標であることから、両商標は、外観上類似する商標であり、かつ、該図形部分からは、いずれも「デイジー(ヒナギク)」の観念が生じ得ることから、観念上も類似する商標である。
また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、半世紀程前にスペインにおいて、棒付きキャンディ等の販売を開始したCHUPA CHUPS S.A.の親会社であり、現在、グループ全体で1万4,000人の従業員を有しており、子会社等により、世界130か国において、「Chupa Chups」(チュッパチャップス)の名称で販売されている棒付きキャンディ(以下「申立人商品」という。)のブランドを管理している。
申立人商品は、我が国においては、1977年から現在に至るまで、森永製菓により輸入販売され、多数のコマーシャル放映もされて、キャンディ等としては類を見ない程の絶大な人気を誇っている。申立人商品には、スペインの著名な芸術家であるサルバドール・ダリがデザインしたヒナギク(デイジー)をベースとしたシンプルで可愛いデザインの真ん中に「Chupa Chups」と表された申立人の商標が1969年頃から使用されており、申立人商品の長年にわたる販売に積極的なライセンス活動も相まって、申立人の商標の主要な構成要素であるデイジーデザインは、消費者に広く知られ、著名なものとなっている。
そうすると、本件商標と引用商標とが外観及び観念において類似するものであることは、上記(1)のとおりであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、申立人の商標を容易に想起、認識し、これが申立人又は同人に関連する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同して認識するおそれは高いものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、黒色の正方形内に、白抜きで表された並列してなる弧線様の線状図形を上下左右に配して囲みを設け、かつ、該囲みの右斜め下方部から右方に向けて、太く白抜きで表された弧線様の線状図形からなる突出部を設けたものを配置してなり、さらに、該囲みの内側を濃淡ある灰色とし、かつ、その上方部に白抜きで表された「保存料」及び「合成着色料」を2段書きしてなる文字を、同じく、下方部に白抜きで表された「0」の数字及び「ゼロ」の文字を配してなるもの(「0」の数字の下端は、下方に位置する囲みの一部と接合しており、また、「ゼロ」の文字は、「0」の数字の内側に配置されている。)であるところ、本件商標の構成中の上記各文字及び数字は、本件商標の指定商品との関係においてみれば、その全体をもって、「保存料及び合成着色料が入っていないこと」、すなわち商品の品質を表したものとして看取、理解されるとはいい得るものの、該各文字及び数字の配置や表し方、とりわけ「0」の数字と「ゼロ」の文字の配置及び表し方に照らせば、本件商標は、商品の品質を表したものとして看取、理解される部分を含め、その各構成要素の組み合わせが視覚的に一つのまとまりある標章として認識されるようにデザイン化されたものというのが相当であり、本件商標の構成中の上記囲み部分のみが分離、抽出して観察されることはないというべきである。
また、本件商標の構成中の各図形部分及びその組み合わせについてみるに、そのいずれもが特定の事物を表したものとして看取、理解されるとはいい難く、また、これを覆すに足りる事実も見いだせない。
そうとすると、本件商標は、商品の出所識別にあたり、特定の称呼及び観念を生じることはないものであるが、その構成中の「保存料」、「合成着色料」、「0」及び「ゼロ」の各文字等の部分から、「保存料及び合成着色料が入っていないこと」程の意味合いを認識させるものである。
イ 引用商標
(ア)引用商標1及び2
引用商標1及び2は、それぞれ別掲2及び3のとおり、黒色二重線で表された並列してなる弧線様の線状図形を上下左右に配することにより設けられた囲みの内側に、前者については、筆記体で表された「Chupa」及び「Chups」の欧文字を2段書きにしてなるものを、後者については、ゴシック体で表された「チュッパ」及び「チャップス」の片仮名を2段書きにしてなるものを、それぞれ配してなるところ、両商標の構成において共通する該囲み部分は、それ自体が特定の事物を表したものとして看取、把握されるとはいい難く、また、申立人の提出に係るすべての証拠を総合してみても、申立人が主張するように、該囲み部分から「デイジー(ヒナギク)」の観念が生じ得るとは認められない。
そうとすると、引用商標1及び2は、いずれもその構成中の「Chupa」及び「Chups」の欧文字を2段書きにしてなるもの並びに「チュッパ」及び「チャップス」の片仮名を2段書きにしてなるものに相応する「チュッパチャップス」の称呼を生じ、特定の観念を生じることはないといえるものであり、また、いずれもその構成中の上記各文字以外の部分から、特定の称呼及び観念を生じることはないというのが相当である。
(イ)引用商標3ないし9
引用商標3ないし9は、それぞれ別掲4ないし10のとおり、引用商標1に酷似する標章(引用商標1を構成する欧文字及び囲みを赤色で表し、かつ、該囲みの内側を黄色で表してなるもの。)とほかの文字や図形等とを組み合わせてなるもの(立体的形状からなるものを含む。)であるところ、その構成態様に照らせば、引用商標3ないし9は、商品の出所識別にあたり、いずれもその構成中の引用商標1に酷似する標章部分が分離、抽出して観察され得るとはいえるものの、それを超えて、該標章の構成中に存する並列してなる弧線様の線状図形を上下左右に配してなる囲み部分のみが分離、抽出して観察されることはないというべきである。
そうすると、引用商標3ないし9は、いずれもその構成中の引用商標1に酷似する標章部分から、上記(ア)において認定した引用商標1から生ずる称呼及び観念と同様に、「チュッパチャップス」の称呼を生ずるとはいえるものの、該標章の構成中の囲み部分からは、特定の称呼及び観念を生じることはないというのが相当である。
ウ 本件商標と引用商標との類否
(ア)外観
本件商標は別掲1のとおりの構成からなるものであるのに対し、引用商標は別掲2ないし10のとおりの構成からなるものであるから、両商標は、外観上、容易に区別し得るものである。
(イ)観念
本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じることのないものであるから、観念上、両商標が相紛れるおそれはない。
(ウ)称呼
本件商標は特定の称呼を生じることはないものであるのに対し、引用商標は「チュッパチャップス」の称呼を生じるものであるから、称呼上、両商標が相紛れるおそれはない。
(エ)以上によれば、本件商標と引用商標とは、外観、観念及び称呼のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
エ 小括
本件商標は、上記のとおり、引用商標とは非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
本件商標と引用商標とが十分に区別し得る別異の商標であることは、上記(1)のとおりである。
また、申立人は、引用商標の構成中に存する並列してなる弧線様の線状図形を上下左右に配してなる囲み部分が、申立人に係る商品であることを表示するものとして、取引者、需要者の間において広く認識されていることを前提として、本件商標をその指定商品について使用した場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある旨主張するところ、申立人の提出に係る証拠を総合してみても、該囲み部分が、取引者、需要者において、そのように認識されていると認めるに足る事実は見いだし得ないから、申立人の主張は、その前提において、失当である。
そうとすると、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように連想、想起することはなく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
1 本件商標


2 引用商標1(登録第2721452号商標)


3 引用商標2(登録第5278618号商標)


4 引用商標3(登録第4367572号商標)


5 引用商標4(登録第4414223号商標、立体商標)


6 引用商標5(登録第4446403号商標、立体商標)


7 引用商標6(登録第4531754号商標)


8 引用商標7(登録第5238681号商標)


9 引用商標8(登録第5286937号商標、立体商標)




10 引用商標9(登録第5339969号商標)


(上記4ないし10に係る色彩については、原本参照のこと。)

異議決定日 2012-09-28 
出願番号 商願2011-22420(T2011-22420) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (X30)
T 1 651・ 261- Y (X30)
T 1 651・ 263- Y (X30)
最終処分 維持 
前審関与審査官 新井 裕子 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 田中 敬規
酒井 福造
登録日 2011-10-21 
登録番号 商標登録第5445853号(T5445853) 
権利者 クラシエフーズ株式会社
商標の称呼 ホゾンリョーゴーセーチャクショクリョーゼロ、ゼロ 
代理人 井滝 裕敬 
代理人 田中 伸一郎 
代理人 辻居 幸一 
代理人 中村 稔 
代理人 藤倉 大作 
代理人 松尾 和子 
代理人 熊倉 禎男 
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