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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X25
審判 全部申立て  登録を維持 X25
審判 全部申立て  登録を維持 X25
審判 全部申立て  登録を維持 X25
管理番号 1246556 
異議申立番号 異議2011-900183 
総通号数 144 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-12-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-05-18 
確定日 2011-11-03 
異議申立件数
事件の表示 登録第5392514号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5392514号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5392514号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、袋文字の「ARMA?NIX」の文字と「アーマニックス」の片仮名を上下二段に書してなり、平成22年10月25日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、同23年1月17日に登録査定、同年2月18日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりである。
(1)登録第4132921号商標(以下「引用商標1」という。)は、「アルマーニ」の片仮名を書してなり、平成8年7月30日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同10年4月10日に設定登録され、同20年4月22日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第2617988号商標(以下「引用商標2」という。)は、「AX ARMANI EXCHANGE」の欧文字を書してなり、1991年7月26日にイタリア共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成3年11月19日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年1月31日に設定登録され、同16年1月20日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
その後、指定商品については、同年12月22日に第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」とする指定商品の書換登録がなされたものである。
(3)登録第3127123号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ARMANI」の欧文字を書してなり、平成5年3月4日に登録出願、第25類「帽子,その他の被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同8年3月29日に設定登録され、同18年2月7日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(4)国際登録第833734号商標は、「ARMANI」の欧文字を書してなり、2004年6月1日にSwitzerlandにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2004年7月19日に国際商標登録出願、別掲2のとおり、第3類、第8類、第11類、第12類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類、第27類、第32類、第36類、第39類、第41類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年10月21日に設定登録されたものである。
以下、これらの登録商標をまとめていうときは「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由
(1)第4条第1項第11号について
本件商標は、「ARMA-NIX」の白抜き欧文字と「アーマニックス」のカタカナが併記されてなるところ、本件商標からはカタカナに相応する「アーマニックス」のほか、欧文字「ARMA-NIX」中の「-」は長音とも理解され、該欧文宇部分から、「アルマーニックス」の称呼が生じる。
他方、引用商標1ないし4からは、それぞれカタカナ又は欧文字に相応して「アルマーニ」の称呼が生じる(なお、引用商標2からは、著名商標であって出所識別標識として強く支配的な印象を与える「ARMANI」が要部として抽出される。)。
そこで、「アルマーニックス」と「アルマーニ」を対比すると、両称呼は語尾において「ックス」の有無が相違するが、「クス」はもともと無声子音で弱く発音されるのに加え、促音の前音は強く発音されることから、これに続く「クス」はいっそう弱く発音され、しかも語尾に位置することから前音に吸収され明瞭に聴取されない。
よって、両商標は、称呼において類似する。
また、本件商標は、「ARMA-NI」の文字を含むところ、「ARMANI」の著名性を考慮すれば、本件商標に接する需要者は「ARMANI」ないし「アルマーニ」を連想する。引用商標よって、本件商標と引用商標とは観念において共通する。
さらに、本件商標と引用商標2ないし4は、ともに「ARMANI」の文字を含み、当該文字が強く支配的な印象を与える部分として抽出され、外観においても類似する。
そして、具体的な取引の実情をみると、引用商標1ないし4が申立人にかかる世界的に著名なブランドであることは明らかである。
よって、本件商標と引用商標が取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察し、その具体的な取引状況に基づいて判断すれば、本件商標と引用商標とは、出所の混同を生ずるおそれがあり、互いに相紛らわしい類似商標といえる。
また、本件商標と引用商標とは、ともに「被服」について使用するものであり、指定商品が同一である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものである。
(2)第4条第1項第15号について
引用商標は、イタリアを代表するファツションデザイナーであるジョルジョ・アルマーニ氏の創立したブランドであり、その設立にかかる申立人の商標である(甲6、甲7)。申立人は、その基幹ブランドである「GIORGIO ARMANI」を中心として、「ARMANI」を要部とするカジュアルライン、ディフュージョンライン商標を多数展開している(甲8、甲9)。その商品を販売する店舗は、銀座の基幹店舗のほか、全国の主要な都市、主要な百貨店に出店しており、オンラインストアにおいても販売されている(甲9、甲10)。
したがって、「ARMANI」商標は、我が国において著名であることは明らかである。
そして、本件商標を「被服」に使用するときは、その取引者及び需要者において、本願商標中の「ARMANI」の文字部分に着目し、これを世界的に著名な「ARMANI」ブランドと結びつけて理解する場合も少なくないと考えられ、出願人の業務にかかる商品と混同を生ずるおそれがある。
また、本件出願人は、2008年9月26日に商願2008-78663号「ARMANIX/アーマニックス」からなる商標を出願し、この出願は4条1項15号により拒絶査定がされている(甲12、甲13)。本件商標は、これに「-」記号を付加したに過ぎない。「-」記号は、独自の識別力を有しないといえる程の記号にすぎず、本件商標に接する需要者は、かかる記号に気を止めることなく、本願商標中の「ARMANI」の文字部分に着目し、これを世界的に著名な「ARMANI」ブランドと結びっけて理解する場合も少なくないと考えられる。
さらに、上記の経緯に鑑みれば、本件出願には著名表示へのただ乗り(いわゆるフリーライド)及び当該表示の希釈化(いわゆるダイリューション)の意図があることは明白であり、その趣旨からいっても本件商標は本号に該当するものである。
そして、本件商標が本件指定商品に使用された場合、その商品の需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがあり、また、その著名性にフリーライドするものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反してなされたものである。
(3)商標法第4条第1項第19号について
上記のように、本件出願人は、2008年9月26日に「ARMANIX/ア-マニックス」からなる商標を出願し、拒絶査定がされている。本件商標は、その後である平成22年10月25日に、文字中に「-」記号を付加して出願されたものである。このような再出願していることは、本件出願人が、本件商標と引用商標が出所の混同を生ずるおそれがることを認識し、引用商標著名性へのただ乗り(いわゆるフリーライド)の意図を有していたことは明白である。
さらに、取引の実情をみると、本件出願人の商品と推認される商品に実際に付されている商標は、「-」記号が削除された「ARMANIX」に「AX」が大書された態様である(甲15、甲16)。
また、混同を生ずるとして拒絶された商標に些細な変更を加えて再出願することは、明らかに著名商標の希釈化を意図しているものであり、かかる点からも不正の目的がある。
以上から、本件商標は、世界的に著名な引用商標にフリーライドによる不正の利益を得る目的、希釈化により他人に損害を加える目的が明らかであり、不正の目的をもって使用するものであり、本件商標はこれに類似するものであるから、商標法第4条第1項第19号の規定に違反してなされたものである。
(4)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は、出願の経緯及び意図に鑑みれば、かかる商標の使用は、公正な取引秩序を乱すものであり、公序良俗に反するものであり、商標法第4条第1項第7号の規定に違反してなされたものである。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第11号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲1のとおり、袋文字の「ARMA-NIX」の文字と「アーマニックス」の片仮名を上下二段に書してなるところ、上段の「ARMA-NIX」の文字部分は、ハイフン「-」を挟んで「ARMA」と「NIX」の文字に分かれて看取されるものであって、両文字による一種の造語として理解されるものである。
また、下段の「アーマニックス」の片仮名は、該「ARMA-NIX」の文字部分の読みを特定するものとして無理なく理解できるものであるから、該片仮名部分より生ずる称呼が、本件商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して「アーマニックス」の称呼のみを生ずるものであって、特定の観念は生じないものである。
他方、引用商標1、3及び4は、「アルマーニ」又は「ARMANI」の片仮名又は欧文字よりなるところ、これらの商標は、デザイナーの名前である「ジョルジオ・アルマーニ」の略称として、あるいは、申立人の出所を表示する標章として、一般に広く知られているものと認められるところである。
そうとすれば、引用商標1、3及び4は、それぞれの構成文字に相応して「アルマーニ」の称呼を生じ、デザイナーの名前又は申立人の企業である「ジョルジオ・アルマーニ」の観念を生じるものである。
引用商標2は、「AX ARMANI EXCHANGE」の欧文字よりなるところ、その構成中に「ARMANI」の文字を含むものであって、その著名性からすれば、該文字部分のみが注目されて、識別標識としての要部となり得るものである。
そうとすれば、引用商標2は、その構成文字に相応して「エーエックスアルマーニエクスチェンジ」の称呼を生じ、かつ、該「ARMANI」の文字部分に相応して「アルマーニ」の称呼をも生じ、デザイナーの名前又は申立人の企業である「ジョルジオ・アルマーニ」の観念を生じるものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、本件商標の称呼「アーマニックス」と引用商標の称呼「アルマーニ」及び「エーエックスアルマーニエクスチェンジ」とを対比すれば、両者は、構成音数が6音と5音又は16音の相違を有する上、それぞれの音構成に明らかな差異を有するから、これらをそれぞれ一連に称呼するときには、相紛れることなく十分に区別し得るものである。
そして、本件商標と引用商標は、外観において、明らかな相違があるから、外観上相紛れるおそれはなく、また、観念において、本件商標から観念は生じないものであるから、観念上相紛れるおそれはないというべきである。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標とは十分に区別し得る全く別異の商標である。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき理由は見出せない。
してみれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標1、3及び4が「被服」について使用されて、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、我が国における取引者、需要者の間に広く認識されているとしても、上記(1)のとおり、本件商標は、引用商標とは十分に区別し得る全く別異の商標である。
そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
してみれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る全く別異の商標というべきものであるから、本件商標について登録を受けることが商取引の秩序を乱す等、公序良俗を害する行為とはいえない。また、本件商標が申立人を表す標章を盗用したり、不正の目的をもって使用をするために出願したものということはできない。
申立人は、「取引の実情をみると、本件出願人の商品と推認される商品に実際に付されている商標は、「-」記号が削除された「ARMANIX」に「AX」が大書された態様である。また、混同を生ずるとして拒絶された商標に些細な変更を加えて再出願することは、明らかに著名商標の希釈化を意図しているものであり、かかる点からも不正の目的がある。」旨を主張している。
しかしながら、提出されたインターネット情報による「ARMANIX」の文字が使用された商品が出願人の商品であるとの明確な証拠はなく、また、該商標は本件商標と相違するものである。
そして、商標出願された商標が他人の登録商標に類似するとして拒絶された場合、その構成、態様など変更し、類似しないようにして商標出願することは当然に行われることである。
よって、申立人の主張は採用することができない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に違反してされたものとはいえない。
(3)まとめ
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)



別掲2(引用商標4の指定商品及び指定役務)

第3類「Bleaching preparations and other substances for laundry use; cleaning, polishing, scouring and abrasive preparations; soaps; perfumery, essential oils, cosmetics, hair lotions; dentifrices.」
第8類「Hand-operated hand tools and implements; cutlery (knives, forks and spoons); side arms, other than firearms; razors.」
第11類「Apparatus for lighting, heating, steam generating, cooking, refrigerating, drying, ventilating, water supply and sanitary purposes.」
第12類「Aircraft; automobiles; bicycles; motorcycles; rolling stock for railways; ships.」
第14類「Precious metals and their alloys and goods made of these materials or plated therewith included in this class, jewelry, precious stones, timepieces and chronometric instruments.」
第16類「Paper; boxes of paper; table cloths of paper; table napkins of paper; cardboard and cardboard articles; printed matter; bookbinding material; photographs; stationery; adhesives for stationery or household purposes; artists' materials; paintbrushes; typewriters and office requisites (except furniture); instructional or teaching material (except apparatus); plastic materials for packaging (included in this class); printing type; printing blocks.」
第18類「Leather and imitation leather, goods made thereof included in this class; animal skins and hides; trunks and suitcases; umbrellas, parasols and walking sticks; whips and saddlery.」
第20類「Furniture, mirrors, picture frames; furniture, mirrors, picture frames of wood, cork, reed, cane, wicker, horn, bone, ivory, whalebone, shell, amber, mother-of-pearl, meerschaum and substitutes for all these materials, or of plastics, included in this class.」
第21類「Household or kitchen utensils and containers (not of precious metal or coated therewith); combs and sponges; brushes (except paintbrushes); brush-making materials; articles for cleaning purposes; steel wool; unworked or semi-worked glass (except building glass); glassware, porcelain and earthenware included in this class.」
第24類「Fabrics and textiles included in this class; bed and table covers.」
第25類「Clothing, footwear, headgear.」
第27類「Carpets, rugs, mats and matting, linoleum and other materials for covering existing floors; non-textile wall hangings.」
第32類「Beers, mineral and aerated waters and other non-alcoholic beverages; fruit drinks and fruit juices; syrups and other preparations for making beverages.」
第36類「Insurance underwriting; financial consultancy; financial evaluation [insurance, banking, real estate]; financial management; capital investments; exchange money; fund investments; securities brokerage; stock and bonds brokerage; real estate affairs.」
第39類「Transport; packaging and storage of goods; travel arrangement.」
第41類「Education; training; entertainment; sporting activities; organization of exhibitions for cultural or educational purposes; zoological gardens; reference libraries of literature and documentary records; art exhibitions; gardens for public admission, health clubs.」
第44類「Medical services; health care; beauty salons; beauty care; aerial and surface spreading of fertilizers and other agricultural chemicals; gardening; tree surgery; weed killing; vermin exterminating for agriculture,horticulture and forestry.」



異議決定日 2011-10-18 
出願番号 商願2010-82984(T2010-82984) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (X25)
T 1 651・ 222- Y (X25)
T 1 651・ 271- Y (X25)
T 1 651・ 22- Y (X25)
最終処分 維持 
前審関与審査官 小川 敏 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 渡邉 健司
井出 英一郎
登録日 2011-02-18 
登録番号 商標登録第5392514号(T5392514) 
権利者 中村 博信
商標の称呼 アーマニックス、アーマ、ニックス、エヌアイエックス 
代理人 恩田 博宣 
代理人 恩田 誠 
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