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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X11 |
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管理番号 | 1259830 |
審判番号 | 不服2011-12521 |
総通号数 | 152 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-06-13 |
確定日 | 2012-07-20 |
事件の表示 | 商願2009-13315拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「渦巻ストレーナ」の文字を標準文字で表してなり、第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年2月25日に登録出願されたものである。 その後、指定商品については、原審における同年7月10日付け手続補正書及び当審における同24年3月12日受付の手続補正書により、最終的に、第11類「直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための火力・原子力発電設備の冷却水又は水力発電用水の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための製鉄・製鋼・金属加工用水の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための化学工業用水・セメント工業用水・製紙工業用水・繊維工業用水・樹脂製造プロセス用水・その他の工業用水の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための上水用の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための下水用の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための海水淡水化装置用水の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための融雪用水・農業用水の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための土木・建築工事用水の濾過装置,直径0.1mm以上の大きさの固体と液体が混在する対象物を処理し固体を含まない液体と固体が濃縮された液体とに分離するための環境・公害防止設備用水の濾過装置」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『渦巻ストレーナ』の標準文字からなるところ、その構成中の『渦巻』の文字は、『水流の渦巻くこと。』の意味、『ストレーナ』の文字は、『異物を除去するろか器』の意味をそれぞれ有する語であるから、その構成全体として『渦流(旋回流)発生方式のストレーナ』程の意味を表すものである。また、『渦巻ストレーナ』の文字は、インターネット情報によれば、『流入水が発生させる旋回流方式のもの。』程の意味合いをもって使用されている実情がある。そうとすれば、本願商標を、その指定商品について使用しても、これに接した取引者・需要者は、該商品が上記方式のものであると認識、理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「渦巻ストレーナ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「渦巻」の文字部分は、「水流のうずまくこと。また、その水流。」の意味、同じく、「ストレーナ」の文字部分は、「異物を除去するろ過器」の意味をそれぞれ有するものであり、該2語を結合してなるものと看取、把握されるものである。 ところで、本願商標「渦巻ストレーナ」は、請求人が自己の製造、販売に係る「流入水のエネルギーで発生させた渦流による遠心力で異物を除去するろ過器」について使用しているものあり、該ろ過器は、発電、金属及び樹脂製造、農業、上下水道、公害防止等の設備又は装置を用途とするものであって(甲第2号証及び甲第3号証)、1978ないし2011年度の間、官公庁、全国各地の電力会社のほか、多業種の企業に対し、800を超える納入実績を有するものである(甲第65号証)。 また、上記ろ過器については、少なくとも1986年6月から2009年12月までの間、配管に係るプラントエンジニアリングの専門誌(月刊誌)である「配管技術」(日本工業出版株式会社発行)にその広告等が掲載され、該広告等は、その後も継続して掲載されているものと推認される(甲第9号証ないし甲第40号証、甲第71号証ないし甲第73号証)。 そうとすると、本願商標は、上記請求人の製造、販売に係るろ過器を表すものとして、その取引者、需要者の間において、ある程度知られているというのが相当であり、さらに、当審において職権をもって調査するも、「渦巻ストレーナ」の文字が、本願の指定商品の分野において、商品の品質を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実を発見することはできなかった。 以上を踏まえれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、これを商品の品質を表したものとして認識するとはいい難く、よって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。 したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願についての拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2012-07-06 |
出願番号 | 商願2009-13315(T2009-13315) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(X11)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 原田 信彦、蛭川 一治 |
特許庁審判長 |
酒井 福造 |
特許庁審判官 |
田中 敬規 吉野 晃弘 |
商標の称呼 | ウズマキストレーナ、ウズマキ |
代理人 | 鮫島 武信 |