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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X01
管理番号 1248184 
異議申立番号 異議2011-900276 
総通号数 145 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-01-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-07-29 
確定日 2011-12-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第5408723号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5408723号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5408723号商標(以下「本件商標」という。)は、「すごか」の文字と「SUGOKA」の文字とを二段に横書きしてなり、平成22年9月10日に登録出願、第1類「肥料」を指定商品として、同23年3月11日に登録査定、同年4月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人九州旅客鉄道株式会社(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第5170896号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年10月29日に登録出願、第9類、第16類、第35類、第36類及び第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同20年10月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用商標とは、「スゴカ」の称呼を同じくし、外観においても類似する商標である。
申立人は、商標「SUGOCA」を付した電子マネー機能付きICカード乗車券(スゴカカード)を発行する約1年半前の平成19年10月より利用に関する情報の提供を開始しており、平成21年3月1日に、スゴカカードの発行を行い現在に至っている。スゴカカードは、約43万枚発行され(平成22年11月末時点)、一般需要者の間で広く使用されおり、これらを利用できる店舗数も約7000店となっている。
また、スゴカカードは、発行前から現在に至るまで、報道機関により繰り返し報道され、あるいは、JR九州による広告やテレビコマーシャル等において繰り返し報道されている。
さらに、スゴカカードは、西日本鉄道株式会社のnimocaカード、JR東日本のSuicaカード、JR東海のTOICAカード、JR西日本のICOCAカード等との相互利用サービスも開始されており、これらの相互利用により、「SUGOCA(スゴカカード)」は、東日本や西日本の需要者にとっても周知著名なものとなっている(甲第3号証ないし甲第20号証)。
以上のとおり、引用商標は、本件商標の出願時点までには、周知著名性の高い商標となっていたことは明らかである。
そして、申立人のグループ会社では、複合商業施設、スーパーマーケット、コンビニエンスストアの経営を主たる事業として行っており、これらの店舗において、本件商標を付した肥料が販売された場合には、需要者は、申立人のグループ会社において肥料を製造販売しているものと出所の混同を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法4条1項15号に該当するものであるから、その登録は、取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類似性の程度について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、その構成中の「SUGOKA」の文字は、「すごか」の平仮名文字をローマ字をもって表したものと理解されるものであり、本件商標からは、その構成文字に相応して「スゴカ」の称呼を生ずるものである。そして、「すごか」とは、九州地方において「すごい」という言葉の方言と認められるものであるから、本件商標からは「すごい(凄い)」という意味合い(観念)を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、別掲に示したとおり、太字で表した「SUGOCA」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、甲第4号証の1によれば、「SUGOCA」とは、「Smart Urban GOing CArd」の略称であり、各文字をやゝデザイン化して表すとともに、構成中の「SUG」と「O」の文字の大半及び「A」の文字を黒色で表し、「O」の文字の一部と「C」の文字を輪郭線のみで表してなるものである。
上記した構成からみれば、本件商標は、やゝデザイン化されているとはいえ、容易に「SUGOCA」の欧文字を表したものと理解し得るから、該構成文字に相応して「スゴカ」の称呼を生ずるものと認められる。しかしながら、「SUGOCA」の文字は、特定の意味合いを有する外国語とは認められず、また、何らかの意味合いを有する日本語のローマ字表記とも認められないから、引用商標は、特定の意味合いを有しない造語とみるのが相当である。
そこで、本件商標と引用商標とを対比してみるに、本件商標と引用商標とは、いずれも「スゴカ」の称呼を共通にするとはいえ、本件商標からは「すごい(凄い)」という意味合い(観念)を生ずるのに対して、引用商標からは特定の意味合いを生ずることのない造語であり、また、外観においても、全体の外観において明らかな差異を有するばかりでなく、それぞれの欧文字部分のみを比較してみても、その描出方法において顕著な差異を有し、しかも、後半部分とはいえ、明らかに字形の異なる「K」と「C」の文字の差異を有するものである。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、称呼において共通にするところがあるとしても、両者の外観及び観念においては明らかな差異を有するものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本件商標と引用商標とは、十分に区別して把握・認識し得る要素をも有しているものということができる。
(2)引用商標の周知度について
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標が電子マネー機能付きICカード乗車券の商標として使用され、九州地区における需要者の間において相当程度普及しているであろうことを否定するものではない。
しかしながら、申立人が主張しているように、「SUGOCA(スゴカカード)」がJR東日本のSuicaカードやJR東海のTOICAカード等との相互利用サービスが可能になっているとしても、また、新聞記事や新聞、テレビ等を通じた宣伝、店舗等における広告がなされていたとしても、それらは、あくまでも、九州地区における需要者が近畿地方や東海地方、関東地方に出向いた際に、「SUGOCA(スゴカカード)」を交通機関や店舗等において使用し得るという啓発や利用の促進を図るにとどまることであって、そのことにより、関東地方や東海地方、近畿地方をはじめ九州地区以外の全国に亘る一般の需要者が「SUGOCA(スゴカカード)」を購入して使用するという性質のものではなく、「SUGOCA(スゴカカード)」に注目し、その存在を強く認識することに繋がるものとはいえない。
そうとすれば、本件商標の出願時において、引用商標が電子マネー機能付きICカード乗車券の商標として、全国的に広く知られていたものと認めることはできない。
(3)本件商標の指定商品と引用商標が使用されている「電子マネー機能付きICカード乗車券」との関連性の程度について
本件商標の指定商品である「肥料」と引用商標が使用されている「電子マネー機能付きICカード乗車券」とは、それらを提供する事業者を異にし、商品と役務の用途をも異にし、商品の販売場所と役務の提供場所をも異にし、需要者の範囲をも異にするものである。
そうとすれば、「肥料」と「電子マネー機能付きICカード乗車券」とは、互いの間に何らの関連性も見出すことができない全く別異の商品と役務というべきものである。
(4)商標法第4条第1項第15号該当性について
上記した(1)ないし(3)を総合してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
なお、申立人は、申立人のグループ会社が経営している複合商業施設、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の店舗において、本件商標を付した肥料が販売された場合には、商品の出所の混同を生ずるおそれがある旨主張しているが、この点についての申立人の主張は、極めて限定的にして例外的な販売場所についての主張というべきであり、一般的に商品の出所の混同を生ずるおそれがあるか否かの判断に採用し得る主張とはいえない。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲 引用商標


異議決定日 2011-11-28 
出願番号 商願2010-71499(T2010-71499) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (X01)
最終処分 維持 
前審関与審査官 堀内 真一 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 内山 進
前山 るり子
登録日 2011-04-22 
登録番号 商標登録第5408723号(T5408723) 
権利者 協友アグリ株式会社
商標の称呼 スゴカ 
代理人 松尾 憲一郎 
代理人 市川 泰央 
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