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審決分類 審判 一部申立て  登録を取消(申立全部取消) X03
管理番号 1263145 
異議申立番号 異議2011-900195 
総通号数 154 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-10-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-05-30 
確定日 2012-08-29 
異議申立件数
事件の表示 登録第5393524号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5393524号商標の指定商品中、第3類「化粧品,せっけん類」についての商標登録を取り消す。
理由 1 本件商標
本件商標は、「BVLGA TYPE」の文字を標準文字で表してなり、平成22年10月6日に登録出願され、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,塗料用剥(はく)離剤,つや出し剤,せっけん類,化粧品,香料類,芳香剤,自動車用芳香剤,家庭用芳香剤,消臭成分を有する芳香剤,自動車用消臭芳香剤,家庭用消臭芳香剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」を指定商品として、同23年1月6日に登録査定、同年2月25日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、登録異議の申立ての理由を要旨次のように主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第25号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)申立人が引用する商標
申立人が引用する登録第2349706号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BVLGARI」の文字を書してなり、昭和60年4月15日に登録出願され、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年11月29日に設定登録され、その後、同13年6月12日及び同23年7月19日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、同14年11月20日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされたものである。
同じく、登録第5238777号商標(以下「引用商標2」という。)は、「BVLGARI」の文字を含む瓶図形からなる立体商標として、平成20年10月16日に登録出願され、第3類「香水類,オードパフューム,オードトワレ,身体防臭用化粧品,アフターシェーブ用剤,ひげそり用剤,ボディローション,ボディ用乳液,ボディクリーム,ボディーオイル,日焼け後の手入れ用化粧品,せっけん類(洗濯用のものを除く。),バスフォーム,浴用及びシャワー用のジェル状化粧品,シャンプー,オーデコロン,口紅,化粧用ペンシル,化粧水,スキンクレンジング用化粧品,スキンモイスチャライザー,フェイスクリーム,ヘアーローション,練り歯磨き,化粧クリーム」を指定商品として、同21年6月12日に設定登録されたものである。
申立人は、上記のほか、登録第1789718号商標、登録第1849669号商標、登録第1887285号商標、登録第1898386号商標、登録第1989622号商標、登録第1993826号商標、登録第2349706号商標、登録第2455154号商標、登録第2479998号商標、登録第2538269号商標、登録第4078244号商標、登録第4356368号商標、登録第4479862号商標、登録第4926420号商標、登録第5077783号商標、登録第5146746号商標、登録第5238777号商標、国際登録第494237号商標、国際登録第787249号商標、国際登録第995330号商標及び国際登録第1065701号商標を引用している。
なお、これらをまとめていう場合は、以下「引用商標」という。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標1及び同2に類似する商標である。また、本件商標の指定商品中「化粧品、せっけん類」と該引用商標の指定商品とは、同一・類似の関係にある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第10号について
申立人が登録、使用している商標「BVLGARI」は、「ジュエリー、腕時計、香水」を中心に高級なおしゃれ用品に関して著名である。本件商標は、その著名な商標に類似する商標であり、本件商標の指定商品中「化粧品、せっけん類」と該周知商標に係る商品とは、同一・類似の範囲に属する関係にある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(4)商標法第4条第1項第15号について
申立人の名称は、「ブルガリ ソチエタ ペル アチオニ」であり、その名称の要部である「ブルガリ(BVLGARI)」を商標としており、また、「BVLGARI」の文字は腕時計、指輪、キーリング、香水ボトル、バッグの留め具等にデザインとしても使用されている。「BVLGARI」は、社名であり、商標であり、デザインとして100年以上にわたって世界中の多くの人の目に触れてきており、「BVLGARI(ブルガリ)」の著名性は不動の地位を占めるに至っているといっても過言ではない。
「BVLGARI」と類似する本件商標「BVLGA TYPE」に接する需要者は、その出所がブルガリ社であるとか、ブルガリ社の業務と何らかの関係があるものと商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

第3 取消理由通知
当審において、平成24年5月16日付けで、商標権者に対し通知した取消理由は、次のとおりである。
1 申立人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)申立人及び「BVLGARI」商標の著名性について
ア 申立人は、イタリア国ローマに本店を置く企業である。申立人は、銀細工師のソティリオ・ブルガリが1884年にローマに宝飾店を創業し、1970年代には米国ニューヨークに海外1号店を出店、1977年に「ブルガリ・ブルガリ」の腕時計を発売、1991年に日本へ進出しブルガリ・ジャパン設立、1992年に最初の香水「オ・パフメ・オーテヴェール」を発表、翌年高級フレグランスの製造を管理するブルガリパルファン社を設立、1995年にミラノ証券取引所に参入、1996年に初のスカーフコレクションを発表した。また、2001年にはマリオット・インターナショナルとのジョイントベンチャーであるブルガリホテルズ&リゾーツの設立を発表し、2004年に最初のブルガリホテルをミラノにオープン、2007年にはニューヨーク、銀座、表参道、ローマで店舗をリニューアルオープンするなど、発展し、事業の多角化もなされている。そして、申立人は、2009年に創立125周年を迎え、125年の間に、ジュエリー、時計、香水類、サングラス、スカーフ、ネクタイ、バッグ、財布等の革製品、化粧品、ホテル&リゾート、チョコレート等の製造・販売を行い、24か国で42社、従業員3,815名、世界中の高級ショッピングエリアに293店舗(うち直営店舗173店)を有する著名な企業へと成長している。日本全国では40店舗ほどある。(以上、甲第5号証及び甲第6号証)
イ 「BVLGARI」という表記は、古代アルファベットに「J」、「U」、「W」の3文字がなく、中世まで「U」は「V」と区別されていなかったことから、あえて当時の表記に従ったものである(甲第6号証)。
世界各地の申立人の店舗名には「BVLGARI」の表記が使用されている(甲第7号証)。また、「ブルガリ・ブルガリ」シリーズの腕時計には太めのベゼルに「BVLGARI」の文字がデザインされており(甲第8号証)、「B-ZERO1リング」やキーリングにも「BVLGARI」の表記が使用されている(甲第9号証)。
インターネットの検索エンジン「Google」の検索において、「BVLGARI」を入力すると約64,900,000件、「ブルガリ」で約11,900,000件、「BURUGARI」で約21,100,000件ヒットする(甲第10号証)。
(2)「BVLGARI」商標の香水及び化粧品の著名性について
1995年に世界最高峰の調香師といわれる「ジャック キャバリエ」による伝説的香水「ブルガリ プールオム」が誕生し、この香水はまたたく間に世界中を席巻し、香水業界におけるブルガリブランドを確立した。その後、様々なバリエーションをリリースし、その革新的なクオリティーは色あせず今も香水業界のトップブランドとして君臨し続けている(甲第14号証)。
インターネットの香水販売サイトにおいて、「BVLGARI」の香水は、最初のページに掲載されている(甲第15号証)。申立人の香水「プールオム」について、インターネットの検索エンジン「Google」の検索において、「ブルガリ プールオム」と入力すると約696,000件もヒットする(甲第16号証)。阪急、大丸、高島屋、伊勢丹等のデパート内の香水売場に「BVLGARI」が大きく表示されている(甲第17号証)。「BVLGARI」ブランドは、男性向けの香水もある(甲第18号証)。
申立人は、香水の広告・宣伝を年2回(1?4月の間と9?11月の間)、新聞・雑誌等の印刷物、インターネット及び屋外広告により行っており、「BVLGARI」ブランドの化粧品やせっけんも数多く販売されている(甲第19号証ないし甲第22号証)。申立人の香水部門の日本での売上げ(卸売)は、旅行・ホテル関連の売上げを除いて、2010年度で32億円である(甲第19号証)。
(3)「BVLGA」の文字について
「BVLGA」の文字は、伊和辞典、独和辞典、英和辞典、仏和辞典、ギリシャ語辞典に掲載されていない(甲第24号証の1ないし5)。
2 上記1の認定事実によれば、申立人は、「BVLGARI」の文字からなる商標(以下「引用使用商標」という。)を香水のほか、ジュエリー、時計、化粧品などに使用して世界的に事業を展開しており、引用使用商標は、本件商標の登録出願時には、少なくとも申立人の上記商品を表示するものとして、世界的にも、また、日本においても、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められる。そして、その状態は、本件商標の登録査定時においても継続していたものといえる。
3 本件商標の商標法第4条第1項第15号の該当性について
(1)引用使用商標の周知著名性及び独創性の程度
引用使用商標が、申立人の業務に係る商品である香水、ジュエリー、時計、化粧品などについて、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、取引者、需要者の間に広く認識されていたものであったことは、前記2のとおりである。
また、引用使用商標は、「BVLGARI」の文字からなるところ、該文字は各種辞典に掲載されていないものであって、一般になじみのある綴りとはいえないものであり、さらに、申立人のハウスマークといえる「BVLGARI」という表記は、前記1(1)イのとおり、古代アルファベットに「J」、「U」、「W」の3文字がなく、中世まで「U」は「V」と区別されていなかったことから、あえて当時の表記に従って採用されたものであることも考慮すると、日本における需要者、取引者には強い印象を与えるものといえるから、引用使用商標の独創性の程度は高いものといえる。
(2)本件商標と引用使用商標との類似性の程度
引用使用商標は、「BVLGARI」の文字からなるものであるところ、引用使用商標の周知著名性と相まって、その構成文字に相応して、「ブルガリ」の称呼を生じ、「ブルガリブランド」の観念を生じるものである。
一方、本件商標は、前記1のとおり、「BVLGA TYPE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「TYPE」の文字は、「型,類型,タイプ」(「ベーシックジーニアス英和辞典」(株)大修館書店、2009年4月1日発行)の意味を有する英単語として、また、その表音である「タイプ」の文字は、「型,類型,典型」(「広辞苑第六版」(株)岩波書店、2008年1月11日発行)の意味を有する外来語として、一般に広く知られているものといえる。そして、「新しいタイプの商品」のように使用されることも少なくないことが認められる。
そうすると、本件商標は、「TYPE」の文字部分が商品の出所識別標識としては機能しない又は弱いものであるといえるから、「BVLGA」の文字部分をもって取引に資されることもあるというのが相当である。
そして、本件商標の構成中の「BVLGA」の文字は、前記1(3)のとおり、各種辞典に掲載されていないものであり、一般になじみのある綴りとはいえないことから、直ちにその読みを特定することは難しいものの、周知著名な引用使用商標と「BVLGA」の文字綴りを共通にするものであるから、その読みに倣って「ブルガ」と称呼される場合も少なくないというべきである。
してみると、本件商標は、その構成文字に相応して「ブルガタイプ」及び「ブルガ」の称呼が生じる場合があり、特定の観念は生じない。
そうとすれば、本件商標と引用使用商標とは、2文字目に特徴的な「V」を含む「BVLGA」の文字を共通にすることから、外観において極めて近似した商標であり、また、本件商標から「ブルガ」の称呼が生じる場合は、引用使用商標から生じる「ブルガリ」の称呼と語尾における「リ」の音の有無の相違のみであって、称呼においても近似した商標であり、両者の類似性は極めて高いものといえる。
(3)本件登録異議の申立てに係る指定商品と引用使用商標に係る商品等との間の関連性の程度
引用使用商標は、「香水」を始め、化粧品などに使用されているものであるところ、本件登録異議の申立てに係る指定商品である「化粧品,せっけん類」は、「化粧品」において同一であり、「せっけん類」と「化粧品」とは、販売部門、用途、需要者の範囲などにおいて共通する点が多いことから、申立人が商品「せっけん類」を取り扱っているものと誤認される余地は十分にあると考えられる。
よって、本件登録異議の申立てに係る指定商品と引用使用商標に係る商品等との間の関連性は密接であるといえる。
(4)混同を生ずるおそれについて
引用使用商標の周知著名性及び独創性の程度、本件商標と引用使用商標との類似性の程度、商品間の関連性の程度は、上記のとおりであり、これらを総合的に勘案すると、本件商標をその登録異議の申立てに係る指定商品「化粧品,せっけん類」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、引用使用商標を連想、想起するというのが相当であり、本件商標は、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるといわざるを得ない。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「化粧品,せっけん類」について、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

第4 商標権者の意見
上記第3の取消理由に対し、商標権者は、何ら意見を述べるところがない。

第5 当審の判断
本件商標についてした先の取消理由は、妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中「化粧品,せっけん類」について、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたといわざるを得ないから、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項の規定により、その指定商品中「結論掲記の商品」について、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2012-07-20 
出願番号 商願2010-77932(T2010-77932) 
審決分類 T 1 652・ 271- Z (X03)
最終処分 取消 
前審関与審査官 田中 幸一 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 田中 敬規
酒井 福造
登録日 2011-02-25 
登録番号 商標登録第5393524号(T5393524) 
権利者 株式会社カーメイト
商標の称呼 ブルガタイプ、ブルガ、ビイブイエルジイエイ、タイプ 
代理人 志賀 正武 
代理人 田中 彰彦 
代理人 渡邊 隆 
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