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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X09
審判 全部申立て  登録を維持 X09
審判 全部申立て  登録を維持 X09
管理番号 1246598 
異議申立番号 異議2011-900055 
総通号数 144 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-12-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-02-21 
確定日 2011-11-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第5369427号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5369427号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5369427号商標(以下「本件商標」という。)は、「bee」の文字を標準文字で表してなり、平成21年5月20日に登録出願、第9類「業務用テレビゲーム機,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気通信機械器具」を指定商品として、同22年10月25日に登録査定、同年11月19日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりの商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(ア)登録第1733306号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BEE」の欧文字を横書きしてなり、昭和56年5月15日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年11月27日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。そして、指定商品については、平成17年7月6日に第28類「トランプ及びその他の遊戯用カード」を指定商品とする書換登録がなされたものである。
(イ)登録第4504057号商標(以下「引用商標2」という。)は、「BEE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年3月2日に登録出願、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、同13年9月7日に設定登録され、その後、同23年9月13日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(ウ)登録第4782670号商標(以下「引用商標3」という。)は、「“BEE”」の構成よりなる引用符及び欧文字を横書きしてなり、平成14年6月17日に登録出願された商願2002-49870に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として平成16年2月13日に登録出願、第9類「携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を指定商品として、同年7月2日に設定登録されたものである。
(エ)登録第4683483号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成14年5月20日に登録出願、第28類「トランプ」を指定商品として、同15年6月20日に設定登録されたものである。
(オ)登録第1809754号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和56年5月15日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年9月27日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。そして、指定商品については、平成18年10月25日に第28類「アメリカ合衆国製のトランプ」を指定商品とする書換登録がなされたものである。
(カ)登録第410214号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和25年3月17日に登録出願、第65類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同27年4月4日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。そして、指定商品については、平成14年7月24日に第28類「トランプ」を指定商品とする書換登録がなされたものである。
以下、これらの商標を総称するときは「引用各商標」という。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用各商標は、本件商標の出願時において、申立人が提供するトランプを指称する商標として、我が国における取引者・需要者の間において広く知られていたものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときには、これに接する取引者・需要者をして、直ちに引用各商標を連想又は想起させ、その商品があたかも申立人又は申立人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせることは必定である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
本件商標は、国内外の需要者の間に広く認識された申立人の標章「BEE(Bee)」を剽窃したものに他ならず、申立人標章の有する表象力・顧客吸引力及びイメージにただ乗りし、不正の利益を得る目的をもって使用するものであって、国際信義及び公序良俗に反するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当する。
(4)以上のことから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、「bee」の文字を標準文字で表してなるものであり、他方、引用商標1及び2は、「BEE」の文字を書してなり、引用商標3ないし6は、その構成中に「BEE」及び「Bee」の文字を有するものであるから、本件商標と引用各商標とは、小文字と大文字に相違があるものの、これら「bee」、「BEE」及び「Bee」の文字は、その綴りを共通にするものである。
しかしながら、本件商標の指定商品である「業務用テレビゲーム機,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気通信機械器具」と引用各商標が使用されている商品「トランプ」とは、生産者、販売者を異にし、流通系統、需要者、用途等の点をも全く異にするものである。
加えて、「bee」の語は、我が国においても、「みつばち」の意味を表す英語として広く一般に理解、認識されている成語であるから、仮に、本件商標の登録出願時のみならず登録査定時において、引用各商標が申立人の業務に係る単一の商品である「トランプ」の商標として取引者、需要者の間において広く知られていたとしても、トランプなどの遊技用具の商品分野を超えて、業務用テレビゲーム機などの機械器具に使用される本件商標と引用商標とを関連あるものとして看取するとはいい難いものである。
そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者をして引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
上記のとおり、本件商標と引用各商標とは需要者、取引者等を異にする全く別異の分野の商品に使用される商標と理解、認識されるものであるから、本件商標について登録を受けたことが国際信義に反したり、商取引の秩序を乱す等、公序良俗を害する行為とはいえない。
また、本件商標が引用各商標の顧客吸引力にフリーライドすることを意図し、申立人の標章を剽窃して出願されたものとはいえず、不正の目的をもって使用をするものであることを認めるに足る証拠も提出されていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に違反してされたものとはいえない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
1(引用商標4)

(色彩については原本参照。)

2(引用商標5)


3(引用商標6)




異議決定日 2011-10-24 
出願番号 商願2009-37078(T2009-37078) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (X09)
T 1 651・ 222- Y (X09)
T 1 651・ 271- Y (X09)
最終処分 維持  
前審関与審査官 吉田 静子原田 信彦 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 井出 英一郎
渡邉 健司
登録日 2010-11-19 
登録番号 商標登録第5369427号(T5369427) 
権利者 Meet株式会社
商標の称呼 ビー、ビイイイイイ 
代理人 井滝 裕敬 
代理人 辻居 幸一 
代理人 松尾 和子 
代理人 加藤 ちあき 
代理人 藤倉 大作 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 田中 伸一郎 
代理人 中村 稔 
代理人 天野 一規 

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