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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない X03
審判 査定不服 観念類似 登録しない X03
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X03
管理番号 1243205 
審判番号 不服2010-26960 
総通号数 142 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-11-30 
確定日 2011-08-18 
事件の表示 商願2009- 52593拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ハイム化粧品」の文字を横書きしてなり、第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成21年7月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第1786086号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ハイム」の片仮名と「HEIM」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、昭和57年7月28日に登録出願、第4類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、同60年6月25日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、平成17年12月21日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4803188号商標(以下「引用商標2」という。)は、「HEIM」の欧文字と「ハイム」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、平成16年1月9日に登録出願、第14類「貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」、第18類「皮革製包装用容器,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」、第21類「魚ぐし,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,家事用手袋,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,花瓶及び水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴,香炉,化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,ブラシ用豚毛」、第22類「ターポリン,帆,原料繊維,衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿,編みひも,真田ひも,のり付けひも,よりひも,綱類,網類(金属製又は石綿製のものを除く。),布製包装用容器,わら製包装用容器,結束用ゴムバンド,雨覆い,天幕,日覆い,よしず,靴用ろう引き縫糸,おがくず,カポック,かんなくず,木毛,もみがら,ろうくず,牛毛,人毛,たぬきの毛,豚毛(ブラシ用のものを除く。),馬毛,羽」及び第26類「針類,テープ,リボン,編みレース生地,刺しゅうレース生地,房類,組みひも,腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花,つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。),靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」を指定商品として、同年9月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
以下、これらをまとめて「引用各商標」という。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用各商標の類否について
本願商標は、「ハイム化粧品」の文字を書してなるところ、その構成中「ハイム」の文字は、「家」等の意味を有するドイツ語「HEIM」の表音であると認められるが、我が国において親しまれた語ではない。他方、その構成中「化粧品」の文字は、「化粧に用いる品。クリーム・白粉・紅・洗顔剤の類。」(広辞苑第六版)を意味する親しまれた語であり、本願の指定商品にも含まれているもので、商品の普通名称を表示するものでもあることから、自他商品識別標識としての機能を有しないものとして認識されるものである。
してみれば、本願商標は、その構成中前半部の「ハイム」の文字部分が独立して自他商品識別標識としての機能を果たすと認められる。
そうとすると、本願商標は、構成文字全体から「ハイムケショウヒン」の称呼を生じるほか、「ハイム」の文字部分に相応して「ハイム」の称呼をも生じ、また、前記のとおり、「ハイム」の語が親しまれた語ではないことから、特定の観念を生じえないものである。
他方、引用商標1は、「ハイム」及び「HEIM」を上下二段に横書きしてなり、引用商標2は、「HEIM」及び「ハイム」を上下二段に横書きしてなるところ、その構成文字に相応し「ハイム」の称呼を生じ、特定の観念を生じえないものである。
そうとすれば、本願商標と引用各商標とは、観念においては比較しえないとしても、外観においては「ハイム」の文字を共通にするもので近似した印象を与え、「ハイム」の称呼を共通にすることから、相紛らわしい類似の商標といわなければならない。
そして、本願の指定商品「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」は、引用商標1の指定商品と同一又は類似するものであり、また、本願の指定商品「つけづめ,つけまつ毛」は、引用商標2の指定商品「貴金属製コンパクト,携帯用化粧道具入れ,化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」と類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本件審判請求の理由において、意見書で主張したとおり、本願商標を分離判断しなければならない理由はなく、本願商標からは「ハイムケショウヒン」の称呼を生じ、本願商標と引用商標とは、外観称呼を異にし、観念においては比較の余地が無いため、非類似の商標である旨主張し、詳細な理由及び証拠は追って補充する旨述べている。
しかしながら、その後、相当の期間が経過するも、請求人は、理由の補充及び証拠の提出を行っておらず、これ以上、本件の審理を遅延させるべき理由はないものと判断し、結審することとした。
なお、請求人は、意見書において、複数の単語を結合させて成る結合商標において、一般的に分離観察する場合としては、外観上まとまりが無く一体として認識することが不自然である様な場合、称呼上冗長で一連で称呼することが困難と認められる場合、対象となる結合商標が一連の観念を有していない場合であって、結合商標の各構成部分の識別力に軽重の差がある場合等が考えられるとした上で、これを本願商標について観察すると、本願商標は、外観上一体不可分に表されており分離判断をしなくてはならない外観上の特徴はなく、称呼上も8音構成と一連の称呼が不自然である程冗長な語と認められず、更に出願人の商号の略称と認められるので、出願人を直感的に想起させるため、分離して称呼を生じる余地はなく、「ハイムケショウヒン」で初めて一連の観念を想起させることから、本願商標を分離観察しなければならない理由は無い旨主張する。
しかしながら、本願商標に接する取引者、需要者が、常に請求人の商号の略称として理解する特段の事情は認められないばかりか、本願商標は、前記(1)の認定のとおり、その構成文字「ハイム」と「化粧品」との間に、自他商品識別標識としての機能について軽重の差を有し、「ハイム」の文字をもって取引に資する場合もあるというのが相当であることから、上記請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2011-06-14 
結審通知日 2011-06-21 
審決日 2011-07-06 
出願番号 商願2009-52593(T2009-52593) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X03)
T 1 8・ 262- Z (X03)
T 1 8・ 261- Z (X03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 前山 るり子 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 高橋 幸志
小畑 恵一
商標の称呼 ハイムケショーヒン、ハイム 
代理人 鈴木 正次 
代理人 山本 典弘 
代理人 涌井 謙一 
代理人 鈴木 一永 

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