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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X31
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X31
管理番号 1261490 
審判番号 不服2011-15742 
総通号数 153 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-09-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-07-21 
確定日 2012-07-17 
事件の表示 商願2009-96106拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「土佐一」の文字を標準文字で表してなり、第31類「しょうがの球根,その他の種子類,木,草,芝,ドライフラワー,しょうがの苗,その他の苗,苗木,花,牧草,盆栽」を指定商品として、平成21年12月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『土佐一』の文字を標準文字で書してなるところ、指定商品との関係において、該文字は『高知県で生産されている大しょうが』の通称として知られている。そうとすれば、これをその指定商品に使用しても、『土佐一しょうがの球根,土佐一しょうがの苗』程の意味合いが容易に理解、認識されるから、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋(要旨)
当審において、別掲2に記載のとおりの「しょうが」の通称、品種名に関する新聞記事、書籍及びインターネット情報を見いだしたところ、かかる事実を開示する証拠調べ通知をするとともに、請求人が、審判請求の理由において、使用状況に係る証拠を提出する準備がある旨主張することについて、当該主張を具体的に明らかにし、証拠を提出するようにとの審尋を行い、請求人に対し意見を述べる機会を与えた。

4 審尋に対する請求人の意見(要旨)
前記3の審尋に対し、請求人は、平成24年5月14日付け意見書において、要旨、以下のように回答した。
(1)証拠調べ通知について
ア 審尋において指摘された事実そのものについては、請求人も認めるが、当該事実は「土佐一」を「しょうが」の「品種」と認定しており、誤った事実である。しかも、当該事実はいずれも商品「しょうが」(野菜)に関するものであって、「しょうがの球根,その他の種子類等」の本願商標の指定商品に関する情報ではない。よって、審判請求書において主張したとおり、当該事実から「土佐一=しょうがの球根、その他の種子類等の通称=品質表示」とする認定は合理性を欠いている。
イ 仮に、「土佐一」が広く取引者・需要者の間において事実上「品種」として認識されていることを根拠として、商品「しょうが」についての識別力を否定するのであれば、「土佐一」が商品「しょうが」の慣用商標と言えるレベルまで認識の度合いが高くなければならないが、かかる事実はない。取引者・需要者において「土佐一」が商品「しょうが」の登録商標(第4920982号)であることは、インターネット上(IPDL)から容易に確認できるところ、当該登録商標の登録日は6年程前であるから、審尋における指摘事項の存在を前提としても、この間に識別力を喪失していない。
ウ よって、拒絶査定の判断は事実認定及び当該事実認定に基づく商標法の適用の双方において錯誤を有するものであり、合理性に欠けている。
(2)出願人の使用状況に係る審尋について
ア 請求人は、「種しょうが」(本願指定商品の「しょうがの球根」)を生産・販売する法人であり、審判請求後、請求人は使用の事実を拡大しているが、商標法第3条第2項の要件事実を立証することは現状では困難である。 しかしながら、出願人が「種しょうが」を生産・販売していること、及び本願商標「土佐一」を識別標識として使用し、現に識別力を発揮していることも事実であり、徐々にその認知度合いは高まっている。
イ 本願商標「土佐一」は、その機能を大きく発揮し、出願人のみが自他商品の識別標識として使用しているものであって、法の目的とする商品流通秩序の維持確立に多大の貢献をしている、本来保護されるべき商標である。また、現実に使用されており、出願人は本願商標の商標権による保護を強く切望している。なお、使用状況については、必要に応じて証拠を提出し、必要な立証を行う準備がある。

5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は、前記1のとおり「土佐一」の文字を標準文字にて表してなるものである。しかして、「しょうが」について、本願商標を構成する「土佐一」の文字が、その通称ないし品種名を表示するものとして、取引上一般に用いられていることが原審の開示する別掲1の事実及び当審における前記3の審尋(証拠調べ通知)で開示した別掲2の事実から明らかである。
また、本願商標は、標準文字により表されたものであって、その構成態様に何ら特徴のあるものではなく、普通に用いられる方法で表されてなるものである。
そうすると、本願商標「土佐一」に接する取引者、需要者は、本願商標を「しょうが」の通称ないし品種名を表したものと容易に認識するというべきである。
しかして、本願の指定商品「しょうがの球根」(種しょうが)は、「しょうが」の生産者が、これを入手して、これ自体を作付け、栽培し、「しょうが」として収穫するものであって、「しょうがの球根」(種しょうが)と「しょうが」とは同一のものというのが相当であり、かつ、「しょうがの球根」(種しょうが)の需要者と「しょうが」の生産者は同一である。
そうとすれば、前記のとおり、「土佐一」が「しょうが」の通称ないし品種名であると取引者、需要者に一般に認識されている以上は、本願商標を「しょうがの球根」(種しょうが)等の「しょうが」の種苗に相当する指定商品について使用しても、「土佐一」という品種の「しょうが」の種苗であるとの商品の特性を記述したものと認識されるにすぎないというべきである。
してみれば、本願商標は、その指定商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。
また、これを前記の「しょうが」(土佐一)の品種以外の品種に係る「しょうがの球根」等の「しょうが」の種苗に相当する指定商品について使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるといわなければならない。
よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)審判の請求の理由に係る請求人の主張について
ア 請求人は、原審で開示した事実について、「土佐一」を「しょうが」の「通称」として記載しているものと「しょうが」の「品種」として記載されているものとがあるから、原審で開示した事実から得られる「情報」は錯綜している旨主張する。
しかしながら、原審及び当審において開示した事実(別掲1及び2)からは、「土佐一」の名称で、他の品種の「しょうが」とは区別できる「しょうが」(土佐一)が生産されていることが認定できるのであって、前記の事実に係る書証において「通称」と表記されたり、「品種」と表記されたりするなどの表記の差異によって、前記(1)の認定が左右されるものではない。
イ 請求人は、原審で開示した事実は、いずれも商品「しょうが」(野菜)に関するものであって、「しょうがの球根,その他の種子類等」の本願商標の指定商品に関する情報ではないから、原査定は、合理性に欠けている旨主張する。
しかしながら、前記(1)のとおり、「しょうが」と「しょうがの球根」(種しょうが)については、両者が同一のものというのが相当であること、また、両者の需要者、生産者が一致することからすれば、「土佐一」が「しょうが」の通称ないし品種名である以上、「土佐一」を「しょうがの球根」(種しょうが)等の「しょうが」の種苗に相当する本願の指定商品について表示するときは、当該商品を取引者、需要者が、「しょうが」(土佐一)の種苗であると一般に認識するというのが自然である。
ウ 請求人は、原査定が、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当すると認定しているが、同号には「通称」であることを理由として同号に該当する旨の規定は何ら存在しない。したがって、拒絶査定は、同号を恣意的に拡大して解釈しており、商標審査における合理性を担保していない旨主張する。
しかしながら、本件の争点となる商標法第3条第1項第3号の条文中に「通称」の文言が存しないとしても、同号は、自他商品の識別標識として機能しないものを例示したにすぎないものであることは、商標法第3条の規定に照らして明らかである。
また、裁判例においても、要旨、「法3条は、商標登録の要件を定めたものであって、同条1項は、自己の業務に係る商品又は役務についての識別力あるいは出所表示機能を欠く商標を列挙するものであるところ、その規定の体裁及び内容等からみて、同項1号から5号までの規定は、『需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標』を例示的に列挙するものであり、同項6号の規定は、同項1号から5号までにおいて例示的に列挙されたもの以外に、『需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標』を総括的、概括的に規定しているものと認められる。」のように判示されている(東京高等裁判所平成17年1月26日判決、平成16年(行ケ)第369号)。
エ 請求人は、「通称」とは「一般に通用している名前。とおりな。また、正式な名称ではないが、世間で普通に呼んでいる名。」(広辞苑 第5版)であり、正式の名称、即ち普通名称,一般名称として認識されていない語のことである。したがって、商品「しょうが」(野菜)においても、「土佐一」の語は普通名称、一般名称ではないことが世間に認知されている旨主張する。
しかしながら、「通称」の意味として請求人の主張のような辞書の記載があるとしても、前記(1)のとおり、「土佐一」は「しょうが」の通称ないし品種名として取引者、需要者に一般に認識され、使用されているものである。
しかるところ、本件の争点となる商標法第3条第1項第3号は、前記ウのとおり、自他商品識別力のないものを例示して列挙したものにすぎず、また、同号に該当するか否かは、正式な名称であるか否かにより左右されるものではなく、需要者の一般の認識を持って判断されるものである(最高裁判所第一小法廷昭和61年1月23日判決 昭和60年(行ツ)第68号 参照)。
オ 請求人は、「土佐一」は、「しょうが」の登録商標(登録第4920982号)であるから、「土佐一」の語が「通称」として一般的に認知されているとの原査定は、合理性がない。原審の認定手法に従えば、「しょうがの球根,その他の種子類」などを指定商品とする本願商標の識別力は認められるべき旨主張する。
しかしながら、既登録の商標が存在するとしても、本願商標が、商標法所定の登録要件に該当するか否かは、査定時又は審決時において本願商標の構成態様とその指定商品との関係から個別かつ具体的に判断がなされるべきものであるから、請求人の挙示する登録商標が存在するからといって、本件の審理が左右されるものではない。しかして、本願商標については、前記(1)のとおり判断するものである。
カ 請求人は、原査定中、意見書の主張についての説示について、るる論難する。
しかしながら、本件の審理は、原審の説示の正否の判断を目的とするものではなく、本願商標が商標法に規定する商標登録の要件との関係で商標登録を許容できるか否かを審理することを目的とするものである。しかして、本願商標については、前記(1)のとおり判断するものである。
キ 請求人は、自身が「種しょうが」を生産・販売する法人であり、請求人及びその代表者に関する記事が雑誌に掲載されている(第1号証)ところ、請求人が「種しょうが」を生産・販売していること及び本願商標「土佐一」を識別標識として使用し、現に識別力を発揮している旨主張する。
しかしながら、請求人の主張に係る証拠(第1号証)には、その取扱いに係る「種しょうが」に「土佐一」という商品名を付けている旨の記載(52頁)があるとしても、他方、当該証拠には、取引があるのは高知市近隣の農家が26件ほど、インターネット経由の取引が30件ほどと、決して多くはない旨の記載(54頁ないし55頁)もあるところである。
そうすると、当該証拠のみから、本願商標「土佐一」が自他商品識別標識として機能していると認めるに足りないものである。
また、請求人は、別掲2(3)セに示したとおり、その運営に係るインターネットウェブページにおいて、要旨、土佐一生姜は品種としては「大生姜」になるが、昔から高知県内のある農家が種子用生姜として、優良な個体を選び抜きながら栽培してきたものを他の農家にも分け与えてきたものが拡がっていき、通称「土佐一」と呼ばれている旨の記載をしているところ、かかる記載からは、「土佐一」が請求人に係る「種しょうが」の商標として認識されているものとは認められない。
加えて、前記4の意見書において、請求人は、本願商標の使用の事実に係る審尋に対し、商標法第3条第2項の立証は困難である旨主張し、同項に係る使用に関する証拠方法を何ら提出していない。
してみれば、本願商標が自他商品識別標識として機能するものということはできない。
ク 請求人は、商標法第3条第1項第3号の登録適格性は、現実の取引の実際に即して判断されるべきところ、原審の認定はあまりに形式的過ぎて、取引の実情を無視したものである。もちろん、商品の質の誤認を生じるものでもない旨主張する。
しかしながら、原査定は、本願商標及びその指定商品に関する事実(別掲1)を踏まえて、判断をしたものであることが原査定の記載から明らかである。また、本件の審理も原審において開示した事実(別掲1)及び当審において開示した本願商標及びその指定商品に関する事実(別掲2)を踏まえて、前記(1)のとおり判断するものであって、取引の実情に即して判断をなしたものである。
ケ 請求人は、本願商標は、請求人のみが自他商品の識別標識として使用しており、本願商標は、法の目的とする商品流通秩序の維持確立に多大の貢献をしている本来保護されるべき商標である。また、現実に使用されている。使用状況については、必要に応じて証拠を提出し、必要な立証を行う準備がある旨主張する。
しかしながら、前記(1)のとおり、本願商標が指定商品の品質を表示するにとどまるものであって、自他商品識別標識として機能するものではない、すなわち、商標として機能するものではないから、請求人の主張は、その前提を欠くものである。また、本願商標は、商品の品質の誤認を生ずるおそれのあるものであるから、需要者の利益を損なうおそれのあるものである。
そうとすれば、本願商標が、商標法の目的(第1条)に合致して保護されるべき商標であるということはできない。
また、請求人は、商標法第3条第2項の要件事実である商標の使用による識別力の獲得に係る事実を立証できないことを自ら前記4の意見書において述べ、当該要件事実に係る証拠方法の提出もないものである。
そうとすれば、本願商標が前記(1)のとおり、商標法第3条第1項第3号に該当し、同法第3条第2項の要件を備えるものでない以上、本願商標が自他商品の識別標識として機能するものということはできない。
以上のとおり、請求人の主張は、いずれも理由がなく採用することができない。
(3)当審における審尋に対する意見書に係る請求人の主張について
請求人は、前記4のとおり、審尋に対する意見書において、その主張をなすものであるが、その要旨は、前記(2)の審判請求の理由における主張と同旨であるところ、前記(2)のとおり、かかる請求人の主張は、いずれも理由がなく採用できない。
なお、請求人は、前記4の意見書(2)イにおいて、本願商標について、商標法第3条第2項の要件事実について立証することは現状では困難であるとしながら、再度、審判請求の理由(前記(2)ケ)と同様の主張(本願商標の使用状況について立証の準備がある旨)を繰り返している。
しかしながら、本願商標が前記(1)のとおり、商標法第3条第1項第3号に該当する以上、同法第3条第2項の要件を備えるものでなければ、本願商標について、商標登録の余地はないというべきである。
しかるところ、請求人は、審尋に対して、商標法第3条第2項についての立証は困難として、何ら証拠方法を提出していないものである。
したがって、本件について、再度、請求人に本願商標の使用状況についての立証を促すことなく、その審理を進めたものである。
(4)結語
以上からすれば、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(原査定において開示した事実)
(1)拒絶理由通知において開示した事実
ア 「東海漬物」のウェブサイトにおいて、「生まれも育ちも日本のしょうが」の見出しのもと、「『日本最後の清流』といわれる四万十川。ここは古くからしょうがの産地として知られ、土佐一しょうががつくられています。土佐一しょうがとは、土佐地方で古くから呼ばれる通称で品種名ではありません。品種は国産品種の大ショウガで、土佐地方で最も愛されたショウガであることからこの名で親しまれています。日本で生まれた品種で、大型でコブが少なく、香りと風味が非常にマイルドなのが特長。」との記載(http://www.kyuchan.co.jp/kyuchan/mat/ginger.html)(注:下線部は拒絶理由通知において付加されていたものである。以下、この項において同じ。)。
イ 「株式会社山田養蜂場」のウェブサイトにおいて、「しょうがはちみつ漬」の見出しのもと、「岡山県、高知県産の大しょうが『土佐一』を皮ごとスライスしてアカシア蜂蜜に漬け込んだ『しょうがはちみつ漬』。」との記載(http://www.3838.com/shopping/camp/shouga_t/)。
ウ 「高知県」のウェブサイトにおいて、「新ショウガ」の見出しのもと、「高知県は国内産ショウガの生産量全国一。その四割を高知産が占めている。・・品種によって大ショウガ、中ショウガ、小ショウガとあるが、高知県は『土佐一』という大ショウガ。露地、ハウスともにこの品種が使われている。こぶが大きくて繊維が少なく、色が白いのが特徴だ。」との記載(http://www.pref.kochi.lg.jp/~bunkakokusai/bunka/tosanokaze/ji/ji.html)。
エ 「[安心マークの食べ物さがし]ショウガ(高知県窪川町)」の見出しのもと、「“土佐一”のさわやかな香りと味。朝露を抱いたショウガの葉茎を引き抜くと、さわやかな芳香が漂った。土中から顔を出したのは、白い表皮に紅をさしたような色の美しい丸々と張りのある根ショウガだ。『“土佐一”という、この辺りで採れる昔ながらの品種で、風味がとてもいいんですよ』と、『よさこい有機の会』の武市幸子さん。四万十川の中流域に位置するこの町は、根ショウガ栽培日本一の高知県の中でも、適地として知られる。」との記載(2003.09.15 産経新聞)。
(2)拒絶査定において開示した事実
ア 「独立行政法人 農畜産業振興機構」のウェブサイトにおいて、「高知県高岡郡四万十町・中土佐町[しょうが]」の見出しのもと、「栽培概要:当地で栽培している品種は、通称:土佐一、カンボジアなどの系統の大しょうがです。」との記載(http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/santi/0612/santi1.html)。
イ 「高知市農業協同組合」のウェブサイトにおいて、「新生姜」の見出しのもと、「月の名所の桂浜を中心に、東西(三里と長浜)の砂浜で栽培されたJA高知市の新生姜は、肌の色が白くジューシーで香り高いのが特徴です。収穫してすぐに出荷され、生姜そのものを料理して食べることができる柔らかい生姜です。主な品種:土佐一。出荷時期:3月?9月。生産団体:JA高知市三里園芸部野菜部会・JA高知市長浜園芸部。」との記載(http://www.ja-kochishi.or.jp/proces/proces000016.htm)。
ウ 「『村の特産』ショウガ、高知県JA窪川町」の見出しのもと、「昭和五十年ごろ、転作作目として導入された。同五十八年には二百五十ヘクタールを超え県内一の産地となった。以後は次第に減少、六園芸年度には百五十ヘクタールに。うち九十ヘクタールを系統部会員二百五十三人が栽培している。品種は大ショウガの『土佐一』が主体。」との記載(1994.10.08 日本農業新聞)。

別掲2(当審における審尋(証拠調べ通知)として開示した事実)
(1)新聞記事
ア 2008年9月10日付け高知新聞朝刊23頁には、「『議会』土佐市(9日) 市長ら減給処分 臨時職員不祥事で引責」との見出しのもと、「・・・名誉市民は、土佐市宮ノ内の宮地正憲氏(・・・)。昭和二十一年に文旦(ぶんたん)栽培を始め、同市などで盛んに生産されている土佐文旦の栽培法を確立。当時、消費者になじみがなかったが、東京市場に販路を開拓するなど消費拡大にも努力した。ショウガでも、県内で広く栽培されている『土佐一』を品種化するなど農業発展に尽力した。・・・」との記載がある(注:下線部は、審尋において付加したものである。以下同じ。)。
イ 2007年9月16日付け読売新聞東京朝刊2部5頁には、「[Food記]高知から ショウガ、炊いて冷やしあめ」との見出しのもと、「・・・高知県は日本一のショウガの産地。・・・吉本さんが住む須崎市と高知市にはさまれた土佐市では、山中の斜面の狭い畑でショウガが盛んに作られている。10軒ほどの農家から仕入れた土佐一という品種のショウガを山中の手掘り洞穴に保存し、自宅の車庫を改装した工場で『あわせしょうが』を作っている。・・・」との記載がある。
ウ 2007年4月21日付け日本農業新聞46頁には、「ショウガ産地化めざす 行政と連携し指導/愛媛・JAひがしうわ」との見出しのもと、「【愛媛・ひがしうわ】JAひがしうわ管内で13日から、ショウガの植え付けが始まった。・・・今年度は市内16戸の農家が、1.3ヘクタールで栽培する。植え付けは平年並みの13日から始まった。品種は『土佐一』。JAは、栽培指針を作成し農家に配布。粘土質を多く含む圃場では、溝を深く切り周囲を掘り下げるなどして排水を良くし、耕種的な病害対策の徹底を呼び掛け、目標数量4トンを目指す。収穫は10月下旬から。加工業者への販売と、健全な種ショウガの確保を目指す。・・・」との記載がある。
エ 2006年4月11日付け日本農業新聞48頁には、「ショウガの植え付け最盛期/高知・土佐市」との見出しのもと、「高知県のショウガの大産地である土佐市で、植え付け作業が最盛期を迎えている。同市内では昨年とほぼ同様に、農家約110人が80ヘクタールを栽培する予定。同市岩戸の横山久夫さん(・・・)は、8日から1.3ヘクタールの畑で一家総出で植え付けを始めた。20日ごろには終わる。品種は『土佐一』で、収穫は一一月。例年は3月下旬から植え付けるが、今年は春先の雨で遅れた。・・・」との記載がある。
(2)書籍
「地域食材大百科第2巻 野菜」(社団法人農山漁村文化協会編集・発行2010年5月15日第1刷発行)には、「ショウガ」の項目に「種類・品種とその特徴」とあり、「国内におけるショウガの産地は,西南暖地の高知県や和歌山県,熊本県などである。主産地の高知県では,大ショウガのなかで,茎数が少なく塊茎肥大のよい品質の優れた特性をもつ変異株が増殖されており,これらが栽培されている。主要品種は,土佐一であり,そのほか,とさのひかりなども栽培されている(写真1)。ショウガには,酢に漬けたときにピンク色に染まる品種と染まらない品種があり,土佐一は染まり,とさのひかりは染まらない(写真2)。」との記載がある。
(3)インターネット情報
ア 「土佐のしょうが町」のインターネットウェブページ(http://item.rakuten.co.jp/tosa-shoga/pack_syouga-01/)には、「【高知県産】露地栽培 囲い生姜(1Kg・塊)土佐一生姜」の商品紹介として「土佐のしょうが町では、高知県生姜の代表的な品種の『土佐一生姜』をご紹介させて頂いております。」との記載がある。
イ 「オーガニカ東京 ネット直売所」のインターネットウェブページ(http://nouka.tv/organica/shop/11)には、「生姜(しょうが)【500g】土佐一生姜」の商品紹介として「高級料亭向けの特級品!お料理に最適です♪高知県の在来種として永く愛されているのが土佐一生姜。別名『大生姜』です。辛みや香りがマイルドで万人受けし易く、醤油漬けや佃煮など様々な料理に適しています。主に高級料亭向けの特級品です。【産地】高知県香美市土佐山田町」との記載がある。
ウ 「有機のがっこう『土佐自然塾』のインターネットウェブページ(http://www.tosa-yuki.com/blog/2011/11/-231111111120.php)には、「有機のがっこう『土佐自然塾』日記その23(`11.11.11?11.20)」として「いよいよ本格的にショウガ(品種:土佐一)の収穫が始まりました。」との記載がある。
エ 「健康食品ショッピングサイト ライフィックス」のインターネットウェブページ(http://www.lifex.co.jp/cart_n/cart_ninniku.php)には、「青森産 熟成 黒にんにく 土佐一しょうが配合」の商品紹介として「Q:どこのしょうがを使っているのか? 高知県高岡郡越知町産の『土佐一』という品種を使っています。」との記載がある。
オ 「くまもとあぐりんネット」のインターネットウェブページ(http://agrin.kumanichi.com/11_to/1123.html)には、「東陽町で丁寧に育てられた逸品 ショウガ」の特集として「温度や湿度を管理して年間を通して出荷」の見出しのもと、「寺本さんは1ヘクタールの畑で約3万5000株のショウガを露地栽培し、年間50トンを出荷しています。・・・使用するのは『土佐一ショウガ』と呼ばれる品種を改良したもので、暑さに強い特長を持つそうです。・・・」との記載がある。
カ 「マックスバリュ東海のこだわり商品」のインターネットウェブページ(http://www.mv-tokai.com/item/kodawari_05syouga.html)には、「高知県香美市 根しょうが」が取り上げられ、「こだわりポイント!」として「土佐一を中心とする日本原産品種に限定しており、色が淡黄色で程よい辛味があり、穏やかなで長続きする爽やかな香りと風味です。・・・」との記載がある。
キ 「西地食品有限会社」のインターネットウェブページ(http://nishiji-foods.shop-pro.jp/?pid=17907107)には、商品(しょうが)の紹介として「徳島県の県南で農作放棄地を借り受け『土佐一』という品種を栽培しております。弊社のしょうがは、もみ殻と柑橘の皮を発酵させて作った西地食品オリジナルの独特の堆肥で、自然に優しい循環型農業を目指して栽培しています。・・・」との記載がある。
ク 「丹波園」のインターネットウェブページ(http://www.tanbaen.com/shop/products/detail.php?product_id=71&PHPSESSID=91a42b834bc29a03c7fdde9a26ec30a1)には、「しょうが棒」の商品紹介として「高知産(品種:土佐一)生姜と沖縄産黒糖を使用したおやつ生姜です。」との記載がある。
ケ 「Well Aging Style Store」のインターネットウェブページ(http://www.well-aging.jp/product/detail/ginger.html)には、「あったか素材の生姜ドリンク(低カロリータイプ)」の商品紹介として「生産量日本一の高知県産! 贅沢に2種類も使用!・・・土佐一生姜(とさいちしょうが) 国産品種『大生姜』のことで、土佐地方で最も愛された生姜。・・・」との記載がある。
コ 「顔が見える野菜。」のインターネットウェブページ(http://look.itoyokado.co.jp/yasai/shohin/seisansha.php?hinmoku_id=59&shukkagroup_id=359)には、商品名「顔が見える野菜。しょうが」の「商品特徴」として「1)中越さんが栽培しているのは『土佐一』『カンボジア』という大生姜です。ひとこぶが大きくてマイルドな辛みが特徴です。・・・」との記載がある。
サ 「わったい菜」のインターネットウェブページ(http://ameblo.jp/wattaina/entry-10903856292.html)には、「わったい菜ファームにて、生姜の植付(追加)を行いました」との見出しのもと「・・・今回は高知県から仕入れた『土佐一』は、大しょうがの中でも最も大きいとされている品種です。・・・」との記載がある。
シ 「株式会社坂田信夫商店」のインターネットウェブページ(http://www.kochi-sakata.co.jp/3_1.html)には、「土佐一生姜」の説明として「大生姜に属し、高知県では在来種として栽培されています。ひとこぶが大きく、マイルドな香りが特徴です。」との記載がある。
ス 「種生姜(家庭菜園用にどうぞ)」との見出しのインターネットウェブページ(http://ohnofarm.store-web.net/tane.html)には、「大生姜(土佐一)」との記載がある。
セ 「生姜屋-細木」のインターネットウェブページ(http://taneshouga.com/)には、「◆土佐一生姜とは? 品種としては『大生姜』になりますが、昔から高知県内のある農家が種子用生姜として、優良な個体を選び抜きがら栽培して来たものを他の農家にも分け与えて来たもの拡がっていき、通称『土佐一』と呼ばれているようです。」との記載がある。なお、請求人の運営に係るインターネットウェブページである。


審理終結日 2012-05-15 
結審通知日 2012-05-17 
審決日 2012-05-31 
出願番号 商願2009-96106(T2009-96106) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X31)
T 1 8・ 272- Z (X31)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 吉岡 めぐみ小田 明 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官
前山 るり子
内田 直樹
商標の称呼 トサイチ 
代理人 田中 幹人 
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