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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X14
審判 査定不服 観念類似 登録しない X14
管理番号 1258373 
審判番号 不服2011-650022 
総通号数 151 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-07-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-02-09 
確定日 2012-04-19 
事件の表示 国際登録第1035468号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第14類「Timepieces and chronometric instruments.」を指定商品として、2009年12月28日にEuropean Communityにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2010年(平成22年)3月2日に立体商標として、国際商標登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第5234857商標(以下「引用商標1」という。)は、「ICE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年4月16日に登録出願、第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝飾品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ミネラルウォーターの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,靴用アクセサリーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服用アクセサリーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,皮革製身飾品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類・袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同21年5月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第5343077商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2とおりの構成よりなり、平成20年2月1日に登録出願、第9類「光学機械器具,ゴーグル,眼鏡,サングラス,眼鏡用レンズ,眼鏡用枠,眼鏡用枠の部品としての棒状の部材,眼鏡用ケース及び容器」、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),宝玉及びその模造品,時計」、第18類「レザーボード,革製包装用袋,アタッシェケース,バックパック,革製バンド,革製の容器,革ひも,がま口,キーケース,財布,獣皮,トランク,旅行かばん,傘,日傘,ステッキ,むち,乗馬用具,貴金属製の袋物及びがま口,皮革,かばん類,袋物」及び第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ,塩振り出し容器,卵立て,ナプキンホルダー,ナプキンリング,盆,ようじ入れ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。)」を指定商品として、同22年8月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1及び2との類否について
本願商標は、別掲1のとおり、腕時計を納めた立方体の容器の形状を有する立体商標である。そして、該容器の前面には、白色で大きく表された「ICE」の欧文字とアンダーライン書し、その下に黒色で「watch」の欧文字を表してなるところ、本願の文字部分は、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
また、下段の「watch」の文字部分は、「腕時計、懐中時計」を意味するものであり、本願の指定商品「Timepieces and chronometric instruments.」との関係では、指定商品の品質を表すものであるから、自他商品の識別標識の機能を果たし得ないものである。
そうとすれば、自他商品の識別機能を有する文字部分は、顕著に表された上段の「ICE」の文字部分にあるというべきであるから、該「ICE」の文字部分に相応して「アイス」の称呼を生じ、「氷」の観念を生じるものである。
他方、引用商標1は、「ICE」の文字を表してなり、該文字に相応して、「アイス」の称呼を生じ、「氷」の観念を生じるものである。
次に、引用商標2は、別掲2のとおり、上段に大きく「ICE」の欧文字、下段に上段の文字の半分程度の大きさで「ICEBERG」の欧文字を表してなるところ、上段と下段の文字はその大きさが明らかに異なることから視覚的に分離して把握されるものであって、また、全体として意味合いを有する等これらを常に一体的に把握しなければならない特段の理由を見出せないから、上段の文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものである。
そうすると、該「ICE」の文字部分に相応して、「アイス」の称呼を生じ、「氷」の観念を生じるものである。
そこで、本願商標と引用商標1及び2を比較するに、両者は外観において異なるとしても、「アイス」の称呼及び「氷」の観念を共通にするものであるから、称呼上及び観念上において、類似の商標といい得るものである。
また、本願商標の指定商品「Timepieces and chronometric instruments.」は、引用商標1の指定商品中の「時計の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び引用商標2の指定商品中の第14類「時計」と、その商品の販売場所、需要者等を共通にする互いに類似する商品又は役務である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張
なお、請求人は、本願商標の「ICEWATCH」(の文字部分は)は、既に我が国の需要者の間で著名なものであって、需要者には、既に「ICEWATCH」なる商標として定着しているから、現実の取引において当該商標に接した需要者が「ICE」の文字をもって称呼、観念を生じない旨主張している。
しかしながら、請求人提出に係る証拠を徴すれば、我が国において、商品「腕時計」に本願商標、あるいは、本願商標の文字のみの標章を付して販売している事実は確認できるものの、その証拠からは当該商品の具体的な販売数量、販売額、広告及び宣伝の方法及び回数等が明らかでなく、本願商標の文字部分が「ICEWATCH」なる商標として需要者の間に著名なものとして認識されている商標とまでは認めることができない。
してみれば、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】


審理終結日 2011-11-15 
結審通知日 2011-11-25 
審決日 2011-12-09 
国際登録番号 1035468 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X14)
T 1 8・ 263- Z (X14)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 井出 英一郎
小俣 克巳
商標の称呼 アイスウオッチ、アイス、アイシイイイ 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 

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